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Oracle® Fusion Middleware Oracle Directory Server Enterprise Editionアップグレードおよび移行ガイド
11gリリース1 (11.1.1.7.0)
B72438-01
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9 Directory Serverに対するバージョン5.2以降のアーキテクチャ変更

この章では、5.2以降の移行に影響するDirectory Serverに対するアーキテクチャ変更について説明します。Directory Serverに対するすべての変更およびバグ修正の詳細は、『Oracle Directory Server Enterprise Editionリリース・ノート』の第1章のOracle Directory Server Enterprise Edition 11gリリース1 (11.1.1.7.0)の新機能に関する説明を参照してください。

この章の内容は、次のとおりです。

9.1 管理フレームワークに対する変更

Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)には、バージョン5.2とは異なり管理サーバーがありません。サーバーは、Directory Service Control Center (DSCC)に登録するようになり、WebベースのGUIまたはコマンドライン・ツールを使用してリモートから管理するようになりました。

新しい管理フレームワークに移行するには、次を実行する必要があります。

9.1.1 ServerRootディレクトリの削除

新しい管理モデルでは、Directory ServerインスタンスはServerRootとは関連付けなくなりました。各Directory Serverインスタンスは、通常のスタンドアロン・ディレクトリと同様な方法で操作できるスタンドアロン・ディレクトリです。

9.1.2 o=netscapeRootサフィックスの削除

Directory Serverの以前のバージョンでは、管理情報は一元的にo=netscapeRootに保持されていました。新しい管理モデルでは、構成ディレクトリ・サーバーという概念はなくなりました。o=netscapeRootサフィックスが必要でなくなったため、netscapeRootデータベース・ファイルは移行されなくなりました。このサフィックスの構成データは、特に必要な場合は移行することが可能です。

9.2 ACIに対する変更

Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)のACIでは、次が変更されています。

9.2.1 ACIスコープに対する変更

Directory Server 5.2のルートDSEのACIには、ベース・スコープがありました。Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)のルートDSEのACIには、デフォルトでtargetscope="subtree"と同等なグローバル・スコープがあります。

Directory Server 5.2と同じ動作を再現するには、ルートDSEのACIにtargetscope="base"を追加します。これは、構成の移行にdsmigを使用した場合は自動的に実行されます。

9.2.2 サフィックス・レベルのACIに対する変更

Directory Server 5.2には、サフィックス・レベルで次のACIがあります。

aci: (targetattr != "nsroledn || aci || nsLookThroughLimit || 
  nsSizeLimit || nsTimeLimit || nsIdleTimeout || passwordPolicySubentry || 
  passwordExpirationTime || passwordExpWarned || passwordRetryCount || 
  retryCountResetTime || acc ountUnlockTime || passwordHistory || 
  passwordAllowChangeTime")(version 3.0; acl "Allow self entry modification 
  except for nsroledn, aci, resource limit attributes, passwordPolicySubentry 
  and password policy state attributes"; allow (write)userdn ="ldap:///self";)

このACIでは、ユーザー・パスワードの自己変更などが許可されていました。このACIは、Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)には含まれなくなりました。かわりに、デフォルトで次のグローバルACIが用意されています。

aci: (targetattr != "aci") (targetscope = "base") (version 3.0; 
aci "Enable read access to rootdse for anonymous users"; 
allow(read,search,compare) user dn="ldap:///anyone"; )

aci: (targetattr = "*") (version 3.0; acl "Enable full access 
for Administrators group";  allow (all)(groupdn = 
"ldap:///cn=Administrators,cn=config"); )

aci: (targetattr = "userPassword") ( version 3.0; acl "allow 
userpassword self modification"; allow (write) userdn = "ldap:///self";)

Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)では、ルートDSEレベルでのデフォルトのuserPassword ACIが、サフィックス・レベルでのデフォルトのレガシーACIと同等なアクセス制御を行います。ただし、レガシー・バージョンと完全に同じアクセス制御を再現したい場合は、サフィックスに次のACIを追加する必要があります。このACIは、レガシーACIにDirectory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)の新しいパスワード・ポリシー操作属性を持たせたものです。

aci: (targetattr != "nsroledn || aci || nsLookThroughLimit || 
  nsSizeLimit || nsTimeLimit || nsIdleTimeout || passwordPolicySubentry || 
  passwordExpirationTime || passwordExpWarned || passwordRetryCount || 
  retryCountResetTime || accountUnlockTime || passwordHistory || 
  passwordAllowChangeTime || pwdAccountLockedTime || pwdChangedTime || 
  pwdFailureTime || pwdGraceUseTime || pwdHistory || 
  pwdLastAuthTime || pwdPolicySubentry || pwdReset")(version 3.0; 
  acl "Allow self entry modification except for nsroledn, 
  aci, resource limit attributes, passwordPolicySubentry 
  and password policy state attributes"; allow (write)userdn ="ldap:///self";)

ヒント:

ユーザーにすべての書込み権限を付与後、特定の属性の書込み権限を制限しないでください。かわりに、書込み権限を許可する属性を明示的に列挙します。


9.3 コマンドラインに対する変更

コマンドライン・ツールの大部分の機能は、dsadmdsconfの2つのコマンドのみに置き換えられました。

次の表に、Directory Server 5.2で使用されていたコマンドと、それに対応するDirectory Server 6および11gリリース1 (11.1.1.7.0)のコマンドを示します。バージョン11gリリース1 (11.1.1.7.0)では、これらのコマンドのデフォルトのパスは/opt/SUNWdsee7/binになります。zipインストールからインストールした場合は、デフォルトのパスはinstall-path/dsee7/binになります。

表9-1 Directory Server 5、6および7のコマンド

バージョン5.2のコマンド バージョン6のコマンド バージョン11gリリース1 (11.1.1.7.0)のコマンド 説明

bak2db

dsadm restore

dsadm restore

バックアップからデータベースをリストアします(ローカル、オフライン)

bak2db-task

dsconf restore

dsconf restore

バックアップからデータベースをリストアします(リモート、オンライン)

db2bak

dsadm backup

dsadm backup

データベースのバックアップ・アーカイブを作成します(ローカル、オフライン)

db2bak-task

dsconf backup

dsconf backup

データベースのバックアップ・アーカイブを作成します(リモート、オンライン)

db2index

dsadm reindex

dsadm reindex

インデックスを作成および生成します(ローカル、オフライン)

db2index-task

dsconf reindex

dsconf reindex

インデックスを作成および生成します(リモート、オンライン)

db2ldif

dsadm export

dsadm export

LDIFにデータベース・コンテンツをエクスポートします(ローカル、オフライン)

db2ldif-task

dsconf export

dsconf export

LDIFにデータベース・コンテンツをエクスポートします(リモート、オンライン)

entrycmp

entrycmp

entrycmp

複数のレプリカの同じエントリを比較します

fildif

fildif

fildif

LDIFファイルのフィルタされたバージョンを作成します

getpwenc

削除されています

削除されています

暗号化されたパスワードを出力します

idsktune

idsktune

idsktune

パッチとシステム・チューニングを確認します

insync

insync

insync

複数のレプリカ間の同期について示します

ldif2db

dsadm import

dsadm import

LDIFからデータベース・コンテンツをインポートします(ローカル、オフライン)

ldif2db-task

dsconf import

dsconf import

LDIFからデータベース・コンテンツをインポートします(リモート、オンライン)

ldif2ldap

ldapmodify -B

ldapmodify -B

LDAPを介してLDIFからデータをインポートします(リモート、オンライン)

MigrateInstance5

dsmig / 手動での移行の手順です

dsmig / 手動での移行の手順です

以前のバージョンからデータを移行します

mmldif

mmldif

mmldif

複数のLDIFファイルを結合します

monitor

cn=monitorでのldapsearch

cn=monitorでのldapsearch

パフォーマンスの監視情報を取得します

ns-ldapagt

削除されています

削除されています

Directory ServerのSNMPサブエージェントを起動します

pwdhash

pwdhash

pwdhash

暗号化された形式のパスワードを出力します

repldisc

repldisc

repldisc/dsccmon

レプリケーション・トポロジを検出します

restart-slapd

dsadm restart

dsadm restart

Directory Serverインスタンスを再起動します

restore-config

dsadm start --safe

dsadm start --safe

管理サーバーの構成をリストアします

saveconfig

削除されています

削除されています

管理サーバーの構成を保存します

schema_push

schema_push

dsadm start --schema-pushまたはdsadm restart -schema-push

スキーマ変更のタイム・スタンプを更新します

start-slapd

dsadm start

dsadm start

Directory Serverインスタンスを起動します

stop-slapd

dsadm stop

dsadm stop

Directory Serverインスタンスを停止します

suffix2instance

dsconf get-suffix-prop

dsconf get-suffix-prop

サフィックスのバックエンド名を参照します

vlvindex

dsadm reindex

dsadm reindex

仮想リスト表示インデックスを作成します


表9-2 Directory Server 5、6および7のコマンド

バージョン5.2のコマンド バージョン6のコマンド バージョン11gリリース1 (11.1.1.7.0)のコマンド 説明

directoryserver accountstatus

ns-accountstatus

dsutil account-status

アカウントのステータスを確認します

directoryserver activate

ns-activate

dsutil account-activate

エントリまたはグループ・エントリをアクティブ化します

directoryserver configure

インストール手順

インストール手順

Directory Serverをインストールします

directoryserver inactivate

ns-inactivate

dsutil account-inactivate

エントリまたはグループ・エントリを非アクティブ化します

directoryserver unconfigure

アンインストール手順

アンインストール手順

Directory Serverをアンインストールします


9.4 コンソールに対する変更

ダウンロードしたJavaのSwingベースのコンソールは、Directory Service Control Center (DSCC)に置き換わりました。DSCCは、Webブラウザを使用するディレクトリ・サービス全体を管理するグラフィカル・インタフェースです。DSCCは移行の必要がありません。移行したDirectory ServerインスタンスはDSCCに登録できます。DSCCの詳細は、『Oracle Directory Server Enterprise Editionリファレンス』の第2章のDirectory Serverの概要に関する説明を参照してください。

9.5 パスワード・ポリシー

Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)には、LDAPディレクトリのパスワード・ポリシーに関するインターネット・ドラフト(http://datatracker.ietf.org/doc/draft-behera-ldap-password-policy/)で説明されている標準のオブジェクト・クラスおよび属性を使用するパスワード・ポリシーが実装されています。

このパスワード・ポリシーには次の機能があります。

また、このパスワード・ポリシーでは次も制御しています。

LDAPクライアントは、これらのコントロールによりアカウントのステータス情報を取得できます。

LDAP_CONTROL_PWPコントロールはLDAPのバインド、検索、変更、追加、削除、modDNおよび比較操作のアカウントのステータス情報を提供します。

検索でOID 1.3.6.1.4.1.42.2.27.8.5.1を使用すると、次の情報を得ることができます。

LDAP_CONTROL_PWPコントロールは、警告およびエラーの状態を示します。制御値は、次の意味がある{tii}の形式のBERオクテット文字列です。

pwp_resp_no_error (-1)
pwp_resp_expired_error (0)
pwp_resp_locked_error (1)
pwp_resp_need_change_error (2)
pwp_resp_mod_not_allowed_error (3)
pwp_resp_give_old_error (4)
pwp_resp_bad_qa_error (5)
pwp_resp_too_short_error (6)
pwp_resp_too_young_error (7)
pwp_resp_in_hist_error (8)

LDAP_CONTROL_ACCOUNT_USABLEコントロールは、LDAPの検索操作のみのアカウントのステータス情報を示します。

パスワード・ポリシーの互換性の問題の詳細は、『Oracle Directory Server Enterprise Edition管理者ガイド』を参照してください。

9.6 プラグインに対する変更

この項では、バージョン5.2以降にDirectory Serverに追加された新しいプラグインを列挙します。また、この項では、古いプラグインAPIで作成したカスタム・プラグインを使用している場合に実行する必要のある事柄についても説明します。

9.6.1 新しいプラグイン

追加されたプラグインは次のとおりです。


cn=gle,cn=plugins,cn=config
cn=MemberOf Plugin,cn=plugins,cn=config
cn=Monitoring Plugin,cn=plugins,cn=config
cn=ObjectDeletionMatch,cn=plugins,cn=config
cn=pswsync,cn=plugins,cn=config
cn=Replication Repair,cn=plugins,cn=config
cn=RMCE,cn=Password Storage Schemes,cn=plugins,cn=config
cn=Strong Password Check,cn=plugins,cn=config

これらのプラグインの詳細は、plugin(5dsconf)のマニュアル・ページを参照してください。

9.6.2 プラグインAPIに対する変更

独自に開発したカスタム・プラグインがある場合、Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)で動作するように再コンパイルする必要があります。プラグインAPIに行われた変更のすべてのリストについては、『Oracle Directory Server Enterprise Edition開発者ガイド』の第2章のDirectory Server 5.2以降のプラグインAPIに対する変更に関する説明を参照してください。

9.7 インストール済製品レイアウトに対する変更

この項では、Directory Server 5.2以降のインストール済の製品レイアウトに対する変更の概要を示します。Directory Server 5.2以降、次の項で説明するいくつかのファイルおよびユーティリティは非推奨になっています。

9.7.1 以前ServerRoot下にあった管理ユーティリティ

Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)では、サーバー・インスタンスの管理に管理サーバーは使用されなくなりました。

したがって、以前ServerRoot下にあった次のシステム管理ユーティリティは非推奨になっています。

  • restart-admin

  • start-admin

  • startconsole

  • stop-admin

  • uninstall

9.7.2 以前ServerRoot/bin下にあったバイナリ

ServerRoot/bin下の次のユーティリティは非推奨になっています。

  • ServerRoot/bin/admin/admconfig

  • ServerRoot/bin/https/bin/ns-httpd

  • ServerRoot/bin/https/bin/uxwdog

  • ServerRoot/bin/slapd/server/ns-ldapagt

Solaris SPARCでは、ns-slapdデーモンは、install-path/lib/sparcvSolaris-Versionにあります。Solaris SPARC以外のプラットフォームでは、ns-slapdデーモンは、install-path/libにあります。

9.7.3 以前ServerRoot/lib下にあったライブラリおよびプラグイン

Directory Server 5.2では、製品ライブラリおよびプラグインがServerRoot/libにありました。Solaris SPARC上のDirectory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)では、これらのライブラリおよびプラグインは、install-path/lib/sparcvSolaris-Versionに配置されています。Solaris SPARC以外のプラットフォームでは、これらはinstall-path/lib下にあります。

9.7.4 オンライン・ヘルプ・ファイルの廃止

Directory Server 11gリリース11.1.1.5.0のコンソール・オンライン・ヘルプは/opt/SUNWdsee7/resources/dcc7app/htmlに配置されていました。このリリースの「ヘルプ」ボタンは、Oracle Technology NewtorkにホストされているODSEEオンライン・ドキュメントにリンクしています。

9.7.5 以前ServerRoot/plugins下にあったプラグイン

次の表に、サンプルのサーバー・プラグイン、プラグイン開発用のヘッダー・ファイルの新しい場所を示します。

表9-3 プラグインのサポート

Directory Server 5.2のプラグイン・ディレクトリ Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)のプラグイン・ディレクトリ 備考

ServerRoot/plugins/slapd/slapi/examples

この製品では提供されなくなりました。すべてのコード・ファイルは、http://www.oracle.com/technology/sample_code/products/oid/index.htmlにあるexample.zipファイルにバンドルされています。

サンプル・プラグイン

ServerRoot/plugins/slapd/slapi/include

install-path/include

プラグイン・ヘッダー・ファイル


Directory ServerではSNMPがサポートされなくなりました。SNMPと関係するすべてのプラグインおよびバイナリは、Directory Serverでは非推奨になっています。

これらは、次などのプラグインです。

  • ServerRoot/plugins/snmp/magt/magt

  • ServerRoot/plugins/snmp/mibs/

  • ServerRoot/plugins/snmp/sagt/sagt

SNMPの監視の有効化の詳細は、『Oracle Directory Server Enterprise Edition管理者ガイド』を参照してください。

9.7.6 以前ServerRoot/shared/bin下にあったユーティリティ

次の表に、以前ServerRoot/shared/bin下にあった管理ツールの新しい場所を示します。これらの一部のツールは、管理フレームワークに対する変更のため非推奨になっていることに注意してください。

表9-4 以前ServerRoot/shared/bin下にあったツール

5.2のファイル 11gリリース1 (11.1.1.7.0)のファイル 用途

ServerRoot/shared/bin/admin_ip.pl

非推奨

IPアドレスを変更します

ServerRoot/shared/bin/entrycmp

install-path/bin/entrycmp

レプリケーション用にエントリを比較します

ServerRoot/shared/bin/fildif

install-path/bin/fildif

フィルタされたLDIFをダンプします

ServerRoot/shared/bin/insync

install-path/bin/insync

レプリケーションの同期を確認します

ServerRoot/shared/bin/ldapcompare

install_path/dsee7/dsrk/bin/ldapcompare

属性値を比較します

Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)では、このユーティリティを取得するためにSUNWldapcsdk-toolsパッケージをインストールする必要があります

ServerRoot/shared/bin/ldapdelete

install_path/dsee7/dsrk/bin/ldapdelete

ディレクトリのエントリを削除します

Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)では、このユーティリティを取得するために、SUNWldapcsdk-toolsパッケージをインストールする必要があります

ServerRoot/shared/bin/ldapmodify

install_path/dsee7/dsrk/bin/ldapmodify

ディレクトリのエントリを変更します

Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)では、このユーティリティを取得するために、SUNWldapcsdk-toolsパッケージをインストールする必要があります

ServerRoot/shared/bin/ldapsearch

install_path/dsee7/dsrk/bin/ldapsearch

ディレクトリのエントリを検索します

Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)では、このユーティリティを取得するために、SUNWldapcsdk-toolsパッケージをインストールする必要があります

ServerRoot/shared/bin/modutil

非推奨

PKCS #11モジュールを管理します

ServerRoot/shared/bin/uconv

非推奨

ISOからUTF-8に変換します

ServerRoot/shared/bin/repldisc

install_path/dsee7/bin/repldisc

レプリケーション・トポロジを検出します


9.7.7 証明書およびキー・ファイル

次の表に、Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)の証明書およびキー・ファイルの新しい場所を示します。

表9-5 証明書およびキー・ファイルの場所

5.2のファイル 11gリリース1 (11.1.1.7.0)のファイル 備考

ServerRoot/shared/config/certmap.conf

instance-path/alias/certmap.conf

証明書をディレクトリ・エントリにマップする構成ファイルです

ServerRoot/alias/cert8.db

instance-path/alias/slapd-cert8.db

信頼できる証明書データベース・ファイルです

ServerRoot/alias/key3.db

instance-path/alias/slapd-key3.db

クライアント・キーを含むデータベース・ファイルです

ServerRoot/alias/secmod.db

instance-path/alias/secmod.db

PKCS#11などのセキュリティ・モジュールを含むデータベース・ファイルです


9.7.8 サイレント・インストールおよびアンインストールのテンプレート

Directory Server 5.2には、ServerRoot/setup5ディレクトリにサイレント・インストールおよびアンインストール用のサンプル・テンプレートが用意されていました。Directory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)では、サイレント・インストールおよびアンインストールは不要になったため、これらのファイルは非推奨になっています。

9.7.9 以前ServerRoot/slapd-ServerID下にあったサーバー・インスタンスのスクリプト

以前ServerRoot/slapd-ServerIDにあったコマンドラインの管理スクリプトは、新しい管理フレームワークでは置き換えられ、非推奨になっています。これらのコマンドおよびそれらのDirectory Server 11gリリース1 (11.1.1.7.0)での対応コマンドについては、「コマンドラインに対する変更」で説明しています。

9.7.10 サーバー・インスタンスのサブディレクトリ

次の表に、以前ServerRoot/slapd-instance-nameにあった構成、ログおよびバックアップ・データの新しい場所を示します。

表9-6 インスタンス固有のサブディレクトリ

バージョン5.2のディレクトリ バージョン11gリリース1 (11.1.1.7.0)のディレクトリ 備考

ServerRoot/slapd-ServerID/bak

instance-path/bak

ディレクトリ・インスタンスのデータベース・バックアップ

ServerRoot/slapd-ServerID/confbak

非推奨

管理サーバーの構成のバックアップ

ServerRoot/slapd-ServerID/conf_bk

非推奨

ディレクトリ・インスタンスの構成のバックアップ

ServerRoot/slapd-ServerID/config

instance-path/config

ディレクトリ・インスタンスの構成

ServerRoot/slapd-ServerID/config/schema

instance-path/config/schema

ディレクトリ・インスタンスのスキーマ

ServerRoot/slapd-ServerID/db

instance-path/db

ディレクトリ・インスタンスのデータベース

ServerRoot/slapd-ServerID/ldif

instance-path/ldif

サンプルのLDIFファイル

ServerRoot/slapd-ServerID/locks

instance-path/locks

ランタイム・プロセスのロック

ServerRoot/slapd-ServerID/logs

instance-path/logs

サーバー・インスタンスのログ・ファイル

ServerRoot/slapd-ServerID/tmp

instance-path/tmp

実行時の一時ファイル