| Oracle® Fusion Middleware Oracle Directory Server Enterprise Editionアップグレードおよび移行ガイド 11gリリース1 (11.1.1.7.0) B72438-01 |
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この章では、zipまたはネイティブ・パッケージの配布を使用して、最初にインストールされていた既存のバージョン6.xインストールをアップグレードする方法を説明します。この章の内容は次のとおりです。
アップグレード時に発生する事柄の詳細、および様々なアップグレードおよび移行オプションの詳細は、第1章「既存のインストールをアップグレードするか移行するかの決定」を参照してください。
第1.3「アップグレード前および移行前タスクの完了」で説明した問題をすべて解決します。
Directory Server Enterprise Editionのインストールを所有するユーザー・アカウントからアップグレードを実行します。
Directory Service Control Centerをホストしているサーバーを特定します。Directory ServerホストまたはDirectory Proxy Serverホストをアップグレードする前に、必ず管理(DSCC)ホストをアップグレードします。
アップグレードを行うには、大きく分けて次の2つの手順を実行する必要があります。
DSCCを使用し、Directory Server Enterprise Edition 11gリリース1 (11.1.1.7.0)インスタンスをアップグレードするには、DSCC 6をバージョン11gリリース1 (11.1.1.7.0)にアップグレードする必要があります。
DSCC 11gリリース1 (11.1.1.7.0)を使用すると、バージョン6、7.0および11gリリース1 (11.1.1.5.0 and 11.1.1.3.0)のインスタンスにアクセスできます。
Cacaoモジュールを停止します。次に例を示します。
# INSTALL_PATH/dsee6/cacao_2/usr/sbin/cacaoadm stop
# INSTALL_PATH/dsee7/bin/cacaoadm stop
# INSTALL_PATH/dsee7/bin/cacaoadm stop
# /usr/sbin/cacaoadm stop
Directory Server Enterprise Edition 11gリリース1 (11.1.1.7.0)をインストールします。
詳細は、『Oracle Directory Server Enterprise Editionインストレーション・ガイド』のDirectory Server Enterprise Editionのインストールに関する説明を参照してください。
Solaris 10の場合のみ、Active Directory Serverと関連付られているSMFサービスを無効にします。
DSCC 6レジストリを停止し、その内容をエクスポートします。
dsee6-install-pathは、Directory Server Enterprise Edition 6のインストール先のパスを指定します。
DSCC 6レジストリを停止します。
# dsee6-install-path/ds6/bin/dsadm stop dsee6-install-path/var/dscc6/dcc/ads
DSCC 6レジストリのポート番号を記録します。
# dsee6-install-path/ds6/bin/dsadm info dsee6-install-path/var/dscc6/dcc/ads
DSCC 6レジストリの内容をエクスポートします。
# dsee6-install-path/ds6/bin/dsadm export dsee6-install-path/var/dscc6/dcc/ads cn=dscc /tmp/dscc.ldif
/tmp/dscc.ldifファイルにはサーバー構成が含まれます。
バージョン6のレジストリの内容でDSCC 11gリリース1 (11.1.1.7.0)のレジストリを作成および入力します。
DSCC 6のレジストリで使用されている同じポートを使用し、DSCC 11gリリース1 (11.1.1.7.0)レジストリを作成します。
# install-path/bin/dsccsetup ads-create -p port -P secure-port
レジストリを停止します。
# install-path/bin/dsadm stop install-path/var/dcc/ads
/tmp/dscc.ldifファイルをインポートします。
# install-path/bin/dsadm import install-path/var/dcc/ads /tmp/dscc.ldif cn=dscc
レジストリを開始します。
# install-path/bin/dsadm start install-path/var/dcc/ads
サーバーの登録をすべて確認します。
# install-path/bin/dsccreg list-servers -p port-number
既存のサーバーがすべて表示されます。登録はすべてバージョン6の登録です。
Directory Serverのインスタンスをすべて表示できます。
# install-path/bin/dsccmon view-servers -p port-number
サーバー・インスタンスはバージョン6のインスタンスとして表示されます。
サポート対象のアプリケーション・サーバーをインストールし、DSCC 11gリリース1 (11.1.1.7.0) WARファイルをデプロイします。
『Oracle Directory Server Enterprise Editionインストレーション・ガイド』の付録AのDSCC WARファイルのデプロイに関する説明を参照してください。
zipの配布を使用してインストールしたDSCCをアップグレードした場合、ルートとしてDSCCにアクセスする必要があります。
Directory Server Enterprise Edition 6をアンインストールします。
詳細は、『Directory Server Enterprise Edition 6インストレーション・ガイド』を参照してください。
次の手順は、Solarisオペレーティング・システム上のネイティブ・パッケージ・ベースのインスタンスをSolarisオペレーティング・システム上のzip配布ベースのインスタンスにアップグレードするために有効です。
Cacaoモジュールを停止します。次に例を示します。
# INSTALL_PATH/dsee6/cacao_2/usr/sbin/cacaoadm stop
# INSTALL_PATH/dsee7/bin/cacaoadm stop
# INSTALL_PATH/dsee7/bin/cacaoadm stop
# /usr/sbin/cacaoadm stop
Directory Server Enterprise Edition 11gリリース1 (11.1.1.7.0)をインストールします。
ネイティブ・パッケージを使用して作成したバージョン6インスタンスを11gリリース1 (11.1.1.7.0) zip配布のインスタンスにアップグレードする前に、バージョン6のネイティブ・パッケージ・インストールを使用し、ネイティブ・パッケージに固有のすべての機能を無効にします。
起動時に起動されるようインスタンスが登録されている場合、次のコマンドを入力します。
$ install-path/bin/dsadm autostart --off INSTANCE_PATH
インスタンスがWindowsサービスとして登録されている場合、次のコマンドを入力します。
$ install-path/bin/dsadm disable-service --type WIN_SERVICE INSTANCE_PATH
インスタンスがSMFサービスとして登録されている場合、次のコマンドを入力します。
$ install-path/bin/dsadm disable-service --type SMF INSTANCE_PATH
インスタンスがクラスタに登録されている場合、次のコマンドを入力します。
$ install-path/bin/dsadm disable-service --type CLUSTER INSTANCE_PATH
バージョン11gリリース1 (11.1.1.7.0)のインストールから次のコマンドを入力し、Directory Serverインスタンスをアップグレードします。
$ install-path/bin/dsadm upgrade [-i] INSTANCE_PATH
たとえば、/local/exampleインスタンスをアップグレードするには、次のコマンドを入力します。
# install-path/bin/dsadm upgrade /local/example Directory Server instance '/local/example' will be upgraded to version 11g Release 1 (11.1.1.7.0). It will no longer be usable with DSEE 6 commands. Moving legacy scripts into '/local/example/bak/2011-03-28-01-45-18' ... Adding new files to instance ... Upgrading dse.ldif ... Old version of dse.ldif has been moved into '/local/example/bak/2011-03-28-01-45-18'. Upgrading dse.ldif ... Old version of dse.ldif has been moved into '/local/example/bak/2011-03-28-01-45-18'. Old version of 00core.ldif has been moved into '/local/example/bak/2011-03-28-01-45-18'. Directory Server instance '/local/DSEE-2011-03-28-01-26/instances/SSL_02' is now ready to be used with ODSEE 11g Release 1 (11.1.1.7.0) comm
dsadm upgradeコマンドで—iを使用し、警告メッセージを抑制します。
新しいDSCCエージェントを作成し、エージェントをDSCCレジストリに追加します。
DSCCエージェントを作成します。
# install-path/bin/dsccagent create
Enter DSCC agent password: ***
Confirm the password: ***
Agent instance install-path/var/dcc/agent has been created successfully
Run the following command to register the agent in the registry: install-path/bin/dsccreg add-agent install-path/var/dcc/agent
新しいDSCCエージェントをDSCCレジストリに登録します。
前の手順の完了時に表示されたコマンドを使用します。次に例を示します。
# install-path/bin/dsccreg add-agent install-path/var/dcc/agent
新しいDSCCエージェントがCacaoとは同じ部分をリスニングしない場合、次のコマンドを実行します。
# install-path/bin/dsccreg add-server
SNMPエージェントを作成し、SNMPエージェントを使用するためにDirectory Serverインスタンスを構成します。
SNMPエージェントを作成します。
# install-path/bin/dsccagent enable-snmp
SNMPを介して管理するすべてのDirectory Serverインスタンスを構成します。
次のコマンドを実行し、SNMPを介して管理するインスタンス用のDSポートの番号を取得します。
# install-path/bin/dsccagent info Instance Path : install-dir/dsee7/var/dcc/agent Owner : root JMX port : 3997 SNMP port : 3996 DS port : 3995 State : Stopped PID : - DSCC hostname : host2 DSCC non-secure port : 3998 DSCC secure port : 3999 SNMP v3 : Disabled Instance version : A-A00
前の手順で取得したDSポート番号を使用し次のコマンドを実行し、ポート番号の引数を設定します。
# install-patch/bin/dsconf set-plugin-prop dssnmp argument:on argument:3995
システム・コマンドでDirectory Server Enterprise Edition 6を削除します。次に例を示します。
# rm -r install-path
(オプション)アップグレード前に何らかのサービスを無効にしている場合、それらをこの時点で再度有効にします。
アップグレードが完了すると、DSCCを起動する際、新しいDSCCエージェントが使用されます。
バージョン11gリリース1 (11.1.1.7.0)にアップグレード後、バージョン6の次の動作が維持されます。
検索結果でバイナリ属性を返すとき、Directory Server 6はRFC 4522には準拠されていません。この動作を維持するために、デフォルトでcompat-flagのDirectory Server構成はno-rfc4522に設定されています。compat-flagの値を確認するには、次のコマンドを参照してください。
$ dsconf get-server-prop -p port compat-flag
compat-flagプロパティの詳細は、サーバーに関する説明を参照してください。
レガシー・インスタンスは一度アップグレードすると、前のインストールに戻せません。
次のdsadmコマンドを使用する前には、レガシー・インスタンスをアップグレードする必要はありません。
- info
- stop
- disable-service
- autostart --off
- get-flags
- set-flags
- add-cert
- add-selfsign-cert
- export-cert
- import-cert
- import-selfsign-cert
- list-certs
- remove-cert
- renew-cert
- renew-selfsign-cert
- request-cert/show-cert
- show-access-log
- show-error-log
- delete
アップグレードしたインスタンスをDSCC 11gリリース1 (11.1.1.7.0)で使用するには、DSCC 6からDirectory Serverインスタンスを登録解除し、DSCC 11gリリース1 (11.1.1.7.0)に登録する必要があります。登録および登録解除の詳細は、dsccregに関する説明を参照してください。
Directory Server Enterprise Edition 11gリリース1 (11.1.1.7.0)では、一部のプラットフォームがサポート対象外となっています。既存のデータとインスタンスを使用するには、特定の操作を実行する必要があります。
サポート対象のプラットフォームの詳細は、ODSEEの保証マトリックス(http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html)を参照してください。
要件に応じ、次の手順を参照してください。
サポート対象のオペレーティング・システムの詳細は、ODSEEの保証マトリックス(http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html)を参照してください。
Directory ServerおよびDirectory Proxy Serverのインスタンスを停止します。
ファイル・システム全体のバックアップを取ります。
詳細は、『Oracle Directory Server Enterprise Edition管理者ガイド』のバイナリ・バックアップのファイル・システムのバックアップに関する説明を参照してください。
Directory Proxy Serverインスタンスのみをアップグレードする場合は、dpadm backupコマンドのみを使用します。
オペレーティング・システムのバージョンをアップグレードするか、サポート対象のオペレーティング・システム・バージョンがインストールされている別のマシンを選択します。
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注意: 同じマシンでオペレーティング・システムをアップグレードする場合は、バックアップ・データの他のマシンへのバックアップを忘れないでください。 |
Directory Server Enterprise Edition 11gリリース1 (11.1.1.7.0)をインストールします。
ソリューションに応じ、次の任意の手順を参照します。
インストール可能な配布の種類を確認するには、前のインストールとプラットフォームの組合せに応じて、『Oracle Directory Server Enterprise Editionリリース・ノート』のハードウェアおよびオペレーティング・システムの要件に関する説明を参照してください。
詳細なインストール手順は、『Oracle Directory Server Enterprise Editionインストレーション・ガイド』を参照してください。
手順2でバックアップしたファイル・システムをリストアします。
Directory Proxy Serverインスタンスの場合のみは、dpadm restoreを使用してリストアできます。
レガシー・サーバー・インスタンスをアップグレードします。
Directory Serverインスタンスの場合:
install-path/bin/dsadm upgrade INSTANCE_PATH
Directory Proxy Serverインスタンスの場合:
install-path/bin/dpadm upgrade INSTANCE_PATH
64ビットのRed Hat Enterprise LinuxまたはSUSE Linux Enterprise Editionオペレーティング・システム上で実行されているDirectory Server Enterprise Edition 6の32ビット・サーバー・インスタンスを直接アップグレードする方法はありません。ただし、サーバー・インスタンスを完全に自動アップグレードできない場合でも、dsadm upgradeおよびdpadm upgradeコマンドを使用することによってサーバー構成を正しくアップグレードできます。
このようなインスタンスのアップグレード手順の詳細は、次を参照してください。
Directory Serverインスタンスがデータベース用にデフォルトではないディレクトリを使用するよう構成されている場合、次のパスのメモを取ります。
データベースの場合:
DSEE_6_install-path/ds6/bin/dsconf get-server-prop -p port-number db-env-path db-log-path
各サフィックスの場合:
DSEE_6_install-path/ds6/bin/dsconf get-suffix-prop -p port-number SUFFIX_DN db-path
バージョン6のインストールを使用し、データをエクスポートします。
DSEE_6_install-path/ds6/bin/dsadm export INSTANCE_PATH SUFFIX_DN LDIF_FILE
すべてのインスタンスのバックアップを取ります。
$ tar cf BACKUP_INSTANCE INSTANCE_DIRECTORY
レガシー・サーバー・インスタンスをアップグレードします。
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注意: カスタマイズしたスキーマがある場合、それも手動でアップグレードする必要があります。カスタマイズしたスキーマをアップグレードする方法の詳細は、ご使用のDirectory Server Enterprise Editionのバージョンのマニュアルを参照してください。以前のSun Identity Managementのマニュアルは、 |
Directory Serverインスタンスの場合:
DSEE_7_install-path/bin/dsadm upgrade INSTANCE_PATH
Directory Proxy Serverインスタンスの場合:
DSEE_7_install-path/bin/dpadm upgrade INSTANCE_PATH
Directory Serverインスタンスがデータベース用にデフォルトではないディレクトリを使用するよう構成されている場合、構成はリセットされていますが、削除はされていません。デフォルトでないディレクトリを使用するようインスタンスを再構成する前に、古いデータベース、キャッシュおよびトランザクション・ログをすべて削除する必要があります。
バージョン11gリリース1 (11.1.1.7.0)サーバー・インスタンスにデータをインポートします。
各サフィックスの場合:
install-path/bin/dsadm import INSTANCE_PATH LDIF_FILE SUFFIX_DN
関連項目
