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Solaris Volume Manager 管理ガイド Oracle Solaris 10 1/13 Information Library (日本語) |
1. Solaris Volume Manager の使用開始
4. Solaris Volume Manager for Sun Cluster (概要)
5. Solaris Volume Manager の構成と使用 (シナリオ)
8. RAID-0 (ストライプと連結) ボリューム (概要)
9. RAID-0 (ストライプおよび連結) ボリューム (タスク)
20. Solaris Volume Manager の保守 (タスク)
21. Solaris Volume Manager のベストプラクティス
25. Solaris Volume Manager のトラブルシューティング (タスク)
A. 重要な Solaris Volume Manager ファイル
B. Solaris Volume Manager のクイックリファレンス
RAID-5 ボリュームを操作するときは、「RAID-5 ボリュームの要件」と「RAID-5 ボリュームのガイドライン」を考慮してください。RAID-5 ボリュームの構成には、多くのストライプ化のガイドラインも適用されます。「RAID-0 ボリュームの要件」を参照してください。
RAID-5 ボリュームは、少なくとも 3 つのコンポーネントから構成されている必要があります。ただし、RAID-5 ボリュームに含まれるコンポーネントの数が多くなるほど、コンポーネントに障害が発生したときに、読み取りと書き込みの操作に長くかかります。
RAID-5 ボリュームをストライプ化、連結、ミラー化することはできません。
既存のファイルシステムが格納されているコンポーネントから RAID 5 ボリュームを作成しないでください。そうすると、RAID-5 の初期化プロセス時にデータが消去されます。
RAID-5 ボリュームを作成する際に、インタレース値を定義できます。指定しない場合、インタレース値のデフォルトは 16K バイトに設定されます。この値はほとんどのアプリケーションに適切です。
RAID-5 ボリューム (ホットスペアなし) は、1 つのコンポーネントの障害しか処理できません。
RAID-5 ボリュームを作成するときは、別個のコントローラにあるコンポーネントを使用します。コントローラと、関連付けられているケーブルの方がディスクよりも頻繁に故障する傾向があります。
同じサイズのコンポーネントを使用します。サイズが異なるコンポーネントで RAID-5 ボリュームを作成すると、使われないディスク領域が発生します。
パリティ計算の複雑さのため、書き込みが約 20 パーセントを超えるボリュームは、RAID-5 ボリュームにすべきではないと考えられます。書き込みが頻繁なボリュームでデータの冗長性が必要な場合は、ミラー化を検討してください。
RAID-5 ボリューム内のさまざまなコンポーネントがさまざまなコントローラ上にあり、ボリュームへのアクセスが主に大容量の順次アクセスである場合は、インタレース値を 32 K バイトに設定すると、パフォーマンスが向上することがあります。
RAID-5 ボリュームに追加のコンポーネントを連結することによってボリュームを拡張できます。既存の RAID-5 ボリュームに新しいコンポーネントを連結すると、連結上のデータが順次処理されるため、ボリュームの全体的なパフォーマンスが低下します。データは、すべてのコンポーネントにストライプ化されるわけではありません。ボリュームの元のコンポーネントでは、すべてのコンポーネントにデータとパリティがストライプ化されます。このストライプ化は連結されたコンポーネントには行なわれません。ただし、コンポーネント I/O 時はパリティが使用されるため、エラーが発生してもデータは復元されます。結果の RAID-5 ボリュームは引き続き 1 つのコンポーネントの障害を処理します。
連結されたコンポーネントは、どの領域にもパリティがストライプ化されないという点でも異なります。そのため、コンポーネントの全内容をデータに使用できます。
コンポーネントを連結すると、大容量の書き込みや順次書き込みのパフォーマンスの向上は失われます。
データブロックをゼロで初期化しなくても、RAID-5 ボリュームを作成することができます。そのためには、次のいずれかの操作を行ないます。
metainit コマンドと -k オプションを使います。-k オプションを指定すると、RAID 5 ボリュームが初期化なしで再作成され、ディスクブロックが「正常」状態に設定されます。このオプションは、危険な可能性があり、ボリューム内のディスクブロックにエラーがあると、データの改ざんの可能性など、Solaris Volume Manager が予期せぬ動作を起こします。
デバイスを初期化し、テープからデータを復元します。詳細については、metainit(1m) のマニュアルページを参照してください。