VIPリソース

VIPリソースの作成、登録、起動には、EPM_ORACLE_HOME/products/Foundation/BPMA/AppServer/DimensionServer/ServerEngine/FailoverにあるEPMA_CreateAndStartVIPResource.batを実行します。VIPリソースはアプリケーション・リソースと一組になって、一元化されたアクセスを提供します。このバッチ・ファイルはコマンド・ウィンドウで実行し、完了すると一時停止します。いずれかのキーを押すと、コマンド・ウィンドウが閉じます。

EPMA_CreateAndStartVIPResource.batを実行する前に、これを環境に合うように編集できます。アプリケーション・リソースを削除した後にVIPリソースを停止および削除するには、異なるバッチ・ファイルを使用します。

ネットワーク経由でクライアントがアプリケーションにアクセスし、別のノードへのフェイルオーバーが有効になっている場合、アプリケーションのVIPアドレスを登録する必要があります。Oracle Clusterwareは、アプリケーションVIPに対して標準のVIPエージェントを提供します。新規のアプリケーションVIPの基礎をEPMA_CreateAndStartVIPResource.batで参照されているVIPタイプにすることで、クラスタ内に配置されるすべてのVIPで一貫した動作を保証できます。

EPMA_CreateAndStartVIPResource.batの編集

EPMA_CreateAndStartVIPResource.batを編集して、以下の変数の値を指定できます。これらの変数はスクリプトの最初に記述されます:

  • ACTION_SCRIPT – Oracle Clusterwareのインストール先フォルダにあるusrvip.batのフル・パスとファイル名

    このバッチ・ファイルは、VIPリソースの管理でOracle Clusterwareが使用する処理スクリプトです。

  • VIP_IP – DNSに登録されているクラスタVIP

  • START_TIMEOUT – 開始の失敗を宣言する前の、VIPリソースが開始するまでのOracle Clusterwareの待機時間(秒)

  • STOP_TIMEOUT – 停止の失敗を宣言する前の、VIPリソースが停止するまでのOracle Clusterwareの待機時間(秒)

  • CHECK_INTERVAL – 繰り返される確認の間隔(秒)

    間隔を短くして確認をより頻繁に行うと、スクリプト・エージェントを使用する際にリソースの消費が増加します。リソースの消費を抑えるには、アプリケーション固有のエージェントを使用してください。

  • SCRIPT_TIMEOUT – 処理が実行される最大時間(秒)

    処理スクリプトが指定した時間内に完了しなければ、Oracle Clusterwareはエラー・メッセージを返します。タイムアウトはすべての処理(開始、停止、確認、クリーン)に適用されます。

  • RESTART_ATTEMPTS – Oracle Clusterwareがリソースの再配置を試みる前に、リソースの現在のサーバー上でリソースの再起動を試みる回数

    たとえば、値が1の場合、Oracle Clusterwareは2回目の失敗以降リソースを再配置しようとします。値を0にすると、再起動されることはありませんが、Oracle Clusterwareは常に別のサーバーにリソースをフェイルオーバーしようとします。

  • CRS_HOME – Oracle ClusterwareのインストールのBINフォルダのフル・パス

VIPリソースの停止および登録解除

アプリケーション・リソースを登録解除した後、関連付けられているVIPリソースを停止して削除できます。これにより、VIPリソースは登録解除されます。VIPリソースを削除しても、Performance Management Architectのインストールには影響はありません。

VIPリソースを停止して登録解除するには、EPM_ORACLE_HOME/products/Foundation/BPMA/AppServer/DimensionServer/ServerEngine/FailoverEPMA_StopAndDeleteVIPResource.batを実行します。このバッチ・ファイルはコマンド・ウィンドウで実行し、完了すると一時停止します。いずれかのキーを押すと、コマンド・ウィンドウが閉じます。

VIPリソース・ステータスの確認

EPMA_CreateAndStartVIPResource.batまたはEPMA_StopAndDeleteVIPResource.batを実行した後、コマンド・ラインからこのコマンドを実行して、VIPリソースのステータスを確認できます。

crsctl status resource epmavip -v

ステータスSTATE=ONLINEは、リソースが正しく実行中であることを示します。EPMA_StopAndDeleteVIPResource.batを実行した後は、VIPリソースは存在しなくなります。