ヘッダーをスキップ
Oracle® Real User Experience Insightユーザーズ・ガイド
12cリリース2 (12.1.0.3) for Linux x86-64
B70760-01
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

戻る
 
次
 

L Oracle FLEXCUBEのサポート

この付録では、Oracle FLEXCUBE Universal BankingまたはDirect Bankingアプリケーションの正確な監視のために提供されるサポートについて詳しく説明します。このサポートの対象となるのは、有効なApplication Management Suite for Oracle FLEXCUBEライセンスを所有している場合に限られることに注意してください。詳細は、オラクル社の担当者に問い合せてください。

L.1 概要

監視するWeb環境にOracle FLEXCUBE Universal BankingまたはDirect Bankingアプリケーションが含まれる場合、このサポートを利用することを強くお薦めします。RUEIでのOracle FLEXCUBEアプリケーションの構成にかかる時間が短縮され、これらのアプリケーションの互換性が高くなるだけではなく、Oracle FLEXCUBEアプリケーションを正しく監視できるようになります。便宜上、この付録は両方の環境に対応するように作成されています。ただし、一方の環境のみに関連する情報については明記しています。

RUEIで提供される監視のサポートは、Oracle FLEXCUBE Universal Bankingリリース10.3および11g、Oracle FLEXCUBE Direct BankingリリースFC V.DB5.0からFC V.DB5.4に対して動作が確認されています。

L.2 監視の有効範囲の検証

多くの場合、Oracle FLEXCUBEソフトウェアは標準以外のポート(9000または9082など)を使用するように構成されますOracle FLEXCUBEインストールが実行しているポートを確認するには、アプリケーションのURLを調べてください。

Oracle FCUBインストールの場合、通常、URLは次の形式です。

http(s)://hostname:portnumber/FCJNeoWeb...




  

Oracle FCDBインストールの場合、通常、URLは次の形式です。

http(s)://hostname:portnumber/B001/Internet...

portnumberが定義済ポートの1つとして構成されていることを確認します(HTTPまたはHTTPS)。また、HTTPSポートが指定されている場合には、WebサーバーのSSL秘密鍵のコピーがコレクタ・システムにインポートされていることを確認してください。ポート番号を確認するには、13.3項「監視の有効範囲の管理」に記載されている手順を実行します。

L.3 Oracle FLEXCUBEスイート定義の作成

Oracle FLEXCUBEベースのアプリケーションのスイート定義を作成できます。作成方法は、サポートされている他のOracle Enterpriseアーキテクチャの場合と同じです。スイートを作成する手順は、10.1項「スイートの使用」に記載されています。

L.4 create_FCUB_info.shおよびcreate_FCDB_info.shスクリプトの実行

ご使用の環境でRUEIがFLEXCUBEのビジネス・ロジックを正しく変換できるようにする手順は、次のとおりです。

  1. create_FCUD_info.shスクリプトまたはcreate_FCDB_info.shスクリプト(あるいは両方)をOracle FCUBサーバーおよびFCDBサーバーのホーム・ディレクトリにコピーします。スクリプトはRUEIシステムのRUEI_DATA/processor/local/downloadディレクトリにあります。

  2. Oracle FLEXCUBEサーバーで任意のユーザーとしてcreate_FCUD_info.shスクリプトまたはcreate_FCDB_info.shスクリプト(あるいは両方)を実行します。脚注1 これらのスクリプトは、環境で識別されたページIDにIDを割り当てます。これらのスクリプトは次の必須パラメータを指定して実行してください。

    create_FCUB_info.sh connect-string
    create_FCDB_info.sh connect-string
    

    connect-stringは、Oracle FLEXCUBEデータベースへのスクリプトのアクセスを許可するために使用する文字列です。スクリプトはスキーマを読み取り、現在のディレクトリに.txtファイルを生成します。次に例を示します。

    create_FCDB_info.sh "sys/oracle@dliild-jde:1522 as sysdba"create_FCDB_info.sh "fcdbuser@fcdbdatabase"
    

    接続文字列がsys as sysdbaを使用する場合、スクリプトは使用される様々な表の正しいスキーマを検出しようとします。それ以外の場合、ユーザーはデフォルトのスキーマ・ユーザーとみなされます。

  3. 10.1.2項「構成ファイルのアップロード」で説明している手順を実行し、生成されたファイルをレポータ・システムにアップロードします。

L.5 Cookieテクノロジの確認

Oracle FLEXCUBEスイート・インスタンスを作成すると、FCUBおよびFCDB環境用の事前定義済Cookieが自動的に作成されます。これは、JSESSIONIDという名前のカスタムCookieとして実装されます。多くの場合、このCookieはご使用のOracle FLEXCUBE環境に適しています。ただし、環境の構成によってはこのCookieを変更する必要があります。また、RUEIによって、完了したセッションのユーザーを監視および追跡するには、Cookieのパスを「/」に設定する必要があります。

Cookieの構成の確認

Cookieの構成を確認する手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザですべてのCookieを消去します。

  2. Oracle FLEXCUBEアプリケーションに(再)ログインします。

  3. Oracle FLEXCUBEアプリケーションでいくつかのページを表示します。

  4. ログアウトします。

  5. 少なくとも10分間待機します。

  6. RUEIレポータ環境を開きます。

  7. 「データの参照」を選択し、「すべてのセッション」グループを開いて「セッション診断」を選択します。記録されたセッション(ユーザーID別または時間別)を探します。アプリケーションについてフィルタリングできます。

  8. セッションを開いて、次の点を確認します。

    • ログイン以外のページ・ビューがレポートされていること。これで、セッションIDがログイン後に保存されていることが確認されます。

    • 少なくともある程度のOracle FLEXCUBEアプリケーション・アクティビティが記録されていること。

すべてのヒットが同じCookieに関連していない場合(これらは匿名ページとしてレポートされる)、問題がある場所を調べて、適切な方法で解決することをお薦めします。たとえば、Cookieのドメインまたはパスのオプションを調べます。

L.6 FCDBポータルの認識

Oracle FLEXCUBE Direct Bankingは、ポータル名がアプリケーションURLに表示されないように構成できます。この場合、RUEIによってサーバーのIPアドレスまたはOracle FLEXCUBE Direct Banking Webサーバーの仮想ホスト名(完全修飾されたホスト名)を正しいポータル名に変換するためには、構成ファイルをアップロードする必要があります。この構成ファイルにはFCDB_hostnameorserverip2portalcode.txtという名前を付け、ホスト名/IPと変換のためのポータル・コードをタブ区切りで入力します。このようなポータル・コードはデータベースに含まれています。create_FCDB_info.shスクリプトを実行すると、FCDB_portalcode2portalname.txtファイルには、データベースで検出された有効なポータル・コードが含まれます。

次に、有効なホストおよびIPアドレスに対応するポータルの構成例を示します。

# This translation file is used to identify the portal when the portal information
# is not available in the URL. Fill this file with either hostname -> portal or
# server IP -> portal information. The description will be extracted from the 
# FCDB database.
# Format example:
#myhost.mybank.com      B004
#10.72.11.89            B007
www.oraclebanking.com              B001
192.168.32.78                              B002

create_FCDB_info.shスクリプトで作成されたzipファイルにこのファイルを追加してから、RUEIにアップロードする必要があります。

L.7 ホスト名およびURL接頭辞

Oracle FLEXCUBEの実装およびFCDBまたはFCUBインスタンスはホスト名で識別できます。一般的に、Oracle FLEXCUBEスイートにアクセスする方法は2つあります。ホスト名のみを使用する方法、または完全修飾ホスト名(ドメインを含む)を使用する方法です。通常はドメインのみを指定してください。

L.7.1 FCDBアプリケーションのレポート

表L-1に、FCDBアプリケーションのディメンションがRUEIでどのようにレポートされるかを示します。

表L-1 FCDBスイート定義のマッピング

ディメンション・レベル 内容

Application.name

module_name (suite_name)

Application. page-group

suite_name.module_name » user_flow_name

Application.page-name

suite_name.module_name » user_flow_name » user_flow_code


構造の各要素の意味は、次のとおりです。

  • module_nameは、ユーザー・フローのFCDBモジュールの名前です。たとえば、「load details」ユーザー・フローのアプリケーション・コードは「loan management」です。ほとんどの場合、これはトップ・メニューで選択されたアイテム、またはクランブルパスの最初のアイテムに対応します。

  • user_flow_nameは、使用されているFCDBユーザー・フローの名前です。ほとんどの場合、これはボトム・メニューで選択されたアイテム、またはクランブルパスの2番目のアイテムに対応します。

  • user_flow_codeは、エンド・ユーザーが使用したフル・ユーザー・フロー・コードです。通常、このコードは3つの部分で構成されます。最初の2文字はアプリケーション・コード(通常は「RR」)を示します。次の3文字にはユーザー・フロー・コード(たとえば、「term deposit details」では「TDD」)が含まれます。最後の2文字はユーザー・フロー内のステップを示します。これは、通常は「01」から「05」の数です。詳細は、Oracle FLEXCUBE Direct Bankingのドキュメントを参照してください。

図L-1に、FCDBアプリケーションのRUEIでのレポートの例を示します。

図L-1 FCDBアプリケーション・ページ名のレポート例

図L-1の説明が続きます
「図L-1 FCDBアプリケーション・ページ名のレポート例」の説明

L.7.2 FCUBアプリケーションのレポート

表L-2に、FCUBアプリケーションのディメンションがRUEIでどのようにレポートされるかを示します。

表L-2 FCUBスイート定義のマッピング

ディメンション・レベル 内容

Application.name

module_name (suite_name)

Application. page-group

suite_name.module_code » screen_name

Application.page-name

suite_name.module_code » screen_code » subscreen_code.action


構造の各要素の意味は、次のとおりです。

  • module_nameは、ユーザーが使用した画面のFCUBモジュールの名前です。すべての画面は1つのモジュールに所属します。モジュールは個別にライセンスできますが、ほとんどのモジュールは標準インストールつまり標準設定に含まれています。このようなモジュールの例としては、Static MaintenanceおよびSecurity Management Systemがあります。

  • module_codeは、ユーザーが使用した画面のFCUBモジュールのコードです。通常、モジュール・コードは2文字で構成されます(たとえば、「ST」や「CO」など)。

  • screen_nameは、使用されているFCUB画面の名前です。ほぼすべてのFCUB操作は画面を使用して行われます。画面にはサブ画面が含まれることもあります。サブ画面は、画面のボタンまたはリンクをクリックすると開くウィンドウです。画面名の例は、「Customer maintenance」や「Sweep account details」などです。

  • subscreen_codeは、ユーザーが開いたサブ画面の名前です。たとえば、「main」、「CVS_INTEREST」、「CVS_DIARY」などです。

  • actionには、ユーザーが実行したアクションが含まれます。たとえば、「start screen」、「show list of values sweep type」、「executequery」、「QueryCustAcc」などです。

図L-2に、FCUBアプリケーションのRUEIでのレポートの例を示します。

図L-2 FCUBアプリケーション・ページ名のレポート例

図L-2の説明が続きます
「図L-2 FCUBアプリケーション・ページ名のレポート例」の説明

L.8 データベース表

この項では、カスタマイズ情報を取得するためにOracle FLEXCUBE環境で使用されるデータベース表について説明します。

L.8.1 FCDBのカスタマイズ

次のOracle FLEXCUBEデータベース表は、カスタマイズに関する情報を取得するためにcreate_FCDB_Info.shスクリプトで使用されます。

  • MSTUSERTYPE(ID_ENTITY、IDCHANNEL、USERTYPE、IDTXN、TOKEN2)と、表MSTTXN(IDTXN)およびAPPLDATA(IDDEVICE、DATAVALUE、DATANAME)の組合せから、ファイルFCDB_identityidtxnidchannelusertype2menulevel1.txtFCDB_identityidtxnidchannelusertype2menulevel2.txtFCDB_identityidtxn2menulevel1.txtおよびFCDB_identityidtxn2menulevel2.txtが生成されます。

  • MSTUSERTYPES(TYPEUSER、DESCRIPTION)から、FCDB_usertypecode2usertypedescription.txtが生成されます。

  • APPLDATA(DATANAME、DATAVALUE)から、FCDB_portalcode2portalname.txtおよびFCDB_channelcode2channelname.txtが生成されます。

L.8.2 FCUBのカスタマイズ

次のOracle FLEXCUBEデータベース表は、カスタマイズに関する情報を取得するためにcreate_FCUB_info.shスクリプトで使用されます。

  • FBTBMSG(MSGCODE、MSGDESCRIPTION)から、FCUB_ec2desc.txtが生成されます。

  • SMTBFUNCDESC(FUNCTION_ID、DESCRIPTION)から、FCUB_fnid2desc.txtが生成されます。

  • GWTMFCJUNC(FUNCTION_ID、ACTION、OPERATION_CODE)から、FCUB_fnidac2adesc.txtが生成されます。

  • SMTBMENUNAME(FUNCTION_ID、MODULE)から、FCUB_fnid2moduleid.txtが生成されます。

  • SMTBMENUNAME(FUNCTION_ID)とSMTBMODULES(MODULE_ID、MODULE_DESC)から、FCUB_fnid2moduledesc.txtが生成されます。

  • STTMBRANCH(BRANCH_CODE、BRANCH_NAME)から、FCUB_brcd2brnm.txtが生成されます。

L.9 データ・アイテム

表L-3に示すOracle FLEXCUBE固有のデータ・アイテムがRUEIでレポートされます。

表L-3 ディメンション

項目 説明

FC Direct Bankingスイート/コード

構成定義で定義されたOracle FLEXCUBE Direct Bankingスイートのコード。このデータを使用して、監視対象の様々なOracle FLEXCUBE Direct Bankingスイートを区別することができます。

FC Direct Bankingスイート/名前

構成定義で定義されたOracle FLEXCUBE Direct Bankingスイートの名前。このデータを使用して、監視対象の様々なOracle FLEXCUBE Direct Bankingスイートを区別することができます。

FC Direct Bankingポータル/コード

使用されるOracle FLEXCUBE Direct Bankingポータルのコード。Oracle FLEXCUBE Direct Bankingポータルにより、セッション中に監視された様々なポータルを区別できます。

FC Direct Bankingユーザー・タイプ/コード

Oracle FLEXCUBE Direct Bankingデータベースではすべてのユーザーにユーザー・タイプが割り当てられます。このディメンションによって、ユーザーに割り当てられたユーザー・タイプの情報が提供されます。Oracle FLEXCUBE Direct Bankingユーザー・タイプのコードまたは名前により、監視されるユーザーの様々なタイプを区別できます。

FC Direct Bankingユーザー・タイプ/名前

Oracle FLEXCUBE Direct Bankingデータベースではすべてのユーザーにユーザー・タイプが割り当てられます。このディメンションによって、ユーザーに割り当てられたユーザー・タイプの情報が提供されます。Oracle FLEXCUBE Direct Bankingユーザー・タイプのコードまたは名前により、監視されるユーザーの様々なタイプを区別できます。

FC Direct Bankingチャネル/コード

使用されるOracle FLEXCUBE Direct Bankingチャネルのコード。Oracle FLEXCUBE Direct Bankingチャネルの名前により、アプリケーション・ユーザーによって使用される様々なチャネルを区別できます。

FC Universal Bankingスイート/コード

構成定義で定義されたOracle FLEXCUBE Universal Bankingスイートのコード。このデータを使用して、監視対象の様々なOracle FLEXCUBE Universal Bankingスイートを区別することができます。

FC Universal Bankingスイート/名前

構成定義で定義されたOracle FLEXCUBE Universal Bankingスイートの名前。このデータを使用して、監視対象の様々なOracle FLEXCUBE Universal Bankingスイートを区別することができます。

FC Universal Bankingアクション/コード

画面でユーザーが実行するアクションのコード。このディメンションを使用して、セッション中に確認される様々なアクションを区別することができます。

FC Universal Bankingアクション/名前

画面でユーザーが実行するアクションの名前。このディメンションを使用して、セッション中に確認される様々なアクションを区別することができます。

FC Universal Bankingブランチ/コード

ユーザーが操作を行ったブランチのコード。このディメンションを使用して、様々なブランチでのアクションや操作を区別することができます。

FC Universal Bankingブランチ/名前

ユーザーが操作を行ったブランチの名前。このディメンションを使用して、様々なブランチでのアクションや操作を区別することができます。

FC Universal Bankingモジュール/コード

使用されるOracle FLEXCUBE Universal Bankingモジュールのコード。すべての画面は1つのモジュールに所属しています。このディメンションを使用して、アプリケーション・ユーザーによって使用される様々なモジュールを区別することができます。

FC Universal Bankingモジュール/名前

使用されるOracle FLEXCUBE Universal Bankingモジュールの名前。すべての画面は1つのモジュールに所属しています。このディメンションを使用して、アプリケーション・ユーザーによって使用される様々なモジュールを区別することができます。

FC Universal Banking画面/コード

使用されるOracle FLEXCUBE Universal Banking画面のコード。Oracle FLEXCUBE Universal Banking画面コードにより、アプリケーション・ユーザーによって使用される様々な画面を区別できます。

FC Direct Banking画面/名前

使用されるOracle FLEXCUBE Universal Banking画面の名前。Oracle FLEXCUBE Universal Banking画面名により、アプリケーション・ユーザーによって使用される様々な画面を区別できます。


L.10 既知の制限事項

現在、RUEIはOracle FLEXCUBEのすべての機能には対応していません。特に次の制約事項がすでに判明しています。



脚注

脚注1:このスクリプトは、本番環境と同じであれば検収環境でも実行できます。