インポート式の追加

FDMEEには、実際に試算表ファイルをFDMEEデータベースに読み込んで解析するための強力なインポート式のセットが用意されています。高度な式が「インポート・フォーマット」画面のフィールド・グリッドにある「式」列に入力されます。インポート式は、インポート・ファイルから読み込まれた値を演算します。

インポート式のスタックおよび処理順序も参照してください。

インポート・フォーマット式を追加するには:

  1. 「設定」タブを選択し、「統合設定」「インポート・フォーマット」を選択します。

  2. 「インポート・フォーマット」インポート・フォーマット・マッピング・グリッドから、ファイルベースのソース列を選択します。

  3. 「式」で、インポート式を指定します。

  4. オプション: 式タイプおよび値を「式の追加」フィールドで指定することもできます。

    1. イメージは「編集」ボタンを示します。をクリックします。

    2. 「式の追加」「式タイプ」で、式タイプを選択します。

      使用可能な式の数とタイプは、変更しているフィールドに応じて異なります(「勘定科目」や「勘定科目の説明」など)。

    3. 「式の値」で、式に対応する値を入力し、「OK」をクリックします。

  5. インポート・フォーマット・マッピングで、「OK」をクリックします。

インポート式タイプ

FDMEEでサポートされている式:

標準以外の数値符号規則

標準以外の数値符号規則の管理には、Sign式が使用されます。FDMEEは、前後にマイナス記号の付いた数値およびカッコで囲まれた数値を負数と解釈します。他の先行文字や後続文字を使用して負数を表すこともできます。カスタム記号を定義するには、Sign=[正の文字列],[負の文字列]という形式の式を使用します。

たとえば、正数の後にDR (1,000.00DR)、負数の後にCR (1,000.00CR)が続く場合、式はSign=DR,CRになります。

<>の間の数も負数として扱われます。たとえば、(100.00)および<100.00>を指定した場合、両方とも負数として扱われます。

正数が符号なしの(1,000.00)で、負数の後にCR (1,000.00CR)が続く場合、式はSign=,CRになります。

借方と貸方の列の表示

分割された数値列を解析するには、DRCRSplit式を使用します。デフォルトで、FDMEEは「金額」フィールドの数値が借方であるとみなします。ただし、借方値を左側、貸方値を右側に各自配置できます。

表10. DRCRSplit式の例

勘定科目番号説明借方 貸方
1000-000-00現金-営業勘定科目68,603.91 
1010-000-00現金-FANB-AP 177,216.16

DRCRSplitのフォーマットはDRCRSplit=Mid Point of the DR and CR columnsです。これにより、FDMEEは左右の配置を解釈して正しい符号を割り当てることができます。

ファイルのインポート時は、貸方金額には負の符号が割り当てられ(したがって、正数として解釈されます)、借方金額は変更されないままです(したがって、負数として解釈されます)。

ヨーロッパ式表記から米国式表記への変換

(.,)フォーマットから(,.)フォーマットへ数値フォーマットの変換をトリガーするには、Fill=EuroToUS式を「金額」フィールドとともに使用します。

先行文字入力によるフィールドのパディング

FillL=LeadingFill式は、フィールドを先行文字で埋めるために使用されます。テキスト値が指定された入力式より短い場合、入力式の指示に従ってパディングされます。

後続文字入力によるフィールドのパディング

Fill=TrailingFill式は、フィールドを後続文字で埋めるために使用されます。テキスト値が指定された入力式より短い場合、入力式の指示に従ってパディングされます。たとえば、勘定科目番号が103950-で、式Fill=000000000を使用した場合、インポート後の勘定科目番号は103950-000となります。また、勘定科目番号が243150で、式Fill=111111111を使用した場合、インポート後の勘定科目番号は243150111となります。

整数係数および小数係数による乗算

ユーザー定義値を係数として、ソース・ファイルの金額に乗算するには、Factor=Value式を使用します。

金額は、整数または小数で乗算できます。したがって、金額を倍増することも半減することもできます。

ゼロの抑制の使用不可

データ・ロード・プロセス時にゼロの抑制を無効にする場合、NZP式を使用します。デフォルトでは、FDMEEはゼロ・バランスのある試算表の勘定科目をバイパスします。環境によっては、勘定科目をすべてロードして、ゼロである必要がある値を確実に置換する必要があります。「勘定科目」フィールドの「式」列にNZPと入力すると、ゼロの非表示を使用不可にできます。

インポート式のスタック

1つのフィールドで複数のインポート式を使用できます。式をスタックするには、式をセミコロンで区切ります。階層化された式が処理される順序を考慮してください。

たとえば、総勘定元帳の「金額」列のインポート式をスタックするには、式Script=ParseAcct.py;Fill=0000000を入力します。

インポート・フォーマットでの複数期間データ・ロードの定義

「金額」列のマッピングを定義するとき、「式」フィールドに金額列の数を指定します。このためには、「Columns=start,end values」を指定します。たとえば、列11~22が金額列の場合、「Column=11,22」と指定します。

注意:

複数期間データ・ロードの列式を指定すると、「式」フィールドでは「フィールド番号」の値が無視されます。

注意:

金額は、データ・ファイル内の連続列に含まれる必要があります。

処理順序

「金額」フィールド以外のすべてのフィールドで、スタックされた式をFDMEEが処理する順序は次のとおりです:

  1. スクリプト

  2. FillまたはFillL

「金額」フィールドでスタックされた式をFDMEEが処理する順序は次のとおりです:

  1. DRCRSplit

  2. Fill=EuroToUS

  3. スクリプト

  4. 記号

  5. スケール

  6. NZP