ここでは、Oracle Linuxの一般的な問題と回避策について説明します。
Oracle Linuxオペレーティング・システムでは、クライアント側でファイル・システム・プロトコルとしてNFSv4を使用して共有ドライブをマウントした場合、以前に作成されたファイルの所有者がnobodyと表示されます。この問題を回避するには、NISまたはLDAPサーバーを使用して、Oracle Linuxを実行しているExalogic計算ノードでユーザーに関連付けられたネーム・サービスを構成します。
Oracle Linuxの/etc/security/limits.confファイルのsoft nofileパラメータにXS65536という値が含まれている場合、この値を手動で65536に変更し、保存して閉じます。
NFSv4を使用している場合、計算ノードをリブートするたびにOracle Linuxでmount -aコマンドを実行して、すべてのファイル・システムを再マウントする必要があります。
Oracle Linuxを実行している計算ノードのリブート時にファイル・システムを自動的に再マウントするには、次の手順を実行します。
rootユーザーとして計算ノードにログインします。
nfs4_automount_on_init.shというスクリプトを/etc/init.d/ディレクトリに作成します(rootユーザーとしてログインします)。
# vi /etc/init.d/ nfs4_automount_on_init.sh
次の行をスクリプトに追加します。
#!/bin/bash #chkconfig: 345 80 05 #description: NFSv4 Automount case "$1" in "start") mount -a ;; "stop") ;; esac
注意:
chkconfig: 345 80 05において、最初の数値345は実行レベルを示しています。2番目の数値80は開始優先度、3番目の数値05は停止優先度です。2番目の数値と3番目の数値はすべての登録されたサービスの中で一意である必要があるため、他のサービスをインストールしている場合は環境に応じて値を調整する必要が生じることがあります。
スクリプトの実行可能権限を設定します。
# chmod +x /etc/init.d/ nfs4_automount_on_init.sh
次のコマンドを実行してスクリプトを登録します。
# chkconfig --add /etc/init.d/nfs4_automount_on_init.sh
必要に応じて、次のコマンドを実行してスクリプトの登録を確認します。
# chkconfig --list
Exalogic計算ノードはマルチホーム化されています。計算ノードには、個々のLANセグメントに1つずつ、複数のネットワーク・インタフェースがあります。
IPを構成すると、これらのインタフェースはそれぞれのサブネットへの静的ルートを開始します。他のネットワークについてはすべて、デフォルト・ルートが使用されます。また、マルチキャスティングはシステム全体のルーティング表に従います。マルチキャスト・パケットはデフォルトで、クラスDネットワークであるデフォルト・ルートを介して送信されます。
特定のインタフェースまたはネットワークでマルチキャスティングを行うには、手動でルートを追加する必要があります。
bond0 (IPoIB)インタフェースでマルチキャストするには、次の手順を実行します。
rootユーザーとして、コマンド行で次のコマンドを実行します。
route add -net 224.0.0.0 netmask 240.0.0.0 dev bond0
リブート後も設定を保持するには、次の内容で/etc/sysconfig/network-scripts/route-bond0ファイルを作成します。
224.0.0.0/4 dev bond0
確認するには、netstatコマンドを次のように使用します。
netstat -rn
例:
Kernel IP routing table Destination Gateway Genmask Flags MSS Window irtt Iface 192.168.10.0 0.0.0.0 255.255.255.0 U 0 0 0 bond0 10.204.80.0 0.0.0.0 255.255.254.0 U 0 0 0 eth0 224.0.0.0 0.0.0.0 240.0.0.0 U 0 0 0 bond0 0.0.0.0 10.204.80.1 0.0.0.0 UG 0 0 0 eth0