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Oracle Solaris 11.1 ブート環境の作成と管理     Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  ブート環境の管理の概要

ブート環境およびデータセットについて

複数のブート環境を維持する利点

ブート環境を管理するためのツール

パッケージマネージャーについて

beadm ユーティリティーについて

beadm ユーティリティーの要件

2.  beadm でのゾーンのサポート

3.  ブート環境とスナップショットの作成

4.  ブート環境の管理

索引

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ブート環境およびデータセットについて

ブート環境とは、Oracle Solaris オペレーティングシステムイメージのブート可能なインスタンスに、そのイメージにインストールされているその他のアプリケーションソフトウェアパッケージを加えたものです。システム管理者はシステム上に複数のブート環境を維持することができ、各ブート環境にそれぞれ異なるソフトウェアバージョンをインストールすることもできます。

システムに Oracle Solaris リリースの初期インストールを行うと、ブート環境が作成されます。beadm (1M) ユーティリティーを使用して、システムに追加のブート環境を作成し、管理することができます。また、パッケージマネージャーGUI でも、ブート環境を管理するためのオプションがいくつか提供されています。一度にアクティブにできるのは、1 つのブート環境だけです。

ファイル構造から見れば、各ブート環境はルートデータセットと、そのルートデータセットの下にネストされているオプションの他のデータセットで構成されます。


注 - データセットとは、クローン、ファイルシステム、またはスナップショットなどの ZFS エンティティーの総称名です。ブート環境の管理という文脈では、データセットは、厳密には特定のブート環境のファイルシステムの仕様を指します。

ZFS データセットの詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: ZFS ファイルシステム』の「ZFS の用語」を参照してください。


次の例は、BE1 という名前のサンプルブート環境のルートデータセットを示します。

rpool/ROOT/BE1

rpool/ROOT/BE1 というルートデータセットの例では、rpool はストレージプール (zpool) の名前です。このプールは事前に設定されているため、システムにすでに存在します。ROOT は以前のインストールで作成された特殊なデータセットです。ROOT データセットはブート環境のルートデータセットによってのみ使用されるように予約されています。

ルートデータセットおよびその下にネストされた他のすべてのデータセットが BE1 ブート環境に含まれます。これらのデータセットはブート環境のクリティカルデータセットと呼ばれることもあります。

共有データセットは対照的に、各ブート環境のルートデータセット領域の外側にあります。共有データセットは /export などのユーザー定義ディレクトリです。データセットの例として、ユーザーアカウントが保持されるデータセットがあり、これらのユーザーアカウントはブートされるブート環境に関係なくアクセスできます。

次の例を参照してください。

# zfs list
          NAME                      USED  AVAIL  REFER  MOUNTPOINT
          pool                      450K   457G    18K  /pool
          pool/home                 315K   457G    21K  /export/home
          pool/home/anne             18K   457G    18K  /export/home/anne
          pool/home/bob             276K   457G   276K  /export/home/bob

注 - 詳細は、zpool(1M) および zfs (1M) のマニュアルページを参照してください。また、『Oracle Solaris 11.1 の管理: ZFS ファイルシステム』の「ZFS ストレージプールのステータスのクエリー検索を行う」も参照してください。


スナップショットとブート環境は、beadm コマンド以外のユーティリティーでも自動的に作成できます。たとえば、pkg コマンドを使用してパッケージのインストールまたは更新を行うときに、ブート環境のクローンが自動的に作成される場合があります。

beadm コマンドは、特にブート環境を作成または変更する場合、つまりルートデータセットおよびルートデータセットの下にあるデータセットを作成または変更する場合に使用します。たとえば、データセットに変更を加える前にデータセットの参照コピーを作成するときに beadm コマンドを使用します。beadm コマンドは zfs テクノロジに基づいていますが、beadm コマンドにはルートデータセットおよびルートデータセットの下にあるデータセットを管理するための固有の機能が備わっています。さらに、beadm コマンドを使用して、ある大域ゾーン内または複数ゾーンにわたる複数のルートデータセット間での関連付けを追跡および管理することもできます。

beadm ユーティリティーを使用して、ブート環境に対して次のようなアクションを実行できます。