13 PGCA契約の収益認識について

この章には次のトピックがあります。

13.1 PGCA契約の収益認識

公共事業契約の収益を認識するには、通常の契約(伝票タイプR2)で使用するのと同じJD Edwards EnterpriseOne契約/サービス請求管理内のプログラムを使用します。ただし、PGCA契約には、パフォーマンス期間(POP)日付、収益限度金額、手数料計算の追加の方式などの一意の契約条件が含まれるため、収益認識プログラムでは、PGCA契約に対して実行したときに追加のタスクが実行されます。

次のフローチャートは、PGCA契約の収益認識処理を示しています。

図 13-1 PGCA契約の収益認識処理

図 13-1 の説明は次にあります
次の説明: "図 13-1 PGCA契約の収益認識処理"

前のフローチャートのハイライトされたプログラムは、PGCA契約の追加アクションが実行される収益認識処理の手順を表します。これらのプログラムについては次のトピックで説明しています。

13.1.1 収益ワークファイルの生成プログラム

ワークファイルの生成プログラム(R48120)を実行した後で、収益ワークファイルの生成プログラム(R52120)を実行します。このプログラムでは、請求明細ワークファイル・テーブル(F4812)に、総額や単価など、タイム・アンド・マテリアル(T&M)以外の請求行のレコードが作成されます。単価および総額請求行は取引に関連付けられないため、R52120プログラムを実行しないと、F4812テーブルにはR48132プログラムで収益額を計算するために必要な情報が含まれません。

PGCA契約に対してR52120プログラムを実行すると、R52120によって、PGCA契約でのみ使用される手数料計算方式の2つについてプレースホルダ・レコードをF4812テーブルに作成する追加タスクが実行されます。2つの方式は、固定額方式と限度額のパーセント方式です。この2つの方式を使用して手数料を計算するために、R48132では、F4812テーブルの取引金額ではなく契約マスター(F5201)および契約請求行詳細テーブル(F5202)の情報が使用されます。R48132プログラムでは、R52120プログラムで作成されるプレースホルダ・レコードを使用して、F5201およびF5202テーブルの情報が取得されます。

PGCA契約の手数料および報酬請求行について」を参照してください。

『JD Edwards EnterpriseOne Applications契約/サービス請求管理請求ガイド』の「収益ワークファイルの生成」を参照してください。

注意:

R52120では、2つの収益のみの請求行(行タイプGおよびH)のプレースホルダ・レコードも作成されます。これらの請求行タイプはPGCA以外の契約にも使用できますが、公共事業契約で頻繁に使用されます。

『JD Edwards EnterpriseOne Applications契約/サービス請求管理請求ガイド』の「収益のみ契約請求行の定義」を参照してください。

13.1.2 仕訳の生成プログラム

仕訳の生成プログラム(R48132)を実行して、収益の仮仕訳を作成します。仮仕訳を作成すると、取引明細テーブル(F0911)に転記する前に仕訳を検討できます。仮仕訳を検討し、最終仕訳を作成する前にバッチでエラーを修正できます。PGCA契約に対してR48132を実行するときに実行される追加タスクを次に示します。

  • 各PGCA契約のF5201テーブルの「含める収益状況」フィールドの値をR48132プログラムの対応する処理オプションの値と比較し、契約を収益処理に含める必要があるかどうかを決定します。

  • F5280Wテーブルのレコードをループして、各契約および価格タイプ・グループの金額を累計し、いずれかの契約の金額が収益限度を超過していないかどうかを判断します。

  • F4812テーブルに、収益限度を超過した契約について請求行タイプXのレコードを作成します。

    これらのレコードについて、「取引分類」フィールド(TCLS)も、超過した金額タイプに対応する値で更新されます。次の値があります。

    • I: 原価限度超過

    • J: 手数料限度超過

    • K: 報酬限度超過

    • L: 合計限度超過

  • 請求行タイプがXの新しいレコードをループして、収益バッチに含めます。

    このアクションは、請求行タイプがXのレコードが少なくとも1つ存在する場合に実行されます。

  • 各契約の「パフォーマンス期間の適用」チェックボックスを確認して、POP日付を適用するかどうかを判断します。

    POP日付が適用される契約については、POP日付範囲外の日付を含む収益仕訳は含められません。

『JD Edwards EnterpriseOne Applications契約/サービス請求管理請求ガイド』の「仮の総勘定元帳仕訳の生成」を参照してください。

13.1.3 総勘定元帳仕訳の作成プログラム

総勘定元帳仕訳の作成プログラム(R48198)を実行して、F0911テーブルに最終仕訳を作成します。PGCA契約に対してR48198プログラムを実行するときに実行される追加タスクを次に示します。

  • F5280Wテーブルをループして、契約ごとに収益および収益超過金額を累計します。

  • 収益および収益超過金額をF52G200テーブルに挿入します。

『JD Edwards EnterpriseOne Applications契約/サービス請求管理請求ガイド』の「最終の総勘定元帳仕訳の作成」を参照してください。