Oracle Fusion Applicationsセールス・ガイド 11g リリース1(11.1.4) B69964-01 |
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この章の内容は次のとおりです。
テリトリに対する販売予測には、定義した条件を満たす期間および営業商談が含まれます。営業担当は予測を自分のマネージャに発行し、マネージャは必要な変更を加えて、今度はその予測を自分のマネージャに発行します。
この図は、テリトリ予測のコンポーネントを示しています。商談からの収益項目によって未調整の予測が作成されます。収益項目に複数の販売実績がある場合、その収益項目は複数の予測全体に表示されます。営業担当は、予測に調整を追加します。調整は要約レベルまたは項目レベルで適用できます。
商談の収益項目を予測に含めるには、予測期間内の指定クローズ日が必要です。
収益項目の条件は、予測に対する条件セットと一致している必要があります。たとえば、予測条件で75パーセントより高い受注確度が指定されている場合、受注確度が80パーセントの収益項目は予測に追加されます。
上書き機能が使用可能な場合、営業担当は、条件と一致していない場合でも収益項目を予測に含めたり、条件と一致している収益項目を除外することができます。
マネージャは、クローズ日や条件および上書き条件と一致しない予測項目を調整として組み入れることができます。
未調整の予測は、予測条件と一致しているか、または上書きによって含められたすべての収益項目の合計です。すべての収益項目には、予測期間内のクローズ日が必要です。
営業担当は、未調整の予測に正または負の調整を追加して、調整済予測を作成できます。
マネージャと収益外実績受取者は、クローズ日や条件および上書き条件と一致しない予測項目を調整として組み入れることができます。また、マネージャと収益外実績受取者は、クローズ日や一致条件および上書き条件に関係なく、項目を調整として削除できます。
調整は、自分自身または部下の未調整の予測を上方または下方に調整する正または負の数値です。
調整済最良ケースの予測は、次の合計です。
すべての予測項目の最良ケース
最良ケースに対する項目レベル調整の合計
最良ケースに対する要約レベル調整
調整済最悪ケースの予測は、次の合計です。
すべての予測項目の最悪ケースの値
最悪ケースに対する項目レベル調整の合計
最悪ケースに対する要約レベル調整
見積調整メトリックは、予測期間内のすべてのトランザクションに対する見積収益と収益の差異の合計です。Oracle Fusion販売予測エンジンは、統計分析を使用し、収益項目に関連付けられた製品の販売履歴に基づいて見積収益金額を提供します。
要約レベル調整を入力するには、「処理」メニューから「調整」を選択します。
製品別、製品とチャネル別、または製品、チャネルおよび時間別に予測する場合、管理者は、詳細な調整を行うための様々なビューを提供する「予測要約」タブを使用可能にし、この場合は調整処理は使用できなくなります。
「予測要約」タブでは、親に子があるときは常に、追加の子は未割当として追加されます。親自体に対するディールは、そのディールの移動先となる子を決定できるまで未割当として表示されます。親に対して調整が行われると、調整金額は、いくつかの方法の1つを使用して複数の子に配分するまで、「未割当」子行に表示されます。
子は、未割当金額がゼロになるまで手動で変更できます。ゼロにならずに割当を超過した場合は、未割当金額が負になる場合があります。
未割当金額がゼロのときは、子の予測を変更でき、親はその変更内容を合計に含めるために自動的に再計算されます。
各子が構成する親の調整済予測の比率に基づいて、金額を複数の子の間で比例配分するには、「子に割当」処理を使用します。すべての子がゼロの場合、金額は均等に配分されます。
予測調整を製品、チャネルおよび時間の最小レベルで開始すると、チャネルに加えて、製品の上位レベルのビューで調整が自動的に計算されます。製品別の要約レベルで開始すると、調整は、製品階層の下位レベルに加えて、チャネルおよび時間に対する未割当金額として表示されます。この未割当金額は後で、下位の製品階層、およびチャネル用と時間用のディメンション間で配分する必要があります。
選択できる予測方法は、製品別、製品およびチャネル別、または全3項目別のみです。
適切な権限がある場合は、表示予測データをスプレッドシートにエクスポートできます。
予測データのエクスポート先は、.xlsファイルのみです。Microsoft Excelのバージョンによっては、64,000行までしかサポートされていない可能性があります。
非表示の情報はエクスポートされません。したがって、エクスポートに含めるには、テリトリ階層を展開して、非表示の列を表示する必要があります。
収益項目を予測に追加するには、収益明細項目をテリトリで検索して予測に追加します。警告アイコンが表示されている収益項目の場合は、予測条件を満たしていない属性を変更する必要があります。すべての属性が予測条件内の場合、収益項目は予測の一部になります。
また、管理者がテリトリに対して予測上書きを使用可能にしている場合は、予測上書きを使用することもできます。「予測オプション」を「常時」に設定すると、一致予測条件の不足を上書きできます。収益項目が予測条件と一致していないため、予測上書きが必要な場合はアイコンで警告されます。
追加中の予測項目を編集できない場合、その項目は未調整の予測金額がゼロに設定された状態で追加されます。ただし、この項目には、元の収益項目の収益金額と一致するように正の調整金額が設定されます。たとえば、収益金額が3,000の場合、未調整の予測は0、予測調整は3,000、調整済予測は3,000です。調整済予測項目の金額をさらに見直すか、項目を予測に含めない場合は予測項目を削除できます。
予測項目を選択して、削除アイコンをクリックします。警告アイコンが表示されている収益項目の場合は、収益項目が予測条件を満たさないように、または予測項目が予測期間内にクローズしないように属性を変更する必要があります。
また、管理者がテリトリに対して予測上書きを使用可能にしている場合は、予測上書きを使用することもできます。「予測オプション」を「なし」に設定すると、一致予測条件を上書きできます。収益項目が予測条件と一致しているため、予測上書きが必要な場合はアイコンで警告されます。
項目に対する予測条件の変更または上書きの使用のいずれもできない場合、その項目は予測項目リストに表示されませんが、未調整の予測金額はそのまま残ります。ただし、この項目には、未調整の予測金額と一致するように負の調整金額が設定されます。たとえば、未調整の予測金額が3,000の場合、予測調整はマイナス3,000、調整済予測は0です。削除対象の予測項目を選択した状態で、項目を予測に含めなおす場合は、その項目を再度追加できます。
自分の通貨が企業通貨と異なる場合は、必要な通貨を選択します。デフォルトの選択は、自分の優先通貨です。自分の通貨で情報が表示される以外に、一部の情報は企業通貨でも表示されます。予測項目の詳細トランザクション情報は、トランザクション通貨のままです。
予測を発行できるのは、テリトリ凍結日後から予測期限前までです。項目および要約の予測をすべて調整します。部下のかわりに子テリトリの予測を発行し、自分の予測を発行前に調整できます。
発行した後の予測は、調整または更新できません。発行した後の予測を調整できるのは、マネージャのみです。マネージャが予測を否認した場合は、否認された予測をさらに調整して、再発行できます。
購入可能性製品メトリックには、ディールが、指定したクローズ日に指定した収益でクローズする確率が反映されます。Oracle Fusion販売予測エンジンは、統計分析を使用し、収益項目に関連付けられた製品の販売履歴に基づいて購入可能性製品を提供します。
見積収益は、収益明細項目からの潜在的収益です。Oracle Fusion販売予測エンジンは、統計分析を使用し、収益項目に関連付けられた製品の販売履歴と他のメトリックに基づいて見積収益金額を提供します。
パイプライン・メトリックは、ステータス・カテゴリが「オープン」、プライマリ・テリトリがターゲット・テリトリ、およびクローズ日が予測期間内にあるすべての収益明細項目の合計収益金額です。未予測パイプラインは、ステータス・カテゴリが「オープン」、プライマリ・テリトリがターゲット・テリトリ、およびクローズ日が予測期間内で、対応する予測項目がないすべての収益明細項目の合計収益金額です。
予定される予測メトリックは、予測期間内のすべての予測項目に対するすべての加重収益値の合計です。加重収益は、収益金額にディール・クローズの確度を乗算した値です。
クオータ・メトリックは、特定の予測期間に対する営業担当のテリトリの予測パフォーマンスに関連付けられた収益ターゲットです。
クローズ済収益メトリックは、予測期間中にクローズされたターゲット・テリトリに対する実績収益です。
最良ケースの予測メトリックは、予測期間内のすべての予測項目に対するすべての最良ケース収益値の合計です。
最悪ケースの予測メトリックは、予測期間内のすべての予測項目に対するすべての最悪ケース収益値の合計です。
親に対する未割当金額が、未割当がゼロになるようにすべての子に対する金額に加算されます。
未割当金額は、各子が構成する親の調整済予測の比率に基づいて複数の子の間で比例配分されます。すべての子がゼロの場合、金額は均等に配分されます。
調整が親の合計に直接加算されるようにするには、子レベルの未割当金額がゼロである必要があります。子レベル調整は、未割当が正確にゼロになるまで、未割当金額に加算または未割当金額から減算されます。