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Oracle Solaris 10 1/13 インストールガイド: フラッシュアーカイブ (作成とインストール) Oracle Solaris 10 1/13 Information Library (日本語) |
フラッシュアーカイブインストールの最初のタスクは、各クローンシステムで行いたい構成と同じ構成でマスターシステムにインストールすることです。アーカイブは、任意の Oracle Solaris インストール方法でマスターシステムにインストールできます。インストールは、Oracle Solaris OS のサブセットであっても完全なインストールであってもかまいません。このインストールの完了後、ソフトウェアの追加または削除、構成ファイルの変更を行います。マスターシステムのインストールには、次のような制限事項があります。
マスターシステムとクローンシステムとで、カーネルアーキテクチャーを同じにする必要があります。たとえば、Sun4U アーキテクチャーのあるマスターシステムから作成されたアーカイブを使用できるのは、Sun4U アーキテクチャーでクローンをインストールする場合だけです。サンプルの手順については、「Sun 4V マシンに Sun4U フラッシュアーカイブをインストールする方法」を参照してください。
各クローンシステムと全く同じ構成で、マスターシステムをインストールする必要があります。マスターシステムのインストールの設計は、次の項目で決まります。
クローンシステムにインストールするソフトウェア
マスターシステムとクローンシステムに接続されている周辺装置
マスターシステムとクローンシステムのアーキテクチャー
この手順は、次のインストール方法に制限されます。
単純なインストールにのみ使用でき、次のような複雑なインストールには使用できません。
ゾーンを使用するインストール
接続ストレージを使用するインストール
ファイバ接続または使用中の SAN を使用するインストール
プライマリインタフェースからのインストールにのみ使用できます。CR 6772769 を参照してください。
ボリューム管理 (カプセル化) されたルートを含まないインストール。
UFS ルートシステムにのみ使用できます。ZFS ルートシステムのフラッシュアーカイブインストールでは、別のインストールメカニズムが使用されます。
注 - フラッシュアーカイブをさまざまな種類のシステムにインストールするには、「全体ディストリビューションと OEM サポート」ディストリビューションをマスターシステムにインストールする必要があります。したがって、「全体ディストリビューションと OEM サポート」ソフトウェアグループによりインストールされた Sun4U マシンを起動し、使用していないパッケージも含めて、すべてのドライバパッケージがイメージ内に存在するようにする必要があります。この要件の詳細は、「SPARC: マスターシステムに存在しない周辺装置のサポート」を参照してください
次のいずれかのオプションを使用して、Sun4V をアーカイブのサポート対象アーキテクチャーとして追加します。
PLATFORM_GROUP=sun4v
# flar info archive-dir | grep content_architectures
このコマンドは、次のような結果を表示します。
content_architectures=sun4u,sun4v
フラッシュアーカイブの作成の詳細は、「フラッシュアーカイブの作成」を参照してください。
# flarcreate -n archive-name -U "content_architectures=sun4u,sun4v" \-c -x /archive-dir /archive-dir/archive-name.flar
/archive-dir はアーカイブの場所です。
例:
# flarcreate -n S10U5hybrid -U "content_architectures=sun4u,sun4v" \-c -x /data /data/S10U5hybrid.flar
# flar info archive-dir | grep content_architectures
このコマンドは、次のような結果を表示します。
content_architectures=sun4u,sun4v
JumpStart とネットイメージを使用すると、フラッシュアーカイブを配置できます。
ここでは、Sun4V マシンをブートできません。この段階で、マシンにパッチを適用しないでください。JumpStart の使用後にマシンがリブートできるようになった場合、次のようなメッセージが表示されることがあります。
Boot device: /pci@780/pci@0/pci@9/scsi@0/disk@0,0:a File and args: Boot load failed. The file just loaded does not appear to be executable.
たとえば、Solaris 10 Update 6 JumpStart イメージを使用し、アップグレードオプションを選択して、ネットワークイメージから Sun4V イメージをブートできます。
この例では、アップグレードは次のような問題を伴って完了します。
パッケージの .u バージョンおよび .v バージョンの両方が使用できる場合、どちらのバージョンもインストールされます。CR 6846077 を参照してください。
/var/sadm/system/admin/.platform ファイルに正しい情報が含まれません。CR 6523030 を参照してください。
サードパーティーの .v パッケージが Oracle Solaris イメージに含まれません。そのため、サードパーティーのパッケージはアップグレードされない場合があります。
ここで、必要に応じてマシンにパッチを適用できます。
任意の Oracle Solaris インストール方法でマスターシステムに Oracle Solaris OS をインストールしたあとで、必要に応じてソフトウェアの追加や削除、およびシステム構成情報の変更ができます。マスターシステムのソフトウェアのカスタマイズに関しては、次のことができます。
クローンシステムにインストールする必要がないソフトウェアを削除することができます。マスターシステムにインストールされているソフトウェアのリストを表示するには、Solaris Product Registry を使用します。詳細な手順については、『Oracle Solaris の管理: 基本管理』を参照してください。
Oracle Solaris リリースに含まれるソフトウェア、または Oracle Solaris OS の一部として提供されていないソフトウェアをインストールできます。マスターシステムにインストールされたすべてのソフトウェアはフラッシュアーカイブに含まれ、クローンシステムにインストールされます。
マスターシステム上の構成ファイルを変更できます。たとえば、/etc/inet/inetd.conf ファイルを変更することにより、システムが実行するデーモンを制限できます。加えられた変更はすべてフラッシュアーカイブの一部として保存され、クローンシステムにインストールされます。
その他のカスタマイズの概要については、「アーカイブのファイルとディレクトリのカスタマイズ」を参照してください。
フラッシュアーカイブを使用して SPARC システムと x86 システムの両方に Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする場合は、それぞれのプラットフォーム用のフラッシュアーカイブを個別に作成する必要があります。SPARC システムにインストールするには、SPARC マスターシステムから作成されたフラッシュアーカイブを使用します。x86 システムにインストールするには、x86 マスターシステムから作成されたフラッシュアーカイブを使用します。
マスターシステムにインストールするドライバを選択するときは、次の依存関係に注意してください。
マスターシステムとクローンシステムの両方に取り付けられた周辺装置のタイプ
インストールするソフトウェアグループのタイプ
「全体ディストリビューションと OEM サポート」ソフトウェアグループをインストールすると、システムに取り付けられているハードウェアにかかわらず、すべてのドライバがインストールされます。その他のソフトウェアグループをインストールすると、提供されるサポートは限定されます。別のソフトウェアグループをインストールする場合で、クローンシステムがマスターシステムとは異なる周辺装置を保持しているときは、アーカイブを作成する前に、マスターシステムに適切なドライバをインストールする必要があります。
注 - フラッシュアーカイブをさまざまな種類のシステムにインストールするには、「全体ディストリビューションと OEM サポート」ディストリビューションをマスターシステムにインストールする必要があります。
クローンシステムがマスターシステムとは異なる周辺装置を保持している場合、そのサポートをインストールするには、「全体ディストリビューションと OEM サポート」ソフトウェアグループをインストールするか、パッケージを選択してインストールします。
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