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Oracle Solaris 11.1 仮想化環境の紹介 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
Oracle VM Server for SPARC (以前の Sun Logical Domains) は、単一の SPARC T シリーズサーバー上で複数の OS インスタンスを同時に実行する SPARC ハイパーバイザ仮想化ソリューションです。Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアを使用すると、論理ドメインと呼ばれる最大 128 台の仮想サーバーを単一マシン上に作成できます。こうした構成により、SPARC T シリーズサーバーおよび Oracle Solaris OS が提供する大規模なスレッドを活用できるようになります。また Oracle VM Server for SPARC では、ゾーンやリソース管理などの OS レベルの仮想化機能も使用できます。
各論理ドメインは、単一マシン内に独自のオペレーティングシステムと識別情報を保有し、次に示すようなリソースの個別の論理的なグループで構成されます。
カーネル、パッチ、およびチューニングパラメータ
ユーザーアカウントおよび管理者
ディスク
ネットワークインタフェース、MAC アドレス、および IP アドレス
各論理ドメインは、サーバーの電源の再投入を必要とすることなく、互いに独立して作成、破棄、再構成、停止、起動、リブート、およびライブマイグレーションできます。
異なるドメインでさまざまなアプリケーションソフトウェアを実行でき、パフォーマンスおよび安全性の目的から、これらを独立した状態にしておくことができます。各ドメインは、ハイパーバイザがそのドメインに対して利用可能にしたサーバーリソースに対してのみ、監視および対話が許可されています。論理ドメイン Manager によって、ユーザーは仮想マシンを作成し、ハードウェアリソースをそれに割り当てることができます。論理ドメイン Manager は制御ドメイン内で実行します。ハイパーバイザはサーバーをパーティション分割し、サーバーリソースのサブセットをそれぞれ独立した仮想マシンに提供します。このパーティションの分割と提供は、論理ドメインを作成する場合の基本的なメカニズムです。
ハイパーバイザソフトウェアは、論理ドメインが相互に通信できるようにする論理ドメインチャネル (LDC) も提供します。Oracle VM Server for SPARC は LDC を使用して、仮想ネットワークおよびディスクデバイスサービスを提供する Oracle Solaris サービスドメインに対して、ゲスト仮想マシンの入出力処理をオフロードします。これらのサービスドメインは、仮想入出力を提供する Oracle Solaris のパフォーマンスおよび可用性のための機能を活用し、モノリシック設計に比べて小さく効率的なハイパーバイザカーネルの使用が可能になります。シングルポイント障害を排除して高可用性を提供するために複数のサービスドメインを構成できます。ドメインの役割についての詳細は、『Oracle VM Server for SPARC 2.2 管理ガイド』の「ドメインの役割」を参照してください。
サービスプロセッサ (SP) はシステムコントローラ (SC) とも呼ばれ、物理マシンを監視および実行しますが、論理ドメインは管理しません。論理ドメイン Manager が論理ドメインを管理します。
Oracle VM Server for SPARC の詳細は、『Oracle VM Server for SPARC documentation』を参照してください。