3 主な不具合の修正

3.1 Oracle VM 3.1.1での不具合の修正
3.2 Oracle VM 3.0.3での不具合の修正

この項では、Oracle VMでの主な不具合の修正について説明します。このリリースでの不具合の修正は他にも多数ありますが、この項では、より重要なものを重点的に説明します。この情報は、以前のリリースのOracle VMを使用していたユーザーに役立ちます。

3.1. Oracle VM 3.1.1での不具合の修正

Oracle VMリリース3.1.1で修正された主な不具合は次のとおりです。

  • 停止シナリオでは、複数のオブジェクトの複数のイベントを確認する必要があります。(13845733)

  • インストーラでは、既存のデータベースを再利用できません。(13744793)

  • サーバー・プール・ファイル・システムが破損している場合、Oracle VM Managerからサーバー・プール・ファイル・システムを削除できません。(13601257)

  • すでにパーティションが存在するLUNではリポジトリを作成できません。(13596838)

  • HVMゲストは、MEMがMAXMEMと等しくない場合、起動に失敗するかパニックが発生します。(13560881)

  • Oracle VM Serverを解放した場合、Oracle VM ManagerからVMおよびOracle VM Serverを削除できません。(13473061)

  • リポジトリがリフレッシュされても、コア・インタフェースおよびユーザー・インターフェースのOCFS2記憶域リポジトリ・サイズは更新されません。(13449381)

  • マルチパスSANで起動したOracle VM Serverでは、DM MPデバイスの初期化に失敗します。(13341598)

  • VMの起動が保留になります。(13044663)

  • CPU使用率のAPIで負の値が返されます。(12999197)

  • 物理ディスク/LUNのサイズを変更してもファイル・システムのサイズは変更されません。(12962538)

  • Oracle VM Serverは、マルチパスSANディスクからの起動に失敗します。(12682785)

3.2 Oracle VM 3.0.3での不具合の修正

Oracle VMリリース3.0.3で修正された主な不具合は次のとおりです。

  • Oracle VM Managerのアップグレードの改善により、アップグレード時間が大幅に削減されました。

  • Oracle VM Managerで入力されたIPアドレスは、常に正常な形式であるよう検証されます。IPアドレスが誤った形式である場合、エラー・メッセージが表示されます。

  • Linuxカーネル・デバイス・マネージャ(udev)が改善され、パフォーマンスが向上しました。最も大きな変更は、サーバーの起動後、udevの実行までにかかる時間が2、3分から数秒に短縮されたことで、システムのハングアップやその他の起動時間に依存するシステムでの問題が削減されました。

  • 管理ネットワークが仮想マシン・ネットワークの役割も果たす場合、環境に追加されるときにOracle VM Serverに仮想マシン・ネットワーク接続のブリッジが作成されます。結果として、仮想マシンは、新しいOracle VM Serverに移行されても正常に動作します。

  • DHCPはVLANグループ・インタフェースに使用できます。(13322814)

  • Oracle VM ServerおよびUnbreakable Enterprise Kernel (UEK)は、特定のBroadcom NetXtreme II XGb (bnx2x)ネットワーク・コントローラの不正な構成によって生じる大量のカーネル警告メッセージを防ぐようパッチ処理されています。無効な構成が検出された場合、コントローラ・カードごとに1つの警告メッセージが表示されます。

  • Oracle VM Serverの特定のBroadcom NetXtreme II XGb (bnx2x)ネットワーク・コントローラに関する一部のネットワーク・スループットの問題は解決され、デフォルトのTPA設定はネットワーク・スループットに悪影響を与えず、仮想マシンおよびNFS記憶域間のネットワークでのbnx2xコントローラのハングアップはもう発生しません。

  • タグ付けされていないVLANセグメントを使用する場合、ユーザーは、VLANインタフェースではなく、NICポートにIPアドレス情報を構成する必要があります。これにより、重複した構成や他の構成ミスのリスクを削減します。

  • 仮想マシン・クローンのネットワークに遅延スキームが実装され、仮想マシンの仮想NIC接続はクローン操作の最後にのみロックされます。結果として、複数の仮想マシンが同じテンプレートからパラレルでクローンされる場合には、イーサネット・ネットワークでのロックの問題は発生しなくなります。

  • Oracle VM Managerでは、「Acknowledge All Events」ボタンで、現在のリスト・ビューで表示されているアイテムだけでなく、すべてのイベントを効率的にクリアします。