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ポリシーの管理

ポリシーはアプリケーション・パッケージおよびマシンの動的デプロイメント/アンデプロイメントと、自動的なサーバー生成/減衰をトリガーする条件を定義するものです。

ポリシーは、ポリシー管理コンソールで一元的に定義および管理されます。ポリシー管理コンソールを開くには、ドメイン・エディタの「コントロール」パネルで「ポリシー管理」をクリックします。

ポリシーの作成

リソース・ブローカのデプロイメント・ポリシーは、Oracle Enterprise Managerに用意されているイベントおよびインシデントの各サブシステムに依存します。ポリシーの定義の最初の手順は、インシデント・ルールの作成および有効化です。

インシデント・ルール

インシデント・ルールは、どの条件の下でリソース・ブローカのポリシー・エバリュエータがトリガーされるかを指定するものです。条件は複雑で、たとえばイベント・タイプ、重大度、カテゴリなどの、イベントの性質を表す条件の組合せで構成されます。インシデント・ルールを定義することにより、次のいずれかの条件が満たされた場合、デプロイメント・ポリシーが評価されるように指定できます。

  • ホストのCPU使用率が85%に達した場合

  • 特定のTuxedoサービスの平均実行時間が500マイクロ秒を超過した場合

  • 一部のTuxedoマシンが停止した場合など

実際は、インシデント・ルールにはあらゆるモニター対象のターゲットから提供されるメトリックを含めることができます。

特定のターゲットに対してインシデント・ルールが評価されるようにするには、そのターゲットに対してEMグループを作成し、ルール・セットでそのグループを参照します。

デプロイメント・ポリシー

インシデント・ルールが定義されると、ポリシー管理コンソールで「追加」をクリックして、デプロイメント・ポリシーを作成できます。「ポリシーのプロパタイズ」ページで、次のオプションを指定します。

  • 名前: ポリシー名です。ポリシーを識別する唯一のもので、グローバル一意である必要があります。

  • タイプ: 次のポリシー・タイプからいずれかを選択します。

    • パッケージ・レベル・デプロイメント

      候補とマークされたすべての追加済パッケージが、「候補グループ」リストに表示されます。各デプロイごとに選択できるパッケージは1つのみです。

      選択されたパッケージと互換性のあるすべての稼働中の候補マシンが、「マシン」リストに表示されます。複数のマシンを選択可能です。選択されたマシンのいずれかがポリシーの評価の際にターゲットとして選択されます。どのマシンがターゲット・マシンになるかは、マシン・フィルタリング・ルールに依存します。マシン・フィルタリング・ルールにはホスト・ターゲットの様々なメトリックが含まれ、結合してルールを作成できます。ルールはすべてのメトリック式がtrueの場合のみ、満たされたと評価されます。

    • パッケージ・レベル・アンデプロイメント

      すべてのデプロイ済の候補パッケージが「グループ」リストに表示されます。複数のパッケージを選択してアンデプロイできます。パッケージのアンデプロイ元のマシンは、インシデント・ルールをトリガーするターゲットをホストします。指定されたパッケージがターゲット・マシン上でデプロイされていないことが検出されると、アンデプロイメント・プロシージャは終了します。複数のパッケージが選択されている場合は、そのすべてがターゲット・マシン上にデプロイ済である必要があります。

    • マシン・レベル・デプロイメント

      ドメインに追加済のマシンが選択のためリスト表示されます。選択されたマシンは、デプロイメントのため動的に候補マシンに変更されます。手動のデプロイメントではすべての候補マシンが無視されるため、候補マシンの動的デプロイメントはポリシー評価によってのみトリガーされます。マシンの動的デプロイの際に、マシンに追加済のすべての非候補パッケージも同時にデプロイされます。

      デプロイメント・ポリシーが評価される際に、候補マシンから1つのマシンが選択され、最終的にデプロイされます。ターゲット・マシンの選択は、マシン・フィルタリング・ルールに依存します。マシン・フィルタリング・ルールが構成されていない候補マシンが1つのみの場合、そのマシンは確実にデプロイされます。

    • マシン・レベル・アンデプロイメント

      インシデント・ルールが満たされると、次の2つのタイプのアンデプロイメントが実行できます。

      • インシデント・ルールをトリガーしているターゲットをホストするマシンのアンデプロイ。

      • 候補リストからの1つのマシンのアンデプロイ。最後にアンデプロイされるマシンの選択は、マシン・フィルタリング・ルールに依存します。

    • サーバー自動生成

      インシデント・ルールが満たされると、特定のサーバー・インスタンスの数を増加させます。毎回生成を許可する1つ以上のサーバー・インスタンスの増分を指定できます。最大サーバー・インスタンス数は、UBBCONFIGのMAXパラメータの値を超えないようにする必要があります。サーバーは、マシン・フィルタリング・ルールと一致した場合のみ生成されます。

      このポリシーのタイプは、MINおよびMAXの両方のパラメータが設定済のTuxedoサーバーに対してのみ定義できます。

    • サーバー自動減衰

      インシデント・ルールが満たされると、特定のサーバー・インスタンスの数を減少させます。毎回減衰を許可する1つ以上のサーバー・インスタンスの減分を指定できます。最小サーバー・インスタンス数は、UBBCONFIGのMINパラメータの値を下回らないようにする必要があります。

      このポリシーのタイプは、MINおよびMAXの両方のパラメータが設定済のTuxedoサーバーに対してのみ定義できます。


    注意:

    「サーバー自動生成」および「サーバー自動減衰」の各ポリシーは、MINおよびMAXの両方のパラメータが設定済のTuxedoサーバーに対してのみ定義できます。MINの値は、MAXの値を下回る必要があります。

  • ルール・セット: ポリシー評価のトリガーに使用するルールを含む、ルール・セットの名前を入力します。

  • ルール名: ポリシー評価のトリガーに使用するルールの名前を入力します。インシデント・ルールは、ユーザーによりあらかじめ「インシデント・ルール」ページ(「設定」→「インシデント」→「インシデント・ルール」を開く)で作成されています。

  • 有効: ポリシーをただちに有効にするかどうかを指定します。

  • 反復可能: ポリシーが反復可能かどうかを指定します。このチェック・ボックスが選択されていない場合は、ポリシーがトリガーされ、対応するデプロイメント/アンデプロイメント・アクションが一度正常に実行された後、ポリシーが無効に設定されます。