7.11 仮想マシンへのメッセージの送信

仮想マシンへのメッセージの送信は、仮想マシン・テンプレートの開発や起動などの特定の状況で役立つ場合があります。メッセージは仮想マシンのオペレーティング・システムに渡され、オペレーティング・システムまたはテンプレートが認識する任意のキー/値ペアとなります。たとえば、DHCPを使用するように仮想マシン・テンプレートを設定するために、仮想マシンに次のキー/値ペアを送信できます。

com.oracle.linux.network.device.0       eth0
com.oracle.linux.network.onboot.0       yes
com.oracle.linux.network.bootproto.0    dhcp
com.oracle.linux.root-password          password
注意

root-passwordはパラメータとして常に必須であり、すべてのメッセージで最終パラメータとして送信する必要があります。

認識されないメッセージはすべてオペレーティング・システムにより破棄されて無視されます。パスワードなどの機密情報のメッセージを非表示にすることができるので、ユーザー・インタフェースには機密情報のかわりに一連のアスタリスクが表示されます。

必要に応じてメッセージのログを保存できます。この機能は、仮想マシンへメッセージを送信するテンプレートまたはアプリケーションの開発者にとって特に役立ちます。メッセージ・ログはOracle VM Manager APIに格納され、ログ・ファイルまたはデータベース問合せを介して使用することはできません。これらのメッセージにアクセスするには、APIを使用する必要があります。メッセージのロギングが選択されている場合、メッセージは1024バイトに制限され、ロギングが選択されていない場合は8192バイトに制限されます。キーは256バイトに制限されます。

仮想マシンに送信される各メッセージは、それぞれ独自のジョブ内に格納されます。複数のメッセージを複数の仮想マシンに送信する場合は、各メッセージがそれぞれ独自のジョブを持つため、10個のメッセージを100台の仮想マシンに送信すると1000個のジョブが作成されます。

メッセージの送信が完了した場合またはメッセージング・ダイアログ・ボックスを取り消した場合、入力したすべてのメッセージは保持されず破棄されます。

移入される実行中の仮想マシンを選択するために、仮想マシンにメッセージを送信するために使用するダイアログ・ボックスで、1つ以上の仮想マシン、Oracle VM Serverまたはサーバー・プールを選択できます。

仮想マシンにメッセージを送信するには、最初に仮想マシンにOracle VM Guest Additionsをインストールする必要があります。Guest Additionsのインストールの詳細、および仮想マシンのメッセージング・メカニズムとその用途の詳細は、『Oracle VMユーティリティ・ガイド』を参照してください。

仮想マシンにメッセージを送信するには、次の手順を実行します。

  1. 「Servers and VMs」タブをクリックします。

  2. ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。

  3. 「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで1つ以上の仮想マシンを選択し、「Send VM Messages...」をクリックします「Send VM Messages...」アイコン (管理ペインのツールバー)。

    「Send Messages to Virtual Machines」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    この図は、「Messages」タブが表示された「Send Messages to Virtual Machine」ダイアログ・ボックスを示しています。
  4. メッセージを作成するには、「Create Message...」をクリックし「Create Message...」アイコン (管理ペインのツールバー)、「Create VM Message」ダイアログ・ボックスを表示します。

    この図は、「Create VM Message」ダイアログ・ボックスを示しています。

    メッセージのキー/値ペアを「Key」および「Message」フィールドに入力します。メッセージのログを保持する場合は、「Log Message」フィールドを選択します。ユーザー・インタフェースでキー/値ペアのメッセージを非表示にする場合は、「Hide Message」フィールドを選択します。「OK」をクリックしてメッセージを保存し、「Send Messages to Virtual Machines」ダイアログ・ボックスに戻ります。

  5. メッセージを編集するには、メッセージを選択し、「Edit...」をクリックします「Edit...」アイコン (ダイアログ・ボックスのツールバー)。メッセージを削除するには、メッセージを選択し、「Delete」「Delete」アイコンをクリックします (ダイアログ・ボックスのツールバー)。

  6. 「Virtual Machines」タブを選択し、メッセージを受け取る実行中の仮想マシンを選択します。

    この図は、「Virtual Machines」タブが表示された「Create VM Message」ダイアログ・ボックスを示しています。

    「OK」クリックし、仮想マシンにメッセージを送信します。