CORBA通知サービスの使用

CORBA通知サービスAPIのリファレンス

ここでは、以下の内容について説明します。

はじめに

Oracle Tuxedo CORBA通知サービスは、2つのアプリケーション・プログラミング・インタフェースをサポートしています。1つは、CORBAservices: Common Object Services Specificationで定義されるCORBAベースの通知サービスに基づいています。このドキュメントでは、このインタフェースをCosNotificationサービス・インタフェースと呼んでいます。もう1つのインタフェース(Oracleシンプル・イベント・インタフェース)は、使いやすく設計されたOracle独自のインタフェースです。

これらのインタフェースは互いに互換性があり、CORBAベースの通知サービス仕様で定義された構造化イベントを渡します。つまり、CosNotificationサービス・インタフェースを使用してポストされたイベントは、Oracleシンプル・イベント・インタフェースでサブスクライブできます(逆方向も可)。

通知サービスAPIを使用する前に、次の項目に目を通してください。

サービスの品質

サブスクリプションが一時的か永続的か、またはイベント配信の失敗後にイベント配信が再試行されるかどうかを判別するために、サブスクライバではサービスの品質(QoS)を指定します。サービスの品質には、永続的と一時的の2つのサービスの品質(QoS)の設定があります。QoSはサブスクリプションのプロパティです。

永続的なサブスクリプション

永続的なサブスクリプションでは、イベント配信とサブスクリプションの永続性が強固に保証されます。ただし、システム・リソース(ディスク領域やCPUサイクルなど)が多く消費されるに伴い、多くの管理(キューの管理やデッド・サブスクライバの検出など)が必要になるため、永続的なサブスクリプションにはコストが伴います。

永続的なサブスクリプションのプロパティは次のとおりです。

一時的なサブスクリプション

一時的なサブスクリプションは、最小限のオーバーヘッドで最高のパフォーマンスを発揮し、そのプロパティは次のとおりです。

サブスクリプションは、イベント配信の失敗が検出されるまで有効です。配信の失敗が検出されると、サブスクリプションは終了します。通常、通知サービスでは、パフォーマンス上の理由で、一時的なサブスクライバにイベントが正常に配信されたかどうかを確認しません。ただし、通知サービスは、一時的なサブスクライバにイベントを配信する場合に、イベントが正常に配信されたかどうかを確認する場合があります。正常に配信されず、CORBA::TRANSIENT例外が戻されなかった場合、通知サービスでは、サブスクリプションが削除されたと判断し、サブスクリプションを取り消します。配信が失敗してCORBA::TRANSIENT例外を受信した場合、通知サービスでは、サブスクライバがビジー状態であると判断してイベントを破棄しますが、サブスクリプションは取り消されません。

デッド状態の一時的なサブスクリプションの自動的な取消しでは、アンサブスクライブされていない一時的なサブスクリプションのクリーンアップ・メカニズムが提供されます。ただし、通知サービスによる配信の確認はイベントがサブスクライバに最初に送信されたときに実行されますが、それから5分が経過し、別のイベントが配信されるまでは次の確認は行われません。したがって、確認が実行される間隔は短くて5分であり、5分経過後に配信するイベントがない場合、その間隔はさらに長くなります。5分という最短の間隔は固定であり、変更することはできません。このため、イベント配信の失敗は必ずしも最初の失敗の時点で検出されるわけではありません。これは、通知サービスで確認が行われたときにのみ検出されます。

チャネル・ファクトリの取得

チャネル・ファクトリは、イベント・チャネルを検索するために、イベント・ポスト元のアプリケーションとサブスクライバで使用されます。イベント・チャネルは、イベントのポスト、サブスクライブ(サブスクリプションの作成)、およびアンサブスクライブ(サブスクリプションの取消し)に使用されます。

通知サービスでは、Bootstrapオブジェクトを使用して、イベント・チャネル・ファクトリのオブジェクト参照を取得します。これは、Tobj_Bootstrap::resolve_initial_referencesオペレーションを使用して実行されます。Bootstrapオブジェクトでは、通知サービス・アプリケーションの2つのサービスID(NotificationServiceとTobj_SimpleEventsService)がサポートされています。NotificationServiceオブジェクトは、CosNotificationサービスAPIを使用するアプリケーションで使用されます。Tobj_SimpleEventsServiceオブジェクトは、Oracle SimpleEvents APIを使用するアプリケーションで使用されます。

トランザクションの使用

トランザクションに関する動作は、Oracle SimpleEvents APIとCosNotificationサービスAPIと同じです。トランザクション動作をサポートするオペレーションは、push_structured_eventのみで、CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushConsumerインタフェースおよびTobj_SimpleEvents::Channelインタフェースでサポートされます。それ以外のオペレーションはすべてトランザクションのコンテキストで使用できますが、トランザクション内で実行されるかどうかに関係なく、同じように動作します。

イベントをポストするときの動作は、サブスクリプションのQoSと結びついています。サブスクリプションのイベント配信のQoSが永続的である場合に、イベントがトランザクションのコンテキストでポストされると、配信はトランザクションの結果に影響されます。つまり、トランザクションがコミットされると、通知サービスは通常どおりにイベントをサブスクライバに配信しようとします。トランザクションがロールバックされると、通知サービスはイベントの配信を試行しません。

サブスクライバのサブスクリプションのイベント配信のQoSが一時的である場合に、イベントがトランザクションのコンテキストでポストされると、トランザクションの結果に関係なく、そのイベントの配信が1回試行されます。つまり、トランザクションはイベントが配信されるかどうかに影響を与えず、イベントの配信が1回試行されます。

構造化イベントのフィールド、型、およびフィルタ

ポスト元によって通知サービスにプッシュされるか、サブスクライバに配信されるイベントはすべてCOS構造化イベントで、CORBAベースの通知サービス(CORBAservicesイベント・サービス(図2-1を参照)を拡張したサービス)で指定されている構造化イベントの定義に準拠します。イベントが(ドメインや型でフィルタ処理されるのではなく)内容に基づいてフィルタ処理される場合や、イベントがOracle Tuxedoアプリケーションにサブスクライブされる場合は、適用される制限が増えます。この制限は、イベントの内容に基づいてデータ型およびフィルタ処理に適用されます。次に、それらの制限について説明します。

イベントの設計

イベントの設計は、あらゆる通知サービスの基本です。この設計は、一致するサブスクリプションに配信される情報の量だけでなく、通知サービスの効率とパフォーマンスにも影響します。したがって、計画を慎重に行って、通知サービスが現在のニーズだけでなく将来の規模拡大にも対応できるようにする必要があります。

通知サービスでは、(1)ドメイン名、(2)型名、(3)優先度、(4)フィルタ処理可能データ、(5)本文の残りの5つのレベルのイベント設計がサポートされています。イベントを設計する場合は、ドメイン名と型名を指定する必要があります(優先度とフィルタ処理可能なデータは任意)。選択するドメイン名は各自の業務に関連付けることができます。たとえば、病院は医療業務になるため、病院用の通知サービス・アプリケーションでは、「HEALTHCARE」をドメイン名として選択できます。保険業者の種類別にイベントを分類する場合は、「HMO」や「UNINSURED」を型名として選択できます。支払いを担当する事業者別にイベントをさらに細かく定義する場合は、フィルタ処理可能データを使用して、特定の「HMO_Account」や「Patient_Account」に対する「billing」として事業者を指定できます。リスト2-1は、この型のイベント設計の例を示しています。

domain_name = “HEALTHCARE”
type_name = “HMO”
#Filterable data name/value pairs.
filterable_data.name = “billing”
filterable_data.value = 4498
filterable_data.name = “patient_account”
filterable_data.value = 37621

当然、通知サービス・アプリケーションでポストおよび受信されるイベント設計が詳細かつ厳密になればなるほど、通知サービスで処理しなければならないイベントの数が少なくなります。このことは、システム・リソースと構成の要件に直接的に影響します。したがって、イベントを設計するときには十分な注意が必要です。

イベントのFMLフィールド表ファイルの作成

イベントのフィールド操作言語(FML)フィールド表は、次の機能のいずれかが必要な場合にのみ作成する必要があります。それ以外の場合、FML表は不要です。

構造化イベントのfilterable_dataフィールドには、名前/値(NV)のペアのリストが格納されます。イベントのデータは、通常はこのリストに格納されます。FMLフィールド表ファイルのフィールド名は、構造化イベント内の名前と一致する必要があります。フィールドの型は、carrayを除くすべてのFML型(long、short、double、float、char、string)を使用できます。構造化イベントの値は、フィールド表で定義されている型と同じにする必要があります。表2-1は、Oracle TuxedoでサポートされているCORBAのAny型を示しており、これらを使用すると、データのフィルタ処理とOracle Tuxedoの相互運用性を実現できます。

リスト2-2は、FMLフィールド表ファイルの例を示しています。*base 2000は、フィールドのベース番号です。最初のエントリでは、フィールド名がbilling、フィールド番号が1(ベース番号に基づく値)で、フィールド型がlongになっています。

*base 2000

#Field Name       Field #  Field Type    Flags     Comments
#-----------      -------  ----------    ------    --------
billing           1        long            -          -
stock_name        2        string          -          -
price_per_share   3        double          -          -
number_of_shares  5        long            -          -

Oracle Tuxedo FMLフィールド表ファイルには、次のガイドラインと制約が適用されます。

FMLフィールド表ファイルの作成および構成方法の詳細は、『Oracle Tuxedoコマンド・リファレンス』のfield_tablesに関する項および『FMLを使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』を参照してください。

Oracle Tuxedoアプリケーションとの相互運用性

Oracle Tuxedo CORBA通知サービスを使用するアプリケーションは、Oracle Tuxedo EventBrokerを使用するOracle Tuxedoアプリケーションと相互運用できます。Oracle Tuxedo通知サービスを使用するアプリケーションでは、Oracle Tuxedo EventBrokerサブスクライバに配信されるイベントをポストしたり、Oracle Tuxedo EventBrokerによってポストされたイベントを受信できます。

このような相互運用性を実現するには、FMLフィールド表の内容をOracle Tuxedoで調整できるように、CosNotification構造化イベントとOracle Tuxedo FMLバッファ間のマッピングを理解する必要があります。考慮すべき状況は、Oracle Tuxedo EventBrokerを介してOracle Tuxedoアプリケーションによって受信されるイベントのポストと、Oracle Tuxedoアプリケーションによって通知サービスのイベント・チャネルにポストされたイベントの受信の2つがあります。

イベントのポスト

Oracle TuxedoアプリケーションでポストされたイベントをOracle Tuxedoアプリケーションでサブスクライブするには、ポスト時にOracle Tuxedo構造化イベントがFML32およびイベント名にどのようにマッピングされるかについて理解する必要があります。マッピングは次のようになります。

イベントの受信

Oracle Tuxedoシステム・イベントおよびユーザー・イベントは、Oracle Tuxedoアプリケーションで受信できます。システム・イベントは、アプリケーションではなく、Oracle Tuxedoシステムによって生成されます。ユーザー・イベントはOracle Tuxedoアプリケーションによって生成されます。システム・イベントのコード・リストの詳細は、『Oracle Tuxedoコマンド・リファレンス』のEVENTSに関する項を参照してください。システム・イベントおよびユーザー・イベントは、次のようにCosNotification構造化イベントでマッピングされます。

Oracle Tuxedoシステムでは、システムの警告と障害に関する定義済のイベントを検出してポストします。たとえば、システム生成のエベントでは、構成の変更、状態の変更、接続の障害およびマシンの分断について報告されます。

Oracle TuxedoアプリケーションによってポストされたイベントをOracle Tuxedoアプリケーションで受信するには、Oracle Tuxedoイベントが格納されているFMLバッファをどのように使用して、Oracle Tuxedo構造化イベントが作成されるのかを理解する必要があります。また、domain_nameおよびtype_nameとOracle Tuxedoイベント名の関係についても把握しておく必要があります。考慮する必要があるのは、システム・イベントとユーザー・イベントの2つの場合です。

Oracle Tuxedoでは、イベント名の先頭にドット(.)を使用して、システム生成のイベントとアプリケーション定義のイベントを区別します。システム・イベントの例は.SysNetworkDroppedです。ユーザー・イベントの例はeventsdroppedです。これらのイベントをサブスクライブするには、次のように通知サービスのサブスクライバ・アプリケーションでサブスクリプションを定義する必要があります。

サブスクリプションの作成時に使用するパラメータ

サブスクリプションを作成する場合は、次のパラメータを指定できます。これらのパラメータはOracleシンプル・イベントAPIおよびCosNotificationサービスAPIをサポートしています。

subscription_name

domain_type

type_name

data_filter

データのフィルタ処理を使用するには、FML表を設定して、サブスクリプションにフィルタを含め、データをフィルタ処理してイベントをポストする必要があります。リスト2-3は、これらのタスクの例を示しています。

//Setting up the FML Table

Field table file.
----------------
*base 2000

*Field Name    Field #   Field Type   Flags    Comments
-----------    -------   ---------    ------   ------
StockName        1        string        -        -
PricePerShare    2        double        -        -
CustomerId       3        long          -        - 
CustomerName     4        string        -        -

//Subscription data filtering.
1) "NumberOfShares > 100 && NumberOfShares < 1000"
2) "CustomerId == 3241234"
3) "PricePerShare > 125.00"
4) "StockName == 'BEAS'"
5) "CustomerName %% '.*Jones.*'" // CustomerName contains "Jones"
6) "StockName == 'BEAS' && PricePerShare > 150.00"

//Posting the event.
// C++
CosNotification::StructuredEvent ev;
...
ev.filterable_data[0].name    = CORBA::string_dup("StockName");
ev.filterable_data[0].value <<= "BEAS";
ev.filterable_data[1].name    = CORBA::string_dup("PricePerShare");
ev.filterable_data[1].value <<= CORBA::Double(175.00);
ev.filterable_data[2].name    = CORBA::string_dup("CustomerId");
ev.filterable_data[2].value <<= CORBA::Long(1234567);
ev.filterable_data[3].name    = CORBA::string_dup("CustomerName");
ev.filterable_data[3].value <<= "Jane Jones";

push_consumer

qos (サービスの品質)

Oracleシンプル・イベントAPI

Oracleシンプル・イベント・アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)の特徴は、簡単で使いやすいことです。この機能は、Oracle Tuxedo EventBrokerの機能と類似しています。

Oracleシンプル・イベントAPIは、次のインタフェースで構成されます(図2-2を参照)。

Tobj_SimpleEvents::ChannelインタフェースおよびTobj_SimpleEvents::ChannelFactoryインタフェースは、通知サービスによって実装され、次のとおりです。

CosNotifyComm::StructuredPushConsumerインタフェースはサブスクライバによって実装されます。このインタフェースの詳細は、「CosNotifyComm::StructuredPushConsumer::push_structured_event」を参照してください。

TOBJ_SimpleEvents::Channelインタフェース

チャネル・インタフェースは次のように使用されます。

このインタフェースには、次のオペレーションがあります。

このインタフェースのCORBA IDLは次のとおりです。

module Tobj_SimpleEvents
  {
  typedef long   SubscriptionID;
  typedef string RegularExpression;
  typedef string FilterExpression;

  const SubscriptionType TRANSIENT_SUBSCRIPTION = 0;
  const SubscriptionType PERSISTENT_SUBSCRIPTION = 1;

interface Channel
    {
     void push_structured_event(
         in  CosNotification::StructuredEvent   event);

     SubscriptionID subscribe (
       in    string                            subscription_name,
       in    RegularExpression                 domain,
       in    RegularExpression                 type,
       in    FilterExpression                  data_filter,
       in    CosNotification::QoSProperties    qos,
       in    CosNotifyComm::StructuredPushConsumer push_consumer);

     boolean exists( in SubscriptionID id );

     void unsubscribe( in SubscriptionID  id );
    };
  };

これらのオペレーションについては、次の項で説明します。

Channel::subscribe

CORBA IDL

SubscriptionID subscribe (
      in    string                             subscription_name,
      in    RegularExpression                  domain,
      in    RegularExpression                  type,
      in    FilterExpression                   data_filter,
      // The filter expression must length 1 and the name must
      // be TRANSIENT_SUBSCRIPTION or PERSISTENT_SUBSCRIPTION.
      in    CosNotification::QoSProperties     qos,
      in    CosNotifyComm::StructuredPushConsumer push_consumer
);

パラメータ

このオペレーションでサポートされるパラメータの詳細は、「サブスクリプションの作成時に使用するパラメータ」を参照してください。

例外

CORBA::BAD_PARAM

CORBA::IMP_LIMIT

CORBA::INV_OBJREF

説明

イベントをサブスクライブするには、このオペレーションを使用します。このオペレーションは、通知サービスのサブスクライバ・アプリケーションによって呼び出され、特定のイベントへのサブスクリプションが作成されます。サブスクリプション名、ドメイン名、型名、データ・フィルタ、サービスの品質、およびサブスクライバのコールバック・オブジェクトの オブジェクト参照が渡されます。コールバック・オブジェクトでは、CosNotifyComm::StructuredPushConsumer IDLインタフェースが実装されます。

データのフィルタ処理を使用する場合や、Oracle Tuxedoシステム・イベントまたはOracle Tuxedoアプリケーションでポストされるイベントをサブスクライブするには、「イベントのFMLフィールド表ファイルの作成」および「Oracle Tuxedoアプリケーションとの相互運用性」を参照してください。

戻り値

一意のサブスクリプション識別子を戻します。このオペレーションの結果は即座には現れません。このオペレーションからの復帰とイベント配信の実際の開始の間には遅延が発生する場合があります。遅延時間の長さは、構成によっては大きくなる場合があります。遅延時間に影響する要因の詳細は、「データベースの同期」を参照してください。

サンプル

C++サンプル・コード:

subscription_id = channel->subscribe(
          subscription_name,
          "News", // domain
          “Sports”,   // type
          "",     // No data filter.
          qos,
          news_consumer.in()
        );

Channel::unsubscribe

CORBA IDL

void unsubscribe( in SubscriptionID id );

パラメータ

subscription_id

例外

CORBA::BAD_PARAM

説明

アンサブスクライブに使用されます。サブスクライバ・アプリケーションでは、このオペレーションを使用してサブスクリプションを終了します。このオペレーションから復帰すると、それ以降にイベントは配信できません。入力パラメータは、サブスクライブ時に取得したSubscriptionIDの1つです。

サンプル

C++サンプル・コード:

channel->unsubscribe(subscription_id);

Channel::push_structured_event

CORBA IDL

void push_structured_event(
      in   CosNotification::StructuredEvent   notification
);

パラメータ

notification

例外

CORBA_IMP_LIMIT

説明

ポスト元アプリケーションで使用され、通知サービスにイベントをポストします。

サンプル

C++サンプル・コード:

channel->push_structured_event(notification);

Channel::exists

CORBA IDL

boolean exists(in SubscriptionID subscription_id);

パラメータ

subscription_id

例外

CORBA::BAD_PARAM

説明

サブスクライバ・アプリケーションで使用され、サブスクリプションが存在するかどうかを確認します。システム管理者はサブスクリプションを手動で削除、通知サービスでは一時的なサブスクリプションを自動的に削除できるため、サブスクライバ・アプリケーションでは、必要に応じてサブスクリプションを再作成できるように、このオペレーションを使用する必要があります。このオペレーションで使用されるsubscription_idは、サブスクライブ時に取得したものと同じです。

戻り値

ブール値を戻します(サブスクリプションが存在する場合はTRUE、存在しない場合はFALSEを戻します)。

サンプル

C++サンプル・コード:

if channel->exists (subscription_id) {
    // The subscription is still valid.
} else {
  // The subscription no longer exists.

}

TOBJ_SimpleEvents::ChannelFactoryインタフェース

ChannelFactoryインタフェースは、イベント・チャネルの検索に使用されます。このインタフェースでは、find_channelという1つのオペレーションが提供されます。

このインタフェースのCORBA IDLは次のとおりです。

module Tobj_SimpleEvents
{
  typedef long   ChannelID;

interface ChannelFactory
{
 Channel find_channel(
   in ChannelID channel_id // Must be DEFAULT_CHANNEL
  );
 };
};

Channel_Factory::find_channel

CORBA IDL

Channel find_channel(
      in  ChannelID  channel_id );

パラメータ

このリリースのOracle Tuxedoでは、イベント・チャネルは1つしかないため、渡されるChannelIDはTobj_SimpleEvents::DEFAULT_CHANNEL (C++)に設定する必要があります。

例外

CORBA::BAD_PARAM

説明

ポスト元アプリケーションおよびサブスクライバ・アプリケーションで使用されます。このオペレーションを使用すると、イベント・チャネルを検索し、それを使用してポスト元でイベントをポストし、サブスクライバでイベントをサブスクライブおよびアンサブスクライブできます。

戻り値

デフォルトのイベント・チャネルのオブジェクト参照を戻します。

サンプル

C++サンプル・コード:

channel_factory->find_channel(
               Tobj_SimpleEvents::DEFAULT_CHANNEL);

CosNotificationサービスAPI

この項では、Oracle Tuxedo CORBA通知サービスによって実装されるCosNotificationサービスで定義されるオペレーションについて説明します。これらのオペレーションは、オペレーションのセット全体のサブセットにすぎません。このサブセットは、Oracleシンプル・イベントAPIのかわりに使用可能な機能的に完全なAPIです。

このAPIは、Oracleシンプル・イベントAPIよりも複雑です。この理由は2つあります。1つ目は、CosNotificationサービスAPIが複雑になっていることです。2つ目は、CosNotificationサービスAPIのOracle Tuxedo実装では、サポートされるオペレーションに制約が追加されることです。このように複雑でも、パフォーマンスや柔軟性の面で利点はないため、できるかぎりOracleシンプル・イベントAPIを使用することをお薦めします。

CosNotification APIは、移植性を目的に、できるかぎり標準のAPIを使用する必要のある場合に用意されています。このAPIは、機能面でシンプル・イベントAPIの機能を超える利点はありません。このAPIを使用して開発されるアプリケーションには十分な移植性がありますが、完全ではありません。この理由は、完全な移植性を実現できるほど、CosNotificationサービスAPIが十分にサポートされていないことです。たとえば、CORBAベースの通知サービスで必要なフィルタ処理の文法は、COS Trader文法に基づいています。Oracle Tuxedoではこの文法ではなく、Oracle Tuxedo EventBroker文法に基づく別の文法をサポートしているため、フィルタ処理が必要なアプリケーションには移植性がありません。同じことがQoSでも当てはまり、CosNotificationサービスAPIでは、CORBAベースの通知サービスの標準サービスの品質ではなく、別のサービス品質がサポートされています。

サポートされているCosNotificationサービスのクラスの概要

図2-3は、このリリースのOracle Tuxedoで(完全または部分的に)に実装されているCosNotificationサービスのクラスとそれらの関係を示しています。

各クラスでサポートされるオペレーションを次にまとめます。詳細は、「CosNotificationサービスのクラスの詳しい説明」を参照してください。

CosNotificationサービスのクラスの詳しい説明

この項では、このリリースのOracle Tuxedoで実装されるCosNotificationサービスのクラスについて説明します。これらのクラスの詳細は、tuxdir/includeディレクトリにあるCosNotificationサービスIDLファイルで完全に記述されています。

CosNotifyFilter::Filterクラス

このクラスは、イベント・サブスクライバ・アプリケーションで使用されます。このクラスのOMG IDLは次のとおりです。

Module CosNotifyFilter
{
interface Filter { 
     ConstraintInfoSeq add_constraints (
             in ConstraintExpSeq constraint)
          raises (InvalidConstraint);

      void destroy();
    };
}; //CosNotifyFilter

CosNotifyFilter::Filter::add_constraints

形式

フィルタ・オブジェクトのドメイン、型およびデータ・フィルタのパラメータを設定します。

OMG IDL

ConstraintInfoSeq add_constraints (
             in ConstraintExpSeq constraint)
          raises (InvalidConstraint);

例外

CosNotifyFilter::InvalidConstraint

CORBA::BAD_PARAM

CORBA_IMP_LIMIT

説明

サブスクライブ時に使用されます。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、サブスクライブするイベントの種類を定義します。設定するのは、フィルタ・オブジェクトのドメイン、型およびデータ・フィルタのパラメータです。これらのパラメータの詳細は、「サブスクリプションの作成時に使用するパラメータ」を参照してください。

戻り値

空のリストを戻します(呼出し側で無視することをお薦めします)。

サンプル

C++サンプル・コード:

// set the filtering parameters
// (domain = "News", type, and no data filter)
CosNotifyFilter::ConstraintExpSeq constraints;
constraints.length(1);
constraints[0].event_types.length(1);
constraints[0].event_types[0].domain_name =
    CORBA::string_dup("News");
constraints[0].event_types[0].type_name = 
                CORBA::string_dup (“Sports”);
// no data filter
constraints[0].constraint_expr = CORBA::string_dup("");           CosNotifyFilter::ConstraintInfoSeq_var
add_constraints_results = // ignore this returned value
     filter->add_constraints(constraints);

CosNotifyFilter::Filter::destroy

形式

フィルタ・オブジェクトを破棄します。

OMG IDL

void destroy();

例外

CORBA::BAD_PARAM

説明

アンサブスクライブ時に使用されます。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、ターゲットのフィルタ・オブジェクトを破棄します。

CosNotifyFilter::FilterFactoryクラス

このクラスは、イベント・サブスクライバ・アプリケーションで使用されます。このクラスのOMG IDLは次のとおりです。

Module CosNotifyFilter
{
interface FilterFactory {
   Filter create_filter (
          in string constraint_grammar)
      raises (InvalidGrammar);
   destroy();
  }; 
}; //CosNotifyFilter

CosNotifyFilter::FilterFactory::create_filter

形式

サブスクリプションに配信されるイベントを決定します。

OMG IDL

Filter create_filter (
in string constraint_grammar)
raises (InvalidGrammar);

例外

CosNotifyFilter::InvalidGrammar

説明

サブスクライバ・アプリケーションで使用され、新しいフィルタ・オブジェクトを作成します。このフィルタは、サブスクリプションに配信されるイベントの決定に使用されます。サブスクライバでは、5分以内にフィルタを設定してプロキシに追加する必要があり、そうしないと、フィルタは破棄されます。フィルタの文法はTobj_Notification::Constraint_grammarに設定する必要があり、そうしないと、InvalidGrammar例外が発生します。

戻り値

新しいフィルタのオブジェクト参照を戻します。

サンプル

C++サンプル・コード:

filter_factory->create_filter(
      Tobj_Notification::CONSTRAINT_GRAMMAR
);

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplierクラス

このクラスは、イベント・サブスクライバ・アプリケーションで使用されます。このクラスのOMG IDLは次のとおりです。

Module CosNotifyChannelAdmin
{
 interface StructuredProxyPushSupplier : 
       ProxySupplier,
       CosNotifyComm::StructuredPushSupplier {

    void connect_structured_push_consumer (
           in CosNotifyComm::StructuredPushConsumer push_consumer)
         raises(CosEventChannelAdmin::AlreadyConnected,
                 CosEventChannelAdmin::TypeError );
    };
    // The following operations are inherited.
    void set_qos(in QoSProperties qos) 
         raises (UnsupportedQoS);
    FilterID add_filter (in Filter new_filter );
    Filter get_filter( in FilterID filter )
         raises ( FilterNotFound);
    void disconnect_structured_push_supplier();
    readonly attribute ProxyType     MyType;
  };
}; //CosNotifyChannelAdmin

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplier:: connect_structured_push_consumer

形式

サブスクリプションを完了します。

OMG IDL

void connect_structured_push_consumer (
in CosNotifyComm::StructuredPushConsumer push_consumer)
raises(CosEventChannelAdmin::AlreadyConnected,
CosEventChannelAdmin::TypeError );

例外

CosEventChannelAdmin::TypeError

CORBA::INV_OREF

CORBA::IMP_LIMIT

CORBA::OBJECT_NOT_EXIST

CosEventChannelAdmin::AlreadyConnected

説明

このオペレーションはサブスクライブ時に使用します。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、イベントをサブスクライブします。push_consumer パラメータでは、サブスクライバのコールバック・オブジェクトを指定します。

connect_structured_push_consumerが呼び出されると、通知サービスがコールバック・オブジェクトのpush_structured_eventオペレーションを呼び出し、イベントをサブスクライバに送信します。connect_structured_push_consumerがすでに呼び出されている場合は、AlreadyConnected例外が発生します。

サンプル

C++サンプル・コード:

subscription->connect_structured_push_consumer(
    news_consumer.in()
);

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplier::set_qos

形式

サブスクリプションのQoSを設定します。

OMG IDL

void set_qos(in QoSProperties qos)
raises (UnsupportedQoS);

例外

UnsupportedQoS

ORBA::IMP_LIMIT

説明

サブスクライブ時に使用されます。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、サブスクリプションのQoSを設定します。サブスクライバがリクエストしているサービス品質のプロパティ設定をカプセル化する名前/値ペアのシーケンスを入力パラメータとして使用します。

QoSには、サブスクリプションのタイプとサブスクリプションの名前の2つの構成要素があります。サブスクリプションのタイプは、名前/値のペアを構成して設定され、名前はTobj_Notification::SUBSCRIPTION_TYPE、値はTobj_Notification::PERSISTENT_SUBSCRIPTIONまたはTobj_Notification::TRANSIENT_SUBSCRIPTIONのいずれかになります。使用方法の詳細は、「サービスの品質」を参照してください。

サブスクリプションの名前は、名前/値のペアを構成して設定され、名前はTobj_Notification::SUBSCRIPTION_NAME、値はユーザー定義の文字列です。

このパラメータの詳細は、「サブスクリプションの作成時に使用するパラメータ」を参照してください。

サンプル

C++サンプル・コード:

CosNotification::QoSProperties qos;
qos.length(2);
qos[0].name =
    CORBA::string_dup(Tobj_Notification::SUBSCRIPTION_NAME);
qos[0].value <<= “MySubsription”;
qos[1].name =
    CORBA::string_dup(Tobj_Notification::SUBSCRIPTION_TYPE);
qos[1].value <<=
    Tobj_Notification::TRANSIENT_SUBSCRIPTION;

subscription->set_qos(qos);

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplier::add_filter

形式

サブスクライバのコールバック・オブジェクトにフィルタ・オブジェクトを設定します。

OMG IDL

add_filter(
      in Filter new_filter
);

例外

CORBA::IMP_LIMIT

CORBA::OBJECT_NOT_EXIST

説明

サブスクライブ時に使用されます。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、サブスクライバのコールバック・オブジェクトにフィルタ・オブジェクトを設定します。このオペレーションを使用するアプリケーションが停止して再起動される場合は、filter_idを永続ストレージに書き込む必要があります。

戻り値

filter_idを戻します。

サンプル

C++サンプル・コード:

CosNotifyFilter::FilterID filter_id =
      subscription->add_filter(filter.in());

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplier::get_filter

形式

サブスクライバのコールバック・オブジェクトに現在関連付けられているフィルタのオブジェクト参照を取得します。

OMG IDL

Filter get_filter( in FilterID filter )
      raises ( FilterNotFound);

例外

CosNotifyChannelAdmin::FilterNotFound

説明

再起動可能なサブスクライバでアンサブスクライブする場合に使用されます。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、サブスクライバのコールバック・オブジェクトに現在関連付けられているフィルタのオブジェクト参照を取得します。渡されるFilterIDは、サブスクライバのStructuredProxyPushSupplierオブジェクトで有効になっている必要があります。イベント・チャネルに関連付けられているプロキシ・オブジェクトでFilterIDが有効でないと、FilterNotFound例外がスローされます。このオペレーションは、停止して再起動するサブスクライバでのみ使用されます。

制限

このオペレーションには、使用方法に関して次の制約とガイドラインが適用されます。

戻り値

サブスクライバのコールバック・オブジェクトに現在関連付けられているフィルタのオブジェクト参照を戻します。

サンプル

C++サンプル・コード:

CosNotify::Filter_var filter = 
     subscription->get_filter( filter_id() );

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplier::
disconnect_structured_push_supplier

形式

Used to unsubscribe.

OMG IDL

void disconnect_structured_push_supplier();

例外

CORBA::OBJECT_NOT_EXIST

説明

アンサブスクライブ時にサブスクライバ・アプリケーションで使用されます。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、通知サービスサブスクライバのコールバック・オブジェクト間の接続を終了します。

サンプル

C++サンプル・コード:

subscription->disconnect_structured_push_supplier();

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplier::MyType

形式

Always returns CosNotifyChannelAdmin::PUSH_STRUCTURED proxy.

OMG IDL

readonly attribute ProxyType MyType

説明

CosNotifyChannelAdmin::PUSH_STRUCTUREDプロキシを常に戻します。

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushConsumerクラス

このクラスは、イベント・ポスト元アプリケーションで使用されます。このクラスのOMG IDLは次のとおりです。

Module CosNotifyChannelAdmin
{
 interface StructuredProxyPushConsumer : 
       ProxyConsumer,
       CosNotifyComm::StructuredPushConsumer {

    void connect_structured_push_supplier (
          in CosNotifyComm::StructuredPushSupplier push_supplier)
       raises(CosEventChannelAdmin::AlreadyConnected);
    // The following operations are inherited.
    readonly attribute MyType;
    void push_structured_event(
          in CosNotification::StructuredEvent notification ) 
       raises( CosEventComm::Disconnected );
    void disconnect_structured_push_consumer();
   }; 
}; \\StructuredProxyPushConsumer

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushConsumer::
connect_structured_push_supplier

形式

Prepares the Notification Service to receive an event.

OMG IDL

void connect_structured_push_supplier (
          in CosNotifyComm::StructuredPushSupplier push_supplier)
       raises(CosEventChannelAdmin::AlreadyConnected);

例外

CosEventChannelAdmin::AlreadyConnected

説明

イベントのポスト時にポスト元アプリケーションで使用されます。イベントを受信できるように通知サービスを準備するには、このオペレーションを呼び出す必要があり、このオペレーションを使用する場合は、NILを渡す必要があります。使用順序は次のとおりです。

サンプル

C++サンプル・コード:

proxy_push_consumer->connect_structured_push_supplier(
      CosNotifyComm::StructuredPushSupplier::_nil()
    );

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushConsumer::
push_structured_event

形式

イベント・チャネルにイベントをポストします。

OMG IDL

void push_structured_event(
        in CosNotification::StructuredEvent notification ) 
     raises( CosEventComm::Disconnected );

例外

CosEventComm::Disconnected

CORBA::IMP_LIMIT

説明

イベントのポスト時に使用されます。このオペレーションはポスト元アプリケーションで使用され、イベント・チャネルにイベントをポストします。

サンプル

C++サンプル・コード:

proxy_push_consumer->push_structured_event(notification);

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushConsumer::
disconnect_structured_push_consumer

形式

Stops posting events.

OMG IDL

void disconnect_structured_push_consumer();

説明

イベントのポスト時に使用されます。このオペレーションはポスト元アプリケーションで使用され、イベントのポストを停止します。入力パラメータは不要で、値は戻されません。次の順序で使用することをお薦めします。

サンプル

C++サンプル・コード:

proxy_push_consumer->disconnect_structured_push_consumer();

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushConsumer::MyType

形式

Always returns CosNotifyChannelAmdmin::PUSH_STRUCTURED proxy.

OMG IDL

readonly attribute ProxyType MyType

説明

CosNotifyChannelAmdmin::PUSH_STRUCTUREDプロキシを常に戻します。

CosNotifyChannelAdmin::ConsumerAdminクラス

このクラスは、イベント・サブスクライバ・アプリケーションで使用されます。このクラスのOMG IDLは次のとおりです。

Module CosNotifyChannelAdmin
{
 interface ConsumerAdmin : 

       CosNotification::QoSAdmin,
       CosNotifyComm::NotifySubscribe,
       CosNotifyFilter::FilterAdmin,
       CosEventChannelAdmin::ConsumerAdmin {

    ProxySupplier obtain_notification_push_supplier (
           in ClientType ctype,
           out ProxyID proxy_id)
         raises ( AdminLimitExceeded )

    ProxySupplier get_proxy_supplier (
           in ProxyID proxy_id )
        raises ( ProxyNotFound );

  }; 
}; //CosNotifyChannelAdmin

CosNotifyChannelAdmin::ConsumerAdmin::
obtain_notification_push_supplier

形式

Creates proxy push supplier objects.

OMG IDL

ProxySupplier obtain_notification_push_supplier (
           in ClientType ctype,
           out ProxyID proxy_id)
         raises ( AdminLimitExceeded )

例外

CosNotifyChannelAdmin::AdminLimitExceeded

CORBA::IMP_LIMIT

説明

サブスクライブ時に使用されます。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、プロキシ・プッシュ・サプライヤ・オブジェクトを作成します。サポートされるのは構造化イベントです(ANY_EVENTとSEQUENCE_EVENT ClientTypesはサポートされません)。このため、ClientType入力パラメータはCosNotifyComm::STRUCTURED_EVENTに設定する必要があります。サブスクライバを停止して再起動する場合で、サブスクリプションがプログラムの複数の実行にまたがって存続する場合は、このオペレーションによって戻されるProxyIDを永続的に保存する必要があります。サブスクライバでは、プロキシ・サプライヤをCosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplierにナロー変換する必要があります。必要なすべてのオペレーションは、5分以内に完了する必要があります。

戻り値

このオペレーションでは、プロキシのオブジェクト参照が戻されます。新しいproxy_idもproxy_id出力パラメータで戻されます。

サンプル

C++サンプル・コード:

CosNotifyChannelAdmin::ProxySupplier_var generic_proxy =
       consumer_admin->obtain_notification_push_supplier(
          CosNotifyChannelAdmin::STRUCTURED_EVENT,
          proxy_id
        );

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplier_var proxy =
CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplier::_narrow(
generic_proxy.in ()
);

CosNotifyChannelAdmin::ConsumerAdmin::get_proxy_supplier

形式

コンシューマ管理オブジェクトのobtain_notification_push_supplierオペレーションを使用して作成されるプロキシ・プッシュ・サプライヤ・オブジェクトを戻します。

OMG IDL

    ProxySupplier get_proxy_supplier (
           in ProxyID proxy_id )
        raises ( ProxyNotFound );

例外

CosNotifyChannelAdmin::ProxyNotFound

説明

アンサブスクライブ時に使用されます。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、コンシューマ管理オブジェクトのobtain_notification_push_supplierオペレーションを使用して作成されるプロキシ・プッシュ・サプライヤ・オブジェクトを戻します。ProxyID入力パラメータでは、プロキシ・オブジェクトを一意に識別します。呼出し側では、一時的なサブスクリプションの配信エラーまたはntsadmin管理コマンドによってプロキシ・オブジェクトが破棄される可能性があることを認識している必要があります。プロキシ・オブジェクトが破棄されると、このオブジェクトに関連付けられているProxyIDが無効になります。ProxyIDが無効になると、ProxyNotFound例外が発生します。サブスクライバでは、プロキシ・サプライヤをCosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplierにナロー変換する必要があります。

戻り値

既存のプロキシのオブジェクト参照を戻します。

サンプル

C++サンプル・コード:

CosNotifyChannelAdmin::ProxySupplier_var generic_proxy =
        m_consumer_admin->get_proxy_supplier(
          m_subscription_info.news_proxy_id()
        );

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplier_var proxy =
      CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushSupplier::_narrow(
          generic_proxy.in()
      );

CosNotifyChannelAdmin::SupplierAdminクラス

このクラスは、イベント・ポスト元アプリケーションで使用されます。このクラスのOMG IDLは次のとおりです。

Module CosNotifyChannelAdmin
{
 interface SupplierAdmin : 
        CosNotification::QoSAdmin,
        CosNotifyComm::NotifyPublish,
        CosNotifyFilter::FilterAdmin,
        CosEventChannelAdmin::SupplierAdmin {

     ProxyConsumer obtain_notification_push_consumer (
               in ClientType ctype,
               out ProxyID proxy_id)
        raises ( AdminLimitExceeded );
  }; 
}; //SupplierAdmin

CosNotifyChannelAdmin::SupplierAdmin::
obtain_notification_push_consumer

形式

Creates proxy push consumer objects.

OMG IDL

ProxyConsumer obtain_notification_push_consumer (
             in ClientType ctype,
             out ProxyID proxy_id)
        raises ( AdminLimitExceeded );

例外

CosNotifyChannelAdmin::AdminLimitExceeded

CORBA::IMP_LIMIT

説明

イベントのポスト時に使用されます。このオペレーションはポスト元アプリケーションで使用され、プロキシ・プッシュ・コンシューマ・オブジェクトを作成します。ClientTypeは"CosNotifyChannelAdmin::STRUCTURED_EVENT"に設定する必要があります。戻されるProxyIDは無視してください。プロキシ・コンシューマでは、プロキシ・サプライヤをCosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushConsumerにナロー変換する必要があります。

戻り値

このオペレーションでは、プロキシのオブジェクト参照が戻されます。新しいproxy_idもproxy_id出力パラメータで戻されます。

サンプル

C++サンプル・コード:

CosNotifyChannelAdmin::ProxyConsumer_var generic_proxy_consumer =
      supplier_admin->obtain_notification_push_consumer(
        CosNotifyChannelAdmin::STRUCTURED_EVENT,
        proxy_id
      );

CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushConsumer_var
   proxy_push_consumer =
      CosNotifyChannelAdmin::StructuredProxyPushConsumer::_narrow(
        generic_proxy_consumer
      );

CosNotifyChannelAdmin::EventChannelクラス

このクラスは、イベント・ポスト元アプリケーションで使用されます。このクラスのOMG IDLは次のとおりです。

Module CosNotifyChannelAdmin
{
 interface EventChannel :
       CosNotification::QoSAdmin,
       CosNotification::AdminPropertiesAdmin,
       CosEventChannelAdmin::EventChannel {

     readonly attribute ConsumerAdmin default_consumer_admin;
     readonly attribute SupplierAdmin default_supplier_admin;
     readonly attribute CosNotifyFilter::FilterFactory
                                default_filter_factory;
  }; 
}; //CosNotifyChannelAdmin

CosNotifyChannelAdmin::EventChannel::
ConsumerAdmin default_consumer_admin

形式

ConsumerAdminオブジェクトを取得します。

OMG IDL

readonly attribute ConsumerAdmin default_consumer_admin;

説明

サブスクライブおよびアンサブスクライブ時に使用されます。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、ConsumerAdminオブジェクトを取得します。

戻り値

ConsumerAdminオブジェクトのオブジェクト参照を戻します。

サンプル

C++サンプル・コード:

channel->default_consumer_admin();

CosNotifyChannelAdmin::EventChannel::
ConsumerAdmin default_supplier_admin

形式

SupplierAdminオブジェクトを取得します。

OMG IDL

readonly attribute SupplierAdmin default_supplier_admin;

説明

イベントのポスト時に使用されます。このオペレーションはイベント・ポスト元アプリケーションで使用され、SupplierAdminオブジェクトを取得します。

戻り値

SupplierAdminのオブジェクト参照。

サンプル

C++サンプル・コード:

channel->default_supplier_admin();

CosNotifyChannelAdmin::EventChannel::default_filter_factory

形式

デフォルトのFilterFactoryオブジェクトを取得します。

OMG IDL

readonly attribute CosNotifyFilter::FilterFactory
            default_filter_factory;

説明

サブスクライブ時に使用されます。このオペレーションはサブスクライバ・アプリケーションで使用され、デフォルトのFilterFactoryオブジェクトを取得します。

戻り値

デフォルトのFilterFactoryオブジェクト参照

サンプル

C++サンプル・コード:

channel->default_filter_factory();

CosNotifyChannelAdmin::EventChannelFactoryクラス

このクラスは、イベント・ポスト元アプリケーションで使用されます。このクラスのOMG IDLは次のとおりです。

Module CosNotifyChannelAdmin
{
 interface EventChannelFactory {
     EventChannel get_event_channel ( in ChannelID id )
     raises (ChannelNotFound);
   }; 
}; //CosNotifyChannelAdmin

CosNotifyChannelAdmin::EventChannelFactory::get_event_channel

形式

Gets the EventChannel object.

OMG IDL

EventChannel get_event_channel ( in ChannelID id )
     raises (ChannelNotFound);

例外

CosNotifyChannelAdmin::ChannelNotFound

説明

イベントのサブスクライブ、サブスクライブ解除およびポスト時に使用されます。このオペレーションはアプリケーションで使用され、EventChannelオブジェクトを取得します。サブスクライブ時には、フィルタ・ファクトリ・オブジェクトとConsumerAdminオブジェクトを取得するためにEventChannelオブジェクトが使用されます。サブスクライブ解除時には、ConsumerAdminオブジェクトを取得するためにEventChannelオブジェクトが使用されます。イベントのポスト時には、SupplierAdminオブジェクトを取得するためにEventChannelオブジェクトが使用されます。渡されるChannelIDパラメータは、Tobj_Notification::DEFAULT_CHANNELに設定される必要があります。それ以外の場合、ChannelNotFound例外が発生します。

戻り値

デフォルトのイベント・チャネルのオブジェクト参照を戻します。

サンプル

C++サンプル・コード:

channel_factory->get_event_channel(
    Tobj_Notification::DEFAULT_CHANNEL );

CosNotifyComm::StructuredPushConsumerインタフェース

このインタフェースは、イベントの配信を目的としてイベント・サブスクライバ・アプリケーションで使用されます。このインタフェースで通知サービスを呼び出してイベントをサブスクライバに配信できるように実装する必要があります。実装する必要のあるメソッドは3つあります。

このクラスのOMG IDLは次のとおりです。

Module CosNotifyComm
{
 interface StructuredPushConsumer : NotifyPublish {

    void push_structured_event(
          in CosNotification::StructuredEvent event)
      raises(CosEventComm::Disconnected);
    void disconnect_structured_push_consumer:
    //The following operations are inherited.
    void offer_change(
          in CosNotification::EventTypeSeq added,
          in CosNotification::EventTypeSeq removed )
      raises ( InvalidEventType );
  }; 
}; //CosNotifyComm

CosNotifyComm::StructuredPushConsumer::push_structured_event

形式

構造化イベントを配信します。

OMG IDL

void push_structured_event(
          in CosNotification::StructuredEvent event)
      raises(CosEventComm::Disconnected);

例外

CosEventComm::Disconnected

説明

サブスクライブ時に使用されます。このオペレーションはサブスクライバのコールバック・オブジェクトで実装され、構造化イベントが配信されるたびに通知サービスによって呼び出されます。このオペレーションには、入力パラメータが1つ(構造化イベント)があります。

サンプル

C++サンプル・コード:

virtual void push_structured_event(
      const CosNotification::StructuredEvent& notification );
       {
       // Process the event.
       }

CosNotifyComm::StructuredPushConsumer::
disconnect_structured_push_consumer

形式

呼び出されることはありません。

OMG IDL

void disconnect_structured_push_consumer;

説明

このオペレーションが呼び出されることはありません。サブスクライバ・アプリケーションでは、このオペレーションのスタブ・アウト・バージョンを用意する必要があります。

サンプル

C++サンプル・コード:

virtual void push_structured_event(
      const CosNotification::StructuredEvent& notification );
  {
    throw new CORBA::NO_IMPLEMENT();
  }

CosNotifyComm::StructuredPushConsumer::Offer_change

形式

呼び出されることはありません。

OMG IDL

 void offer_change(
          in CosNotification::EventTypeSeq added,
          in CosNotification::EventTypeSeq removed )
      raises ( InvalidEventType );

例外

CosNotifyComm::InvalidEventType

説明

このオペレーションが呼び出されることはありません。サブスクライバ・アプリケーションでは、このオペレーションのスタブ・アウト・バージョンを用意する必要があります。

サンプル

C++サンプル・コード:

virtual void offer_change(
      const CosNotification::EventTypeSeq& added,
      const CosNotification::EventTypeSeq& removed )
    {
      throw CORBA::NO_IMPLEMENT();
    } 

例外のマイナー・コード

この項では、通知サービスの例外シンボルおよびマイナー・コードについて説明します。マイナー・コードはTobj_Events.idlファイルおよびTobj_Notification.idlファイルにあります。これらのファイルは、tuxdir\includeディレクトリ(Microsoft Windowsシステムの場合)およびtuxdir/include ディレクトリ(UNIXシステムの場合)にあります。

表2-4および表2-5は、Tobj_Events例外およびTobj_Notification例外のそれぞれの例外シンボルおよび対応するマイナー・コードを示しています。CORBAシステム・イベントには、マイナー・コードがあり、それらのマイナー・コード・フィールドもこれらの表で定義されています。