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Oracle Solaris 11.1 の管理: デバイスとファイルシステム Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
USB 大容量ストレージデバイス上にファイルシステムを作成する方法
USB 大容量ストレージデバイス上でパーティションを変更し、PCFS ファイルシステムを作成する方法
USB 大容量ストレージデバイス上に Solaris パーティションを作成してスライスを変更する方法
USB 大容量ストレージデバイスをマウントまたはマウント解除する方法
USB 大容量ストレージデバイスの問題のトラブルシューティング
USB オーディオデバイスに関する問題のトラブルシューティング
cfgadm コマンドを使った USB デバイスのホットプラグ
複数の構成を持つ USB デバイスのデフォルト構成を変更する方法
6. InfiniBand デバイスの使用 (概要/タスク)
11. COMSTAR を使用したストレージデバイスの構成 (タスク)
12. Oracle Solaris Internet Storage Name Service (iSNS) の構成と管理
このセクションでは次の情報について説明します。
この Oracle Solaris リリースには、xhci ホストコントローラドライバを使用する USB 3.0 デバイス (「SuperSpeed」デバイス) の拡張サポートが含まれます。xhci ホストコントローラドライバは、オーディオデバイスを除くすべての USB デバイスをサポートします。xhci ホストコントローラドライバは、スーパースピードおよびスーパースピードでないバスインタフェースを含む USB ホストの割り込み、制御、および一括転送をサポートします。USB 2.0、1.1、および 1.0 デバイスおよびドライバとの互換性がサポートされているため、同じケーブル、コネクタ、およびソフトウェアインタフェースを使用できます。
特に明記されていない場合、次の USB デバイスが SPARC ベースと x86 ベースの両方のシステムでサポートされます。
USB 3.0 デバイスは、USB 3.0 ポートに挿入すると、USB 3.0 モードで動作します。レガシー USB デバイス (2.0、1.1、1.0) も、USB オーディオデバイスを除き、USB 3.0 ポートに接続した場合に引き続き動作します。
オーディオデバイスは USB 2.0、1.1、および 1.0 オーディオデバイスのみサポートします。
USB ドライバによってサポートされていないデバイスには、gphoto2、gtkam、および pilotlink などの libusb アプリケーションが含まれていることがあります。詳細については、/usr/share/doc/libusb/libusb.txt 内のユーザー空間 USB ライブラリドキュメントを参照してください。
汎用 USB ドライバのサポート – ugen(7D) を参照してください。
ヒューマンインターフェースデバイス (HID) のサポート (キーボードおよびマウスデバイス) – hid(7D) を参照してください。
ハブのサポート – hubd(7D) を参照してください。
プリンタのサポート
USB CDC-ECM (USB Communication Device Class- Ethernet Control Model) デバイスのサポート
次のようなシリアルデバイスのサポート:
Edgeport – usbser_edge(7D) を参照してください。
Prolific – usbsprl(7D) を参照してください。
Keyspan – usbsksp(7D) を参照してください。
ストレージデバイスのサポート – scsa2usb(7D) を参照してください。
ユーザー空間 USB デバイス管理ライブラリのサポート。libusb(3LIB) を参照してください。
USB 3.0 バス速度が 480 Mビット/秒から 5 Gビット/秒に向上しました。
次のいずれかの USB 3.0 または USB 2.0 ポートを使用できます。
USB 3.0 または USB 2.0 PCI カード上のポート
USB 3.0 または USB 2.0 ポートに接続された USB 3.0 または USB 2.0 ハブ上のポート
SPARC または x86 コンピュータのマザーボード上のポート
注 - 以前の SPARC プラットフォームでは、USB 2.0 PCI カードが必要な場合があります。
同じシステム上に USB 3.0、USB 2.0、および USB 1.0 デバイスが共存する場合でも、USB 2.0 および USB 1.1 デバイスは以前と同様に機能します。USB 2.0 および USB 1.0 ホストコントローラは、制御、一括、割り込み、アイソクロナスの 4 つすべての転送タイプをサポートします。USB 3.0 ホストコントローラは、制御、一括、割り込みの 3 つの転送タイプをサポートします。USB 3.0 ホストコントローラでは、アイソクロナス転送タイプはサポートされていません。
USB 3.0 および USB 2.0 デバイスは USB 1.1 または 1.0 ポートでも動作しますが、USB 2.0 または USB 3.0 ポートに接続するとパフォーマンスが大幅に向上します。
XHCI ホストコントローラには付属のコントローラがないため、単一のコントローラであらゆる速度の USB デバイスをサポートします。USB 2.0 ホストコントローラには、1 つの高速 EHCI および 1 つ以上の OHCI または UHCI 組み込みコントローラがあります。USB 2.0 ポートに接続されているデバイスは、USB 2.0 をサポートしているかどうかに応じて、EHCI または OHCI コントローラに動的に割り当てられます。
USB 3.0 デバイスのサポートの詳細については、xhci(7D) を参照してください。
USB 2.0 デバイスのサポートの詳細は、ehci(7D) および usba(7D) のマニュアルページを参照してください。
USB 1.1 デバイスのサポートの詳細については、ohci(7D) を参照してください。
USB デバイスおよび USB 用語については、「USB デバイスの概要」を参照してください。
USB 3.0 デバイスは、USB 3.0 仕様に準拠した高速 (「SuperSpeed」) デバイスです。USB 2.0 デバイスは、USB 2.0 仕様に準拠した高速 (「Hi-Speed」) デバイスです。USB 3.0 および USB 2.0 仕様については、http://www.usb.org/home を参照してください。
USB デバイスの速度を識別するには、/var/adm/messages ファイルで次のようなメッセージを確認します。
Dec 13 17:05:57 mysystem usba: [ID 912658 kern.info] USB 2.0 device (usb50d,249) operating at hi speed (USB 2.x) on USB 2.0 external hub: storage@4, scsa2usb0 at bus address 4
この Oracle Solaris リリースでは、たとえば、次の USB デバイスがサポートされます。
大容量ストレージデバイス。たとえば CD-RW、ハードディスク、DVD、デジタルカメラ、フロッピーディスク、テープドライブ、メモリースティック、およびマルチフォーマットのカードリーダー
キーボードおよびマウス
オーディオデバイス。たとえばスピーカおよびマイク
注 - USB 3.0 では、オーディオデバイスをサポートできません。
それ以外のストレージデバイスでも、scsa2usb.conf ファイルを変更すれば使用できることがあります。詳細は、scsa2usb(7D) のマニュアルページを参照してください。
バス電源供給方式のハブは、接続先の USB バスの電源を利用して、接続されているデバイスに電源を供給します。これらのハブの負荷が大きくなりすぎないように、十分に注意してください。これらのハブから接続先のデバイスに供給できる電源は限られているためです。
USB デバイス用の配電計画が実装されています。この機能には、次の制限があります。
2 台のバス電源供給方式のハブのカスケード接続は推奨されません。
バス電源供給方式のハブの各ポートの最大消費電力は100mAです。
バス電源供給方式のハブに接続できるのは、自己電源のデバイスまたはバス電源供給方式の低電力デバイスだけです。バス電源供給方式の高電力デバイスは接続を拒否されます。接続は予測できない場合があるため、誤った電源をレポートするハブやデバイスもあります。
USB キーボードおよびマウスデバイスを使用するときは、次のことに注意してください。
SPARC システムにおいて、リブート中または ok プロンプトの出ている間は、キーボードおよびマウスを移動しないでください。システムのリブート後、いつでもキーボードおよびマウスを別のハブに移動できます。キーボードおよびマウスは、差し込んだ後は再び完全に機能します。
Sun 社製以外の USB キーボードでは、キーパッドの左側にある機能は使用できない場合があります。
SPARC – SPARC システムにおいて USB キーボードおよびマウスデバイスを使用するときは、次のことに注意してください。
USB キーボードの電源キーとタイプ 5 キーボードの電源キーの動作は異なります。USB キーボードでは、「SUSPEND/SHUTDOWN」キーを使用してシステムを中断またはシャットダウンできます。ただし、そのキーを使用してシステムの電源を入れることはできません。
ブートプロセスが完了するまでは、OpenBoot PROM (OBP) の制限により、キーボードおよびマウスデバイスはマザーボードのルートハブのポートにしか接続できません。
レガシー SPARC システムでは、USB キーボードおよびマウスデバイスをタイプ 3、4、または 5 キーボードと同時に使用できません。
複数のキーボードおよびマウスデバイスのサポートについては、virtualkm(7D) のマニュアルページを参照してください。
USB マウスまたは PS/2 マウスデバイスでは、3 ボタン以上の使用がサポートされています。
USB マウスまたは PS/2 マウスデバイスでは、ホイール付きマウスによるスクロー ルが使用可能です。USB マウスまたは PS/2 マウスでホイールを回転させると、マウスが置かれたアプリケーションまたはウィンドウがスクロールします。StarSuite、Firefox、および GNOME アプリケーションはホイール付きマウスによるスクロール機能をサポートします。ただし、ほかのアプリケーションではこの機能がサポートされない場合があります。
USB ハブは次のタスクを実行します。
ポートにおけるデバイスの取り付けと取り外しのモニタリング
ポートにおける個々のデバイスの電源管理
ポートへの電源の制御
USB ホストコントローラにはルートハブという埋め込みハブがあります。システムのバックパネルに見えるポートは root ハブのポートです。
USB ホストコントローラは次のタスクを実行します。
USB バスの管理。個々のデバイスはバスの調整はできません。
デバイスによって決定されるポーリング間隔による、デバイスのポーリング。ポーリング間隔 (時間) を考慮してデバイスに十分なバッファーがあることを前提とします。
USB ホストコントローラとそれに接続されているデバイス間でのデータの送信。ピアツーピア通信はサポートされません。
USB ハブデバイスを使用するときには、次の点に注意してください。
SPARC システムと x86 システムのどちらにおいても、ハブは 4 段を超えて多段接続しないでください。SPARC システムでは、OpenBootPROM (OBP) は 4 段を超えるデバイスを正確に認識できません。
バス電源供給方式のハブ同士をカスケード接続しないでください。バス電源供給方式のハブは独自の電源を持っていません。
大量の電源を必要とするデバイスをバス電源供給方式のハブに接続しないでください。これらのデバイスがバス電源供給方式のハブへの接続を拒否されたり、ほかのデバイス用の電源がなくなったりする可能性があります。このようなデバイスとして、USB フロッピーディスクデバイスなどがあります。
SPARC システムでは、USB デバイスの保存停止および復元再開機能が完全にサポートされます。ただし、稼働中のデバイスを保存停止したり、システムの保存停止で電源がオフになっているときにデバイスを取り外すことは決してしないでください。
SPARC システムで電源管理を有効にしている場合、USB のフレームワークはすべてのデバイスの電源管理を最大限に試みます。USB デバイスの電源管理により、ハブドライバはデバイスが接続されているポートの中断も行います。「リモートウェイクアップ」をサポートするデバイスは、そのデバイスが利用可能な状態になるように、そのデバイスのパス上にあるすべてのデバイスを呼び起こすようシステムに通知できます。アプリケーションがデバイスに入出力を送信した場合も、ホストシステムはデバイスを呼び起こすことができます。
リモートウェイクアップ機能がサポートされている場合、すべての HID デバイス (キーボード、マウス、ハブ、およびストレージデバイス)、ハブデバイス、およびストレージデバイスは、デフォルトで電源管理されます。USB プリンタが電源管理されるのは、2 つの印刷ジョブ間だけです。汎用の USB ドライバ (UGEN) で管理されているデバイスの電源は、デバイスが閉じているときにのみ管理されます。
電源消費を減らすために電源管理を行なっている場合は、まず USB 末端デバイスの電源が切断されます。また、ハブのポートに接続されているすべてのデバイスの電源が切断されると、しばらくしてからハブの電源が切断されます。もっとも効率的に電源管理をするためには、あまり多くのハブをカスケード接続しないでください。
SPARC システムの SUSPEND/SHUTDOWN キーの使用についての詳細は、「USB キーボードとマウス」を参照してください。
USB ケーブルを接続する際には、次のガイドラインに従ってください。
USB 3.0 仕様では、ケーブルの最大長を指定していません。ただし、USB 3.0 ケーブルは、USB 2.0 ケーブルとはっきり異なります。ケーブルが短いほどパフォーマンスが向上すると推定され、数ギガビットの転送速度を達成するには、3 m のケーブルが推奨されます。
USB 2.0 デバイスの場合、これらのデバイスの接続には、常に準拠のフルレート (480 Mビット/秒) 20/28 AWG ケーブルを使用します。
サポートされている最長ケーブル長は 5 m です。
延長ケーブルを使用しないでください。ケーブルを延長するには、最良の結果が得られるよう、自己電源供給方式のハブを使ってください。
詳細については、http://www.usb.org/about/faq を参照してください。