Essbaseエラーのトラブルシューティング

この項の内容:

致命的なエラーの処理の理解

密な再構築の障害からの回復

疎な再構築で障害が発生した場合の回復

レポート・スクリプトのメンバー名とデータベース・アウトラインのメンバー名の同期化

複数のレポートを実行する場合におけるEssbaseサーバーの問題の処理

参照

致命的なエラーの処理の理解

Essbaseサーバー・カーネルは、次の場合に致命的なエラーが発生したと判断します:

  • 1つ以上の制御フィールドに、予期しない値または不整合な値がある場合。

  • カーネルで、データの破損が検出された場合。

  • カーネルで、データの整合性の確認に必要な操作を実行できない場合(ディスク・スペースが不十分な場合など)。

  • データが破損する可能性がある状態をカーネルが検出した場合。

カーネルで致命的なエラーが検出されると、シャット・ダウンしてから再起動して、それ自体の再初期化とデータベース・リカバリの続行が試みられます。復元が始まると、Essbaseで次のようなエラー・メッセージが表示されます:

      1080022 Reinitializing the Essbase Kernel for database 
      dbname
       due to a fatal error...
   

このメッセージに続いて、データベースのリカバリに関する次のような情報メッセージが表示されます:

      1080028 Performing transaction recovery for database 
      dbname
       during fatal error processing.
   

このようなメッセージが表示された場合、カーネルはシャット・ダウンされ、再起動が試みられています。Essbaseサーバー・ログを確認し、再初期化メッセージが生成される直前にEssbaseで致命的なエラー・メッセージが発行されたかどうか確認してください。Essbaseサーバー・ログおよびアプリケーション・ログの使用を参照してください。

カーネルで致命的なエラーが検出された場合、通常はその致命的なエラーの発生時にアクティブだった処理を再開する必要があります。その処理が計算またはデータ・ロードであった場合は、処理が中断されたところから続行できる場合もあります。Essbaseサーバー・ログを確認して、Essbaseの処理がどこまで行われたかを確認してください。不確かな場合は、処理を再開してください。サーバーの中断が発生した場合に予測される結果を参照してください。

カーネルで重大なエラーが検出されていなかった場合には、ソフトウェア・プロバイダの技術サポート部門に問い合せて、カーネルのシャット・ダウンと再起動の原因を特定してください。

Essbaseサーバー・ログのコンテンツについての説明は、Essbaseサーバー・ログのコンテンツを参照してください。エラーが発生したコンポーネントの特定の詳細は、Essbaseサーバー・ログおよびアプリケーション・ログのメッセージのカテゴリを参照してください。

密な再構築の障害からの回復

Essbaseによる再構築中にエラーやシステム障害が発生する場合、このようなことは密な再構築手順2で発生する可能性があります。

  密な再構築手順2の間の障害から回復するには:

  1. 一時ファイルを削除してディスク・スペースを解放し、次のデータベース再構築時の競合を回避します。

  2. データベースを再起動します。

  密な再構築手順1手順3または手順4の間の障害から回復するには:

  1. ディスクのディレクトリを確認して、再構築がどこまで処理されたかを確認します。

  2. 手順4以外のすべての処理が完了している場合は、一時ファイルの名前を適切なファイル名に変更します。

疎な再構築で障害が発生した場合の回復

疎な再構築の手順のいずれかでシステム障害が発生した場合は、データベースを再起動することによって回復できます。

レポート・スクリプトのメンバー名とデータベース・アウトラインのメンバー名の同期化

レポートを実行するときは、レポート・スクリプト内のメンバー名をデータベース・アウトライン内のメンバー名に必ず一致させてください。レポート・エクストラクタで一致するメンバー名を検出できない場合は常に、エラーが表示されます。レポートの処理を続行する前に、レポート・スクリプト内の名前を修正する必要があります。

複数のレポートを実行する場合におけるEssbaseサーバーの問題の処理

割り当てられているサーバー・スレッド・リソースよりも多くのレポートを並行して実行しようとすると、サーバー・コンピュータがフリーズする場合があります。

複数のレポート・スクリプトの実行中にサーバーがフリーズした場合は、サーバー上のessbase.cfgファイルの構成ファイル設定SERVERTHREADSの値を確認してください。実行中の各レポートには、少なくとも1つのスレッドが存在している必要があります。たとえば、22個のレポートを実行している場合、SERVERTHREADSの値は少なくとも22である必要があります。

参照

パーティション、通貨換算およびデータ・ロードに関する章には、基本的なトラブルシューティングの情報が記載されています。

バックアップからの復元の詳細は、『Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemバックアップおよびリカバリ・ガイド』を参照してください。

特定のエラー・メッセージの詳細は、『Oracle Essbaseエラー・メッセージ・リファレンス』を参照してください。

エラーと例外の詳細は、Essbaseログの使用を参照してください。