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Oracle Solaris 11.1 の管理: Oracle Solaris ゾーン、Oracle Solaris 10 ゾーン、およびリソース管理 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
ゾーンがインストールされているシステムでのスケジューリングクラス
10. リソース上限デーモンによる物理メモリーの制御 (概要)
18. 非大域ゾーンのインストール、停止処理、停止、アンインストール、クローニングについて (概要)
19. 非大域ゾーンのインストール、ブート、停止処理、停止、アンインストール、およびクローニング (タスク)
22. ゾーンの移行と zonep2vchk ツールについて
23. Oracle Solaris システムの移行と非大域ゾーンの移行 (タスク)
24. ゾーンがインストールされている Oracle Solaris 11.1 システムでの自動インストールおよびパッケージ
25. Oracle Solaris ゾーンの管理 (概要)
26. Oracle Solaris ゾーンの管理 (タスク)
28. Oracle Solaris ゾーンで発生するさまざまな問題のトラブルシューティング
30. Oracle Solaris 10 システムの評価とアーカイブの作成
31. (オプション) Oracle Solaris 10 ゾーンへの Oracle Solaris 10 native 非大域ゾーンの移行
2 つの CPU を搭載したシステムがあり、それらの CPU は CPU にバインドされた 2 つの作業負荷 A および B を並列に実行しているとします。各作業負荷は別個のプロジェクトとして実行されています。各プロジェクトは、プロジェクト A に SA 配分が割り当てられ、プロジェクト B に SB 配分が割り当てられるように構成されています。
従来の TS スケジューラを使用した場合、システムで実行されている各作業負荷には、平均して同じ量の CPU リソースが与えられます。つまり、各作業負荷にはシステム容量の 50% が割り当てられます。
FSS スケジューラの制御で実行する場合でも、S A = SB の配分を割り当てると、各プロジェクトにほぼ等量の CPU リソースが与えられます。これに対して、プロジェクトに異なる配分を与えた場合、CPU リソースの割り当て量は異なります。
次に示す 3 つの例は、さまざまな構成での配分の働きを示しています。これらの例に示されているとおり、配分は、要求が使用可能なリソース量と同じまたはそれを超えている場合にのみ使用量を数学的に正確に表します。
プロジェクト A と B がそれぞれ CPU に結合されたプロセスを 2 つ持ち、かつ S A = 1、S B = 3 である場合、配分の合計数は 1 + 3 = 4 になります。この構成で、十分な数の CPU 要求があると、A と B には、それぞれ CPU リソースの 25%、75% が割り当てられます。
プロジェクト A と B がそれぞれ CPU に結合されたプロセスを「1 つ」だけ持ち、かつ S A = 1、S B = 100 である場合、配分の合計数は 101 になります。各プロジェクトは、実行中のプロセスを 1 つしか持たないため、CPU を 1 つしか使用できません。この構成では、CPU リソースを得るための競合がプロジェクト間に存在しないので、プロジェクト A および B には、それぞれ全 CPU リソースの 50% が割り当てられます。この構成の場合、CPU 配分は CPU リソースの割り当てに影響しません。プロジェクトへの割り当ては同じ (50/50) になります。これは、両方のプロジェクトに割り当てられる配分がゼロの場合でも同様です。
プロジェクト A と B がそれぞれ CPU に結合されたプロセスを 2 つ持ち、かつ A に 1 配分、B に 0 配分が与えられている場合、プロジェクト B には CPU リソースがまったく割り当てられず、プロジェクト A にすべての CPU リソースが割り当てられます。プロジェクト B のプロセスは常にシステム優先順位 0 で実行されるため、実行される可能性はまったくありません。これは、プロジェクト A のプロセスの方が常に高い優先順位を持っているためです。