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Oracle Tuxedoシステムは、セキュリティとパフォーマンス、利便性を目的としてクライアントをワークステーション上で実行するよう要求することができます。ネットワーク管理者がワークステーション・クライアントの制御に必要な環境を定義するとき使用するのが、ワークステーションMIBです。このMIBはコアMIBの拡張であり、複数のワークステーションからTuxedoアプリケーションへのアクセスを制御する際に必要な情報を指定します。
Tuxedoワークステーションのサブシステムは、ワークステーション・クライアント(WSC)ライブラリ、ワークステーション・リスナー(WSL)の実行可能ファイル、ワークステーション・ハンドラ(WSH)の実行可能ファイルで構成されます。ワークステーションMIBは、ワークステーション・リスナーとワークステーション・ハンドラに関する情報を指定します。次の表に、ワークステーション・リスナーとワークステーション・ハンドラの管理に使用できる2つのWSLおよびWSHグループと、それに関連したワークステーション・ハンドラ・プロセスをまとめます。
ワークステーションMIBは以下のグループで構成されています。
新しいワークステーション・リスナーはtuxTwslTbl
グループで定義でき、アクティブなワークステーション・ハンドラに関する情報はtuxTwshTbl
グループから取得できます。
tuxTwshTbl
表は、WSHクライアント・プロセスの実行時特性を表します。これらのオブジェクトによって、特定のWSHクライアント・プロセスに固有なワークステーション統計の特性が決定されます。この表のオブジェクトには、ローカル・マシンにインストールされているTuxedo SNMPエージェントを通じてのみアクセスできます。オブジェクトにアクセスが可能なのは、対応するWSHがアクティブなときだけです。
DisplayString
( SIZE
(1..78
) )
このWSHのクライアント識別子。このフィールドのデータは、等号比較の場合を除いて、エンド・ユーザーが直接解釈することはできません。
DisplayString
( SIZE
(1..78
) )
このWSHのクライアント識別子。このフィールドのデータは、等号比較の場合を除いて、エンド・ユーザーが直接解釈することはできません。値はtuxTwshTaClientId
と同じです。
DisplayString
( SIZE
(1..30
) )
関連付けられたWSLのユニークな(サーバー・グループ内の)サーバー識別番号。
INTEGER { active(1), suspended(2), dead(3) }
アプリケーション内のWSHクライアントの状態。tuxTclientTbl
グループに定義されている任意の状態を返すか、設定することができます。suspended(2)
に対する状態の変更は、このWSHに関連付けられているすべてのクライアントに対して遷移的であり、suspended(2)
のWSHをactive(1)
にリセットする場合も同様です。また、suspended(2)
のWSHクライアントには、WSLによって新たに接続してくるクライアントは割り当てられません。
tuxTclientTbl
グループにアクセスするとき、WSHクライアントの状態はdead(3)
に設定できません。一方、dead(3)
への状態遷移はtuxTwshTbl
グループを介して可能であり、ターゲットのWSHによって処理されるすべての接続は異常終了で切断されます。
DisplayString
( SIZE
(1..30
) )
WSHクライアントのネイティブ・オペレーティング・システムのプロセスID。
DisplayString
( SIZE
(1..78
) )
ワークステーション・ハンドラのネットワーク・アドレス。16進のアドレスは先頭に0x
が付いたASCII形式に変換されます。
このWSHを介してアプリケーションにアクセスするクライアントの最大数。
このWSHを介してアプリケーションにアクセスできるクライアントの最大数。
このWSHを介してアプリケーションにアクセスするクライアントの現在数。
このオブジェクトに0以外の値が設定されている場合、指定された時間(秒数)で初期化プロセスを完了する新たに接続するワークステーション・クライアントがWSHに割り当てられています。
INTEGER { yes(1), no(2), unknown(3) }
値yes(1)
は、WSHがそれに関連付けられているワークステーション・クライアントの1つのかわりに作業を実行していることを示しています。値no(2)
は、WSHがそれに関連付けられたワークステーション・クライアントの1つのかわりに実行する処理を待っていることを示しています。
WSLによる前回のWSH割当て以降に、このWSHによって処理された作業量。この値は、WSLが新しい接続を一連のWSHプロセス間でロード・バランシングする際に使用されます。
このWSHでフロー制御が発生した回数。WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、このオブジェクトは最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。
キュー・ブロック状態のために、このWSHをローカルUNIXシステム・メッセージ・キューに入れることができなかった回数。WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、このオブジェクトは最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。
このWSHが、その現在と過去のワークステーション・クライアントのすべてから受信したバイト数。WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、このオブジェクトは最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。
このWSHが、その現在と過去のワークステーション・クライアントのすべてから受信したTuxedoシステム・メッセージ数。WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、このオブジェクトは最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。
このWSHが、その現在と過去のすべてのワークステーション・クライアントに送信したバイト数。WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、このオブジェクトは最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。
このWSHが、その現在と過去のすべてのワークステーション・クライアントに送信したTuxedoシステム・メッセージ数。WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、このオブジェクトは最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。
tuxTwslTbl
表は、ワークステーション・グループを管理するために構成されたWSLサーバー・プロセスの構成特性および実行時特性を表します。これらのオブジェクト値により、アプリケーション内のWSL tuxTsrvrTbl
オブジェクトのワークステーション固有の構成オブジェクトが識別され、その特性が決定されます。この表で新しい行を作成するには、少なくともtuxTwslTaSrvGrp
、tuxTwslTaSrvId
、tuxTwslTaNaddr
の値を指定するSETリクエストを使用する必要があります。
サーバー・グループの論理名。サーバー・グループ名にはアスタリスク(*)、カンマ(,)、コロン(:)は使用できません。
注意: | このオブジェクトは、行の作成中にのみ更新できます。 |
注意: | このオブジェクトは、行の作成中にのみ更新できます。 |
INTEGER { active(1), inactive(2), migrating(3), cleaning(4), restarting(5), suspended(6), partitioned(7), dead(8), invalid(9) }
アプリケーション内のWSLサーバーの状態。tuxTsrvrTbl
グループに対して定義された任意の状態が返されるか、指定したとおりに設定されます。
DisplayString
( SIZE
(1..30
) )
WSLサーバーのネイティブ・オペレーティング・システムのプロセスID。
DisplayString
( SIZE
(0..78
) )
ネットワーク・アクセスに使用するWSLプロセスが使用するデバイスの名前。このオブジェクト値は、TLIベースのTuxedoシステム・バイナリを通じてネットワークにアクセスする際に必要になります。このオブジェクト値は、ソケット・ベースのTuxedoシステム・バイナリには必要ありません。
WSLプロセスがそのリスニング・アドレスとして使用する完全なネットワーク・アドレスを指定します。WSLのリスニング・アドレスは、アプリケーションに参加しているワークステーション・クライアント・プロセスが通信に利用します。
文字列が0xhex-digits
または\\xhex-digits
形式の場合、偶数の有効な16進数を含める必要があります。このような形式の文字列は、指定された文字列の16進数表現を含む文字配列に内部変換されます。
DisplayString
( SIZE
(1..78
) )
ワークステーション・リスナーに対してワークステーション・ハンドラ・サービスを供給する実行可能ファイルの名前。このオブジェクトのデフォルト値は、システム提供のワークステーション・ハンドラに対応するWSHです。ワークステーション・ハンドラは、buildwsh
コマンドを使用してカスタマイズできます。
任意の時間にこのWSLと共に使用できるハンドラの最小数。起動するとすぐにWSLはこれと同数のWSHを起動し、管理者がWSLを停止するまでWSHの数をこの最小数以上に維持します。稼働しているWSLに対してこのオブジェクトを変更すると、新たなハンドラが起動されます。
任意の時間にこのWSLと共に使用できるハンドラの最大数。システムにアクセスしようとしているワークステーション・クライアントの要求を満たすために、必要に応じてハンドラが起動されます。このオブジェクトは、ハンドラの最小数の値以上でなければなりません。
1つのハンドラ・プロセスが同時にサポートするクライアントの最大数。
ワークステーション・クライアントがハンドラによってアプリケーションから切り離されるまでの最長アイドル時間(分)。0を指定した場合、クライアントはタイムアウトにならずに無制限にアイドル状態でいることができます。
ワークステーション・クライアントがWSHを介して初期化プロセスを完了するまでの最短時間(秒)。この時間を過ぎると、ワークステーション・クライアントはWSLによってタイムアウトになります。
DisplayString
( SIZE
(0..128
) )
起動時にWSLサーバーに渡されるコマンドライン・オプション。詳細は、『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のservopts(5)を参照してください。
注意: | このオブジェクトを実行時に変更しても、実行中のWSLサーバーには反映されません。サーバー固有のオプション(ダブルダッシュ"--"の後のオプション)は設定できず、また返されません。 |
DisplayString
( SIZE
(0..78
) )
WSLサーバー固有の環境ファイル。このファイルを使用して環境を変更する方法の詳細は、tuxTmachineEnvFile
を参照してください。
注意: | このオブジェクトを実行時に変更しても、実行中のWSLサーバーには反映されません。 |
tuxTwslTaMaxGen
の制限が適用される期間を示します(単位は秒)。このオブジェクト値は、再起動が可能なWSLサーバーに対してのみ、つまりtuxTwslTaRestart
オブジェクトがyes(1)
に設定されている場合にのみ有効です。再起動しているサーバーがtuxTwslTaMaxGen
制限値を超えても、tuxTwslTaGrace
の期限が切れている場合は、システムは現在の世代(tuxTsrvrGeneration
)を1にリセットし、初期起動時間(tuxTsrvrTimeStart
)を現在の時刻にリセットします。このオブジェクトの値を0に設定すると、WSLサーバーは常に再起動されます。
指定された猶予期間(tuxTwslTaGrace
)において、再起動可能なWSLサーバー(tuxTwslTaRestart == yes(1)
)に許可された最大の世代数。WSLサーバーを最初にアクティブにする動作を1つの世代としてカウントし、その後の再起動もそれぞれ1つの世代としてカウントします。最大世代数を超えた後の処理については、前述のtuxTwslTaGrace
に関する説明を参照してください。
システムによるアプリケーション・サーバーの再起動と同時に実行するアプリケーション指定のコマンド。このコマンドは、ネイティブ・オペレーティング・システム内の実行可能ファイルでなければなりません。
再起動可能(yes(1)
)または再起動不可能(no(2)
)なWSLサーバー。このサーバー・グループに対してサーバー移行が指定された場合(tuxTdomainOptions = migrate(2)
および代替サイトによるtuxTgroupLMID
)には、このオブジェクトをyes(1)
に設定する必要があります。
このサーバーを、他のサーバーに関連していつ起動(tmboot
(1))または停止(tmshutdown
(1))するかを指定します。2つのサーバーに同じシーケンス番号を指定すると、tmboot
(1)がそれらのサーバーを並行して起動することができ、tmshutdown
(1)がそれらを並行して停止できます。tuxTwslTaSequence
オブジェクトを指定しないか、無効な値を指定してtuxTwslTbl
インスタンスを追加すると、10,000以上で、かつその他の自動的に選択されたデフォルト値よりも大きい値が作成されます。サーバーは、tmboot
(1)によってシーケンス番号の昇順で起動され、tmshutdown
(1)によって降順で停止されます。このオブジェクトを実行時に変更すると、tmboot
(1)とtmshutdown
(1)にのみ反映され、実行中のサーバーが以降のtmshutdown
(1)の呼出しによって停止される順序に影響します。
任意の時点でこのWSLに関連付けられている現在アクティブなハンドラの最大数。
この/WSグループに対するTuxedoシステムの/WSプロトコル・バージョン番号。このグループに接続している/WSクライアントは、その/WSクライアントに関連付けられた異なるプロトコル・バージョン番号を持っている可能性があることに注意してください。
INTEGER { new(1), all(2), none(3) }
値new(1)
は、新たに接続してくるクライアントがこのtuxTwslTbl
インスタンスを介して接続できないことを示します。値all(2)
は、新しい接続の禁止に加えて、このWSLを介してすでにアプリケーションに接続されているワークステーション・クライアントがsuspended(2)
の状態にある(tuxTclientState
を参照)ことを示しています。値none(3)
は、有効な中断特性がないことを示しています。
INTEGER { yes(1), no-value-returned(2) }
値をyes(1)
に設定すると、/WSグループでアクティブなすべてのWSHが、そのVIEWバッファ・タイプ・キャッシュをリフレッシュします。このオブジェクトでのGET
リクエストは、常にno
-value-returned(2)
を返し、何も意味しません。このオブジェクトは、SET
リクエストに対してのみ意味を持ちます。
INTEGER {client(1), handler(2), both(3), none(4), not-available(5)}
ネットワークの「キープ・アライブ」オプションがこのクライアント、ハンドラ、またはクライアントとハンドラの両方に構成されているか、接続のどちらか一方で構成されていません。この値の変更はこれ以降の接続にのみ反映されます。
ワークステーション・クライアントがWSL/WSHからのレスポンスを待機できる最小時間(秒)。デフォルト値は0、つまりタイムアウトが発生しないことを示します。この値の変更はこれ以降の接続にのみ反映されます。このオブジェクトは、Tuxedo 6.4でのみサポートされています。オブジェクトが使用できない場合には、-1
が返されます。
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