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Oracle Solaris 11.1 の管理: デバイスとファイルシステム Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
6. InfiniBand デバイスの使用 (概要/タスク)
11. COMSTAR を使用したストレージデバイスの構成 (タスク)
12. Oracle Solaris Internet Storage Name Service (iSNS) の構成と管理
Oracle Solaris ファイルシステムのマウントおよびマウント解除
このセクションでは、Oracle Solaris ファイルシステムを作成およびマウントする方法の具体例を示します。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
次の例は、tank という名前の単純なミラー化ストレージプールと tank という名前の ZFS ファイルシステムを、1 つのコマンドで作成する方法を示しています。/dev/dsk/c1t0d0 ディスク全体と /dev/dsk/c2t0d0 ディスク全体を使用することを前提としています。
# zpool create tank mirror c1t0d0 c2t0d0
# zfs create tank/fs
この新規 ZFS ファイルシステム tank/fs では、ディスク領域を必要なだけ使用でき、/tank/fs に自動的にマウントされます。
# zfs list -r tank NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINT tank 117K 268G 21K /tank tank/fs 21K 268G 21K /tank/fs
始める前に
次の前提条件を満たしているかどうかを確認します。
ディスクがフォーマットされ、スライスに分割されている。
既存のレガシー UFS ファイルシステムを再作成する場合は、そのマウントを解除します。
ファイルシステムを格納するスライスのデバイス名がわかっている。
ディスクおよびディスクスライス番号の検索方法については、第 9 章ディスクの管理 (タスク)を参照してください。
ディスクのフォーマットとスライスへの分割方法については、第 7 章ディスクの管理 (概要)を参照してください。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# newfs [-N] [-b size] [-i bytes] /dev/rdsk/device-name
システムから、確認を促すプロンプトが表示されます。
注意 - この手順を実行する前に、スライスのデバイス名が正しく指定されていることを確認してください。間違ったスライスを指定すると、その内容は新しいファイルシステムの作成時に消去されます。そして、システムがパニックを起こす原因となる可能性があります。 |
# fsck /dev/rdsk/device-name
device-name 引数は、新しいファイルシステムを格納するディスクデバイスの名前を指定します。
fsck コマンドは、新しいファイルシステムの整合性を検査して、問題があれば通知し、問題を修復する前にプロンプトを表示します。fsck コマンドの詳細は、fsck(1M) を参照してください。
# mkdir /directory-name # mount /dev/dsk/device-name /directory-name
例 15-2 レガシー UFS ファイルシステムの作成およびマウント
次の例は、UFS ファイルシステム /dev/rdsk/c0t1d0s0 を作成して /legacy にマウントする方法を示しています。
# newfs /dev/rdsk/c0t1d0s0 newfs: construct a new file system /dev/rdsk/c0t1d0s0: (y/n)? y /dev/rdsk/c0t1d0s0: 286722656 sectors in 46668 cylinders of 48 tracks, 128 sectors 140001.3MB in 2917 cyl groups (16 c/g, 48.00MB/g, 5824 i/g) super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at: 32, 98464, 196896, 295328, 393760, 492192, 590624, 689056, 787488, 885920, Initializing cylinder groups: .......................................................... super-block backups for last 10 cylinder groups at: 285773216, 285871648, 285970080, 286068512, 286166944, 286265376, 286363808, 286462240, 286560672, 286659104 # fsck /dev/rdsk/c0t1d0s0 # mkdir /legacy # mount /dev/dsk/c0t1d0s0 /legacy
ブート時にレガシー UFS ファイルシステムを自動的にマウントする場合は、「/etc/vfstab ファイルにエントリを追加する方法」に進んでください。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# mkdir /mount-point
/mount-point は、TMPFS ファイルシステムがマウントされるディレクトリです。
# mount -F tmpfs [-o size=number] swap mount-point
TMPFS ファイルシステムのサイズ制限を M バイト単位で示します。
TMPFS ファイルシステムがマウントされるディレクトリを示します。
ブート時に TMPFS ファイルシステムが自動的にマウントされるようにシステムを設定する方法については、例 15-4 を参照してください。
# mount -v
例 15-3 TMPFS ファイルシステムを作成およびマウントする
次の例は、TMPFS ファイルシステム /export/reports を作成およびマウントし、そのサイズを 50M バイトに制限する方法を示しています。
# mkdir /export/reports # chmod 777 /export/reports # mount -F tmpfs -o size=50m swap /export/reports # mount -v
例 15-4 ブート時に TMPFS ファイルシステムをマウントする
ブート時にシステムが自動的に TMPFS ファイルシステムをマウントするように設定するには、/etc/vfstab のエントリを追加します。次の例は、ブート時に /export/test を TMPFS ファイルシステムとしてマウントする /etc/vfstab ファイルのエントリを示しています。size=number オプションを指定していないため、/export/test の TMPFS ファイルシステムのサイズは利用できるシステムリソースによってのみ制限されます。
swap - /export/test tmpfs - yes -
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# mkdir loopback-directory
# mkdir /mount-point
# mount -F lofs loopback-directory /mount-point
ループバックマウントポイントにマウントするファイルシステムを指定します。
LOFS ファイルシステムをマウントするディレクトリを指定します。
# mount -v
例 15-5 LOFS ファイルシステムを作成およびマウントする
次の例は、新しいソフトウェアを、実際にはインストールしないで、ループバックファイルシステムとして /new/dist ディレクトリに作成、マウント、およびテストする方法を示しています。
# mkdir /tmp/newroot # mount -F lofs /new/dist /tmp/newroot # chroot /tmp/newroot newcommand
例 15-6 ブート時に LOFS ファイルシステムをマウントする
ブート時にシステムが自動的に LOFS ファイルシステムをマウントするように設定するには、/etc/vfstab ファイルの最後にエントリを追加します。次の例は、ルート (/) ファイルシステムの LOFS ファイルシステムを /tmp/newroot にマウントする /etc/vfstab ファイルのエントリを示しています。
/ - /tmp/newroot lofs - yes -
ループバックファイルシステムのエントリは、/etc/vfstab ファイル内の最後のエントリでなければなりません。ループバックファイルシステムの /etc/vfstab エントリが、そこに組み込まれるファイルシステムよりも前にあると、ループバックファイルシステムをマウントできません。
レガシーのマウント動作が必要な ZFS ファイルシステムが存在しない場合は、ここに示す手順に従ってブート時に非 ZFS ファイルシステムをマウントします。ZFS ファイルシステムをマウントする方法の詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: ZFS ファイルシステム』を参照してください。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# mkdir /mount-point
ファイルシステムをマウントするには、ローカルシステム上にマウントポイントを作成する必要があります。「マウントポイント」とは、マウントされるファイルシステムが接続されるディレクトリのことです。
注 - ルート (/) ファイルシステムは、ブートプロセスの過程でカーネルによって読み取り専用としてマウントされます。そのため、remount オプション (および、remount と一緒に使用できるオプション) だけが /etc/vfstab ファイルのルート (/) エントリでは有効です。
例 15-7 /etc/vfstab ファイルにエントリを追加する
次の例は、ディスクスライス /dev/dsk/c0t3d0s7 をレガシー UFS ファイルシステムとして、マウントポイント /files1 にマウントする方法を示しています。「device to fsck」として raw キャラクタ型デバイス /dev/rdsk/c0t3d0s7 を指定します。「fsck pass」の値が 2 なので、ファイルシステムは順不同で検査されます。
#device device mount FS fsck mount mount #to mount to fsck point type pass at boot options # /dev/dsk/c0t3d0s7 /dev/rdsk/c0t3d0s7 /files1 ufs 2 yes -
次の例は、システム pluto 上のディレクトリ /export/man を、NFS ファイルシステムとしてマウントポイント /usr/man にマウントする方法を示しています。ファイルシステムが NFS であるため、「device to fsck」や「fsck pass」は指定されません。この例では、「mount options」は ro (読み取り専用) と soft になっています。
#device device mount FS fsck mount mount #to mount to fsck point type pass at boot options pluto:/export/man - /usr/man nfs - yes ro,soft
/etc/vfstab ファイルに、リモートシステムおよびリソースを追加した後に、次のサービスが起動していることを確認してください。
# svcs -a | grep nfs/client disabled May_14 svc:/network/nfs/client:default # svcadm enable svc:/network/nfs/client:default
そうでない場合、リモートファイルシステムは、システムのリブート後にマウントされません。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# mount /mount-point
/mount-point は、/etc/vfstab ファイル内の「mount point」または「device to mount」フィールドのエントリを指定します。通常は、マウントポイントを指定するほうが簡単です。
例 15-8 1 つのファイルシステムをマウントする (/etc/vfstab ファイル)
次の例は、/etc/vfstab ファイル内に列挙されているローカル /legacy ファイルシステムをマウントする方法を示しています。
# mount /legacy
例 15-9 すべてのファイルシステムをマウントする (/etc/vfstab ファイル)
次に、ファイルシステムがすでにマウントされている状態で mountall コマンドを使用したとき表示されるメッセージの例を示します。
# mountall mount: /tmp is already mounted or swap is busy
次の例は、/etc/vfstab ファイル内に列挙されているすべてのローカルシステムをマウントする方法を示しています。
# mountall -l
次の例は、使用可能なすべての ZFS ファイルシステムをマウントする方法を示します。
# zfs mount -a
次の例は、/etc/vfstab ファイル内に列挙されているすべてのリモートファイルシステムをマウントする方法を示しています。
# mountall -r
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# mkdir /mount-point
ファイルシステムをマウントするには、ローカルシステム上にマウントポイントを作成する必要があります。「マウントポイント」とは、マウントされるファイルシステムが接続されるディレクトリのことです。
NFS ファイルシステムをマウントするには、share コマンドを使用し、サーバー上のリソースを使用可能にしておかなければなりません。リソースを共有する方法については、『Oracle Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)』の「NFS サービスについて」を参照してください。
# mount -F nfs [-o mount-options] server:/directory /mount-point
例 15-10 NFS ファイルシステムをマウントする (mount コマンド)
次の例は、サーバー pluto の /export/packages ディレクトリを /mnt にマウントする方法を示しています。
# mount -F nfs pluto:/export/packages /mnt
次の手順で、PCFS (DOS) ファイルシステムをハードディスクからマウントします。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# mkdir /mount-point
ファイルシステムをマウントするには、ローカルシステム上にマウントポイントを作成する必要があります。「マウントポイント」とは、マウントされるファイルシステムが接続されるディレクトリのことです。
# mount -F pcfs [-o rw | ro] /dev/dsk/device-name:logical-drive /mount-point
PCFS ファイルシステムを読み取り / 書き込み (rw) または読み取り専用 (ro) にマウントできることを指定します。このオプションを指定しない場合のデフォルトは rw です。
ディスク全体のデバイス名を指定します (/dev/dsk/c0t0d0p0 など)。
DOS の論理ドライブ名 (c から z) またはドライブ番号 (1 から 24) を指定します。ドライブ c はドライブ 1 に相当し、ディスク上のプライマリ DOS スライスを表します。ほかのすべてのドライブ名やドライブ番号は、拡張 DOS スライス内の DOS 論理ドライブを表します。
ファイルシステムをマウントするディレクトリを指定します。
「device-name」と「logical-drive」は、コロンで区切る必要があります。
例 15-11 x86: ハードディスクから PCFS (DOS) ファイルシステムをマウントする (mount コマンド)
次の例は、プライマリ DOS スライス内の論理ドライブを /pcfs/c ディレクトリにマウントする方法を示しています。
# mount -F pcfs /dev/dsk/c0t0d0p0:c /pcfs/c
次の例では、/mnt ディレクトリの拡張 DOS スライスに含まれる最初の論理ドライブを読み取り専用でマウントする方法を示します。
# mount -F pcfs -o ro /dev/dsk/c0t0d0p0:2 /mnt
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# fuser -c [ -u ] /mount-point
ファイルシステムのマウントポイントとなっているファイルと、マウントされているファイルシステム内のファイルがすべて表示されます。
プロセス ID ごとにユーザーのログイン名が表示されます。
プロセスを終了させるファイルシステムの名前を指定します。
# fuser -c -k /mount-point
ファイルシステムを使用している各プロセスに SIGKILL が送信されます。
注 - ユーザーのプロセスを終了させるときには、必ず事前に警告してください。
# fuser -c /mount-point
例 15-12 ファイルシステムを使用中のすべてのプロセスを終了させる
次の例は、/export/home ファイルシステムを使用中のプロセス 4006c を終了させる方法を示しています。
# fuser -c /export/home /export/home: 4006c # fuser -c -k /export/home /export/home: 4006c # fuser -c /export/home /export/home:
次の手順を使って、ファイルシステムをマウント解除します。
# umount /mount-point
/mount-point は、マウント解除するファイルシステムの名前を示します。
次のいずれかを指定できます。
ファイルシステムがマウントされているディレクトリ名
ファイルシステムのデバイス名パス
NFS ファイルシステムのリソース
LOFS ファイルシステムのループバックディレクトリ
例 15-13 ファイルシステムをアンマウントする
次の例は、レガシー UFS ファイルシステムをマウント解除する方法を示しています。
# umount /legacy
次の例は、UFS の /legacy ファイルシステムを強制的にマウント解除する方法を示しています。
# umount -f /legacy #
次の例は、すべての ZFS ファイルシステムをマウント解除する方法を示しています。
# zfs umount -a
使用中のファイルシステムを除く、すべてのファイルシステムがマウント解除されます。