アップグレード時のEPM System製品の構成

インストール後、EPM Systemコンフィグレータを使用してEPM System製品を構成します。

注意

前のリリースからのShared Servicesデータをエクスポートするまで、構成を開始しないでください。前のリリースのShared Servicesデータのエクスポートを参照してください。

アップグレード時の構成の注意:

次の表に、EPM Systemコンフィグレータで選択する必要のあるタスクと、アップグレード時にEPM Systemコンフィグレータが実行するタスクを示します。EPM Systemコンフィグレータの実行手順の詳細は、新しい配置でのEPM System製品の構成を参照するか、「ヘルプ」をクリックしてください。

注:

Shared Services以外のすべての製品については、製品データベースの構成中に、「現在のリリースにアップグレードする既存のデータベース」を選択し、リリース番号を選択します。次に、既存のデータベースまたは複製したデータベースの接続情報を入力します。

  EPM Systemコンフィグレータを起動するには、「スタート」メニューで、「プログラム」、「Oracle EPM System」、「EPM Systemコンフィグレータ(すべてのインスタンス)」の順に選択します。

表 33. アップグレード時の必須の構成タスク

製品

構成タスク

アップグレード中の処理

すべての製品

Oracleインスタンスの構成

通常、すべての製品を1つのマシンにインストールする場合、最初に構成する製品に対してEPM Oracleインスタンスを作成します。その後の各製品については、既存のEPM Oracleインスタンスを変更します。分散環境にインストールする場合は、各マシンに新規のEPM Oracleインスタンスを作成します。

 

Shared Services

  • 共通設定の構成

  • データベースの構成

  • Oracle Configuration Managerの構成

  • Webサーバーの構成

  • アプリケーション・サーバーへの配置

  • 前のリリースからのデータのインポート

Shared Servicesデータベースの構成時に、「Shared Servicesデータベースの初回構成を実行」を選択し、新しいデータベースの接続情報を入力します。

すべてのEPM System製品が1つのデータベースを使用するよう構成していた場合、既存のShared Servicesテーブルがデータベース内で検出されたという警告が表示されます。表を削除および再作成するようプロンプトが表示されたら「はい」を選択します。

「アプリケーション・サーバーへの配置」構成タスクで、新しいWebLogicドメインに配置します。

「前のリリースからのデータのインポート」構成タスクで、、Shared Servicesデータをインポートする場所を指定します。Shared Servicesアップグレード・ユーティリティによって作成されるhssmigratedata.zipへのフル・パスを指定する必要があります。

注意

このタスクは、1つのマシンに一度のみ実行します。

分散環境では、他の製品の構成前にShared Servicesをインストールする各マシンに、「データベースの構成」および「旧リリースからのデータのインポート」タスクを実行します。

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

Shared Servicesデータを前のリリースからインポートします。この処理の詳細は、Shared Servicesのデータ・インポート中の処理を参照してください。

注:

製品が再登録され、アプリケーションが移行された後に、EPM Workspaceにアプリケーションが表示され、Shared Servicesにプロビジョニング情報が表示されるようになります。

すべてのEPM Systemコンポーネントをアップグレードし、Reporting and Analysis Frameworkを起動した後でのみ、前のリリースからアップグレードされたEPM Workspaceのプリファレンスを確認できます。さらに、「IR HTMLビューア」または「IR WebClientビューア」以外のReporting and Analysis役割で、ユーザーをプロビジョニングする必要があります。

Essbase

  • Essbaseサーバーの構成

「Essbaseサーバーの構成」ページで、「アプリケーションの場所へのフル・パス(ARBORPATH)」に指定する場所:

  • 新しいマシンにアップグレードする場合、ステージング・ツールの使用後にコピーしたデータの場所を指定します。

  • 同じマシン上の新しい場所にアップグレードするとき、新しい場所にデータを複製していない場合は、既存のEssbaseデータの場所を指定します。

注:

データを新しいマシンに複製した場合、および「ソースおよびターゲットの別の名前のディスク・ボリューム、テーブルスペースまたはARBORPATH」または「データのエクスポートによるターゲットの連結ディスク・ボリュームまたはテーブルスペース」をデータの複製中に選択した場合、Essbaseの構成直後にスクリプトを実行して、Essbaseセキュリティ・ファイルを、アップグレードされたシステムのディスク・ボリュームを反映するように更新する必要があります。Essbaseステージング・ツールでは、セキュリティ・ファイル(essbase.sec)内の設定を更新するためのスクリプトが提供されます:

EssbaseサーバーおよびEPM Systemサービスを起動します。アップグレードされたEssbaseサーバーをホストしているマシンでARBORPATH/appに移動し、MaxLを使用して次のスクリプトを実行します:

                     %ARBORPATH%/bin/startMaxl.bat -u 
                     userName
                      editagtsec.msh 
                  

userNameは、アップグレードされたEssbaseサーバーに接続するための管理者ユーザー名です。スクリプトによって、パスワードを入力するよう求められます。

注:

editagtsec.mshが空の場合もあります。たとえば、ステージング・ツールを起動すると、ステージング・ツールは既存のボリュームについてレポートします。ボリュームがリストされていない場合、editagtsec.mshは空になります。

アプリケーションをShared Servicesに登録し、アプリケーションをアップグレードします。

注:

前のリリースからアップグレードする場合、前のリリースのセキュリティ・ファイルのバックアップを作成してから、セキュリティ・ファイルをアップグレードします。セキュリティ・ファイルのバックアップであるEssbase.Bak_preUpgradeは、ARBORPATH/binにあります。Essbaseセキュリティの最新の状態を定期的にバックアップするEssbase_timestamp.bakファイルとは異なり、アップグレード前のバックアップ・ファイルはそのまま保持され、その後の操作によって更新されません。

Provider Services

  • アプリケーション・サーバーへの配置

  • 前のリリースからのデータのインポート

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

「前のリリースからのデータのインポート」・タスクで、既存の、または複製したデータの場所を指定します。

データを前のリリースからShared Servicesレジストリに移行します。essbase.propertiesEPM_ORACLE_INSTANCE/aps/binに移動し、リリース11.1.2.3でインストールされたessbase.propertiesファイルと内容をマージします。

Administration Services

  • データベースの構成

  • アプリケーション・サーバーへの配置

  • 前のリリースからのデータのインポート

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

「旧リリースからのデータのインポート」タスクで、既存の、または複製したデータの場所を指定します。

データを前のリリースからShared Servicesレジストリに移行します。

Essbase Studio

  • データベースの構成

  • サンプルおよび顧客データ・ソースのテキスト・ファイルのEssbase Studioの場所の構成

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

「サンプルおよび顧客データ・ソースのテキスト・ファイルのEssbase Studioの場所の構成」ページで、既存または複製のEssbase Studioデータの場所を指定します。

Essbase Studioカタログおよびデータベースをアップグレードします。

EPM Systemコンフィグレータは、アップグレード・プロセス中に次のタスクを実行します:

  1. ソース・カタログから外部xmlファイル(EPM_ORACLE_HOME/tmp/studio_dump.xml)にメタデータをエクスポートします。

  2. 接頭辞cp_を接頭辞cc_に置き換えて、ソース・カタログ・テーブルおよび制約の名前を変更します。

  3. 接頭辞cp_で、新しいカタログ・テーブルを作成します。

  4. studio_dump.xmlから新しいカタログに、メタデータをインポートします。

  5. 前のリリースからアップグレードされたリリースの構造に、メタデータ・オブジェクトを変換します。

  6. アップグレードが成功したら、studio_dump.xmlを削除します。

注:

アップグレード中にデータベース構成に失敗した場合は、<guideTitle>Oracle Enterprise Performance Management Systemインストールおよび構成トラブルシューティング・ガイド</guideTitle>を参照してください。アップグレードが完了するまで、リリース11.1.1.4環境を維持します。

Integration Services

  • Essbase Integration Servicesの構成

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

 

Performance Management Architect

  • データベースの構成

  • アプリケーション・サーバーへの配置

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

  • 次元サーバーの構成

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

データベースを更新します。

データベースの更新は、アップグレードするデータベースの内容およびサイズに基づいて、実行に時間がかかる場合があります。実行中に、このタスクを中断しないでください。

Calculation Manager

  • データベースの構成

  • アプリケーション・サーバーへの配置

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

データベースを更新します。

Reporting and Analysis

  • データベースの構成

  • アプリケーション・サーバーへの配置

  • Reporting and Analysisサービスの構成

  • Reporting and Analysis Frameworkサービスの構成

  • Financial Reporting RMIポートの構成

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

「Reporting and Analysis Frameworkサービス」構成ページの「リポジトリ・ディレクトリ」で、既存の、または複製したデータの場所を指定します。

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

Web Analysisアプリケーション設定を更新します。データベースを更新します。

Planning

  • データベースの構成

  • アプリケーション・サーバーへの配置

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

データベースを更新します。

Business Rulesを使用している場合、EPM Systemコンフィグレータは、ルールをCalculation Managerに移行する際にアプリケーション・アップグレード・プロセスで使用するためにデータベース構成中にルールをEPMData/planning/hbrRules.xmlにエクスポートします。

アップグレード・プロセスで、アプリケーションのアップグレードを後で実行します。

Financial Management

  • データベースの構成

  • アプリケーション・サーバーへの配置

  • DCOMの構成

  • アプリケーション・サーバーの構成

  • アプリケーション・クラスタの構成

  • Webサーバーの構成(Financial Managementタスク)

  • 前のリリースからのアプリケーションのアップグレード

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

「前のリリースのアプリケーションのアップグレード」を選択する必要があります。EPM Systemコンフィグレータにはこのタスクのページがなく、情報を入力する必要はありません。

注:

アップグレードするアプリケーションの数およびサイズにより、このタスクに時間がかかる場合があります。

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

データベース・テーブルを変換してアプリケーションをアップグレードし、アプリケーションをShared Servicesに登録します。

注:

構成するFinancial Managementアプリケーション・サーバーの数にかかわらず、アプリケーションのアップグレードは1回だけ実行してください。

Performance Scorecard

  • データベースの構成

  • アプリケーション・サーバーへの配置

  • 添付ファイルの場所の構成

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

Performance Scorecardの「Performance Scorecardファイルを保管するディレクトリを指定してください」構成ページで、ファイルを保存する場所を指定します。

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

データベースを更新します。

Profitability and Cost Management

  • データベースの構成

  • アプリケーション・サーバーへの配置

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

データベースを更新し、すべてのアップグレード済Profitability and Cost ManagementアプリケーションをShared Servicesに登録します。

Strategic Finance

  • データ・ディレクトリの構成

  • Webサービス構成

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

「Strategic Finance構成」構成ページで、既存の、または複製したデータの場所を指定します。

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

データベースを更新します。

Disclosure Management

N/A。インストール時に「メンテナンス・リリースの適用」オプションを使用します。

 

Financial Close Management

N/A。インストール時に「メンテナンス・リリースの適用」オプションを使用します。

 

FDM

  • データベースの構成(FDMEE用)

  • アプリケーション・サーバーへの配置(FDMEE用)

  • FDM Webアプリケーションの構成

  • FDMサーバーの構成

  • Webサーバーの構成(Foundationタスク)

この手順が終了したら、アップグレード・チェックリストに戻ります。

FDMをShared Servicesに登録します。

FDMEEデータベースを更新します。

FDMで構成を完了し、アップグレード・プロセスでアプリケーションを後でアップグレードします。