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Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11.1 への移行 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11 リリースへの移行 (概要)
2. Oracle Solaris 11 インストール方法への移行
Oracle Solaris 11 システムでのソフトウェアの更新
Oracle Solaris 11 システムへの保守更新のインストール
Oracle Solaris の support リポジトリを構成する方法
Oracle Solaris 11 のソフトウェアパッケージに関する次の情報を確認してください。
パッケージ名の SUNW 接頭辞は使用されなくなりました。IPS の導入で、すべてのソフトウェアパッケージの名前が変更されます。互換性のため、以前の SVR4 パッケージデータベースに 1 組のマッピングが追加されています。このマッピングによって、旧バージョンの SVR4 パッケージをインストールする管理者のためにパッケージの依存関係が必ず満たされるようになります。
pkgadd など、特定の SVR4 パッケージコマンドは旧バージョンの SVR4 パッケージを管理するために保持されていますが、プライマリパッケージインストールおよび更新インタフェースは pkg(1) コマンドセットになりました。以前に pkgadd コマンドを使用して特定のパッケージをインストールした場合は、そのパッケージを IPS パッケージとして使用できるかどうかを確認できます。IPS パッケージ名はおそらく異なっています。
次のようにして、SVR4 パッケージを見つけます。
$ pkg info -g http://pkg.oracle.com/solaris/release/ SUNWcsl Name: SUNWcsl Summary: State: Not installed (Renamed) Renamed to: system/library@0.5.11-0.133 consolidation/osnet/osnet-incorporation Publisher: solaris Version: 0.5.11 Build Release: 5.11 Branch: 0.133 Packaging Date: Wed Oct 27 18:35:58 2010 Size: 0.00 B FMRI: pkg://solaris/SUNWcsl@0.5.11,5.11-0.133:20101027T183558Z
この出力例は、SVR4 SUNWcsl パッケージの名前が変更され (Rename)、現在は system/library パッケージであることを示しています。必要なパッケージがインストールされていない場合は、pkg install コマンドを使用してパッケージをインストールします。
$ pkg install system/library
SVR4 パッケージを IPS パッケージとして使用できる場合は、SVR4 パッケージではなく IPS パッケージをインストールします。IPS パッケージのインストールには、イメージのその他の部分と互換性のあるバージョンのみをインストールできる、依存関係が自動的に確認されて更新されるなど、多くのメリットがあります。『Oracle Solaris 11.1 ソフトウェアパッケージの追加および更新』を参照してください。
patchadd などのいくつかの SVR4 パッケージコマンドが使用できなくなりました。代わりに、IPS の pkg update コマンドを使用してください。このコマンドを使用すると、パッケージのすべての依存関係が自動的に解決されます。
SMF サービス名と同様、IPS パッケージでは FMRI が使用されます。また、パッケージ名は短縮される代わりに階層化されています。すでに説明したように、Oracle Solaris 10 のコアシステムライブラリパッケージは SUNWcsl ですが、IPS 名は system/library です。system/library の FMRI 形式は次のようになります。
pkg://solaris/system/library@0.5.11,5.11-0.175.1.0.0.24.2:20120919T185104Z
『Oracle Solaris 11.1 ソフトウェアパッケージの追加および更新』の「障害管理リソース識別子」を参照してください。
注 - 各パッケージで提供されるファイルの組織再構成のために、Oracle Solaris 10 のパッケージ名と Oracle Solaris 11 のパッケージ名が 1 対 1 で厳密に対応していません。
Oracle Solaris パッケージは、開発、ドキュメント、および実行時コンポーネントに分割されません。たとえば、Oracle Solaris 10 では、標準の X11 ライブラリ (libX11) のランタイムは SUNWxwplt パッケージにあり、同じパッケージのヘッダーは SUNWxwinc にあり、ドキュメントは SUNWxwpmn パッケージにあります。Oracle Solaris 11 では、これらのコンポーネントはすべて pkg:/x11/library/libx11 パッケージに位置しています。システムを最小限に抑える場合は、pkg facet コマンドを使用していくつかのコンポーネントを除外することを選択できます。
次のようにマニュアルページを削除します。
# pkg change-facet facet.doc.man=false
次のようにヘッダーファイルを削除します。
# pkg change-facet facet.devel=false
注 - これらは、すべてのパッケージのすべてのマニュアルページと、すべてのパッケージのすべてのヘッダーファイルを削除するグローバル設定です。
『Oracle Solaris 11.1 ソフトウェアパッケージの追加および更新』の「オプションのコンポーネントのインストールの制御」を参照してください。
SVR4 パッケージおよびパッチツールは引き続き、Oracle Solaris 10 コンテナでサポートされます。Oracle Solaris 10 のこれらの非大域ブランドゾーンは、ゾーンとブランドゾーンの技術を使用して Oracle Solaris 11 で動作します。「Oracle Solaris 11 ゾーンの機能」を参照してください。
SVR4 パッケージから IPS パッケージへの変換については、『Oracle Solaris 11.1 での Image Packaging System を使用したソフトウェアのパッケージ化および配布』の「SVR4 パッケージから IPS パッケージへの変換」を参照してください。
次の表では、SVR4 パッケージおよびパッチコマンドと IPS パッケージコマンドを比較しています。
表 6-1 SVR4 パッケージコマンドおよび同等の IPS パッケージコマンド
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Oracle Solaris 10 のインストール方法には、サーバーにとって最小限のネットワーク、デスクトップ、開発者など、システムの目的に基づいたパッケージグループをインストールするソフトウェアパッケージクラスタが用意されています。
Oracle Solaris 11 は、大規模サーバー、小規模サーバーまたは非大域ゾーン、またはグラフィカルデスクトップ環境に適した異なるパッケージセットをインストールする 3 つのグループパッケージを提供します。
次の表にシステムにインストールされるグループパッケージを示します。使用されるデフォルトのインストール方法によって異なります。
表 6-2 デフォルトでインストールされる Oracle Solaris 11 グループパッケージ
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次のようにパッケージグループの情報を表示します。
# pkg info -r *group*
これらのパッケージグループの内容を表示します。
# pkg contents -o fmri -r -t depend pkg-grouping
システムに現在インストールされているパッケージグループを確認します。
# pkg list group/system/\*
IPS には、システム上にインストールして信頼できるデスクトップやマルチユーザーデスクトップを提供できる、その他のメタパッケージやグループパッケージも含まれています。
ほとんどのパッケージをインストールする場合は、Solaris 10 SUNWCall パッケージクラスタのインストールと同様、group/system/solaris-large-server パッケージグループをインストールすることを検討してください。『Oracle Solaris 11.1 ソフトウェアパッケージの追加および更新』の「グループパッケージ内のすべてのインストール可能なパッケージの一覧表示」を参照してください。