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Oracle Solaris 11.1 でのサービスと障害の管理     Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  サービスの管理 (概要)

2.  サービスの管理 (タスク)

3.  障害管理の使用

障害管理の概要

障害および欠陥の通知

障害または欠陥に関する情報の表示

障害の発生したコンポーネントに関する情報を表示する方法

CPU がオフラインかどうかを特定する方法

欠陥のあるサービスに関する情報を表示する方法

障害または欠陥の修復

fmadm replaced コマンド

fmadm repaired コマンド

fmadm acquit コマンド

障害管理のログファイル

障害の統計情報

索引

障害または欠陥の修復

障害管理によってシステム内のコンポーネントに障害が検出されたら、それを修復する必要があります。修復は、暗黙的と明示的のいずれかの方法で行われます。

暗黙的修復は、コンポーネントに障害管理デーモンが追跡できるシリアル番号情報がある場合に、障害の発生したコンポーネントを交換または削除したときに行われます。多くの SPARC システムでは、FMRI にシリアル番号情報が含まれているため、障害管理デーモンはコンポーネントが交換またはその他の手段 (たとえば、ブラックリストへの登録など) によって運用から削除されたことを判定できます。このような検出が行われると、障害管理デーモンは影響を受けたリソースを fmadm faulty の出力に表示しなくなります。このリソースは、デーモンの内部リソースキャッシュ内に保持され、障害イベントから 30 日が経過した時点で消去されます。

暗黙的修復が適用されないシステムもあります。FMRI にシャーシ ID が存在しても、FRU のシリアル番号情報を使用できない場合があります。そのため、障害管理デーモンは FRU の交換を検出できず、明示的修復が必要になります。

fmadm コマンドを使用して、障害を明示的に repaired (修復済み) として指定します。このコマンドでは、次の 4 つの構文が修復に関連付けられています。

これら 4 つのコマンドでは、FMRI や UUID を引数として指定することもできますが、ラベルを引数として使用することを推奨します。FRU に複数の障害がある場合は、FRU を一回だけ交換する必要があります。ラベルに対して fmadm replaced コマンドを発行すると、FRU がその状態で未処理のケースに反映されます。

fmadm replaced コマンド

fmadm replaced コマンドを使用して、疑いのある FRU が交換または削除されたことを示すことができます。

FRU が交換された (シリアル番号が変更された) ことをシステムが自動的に検出すると、この検出はコマンド行に fmadm replaced を入力した場合と同じように処理されます。fmadm replaced コマンドは、FRU が交換された (シリアル番号が変更された) ことを fmd が自動的に確認できる場合は許可されません。

FRU が交換ではなく削除されたことをシステムが自動的に検出した場合、現在の動作は変更されません。この疑いは「not present (存在しない)」として表示されますが、永続的に削除されたものとは見なされず、障害イベントから 30 日が経過した時点で消去されます。

fmadm repaired コマンド

FRU の交換ではなく、何らかの物理的な修復が行われて問題が解決したときは、fmadm repaired コマンドを使用します。このような修復の例として、カードの再装着や曲がったピンの修正などがあります。

fmadm acquit コマンド

acquit (赦免) オプションは、多くの場合、そのリソースが原因ではないことがわかったときに使用します。赦免は、追加のエラーイベントが発生して診断が絞り込まれたときに、暗黙的に行われることもあります。

交換は修復より優先され、交換と修復はどちらも赦免より優先されます。したがって、コンポーネントを赦免してからコンポーネントを修復することはできますが、すでに修復されているコンポーネントを赦免することはできません。

あるケースが修復された (FMD_CASE_REPAIRED 状態に移行し、list.repaired イベントが生成された) と見なされるのは、その UUID が赦免されるか、またはすべての疑いが修復、交換、削除、または赦免されたときです。

通常は、fmd が複数の要素を含む疑いリスト内の疑いを自動的に赦免するか、サポートサービスから手動で赦免するように指示されます。FMRI またはラベルで赦免する必要があるのは、そのリソースが原因として疑われている現在のすべてのケースで、そのリソースが疑いでないことがわかった場合だけです。ただし、FRU をあるケースについて手動で赦免し、ほかのすべてのケースで疑いのままにするには、次のオプションを使用して UUID と FMRI の両方または UUID とラベルの両方を指定します。

fmadm acquit uuid [fmri|label]