1. Oracle VM Server ISOファイルを起動可能なCDに書き込みます。

2. 第2.2項「CDからのOracle VM Serverのインストール」の手順に従って、Oracle VM Serverインストーラを起動します。

3. 既存のOracle VM Serverインストールがコンピュータに存在する場合は、「System to Upgrade」画面が表示されます。

   

   既存のインストールをアップグレードするには、「Oracle VM Server 3.x」(disk)を選択します。

   「OK」を選択し、[Enter]を押します。

4. 「Upgrade Boot Loader Configuration」画面が表示されます。

   

   既存のブート・ローダーを更新する場合は、「Update boot loader configuration」を選択します。ブート・ローダーを変更しない場合は、「Skip boot loader updating」を選択します。新しいブート・ローダーを作成する場合は、「Create new boot loader configuration」を選択します。

   「OK」を選択し、[Enter]を押します。

   「Create new boot loader configuration」を選択した場合は、「Boot Loader Configuration」画面が表示されます。

   「Boot Loader Configuration」画面が表示されます。

   

   マシンのセキュリティを向上させるためにブート・ローダーのパスワードを設定する場合は、「Use a GRUB Password」を選択し、「Boot Loader Password」フィールドにパスワードを入力し、「Confirm」フィールドにパスワードを再入力します。

   警告

   分散電源管理(DPM)を使用する場合は、ブート・ローダーのパスワードを使用しないでください。ブート・ローダーのパスワードは起動のたびに手動で入力する必要があり、これにより、DPMがサーバーを正常に起動するのを防止します。DPMの詳細は、『Oracle VMユーザーズ・ガイド』のサーバー・プールのポリシーに関する説明を参照してください。

   「OK」を選択し、[Enter]を押します。

   「Boot Loader Configuration」画面が表示されます。

   

   ブート・ローダーをインストールする場所として、「Master Boot Record (MBR)」または「First sector of boot partition」を選択します。ドライブの順序を変更する場合は、「Change drive order」を選択し、プロンプトに従ってドライブの順序を変更します。

   「OK」を選択し、[Enter]を押します。

5. 「Upgrade to begin」画面が表示されます。

   

   「OK」を選択し、[Enter]を押します。インストーラによってOracle VMがインストールされ、構成されます。

6. すべてのファイルがインストールされ、構成が完了すると、「Complete」画面が表示されます。

   

   CD-ROMドライブからアップグレードを実行した場合は、Oracle VMのCD-ROMを取り出します。

   「Reboot」を選択し、[Enter]を押します。コンピュータが再起動されます。

   Oracle VMコンソールが表示されます。

複数のパスを使用してOracle VM Serverをアップグレードするには、次の手順を実行します。

1. すべてのディスク・パスを削除し、Oracle VM Serverから見えるパスを1つだけにすることで、Oracle VM Serverが単一パスSANブートを使用するように戻します。

2. no multipath support initrdを使用するようにOracle VM Serverのgrub.confファイルを更新します。

3. たとえば、次のように起動ディスクのwwidを/etc/blacklisted.wwidsに追加します。

   wwid "3600805f3000dd9c0000000006745005b"

4. Oracle VM Serverを再起動します。Oracle VM Serverが単一パスSANディスク(sdX 3など)で起動し、マウントされることを確認します。

5. これで、Oracle VM Serverは単一パスSANから起動するように構成されるため、次の手順に従ってOracle VM Serverをアップグレードし、複数のパスを再構成します。

単一パスを使用してOracle VM Serverをアップグレードするには、次の手順を実行します。

1. YUMリポジトリを使用して、Oracle VM Serverをアップグレードします。YUMリポジトリを使用したアップグレードの詳細は、第4.3.1項「Yumリポジトリを使用したOracle VM Serverのアップグレード」を参照してください。

2. 存在する場合は、/etc/multipath/bindingsファイルを削除します。

3. 次のようにmkinitrdを実行して、マルチパスを含めます。

   # mkinitrd --add-multipath -f /boot/initrd-2.6.39-200.0.13.el5uek_mp.img 2.6.39-200.0.13.el5uek

4. /etc/fstabファイルを編集して、エントリが起動ディスクの/dev/mapperデバイスを指していることを確認します。

   #UUID=363ca8da-b927-4ace-9b24-d06edb0dba5c /          ext3    defaults       1 1
   #UUID=d6be5e20-5946-4ca9-aa88-2e7937461b03 /boot      ext3    defaults       1 2
   /dev/mapper/360060160d3102200dcd34d042424e111p2 /          ext3    defaults       1 1
   /dev/mapper/360060160d3102200dcd34d042424e111p1 /boot      ext3    defaults       1 2
   /dev/mapper/360060160d3102200dcd34d042424e111p3 swap  swap    defaults        0 0

   注意

   起動ディスクの/dev/mapperデバイスがわからない場合は、/etc/blacklisted.wwidsファイルのWWIDを保存します。

5. 起動ディスク・エントリを/etc/blacklisted.wwidsファイルから削除します。

6. multipath initrd-xxxx_mp.imgを起動するようにgrub.confファイルを編集します。

7. 追加のディスク・パスを追加します。

8. Oracle VM Serverを再起動します。アップグレードが完了しました。