solaris10 ブランドゾーンのブートについて

ゾーンをブートすると、ゾーンが稼働状態になります。ゾーンは、準備完了状態またはインストール済み状態からブートできます。ブートしたインストール済み状態のゾーンは、準備完了状態から稼働状態に透過的に移行します。稼働状態のゾーンに対してはゾーンへのログインが可能です。

最初のブート後に未構成のゾーンにはじめてログインするときに、内部ゾーン構成を実行します。

イメージ sysidcfg プロファイル

既存のシステムから Oracle Solaris 10 システムアーカイブを作成していて、ゾーンをインストールするときに -p (sysidcfg を維持する) オプションを使用する場合は、イメージの作成に使用されたシステムと同じ ID がゾーンに割り当てられます。

インストール完了後のゾーンを構成するときに使用する sysidcfg ファイルを取り込むために、-c オプションを使用できます。solaris10 ゾーンをインストールするには、コマンド行で sysidcfg ファイルを使用します。このファイルへのフルパスを指定する必要があります。

# zoneadm -z s10-zone install -a /net/machine_name/s10-system.flar -u -c /path_to/sysidcfg

次の例の sysidcfg ファイルでは、net0 ネットワーク名と timezone を使用して、静的 IP 構成の排他的 IP ゾーンが構成されます。

system_locale=C
 terminal=xterm
 network_interface=net0 {
    hostname=test7
    ip_address=192.168.0.101
    netmask=255.255.255.0
    default_route=NONE
    protocol_ipv6=no
 }
 name_service=NONE
 security_policy=NONE
 timezone=US/Pacific
 timeserver=localhost
 nfs4_domain=dynamic
 root_password=FSPXl81aZ7Vyo
 auto_reg=disable

次の例の sysidcfg ファイルは、共有 IP ゾーンを構成するために使用されます。

system_locale=C
terminal=dtterm
network_interface=primary {
hostname=my-zone
}
security_policy=NONE
name_service=NIS {
domain_name=special.example.com
name_server=bird(192.168.112.3)
}
nfs4_domain=domain.com
timezone=US/Central
root_password=m4qtoWN

次の例の sysidcfg ファイルは、静的 IP 構成の排他的 IP ゾーンを構成するために使用されます。

system_locale=C
terminal=dtterm
network_interface=primary {
hostname=my-zone
default_route=10.10.10.1
ip_address=10.10.10.13
netmask=255.255.255.0
}
nfs4_domain=domain.com
timezone=US/Central
root_password=m4qtoWN

次の例の sysidcfg ファイルは、DHCP および IPv6 オプションで排他的 IP ゾーンを構成するために使用されます。

system_locale=C
terminal=dtterm
network_interface=primary {
dhcp protocol_ipv6=yes
}
security_policy=NONE
name_service=DNS {
domain_name=example.net
name_server=192.168.224.11,192.168.224.33
}
nfs4_domain=domain.com
timezone=US/Central
root_password=m4qtoWN

solaris10 ブランドゾーンの内部構成

プロファイルがない場合は、最初に zlogin -C を使用したときに構成ツールが起動します。

この手順でのゾーン名は s10-zone です。

1. root になるか、同等の役割になります。
2. 一方の端末ウィンドウで、ゾーンをブートする前に次のコマンドを使用して、ゾーンコンソール (この手順では s10-zone) に接続します。

   # zlogin -C s10-zone

3. 2 番目のウィンドウで、「solaris10 ブランドゾーンをブートする方法」の説明に従ってゾーンをブートします。

solaris10 ブランドゾーンをブートする方法

この手順を実行するには、大域管理者または大域ゾーン内で適切な承認を持つユーザーである必要があります。

1. root になるか、同等の役割になります。
2. zoneadm コマンドを -z オプション、ゾーン名 (s10-zone)、および boot サブコマンドとともに使用することで、ゾーンをブートします。

   global# zoneadm -z s10-zone boot

3. ブートが完了したら、list サブコマンドに -v オプションを指定してステータスを確認します。

   global# zoneadm list -v

   次のような情報が表示されます。

   ID  NAME     STATUS       PATH                           BRAND      IP
    0  global   running     /                               solaris     shared
    1  s10-zone running     /zone/s10-zone                  solaris10   shared

参照

ゾーンのブートおよびブートオプションの詳細は、第 19 章非大域ゾーンのインストール、ブート、停止処理、停止、アンインストール、およびクローニング (タスク)を参照してください。