JumpStart の環境変数
開始および終了スクリプトには、環境変数を使用できます。たとえば、開始スクリプトは、ディスクサイズ (SI_DISKSIZES) を抽出し、実際のディスクサイズに基づいてシステムに特定のパッケージをインストールするかどうかを決定できます。
システムについて収集された情報は、これらの環境変数に格納されます。これらの変数は、通常、rules ファイルに使用するルールキーワードと値によって設定するかどうかが決まります。
たとえば、すでにシステムにインストールされているオペレーティングシステムに関する情報は、installed キーワードを使用した後にのみ、SI_INSTALLED から入手できます。
次の表では、これらの変数とその値について説明します。
表 8-9 インストール環境変数
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SI_ARCH |
インストールクライアントのハードウェアアーキテクチャー。SI_ARCH 変数は、rules ファイルで arch キーワードを使用する場合に設定されます。 |
SI_BEGIN |
開始スクリプトを使用している場合はその名前。 |
SI_CLASS |
インストールクライアントをインストールするために使用されるプロファイルの名前。 |
SI_DISKLIST |
コンマで区切られた、インストールクライアント上のディスク名のリスト。 SI_DISKLIST 変数は、 rules ファイルで disksize キーワードを使用して照合する場合に設定されます。 SI_DISKLIST および SI_NUMDISKS 変数は、 rootdisk
に使用する物理ディスクを決定するために使用します。 rootdisk については、 「システムのルートディスクを決定する方法」を参照してください。 |
SI_DISKSIZES |
コンマで区切られた、インストールクライアント上のディスクサイズのリスト。SI_DISKSIZES 変数は、rules ファイルで disksize キーワードを使用して照合する場合に設定されます。 |
SI_DOMAINNAME |
ドメイン名。SI_DOMAINNAME 変数は、rules ファイルで dommainname キーワードを使用して照合する場合に設定されます。 |
SI_FINISH |
終了スクリプトを使用する場合はその名前。 |
SI_HOSTADDRESS |
インストールクライアントの IP アドレス。 |
SI_HOSTNAME |
インストールクライアントのホスト名。SI_HOSTNAME
変数は、rules ファイルで hostname キーワードを使用して照合する場合に設定されます。 |
SI_INSTALLED |
特定のオペレーティングシステムが入っているディスクのデバイス名 (Oracle Solaris、System V など)。SI_INSTALLED 変数は、rules ファイルで installed キーワードを使用して照合する場合に設定されます。SI_INST_OS
と SI_INST_VER は、SI_INSTALLED の値を決定するために使用します。 |
SI_INST_OS |
オペレーティングシステムの名前。SI_INST_OS と SI_INST_VER は、SI_INSTALLED の値を決定するために使用します。 |
SI_INST_VER |
オペレーティングシステムのバージョン。SI_INST_OS と SI_INST_VER は、SI_INSTALLED の値を決定するために使用します。 |
SI_KARCH |
インストールクライアントのカーネルアーキテクチャー。SI_KARCH
変数は、rules ファイルで karch キーワードを使用して照合する場合に設定されます。 |
SI_MEMSIZE |
インストールクライアントの物理メモリーの量。 SI_MEMSIZE 変数は、rules ファイルで memsize キーワードを使用して照合する場合に設定されます。 |
SI_MODEL |
インストールクライアントのモデル名。SI_MODEL 変数は、rules ファイルで model
キーワードを使用して照合する場合に設定されます。 |
SI_NETWORK |
インストールクライアントのネットワーク番号。SI_NETWORK 変数は、rules ファイルで network キーワードを使用して照合する場合に設定されます。 |
SI_NUMDISKS |
インストールクライアントのディスク数。 SI_NUMDISKS 変数は、 rules ファイルで disksize キーワードを使用して照合する場合に設定されます。 SI_NUMDISKS および SI_DISKLIST 変数は、 rootdisk
に使用する物理ディスクを決定するために使用します。 rootdisk については、 「システムのルートディスクを決定する方法」を参照してください。 |
SI_OSNAME |
Oracle Solaris ソフトウェアイメージのオペレーティングシステムリリース。SI_OSNAME 変数は、たとえば、Oracle Solaris Operating System DVD または Oracle Solaris
SOFTWARE - 1 CD イメージ上のオペレーティングシステムのバージョンに基づいたシステムに Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする場合にスクリプト内で指定できます。 |
SI_ROOTDISK |
論理名 rootdisk によって表されるディスクのデバイス名。 SI_ROOTDISK 変数は、 rules ファイルで
disksize または installed キーワードを rootdisk に設定した場合に設定されます。 SI_ROOTDISK 変数は、インストール時のブートデバイスを設定します。
注 - rules ファイルのプローブキーワード rootdisk を使って、インストールの場所を設定することはできません。JumpStart プロファイルで設定される
rootdisk 変数については、「システムのルートディスクを決定する方法」を参照してください。
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SI_ROOTDISKSIZE |
論理名 rootdisk によって表されるディスクのサイズ。SI_ROOTDISKSIZE 変数は、rules ファイルで disksize または installed キーワードを rootdisk に設定した場合に設定されます。 |
SI_TOTALDISK |
インストールクライアント上のディスク容量の合計。SI_TOTALDISK
変数は、rules ファイルで totaldisk キーワードを使用して照合する場合に設定されます。 |
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