次の手順は、Oracle Enterprise Manager Ops Centerのエージェント・コントローラ、プロキシ・コントローラおよびエンタープライズ・コントローラという各コンポーネントを構成解除してアンインストールする方法を説明します。
エンタープライズ・コントローラまたはプロキシ・コントローラのソフトウェアを完全に削除するための追加のスクリプトについては、Oracleサポートに問い合せてください。
この章では次の機能とトピックについて説明します。
この項では、Oracle Enterprise Manager Ops Centerのインフラストラクチャをアンインストールおよび構成解除する方法について説明します。
この項で説明する手順の一部では、ecadm
、proxyadm
およびagentadm
コマンドが使用されます。これらのコマンドの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Ops Center機能リファレンス・ガイド』を参照してください。
Oracle Solarisシステムでは、これらのコマンドは/opt/SUNWxvmoc/bin/
ディレクトリにあります。
Linuxシステムでは、これらのコマンドは/opt/sun/xvmoc/bin/
ディレクトリにあります。
エージェント・コントローラをアンインストールして構成解除し、Oracle Enterprise Manager Ops Centerから削除できます。これによって、エージェント・コントローラで管理されるアセットもOracle Enterprise Manager Ops Centerから削除されます。
ユーザー・インタフェースでエージェント・コントローラをアンインストールおよび構成解除できます。
注意: LDOM制御ドメインのエージェント・コントローラを構成解除してから再構成すると、多くのLDOM管理機能は稼働を停止します。 |
ユーザー・インタフェースからエージェント・コントローラをアンインストールおよび構成解除する手順
「Navigation」ペインで「Assets」を選択します。
「All Assets」ペインで「Managed Assets」タブをクリックします。現在管理されているアセットのリストが「Managed Assets」セクションに表示されます。
「Managed Assets」リストで、エージェント・コントローラから削除する管理対象OSインスタンスを選択します。
「Delete Assets」アイコン(リストの見出しの上のXアイコン)をクリックします。Unmanage Assetsウィザードの「Management Credentials」ページが表示されます。
エージェント・コントローラにアクセスするための資格証明のセットを指定し、「Next」をクリックします。
New: 「New」をクリックして新しい資格証明のセットを作成します。
名前と資格証明の情報を入力し、「Ok」をクリックします。
Select: 「Select」をクリックして既存の資格証明のセットを選択します。
リストから資格証明のセットを選択し、「Ok」をクリックします。
「Summary」ページが表示されます。
「Finish」をクリックします。
ジョブが起動され、エージェント・コントローラがアンインストールおよび構成解除されます。
コマンドラインでエージェント・コントローラをアンインストールおよび構成解除できます。
注意: 同じ場所にあるエージェント・コントローラをエンタープライズ・コントローラまたはプロキシ・コントローラのシステムからアンインストールしないでください。同じ場所にあるエージェント・コントローラをアンインストールすると、エンタープライズ・コントローラまたはプロキシ・コントローラのサービスが破損する可能性があります。 |
注意: LDOM制御ドメインのエージェント・コントローラを構成解除してから再構成すると、多くのLDOM管理機能は稼働を停止します。 |
コマンドラインからエージェント・コントローラをアンインストールおよび構成解除する手順
コマンドラインからエージェント・コントローラ・システムにログインします。
agentadm
コマンドとstop
サブコマンドを使用して、エージェント・コントローラを停止します。
# ./agentadm stop
agentadm
コマンドとunconfigure
サブコマンドを使用して、エージェント・コントローラを構成解除します。
# ./agentadm unconfigure
これでエージェント・コントローラはエンタープライズ・コントローラから構成解除されます。
/var/scn/install/uninstall
コマンドを使用してエージェント・コントローラをアンインストールします。
プロキシ・コントローラを構成解除してアンインストールすると、エンタープライズ・コントローラとの関係がなくなり、プロキシ・コントローラ・ソフトウェアが削除されます。プロキシ・コントローラによって検出または管理されたすべてのアセットも削除されます。プロキシ・コントローラによって管理されるシステムにインストールされたエージェント・コントローラは削除されません。
プロキシ・コントローラの構成解除とアンインストールに使用できる方法は3つあります。最初の2つの方法はユーザー・インタフェースから実行します。
ユーザー・インタフェースからプロキシ・コントローラを構成解除してアンインストールします。この方法では、SSHを介してプロキシ・コントローラに接続し、プロキシ・コントローラが自動的に構成解除およびアンインストールするように指示します。この操作を実行できるのは、プロキシ・コントローラにアクセスできる場合のみです。
Oracle Enterprise Manager Ops Centerからプロキシ・コントローラを削除します。この方法では、Oracle Enterprise Manager Ops Centerインフラストラクチャからプロキシ・コントローラを削除しますが、プロキシ・コントローラのアンインストールは行いません。プロキシ・コントローラにアクセスできない場合でもプロキシ・コントローラを削除できます。プロキシ・コントローラを削除した後に、コマンドラインからアンインストールすることができます。
コマンドラインからプロキシ・コントローラを構成解除します。次に、プロキシ・コントローラ・ソフトウェアをコマンドラインからアンインストールする必要があります。
ユーザー・インタフェースでプロキシ・コントローラを構成解除およびアンインストールできます。
ユーザー・インタフェースからプロキシ・コントローラを構成解除およびアンインストールする手順
「Navigation」ペインの「Administration」セクションで「Proxy Controller」をクリックします。
「Actions」ペインで「Unconfig/uninstall Proxy」をクリックします。
「Unconfigure/Uninstall Proxy Controller」ウィンドウが表示されます。
プロキシ・コントローラがアセットを現在管理している場合は、「Migrate Assets」をクリックしてアセットを別のプロキシ・コントローラに移行します。別のプロキシ・コントローラを選択して、「Migrate」をクリックします。
「Send Job to Remote Proxy」を選択します。
プロキシ・コントローラの権限を持つユーザーの名前とパスワードを入力します。rootログインがプロキシ・コントローラ・システムで許可されない場合は、root以外のユーザー名とパスワードを入力してから、rootユーザー名とパスワードを入力します。
「Unconfigure/Unregister」をクリックします。プロキシ・コントローラがOracle Enterprise Manager Ops Centerから削除されます。
アクセスできないプロキシ・コントローラは、ユーザー・インタフェースを使用してインフラストラクチャから削除できます。この操作により、プロキシ・コントローラがOracle Enterprise Manager Ops Centerから使用できなくなります。ただし、プロキシ・コントローラはアンインストールされません。
ユーザー・インタフェースからプロキシ・コントローラを削除する手順
「Navigation」ペインの「Administration」セクションで「Proxy Controller」をクリックします。
「Actions」ペインで「Unconfig/uninstall Proxy」をクリックします。「Unconfigure/Uninstall Proxy Controller」ウィンドウが表示されます。
「Force the Removal of the Proxy Controller from Oracle Enterprise Manager Ops Center」を選択します。
「Unconfigure/Unregister」をクリックします。
プロキシ・コントローラを構成解除するとエンタープライズ・コントローラとの関係が解消されます。
コマンドラインからプロキシ・コントローラを構成解除する手順
コマンドラインからプロキシ・コントローラにログインします。
proxyadm
コマンド、stop
サブコマンドおよび-w
オプションを使用して、プロキシ・コントローラを停止します。
次に例を示します。
# ./proxyadm stop -w proxyadm: Shutting down Proxy Controller using SMF... proxyadm: Proxy Controller services have stopped
proxyadm
コマンドとunconfigure
サブコマンドを使用して、プロキシ・コントローラを構成解除します。
次のオプションを使用できます。
-s | --satellite: プロキシ・コントローラをエンタープライズ・コントローラから登録解除します。
-k | --keep: ローカル・プロキシ・コントローラ・データベースを消去しません。
次の例では、-sオプションを使用してエンタープライズ・コントローラからプロキシ・コントローラを登録解除しています。
# ./proxyadm unconfigure -s
これでプロキシ・コントローラはエンタープライズ・コントローラから構成解除されます。
プロキシ・コントローラをアンインストールすると、プロキシ・コントローラ・ソフトウェアとすべてのOracle Enterprise Manager Ops Centerデータが削除されます。プロキシ・コントローラによって検出または管理されたすべてのアセットも削除されます。プロキシ・コントローラによって管理されるシステムにインストールされたエージェント・コントローラは削除されません。
コマンドラインでプロキシ・コントローラをアンインストールできます。この方法はプロキシ・コントローラがリモート・コマンドに応答しない場合に必要になります。
注意: エンタープライズ・コントローラと一緒にインストールされている同じ場所のプロキシ・コントローラは、エンタープライズ・コントローラをアンインストールしないとアンインストールできません。 |
コマンドラインからプロキシ・コントローラをアンインストールする手順
proxyadm
コマンド、stop
サブコマンドおよび-w
オプションを使用して、プロキシ・コントローラ・サービスを停止します。
次のオプションを使用できます。
-l | --logfile <log file>: コマンドの出力を<logfile>に保存します。
-v|--verbose: 冗長レベルを上げます(繰り返すことができます)。
次に例を示します。
# ./proxyadm stop -w
/n1gc-setup/installer/install
コマンドと-e
オプションを使用して、プロキシ・コントローラ・ソフトウェア・コンポーネントをシステムからアンインストールします。次に例を示します。
# cd /n1gc-setup/installer # ./install -e Invoking uninstall
インストール・スクリプトによってアンインストール・タスクのリストが表示されます。これは、アンインストールが進むにつれて自動的に更新されます。次に例を示します。
Ops Center Proxy Controller Uninstall (version 12.1.1.2064 on SunOS) 1. Restore file system configuration. [Not Uninstalled] 2. Uninstall Expect. [Not Uninstalled] 3. Uninstall IPMI tool. [Not Uninstalled] 4. Uninstall Agent components. [Not Uninstalled] 5. Uninstall application packages. [Not Uninstalled] 6. Uninstall Core Channel components. [Not Uninstalled] 7. Uninstall Proxy Core components. [Not Uninstalled] 8. Uninstall UCE Http proxy. [Not Uninstalled] 9. Uninstall OS provisioning components. [Not Uninstalled] 10. Stop and delete services. [Uninstalled] (1 of 10 Uninstalled) Executing current step: Uninstall OS provisioning components...
完了すると、プロキシ・コントローラがアンインストールされたことがインストール・スクリプトによって示されます。
エンタープライズ・コントローラを構成解除すると、ユーザー、認証および構成のデータが削除され、エンタープライズ・コントローラがOracleから登録解除されます。プロキシ・コントローラと管理対象システムに関するデータは保持されます。エンタープライズ・コントローラを構成解除した場合は、Oracle Enterprise Manager Ops Centerを使用する前に再構成する必要があります。
エンタープライズ・コントローラをアンインストールすると、エンタープライズ・コントローラ・ソフトウェアとすべてのOracle Enterprise Manager Ops Centerデータが削除されます。
エンタープライズ・コントローラを再構成するため、またはアンインストールの準備として、エンタープライズ・コントローラを構成解除することができます。
エンタープライズ・コントローラを構成解除する手順
「Navigation」ペインの「Administration」セクションで「Enterprise Controller」をクリックします。
「Actions」ペインで「Unconfigure」をクリックします。
確認ページが表示されます。
「Unconfigure」をクリックします。
エンタープライズ・コントローラが構成解除されます。
エンタープライズ・コントローラをアンインストールすることができます。これにより、エンタープライズ・コントローラ・ソフトウェアとすべてのOracle Enterprise Manager Ops Centerデータが削除されます。
注意: エンタープライズ・コントローラをアンインストールしても、ユーザー管理データベースはアンインストールされません。また、Oracle Enterprise Manager Ops Centerスキーマも削除されません。 |
エンタープライズ・コントローラをアンインストールする手順
エンタープライズ・コントローラがHA構成に含まれ、現在アクティブ・ノードである場合、他のノードがあればecadm ha-relocate
コマンドを使用してそのノードをアクティブにします。
エンタープライズ・コントローラがHA構成に含まれ、別のノードがプライマリである場合は、ecadm ha-unconfigure-standby
コマンドを使用して現在のノードをHA構成から削除します。
ecadm
コマンド、stop
サブコマンドおよび-w
オプションを使用して、エンタープライズ・コントローラ・サービスを停止します。
次に例を示します。
# ./ecadm stop -w ecadm: Shutting down satellite using SMF... #
/n1gc-setup/installer/install
コマンドと-e
オプションを使用して、エンタープライズ・コントローラ・ソフトウェア・コンポーネントをシステムからアンインストールします。
例:
# cd /n1gc-setup/installer/ # ./install -e Invoking uninstall
インストール・スクリプトによってアンインストール・タスクのリストが表示されます。これは、アンインストールが進むにつれて自動的に更新されます。次に例を示します。
Ops Center Enterprise Controller Uninstall (version 12.1.1.2064 on SunOS) 1. Restore file system configuration. [Not Uninstalled] 2. Uninstall empty directories. [Not Uninstalled] 3. Uninstall prerequisite configuration. [Not Uninstalled] 4. Uninstall Agent components. [Not Uninstalled] 5. Remove Deployable Proxy Bundles. [Not Uninstalled] 6. Uninstall application packages. [Not Uninstalled] 7. Run preremove tasks. [Not Uninstalled] 8. Uninstall Expect. [Not Uninstalled] 9. Uninstall IPMI tool. [Not Uninstalled] 10. Remove database credentials. [Not Uninstalled] 11. Uninstall Oracle database. [Not Uninstalled] 12. Remove OC Database Schema [Not Uninstalled] 13. Uninstall Service container components. [Not Uninstalled] 14. Uninstall Core Channel components. [Not Uninstalled] 15. Uninstall Proxy Core components. [Not Uninstalled] 16. Remove Proxy database credentials. [Not Uninstalled] 17. Uninstall Enterprise Controller components. [Not Uninstalled] 18. Uninstall Update Connection - Enterprise. [Not Uninstalled] 19. Uninstall Ops Center BUI components. [Not Uninstalled] 20. Uninstall OS provisioning components. [Not Uninstalled] 21. Stop and delete services. [Not Uninstalled] Executing current step: Stop and delete services...
完了すると、エンタープライズ・コントローラがアンインストールされたことがインストール・スクリプトによって示されます。