用語集

A

管理サーバー

LUNの新規作成やファイル・システムの拡張など、ストレージ・サーバーで管理機能を実行するための専用のOracle VM Server。このサーバーは、ストレージ・アレイまたはファイル・サーバーに管理ユーザーとしてログインできる必要があります。このサーバーで利用可能な管理機能は、Storage Connectプラグインによって定義されます。

アフィニティ

特定の仮想マシンが常に同じホストで実行される必要があることを指定します。

アンチ・アフィニティ

特定の仮想マシンが常に違うホストで実行される必要があることを指定します。

アセンブリ

複数の仮想マシンとその仮想ディスク、およびこれらの相互接続性が含まれるインフラストラクチャ・テンプレート。アセンブリは、.ovf (Open Virtualization Format)および.img (ディスク・イメージ)のセット、またはすべてを1つのファイルにまとめた.ova (Open Virtualization Format Archive)ファイルとして作成できます。

C

クローン

オブジェクトの完全なコピーを行うアクションまたは結果。オブジェクトは仮想マシン、仮想マシン・テンプレート、ISOファイル、または仮想ディスクのいずれかになります。クローニングはコピーと似ていますが、オリジナルに基づいて新しいオブジェクトを作成しつつ、元のオブジェクトの整合性が保持されます。クローン・カスタマイザは、クローニング時にオブジェクト・コンポーネントを常駐させる場所(別の記憶域リポジトリなど)の詳細を指定するクローン・オプションの定義に使用できます。

制御ドメイン

他の論理ドメインおよびサービスを作成および管理する特権ドメイン。

D

dom0

ドメイン・ゼロの略称。ハードウェアおよびデバイス・ドライバへのアクセス権を持つ管理ドメイン。dom0は、起動時に最初に起動されるドメインです。dom0にはdomUより多くの権限があります。ハードウェアに直接アクセスでき、他のドメインのデバイス・ドライバを管理できます。新しいドメインを起動することもできます。

ドメイン

メモリー、仮想CPU、ネットワーク・デバイス、ディスク・デバイスを含む一連の構成可能リソースで、ここで仮想マシンが実行されます。ドメインには仮想リソースが割り当てられ、独立して起動、停止、リブートができます。

「dom0」「domU」も参照。

domU

ハードウェアまたはデバイス・ドライバに直接アクセスする権限を持たないドメイン。各domUは、dom0によって起動されます。

G

ゲスト・オペレーティング・システム

Oracle VM Serverのドメインで実行されるゲスト・オペレーティング・システム。ゲストは、準仮想化またはハードウェア仮想化されます。同じOracle VM Serverで複数のゲストを実行できます。

H

ハードウェア仮想化マシン(HVM)

未修正のゲスト・オペレーティング・システムを持つ仮想マシン。仮想環境用には再コンパイルされません。ハードウェア仮想化ゲストとして実行されているときは、パフォーマンスは大幅に低下する場合があります。実行するMicrosoft Windows(tm)オペレーティング・システムおよび従来のオペレーティング・システムを有効にします。ハードウェア仮想化は、Intel® VTまたはAMD SVM CPUでのみ使用可能です。

ホスト・コンピュータ

Oracle VM Serverがインストールされる物理コンピュータ。

ハイパーバイザ

ハイパーバイザ(モニターとも呼ばれる)、つまり仮想マシン・マネージャ(VMM)は、実際のハードウェアから仮想ハードウェアを抽象化するレイヤーです。実際のハードウェア・リソースへの完全なアクセス権限を持つ、システムで唯一のエンティティです。CPUとメモリーの使用量、権限の確認、ハードウェア割込みなど、システムの最も基本的なリソースのみを制御します。

L

論理ドメイン

リソースの別々の論理的なグループから構成される仮想マシンで、独自のオペレーティング・システムおよびアイデンティティを単一のコンピュータ・システム内に持ちます。ドメインとも呼ばれます。

「ドメイン」も参照。

M

管理ドメイン

「dom0」を参照。

マスターOracle VM Server

Oracle VM Agentのコンポーネント。Oracle VM Managerおよびその他のOracle VM Agentとの間の連絡先として動作するアプリケーション。仮想マシン・ホストのロード・バランシングおよびOracle VM Serverのローカル永続性を提供します。

サーバー・プール内にマスターOracle VM Serverは1つのみ存在します。物理サーバーは、マスターOracle VM Server、ユーティリティ・サーバーおよび仮想マシンサーバーとして同時に実行できます。

移行

仮想マシンを、1つのOracle VM Serverから別のサーバー、または「Unassigned Virtual Machines」フォルダに移動すること。移行は、実行中または停止中の仮想マシンで実行できます。

移動

オブジェクトを1つの場所から別の場所に移動すること。これには、停止中の仮想マシンの1つのOracle VM Serverから別のサーバーへの移動、仮想マシン・テンプレートの1つのリポジトリから別のリポジトリへの移動、ISOファイルまたは仮想ディスクの別の記憶域の場所への移動があります。

N

非スパース・コピー

「非スパース・コピー」タイプのクローンは、物理ディスクのディスク・イメージ・ファイルであり、空のブロックを含む、指定されたディスク・サイズ全体と同等の領域をとります。

「スパース・コピー」も参照。

O

Oracle VM Agent

Oracle VM Serverとともにインストールされるアプリケーション。Oracle VM Managerと通信して仮想マシンを管理します。Oracle VM Managerは、Oracle VM Agentと通信することによって、Oracle VM Serverで実行されている仮想マシンを管理します。マスターOracle VM Server、ユーティリティ・サーバーおよび仮想マシン・サーバーの3つのコンポーネントが含まれます。

Oracle VM Manager

Oracle VM Serverプールを管理するためのユーザー・インタフェース(Application Development Framework(ADF)のWebアプリケーション)を提供します。テンプレートまたはインストール・メディアからの仮想マシンの作成や仮想マシンの削除、電源オフ、アップロード、デプロイメント、ライブ・マイグレーションを含む、仮想マシンのライフサイクルを管理します。ISOファイル、テンプレートおよび共有仮想ディスクを含むリソースを管理します。

Oracle VM Server

仮想マシンを実行するための軽量でセキュアなサーバー・ベース・プラットフォームを提供するように設計された、自己完結型の仮想化環境。Oracle VM Serverは、Xenハイパーバイザ・テクノロジの更新版に基づきます。Oracle VM Managerとの通信を有効にするためにOracle VM Agentが含まれます。

P

準仮想化マシン(PVM)

カーネルが仮想環境を認識するように再コンパイルされる仮想マシン。メモリー、ディスクおよびネットワーク・アクセスが最大のパフォーマンスを実現するように最適化されるため、ほぼネイティブの速度で実行されます。

Q

QEMU

qemu-dm(プロセス名)とも呼びます。別のPCシステム内でPCシステムの完全な仮想化を可能にする仮想化プロセス。

R

リフレッシュ・サーバー

サーバー・プールに代わってファイル・システムのリフレッシュを処理する専用のOracle VM Server。リフレッシュ操作中に、リフレッシュ・サーバーはNFSファイル・サーバーにファイル・システムを一時的にマウントします。リフレッシュを実行するために、サーバーに完全なデータ・アクセス権限が付与されている必要があります。各NFSファイル・サーバーには、ファイル・サーバーにアクセスする各サーバー・プールから1つ以上のOracle VM Serverがリフレッシュ・サーバーとして割り当てられている必要があります。

S

サーバー・プール

論理的に、1つ以上の物理Oracle VM Serverを含む独立したリージョン。仮想マシンが存在する記憶域の統一ビューを示し、これらの仮想マシンのユーザーをgroupという単一のコミュニティにまとめます(そこでは、各ユーザーがサーバー・プール・メンバーになります)。

サービス・ドメイン

仮想スイッチ、仮想コンソール・コネクタ、仮想ディスク・サーバーなどのデバイスを他の論理ドメインに提供する論理ドメイン。

スパース・コピー

「スパース・コピー」タイプのクローンは、物理ディスクのディスク・イメージ・ファイルであり、指定されたディスク・サイズ全体ではなく、実際に使用されている量の領域のみをとります。

「非スパース・コピー」も参照。

T

シン・クローン

シン・クローンは、指定されたディスク・サイズ全体ではなく、実際に使用されている量の領域のみをとる仮想ディスクのクローンです。

OCFS2ベースのリポジトリでの仮想ディスクのシン・クローンがサポートされています。汎用の記憶域では物理ディスクのシン・プロビジョニングはサポートされていません。

U

ユーティリティ・サーバー

Oracle VM Agentのコンポーネント。仮想マシン、サーバー・プールおよびサーバーに対する、I/Oが集中する操作(ファイルのコピー、移動、名前変更など)を処理するアプリケーションです。

サーバー・プールには複数のユーティリティ・サーバーが存在する可能性があります。物理サーバーは、マスターOracle VM Server、ユーティリティ・サーバーおよび仮想マシンサーバーとして同時に実行できます。

V

vif

domUsとdom0の間のネットワーク・インタフェースを確立するための仮想ネットワーク・インタフェース。domUの起動時に、番号が割り当てられます。この番号は、ethnからvifn.0へのネットワーク・インタフェースを確立するために使用されます。

仮想ディスク

ゲスト・オペレーティング・システムにとっては物理ディスク・ドライブに見えるファイルまたは一連のファイル(通常は、リモート・ファイル・システムである場合でも、ホスト・ファイル・システム上にあります)。

仮想化マシン(VM)

ゲスト・オペレーティング・システム、およびOracle VM Serverで実行される、関連付けられたアプリケーション・ソフトウェア。準仮想化マシンまたはハードウェア仮想化マシン。複数の仮想マシンを同じOracle VM Serverで実行できます。

仮想マシン・マネージャ(VMM)

「ハイパーバイザ」を参照。

仮想マシン・サーバー

Oracle VM Agentのコンポーネント。Oracle VM Server仮想マシンを実行するアプリケーション。仮想マシンの起動および停止、ホストおよびオペレーティング・システムのパフォーマンス・データの収集ができます。マスターOracle VM Server、ユーティリティ・サーバー、仮想マシン・サーバー間の通信を有効にします。

サーバー・プールには複数の仮想マシン・サーバーが存在する可能性があります。物理サーバーは、マスターOracle VM Server、ユーティリティ・サーバーおよび仮想マシンサーバーとして同時に実行できます。

仮想マシン・テンプレート

仮想マシンのテンプレート。CPUの数やメモリー・サイズ、ハードディスク・サイズ、ネットワーク・インタフェース・カード(NIC)など、基本的な構成情報が含まれています。Oracle VM Managerを使用して仮想マシン・テンプレートをベースに仮想マシンを作成します。

VMM

「仮想マシン・マネージャ(VMM)」を参照。

X

Xen™

Xenハイパーバイザは、x86互換コンピュータ向けの小型で軽量のソフトウェア仮想マシン・モニターです。Xenハイパーバイザは、1つの物理システムで複数の仮想マシンを安全に実行します。各仮想マシンは、ほぼネイティブ・パフォーマンスの独自のゲスト・オペレーティング・システムを使用します。Xenハイパーバイザはケンブリッジ大学の研究者によって作成され、Linuxカーネルの作業から派生したものです。