Database User Managementコネクタは、JDBCベースのコネクタ用に設計されたフレームワークに基づいて構築されています。ターゲット・システムがconnector.htm#GUID-C2D995F1-879C-4568-A002-394B33262D5B__BABEJCJFに示されている動作保証済データベース以外のJDBCベース・データベースである場合、この章に記載された手順に従って、ターゲット・システムにコネクタを作成できます。
ノート:
この章では、手順を説明するためにMyDatabaseをサンプルのJDBCベース・データベースとして使用しています。
Oracle Identity ManagerがMicrosoft Windowsコンピュータでホストされている場合、すでにインストールされているコネクタがあれば、新しいコネクタをインストールする前にコネクタ・バンドルのzipファイルを再度抽出する必要があります。
次の各項では、コネクタの各オブジェクトを作成する手順について説明します。
この項では、この章の手順でサンプル・データベースとして使用されているMyDatabaseの属性および問合せについて説明します。
次の表に、データベース・ユーザーの属性を示します。
| 属性 | 属性のタイプ |
|---|---|
User Name |
文字列 |
User Password |
文字列 |
Database ID |
文字列 DBNames表で使用可能な値リスト。 |
Status |
文字列 サンプル値: ACTIVE、DISABLED |
lastModifiedToken |
Long |
データベース・ユーザーは、読取り専用アクセス権のあるMYDBUsers表に格納されています。この表のユーザーの追加または変更には、ストアド・プロシージャが使用されます。
プロビジョニング問合せには、次のストアド・プロシージャが使用されます。
Call CREATE_USER(usrid, passwd, dbid)
Call RESET_PASSWD(usrid, passwd)
Call ENABLE_USER(usrid)
Call DISABLE_USER(usrid)
Call DELETE_USER(usrid)
Call UPDATE_DBID(usrid, dbid)
参照値をフェッチするには、次のSQL問合せを使用します。
Select id from DBNames
リコンシリエーションには、次のSQL問合せが使用されます。
完全リコンシリエーション問合せ
Select USRNAME, DBID, Status, lastModifiedToken from MYDBUsers
増分リコンシリエーション問合せ
Select USRNAME, DBID, Status, lastModifiedToken from MYDBUsers where lastModifiedToken > @lastRunToken
制限付きリコンシリエーション問合せ
この問合せは完全リコンシリエーション問合せや増分リコンシリエーション問合せと似ていますが、フィルタがWHERE条件に変換されます。たとえば、DBID='master'であるすべてのユーザーに対する問合せは次のようになります。
Select USRNAME, DBID, Status, lastModifiedToken from MYDBUsers where lastModifiedToken > @lastRunToken AND DBID='master'
この項では、コネクタ・バンドル内に作成および構成するMyDatabase問合せについて説明します。
関連項目:
connector.htm#GUID-C2D995F1-879C-4568-A002-394B33262D5B__BABEJCJFに示されている動作保証済データベースに使用される問合せの構文およびサンプルの詳細は、次の各項を参照してください:
この項では、前の項で作成したMyDatabase問合せファイルでコネクタ・バンドルを更新する手順について説明します。
問合せファイルを更新するには、次のようにします。
次のようにして、MyDatabaseのITリソースのパラメータ値を指定する必要があります。
Oracle Identity Managerリリース11.1.1.xを使用している場合:
管理およびユーザー・コンソールにログインします。
「Oracle Identity Managerセルフ・サービスへようこそ」ページの右上隅で、「拡張」をクリックします。
「Oracle Identity Manager拡張管理へようこそ」ページの「構成」領域で、「ITリソースの管理」をクリックします。
Oracle Identity Managerリリース11.1.2.x以降を使用している場合:
Oracle Identity System Administrationにログインします。
サンドボックスを作成してアクティブ化します。サンドボックスの作成およびアクティブ化の詳細な手順は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのサンドボックスの管理を参照してください
左側のペインの「構成」で、「ITリソース」をクリックします
「ITリソースの管理」ページの「リソース名」フィールドにITリソースの名前を入力し、「検索」をクリックします。
たとえば: Oracle DB
ITリソースの編集アイコンをクリックします。
ページ上部のリストから、「詳細およびパラメータ」を選択します。
ITリソースの次のパラメータに値を指定します。その他のITリソース・パラメータはすべてそのままです。
configuring-connector-jdbc-based-database.htm#GUID-726C3286-E108-446F-BE32-1E3FC466F105__BABHGGCJで、MyDatabaseで更新されるパラメータについて説明します。
表8-1 新しいデータベースのITリソース・パラメータ
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
DBタイプ |
このフィールドはデータベース・タイプ(OracleやMSSQLなど)を指定し、各スクリプトをロードするために使用されます。 サンプル値: |
JDBCドライバ |
MyDatabaseのJDBCドライバ・クラス名の名前を指定します。 |
JDBC URL |
MyDatabaseのJDBC URLを指定します。 |
ログイン・パスワード |
コネクタ操作に使用するMyDatabaseアカウントのユーザー名のパスワードを入力します。 |
ログイン・ユーザー |
コネクタ操作に使用するMyDatabaseアカウントのユーザー名を入力します。 |
「更新」をクリックして、値を保存します。
MyDatabaseユーザーの属性でプロセス・フォームを更新する必要があります。プロセス・フォームの「ITリソース」フィールドおよび「参照ID」フィールドは変更しないでください。
プロセス・フォームを構成するには、次のようにします。
Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。
次のようにして、「データベースID」属性マッピングが含まれる新しい参照定義を作成します。
「管理」を開きます。
「ルックアップ定義」をダブルクリックします。
新しい参照定義Lookup.DBUM.MYDB.DBNamesを作成します。
この参照定義は空となり、参照フィールド同期用のスケジュール済ジョブの実行後にエントリが移入されます。
保存アイコンをクリックします。
新しいバージョンのプロセス・フォームを作成します。
「開発ツール」を開きます。
「フォーム・デザイナ」をダブルクリックします。
UD_DB_ORA_Uプロセス・フォームを検索して開きます。
「新しいバージョンの作成」をクリックします。
新規バージョンの作成ダイアログ・ボックスで、「ラベル」フィールドに新しいバージョンを入力して「保存」アイコンをクリックします。
MyDatabaseユーザー属性用の新しいフィールドをプロセス・フォームに追加します。
「追加」をクリックします。
リストにフィールドが追加されます。フィールドの詳細を入力します。
他のすべての属性の詳細を新しいフィールドとして追加します。
保存アイコンをクリックし、「バージョンのアクティブ化」をクリックします。
プロセス・フォームのサンプル・スクリーンショットを次に示します。

「データベースID」属性のサンプル・スクリーンショットを次に示します。

リソース・オブジェクトの名前をMYDB Userに変更し、MyDatabaseでの必要に応じてリコンシリエーション・フィールドを変更する必要があります。「ITリソース」フィールドおよび「参照ID」フィールドは変更しないでください。
ノート:
リソース・オブジェクト内のリコンシリエーション・フィールドを削除する前に、プロセス・タスク・マッピングを削除する必要があります。
リソース・オブジェクトの名前を変更するには、次のようにします。
リコンシリエーション・フィールドで更新されたリソース・オブジェクトのサンプル・スクリーンショットを次に示します。

プロセス定義の名前をMY Database Userに変更し、使用されていないプロセス・タスクをプロセス定義から削除する必要があります。
Create Userプロセス・タスクをadpORACREATESETFORMアダプタと統合するには、次のようにします。
更新済のプロセス・タスクのサンプル・スクリーンショットを次に示します。

リソース・オブジェクトを作成した後、リコンシリエーションに使用する必要のあるターゲット・リソースに対して属性を定義する必要があります。さらに、これらの属性をOracle Identity Managerの対応するフィールドにマップする必要があります。リソース・オブジェクトに追加した属性は、リコンシリエーション用にOracle Identity Managerとターゲット・システムの間でマップされることに注意してください。
MY Database Userプロセス定義の属性マッピングのサンプル・スクリーンショットを次に示します。

Oracle Identity Managerでは、コネクタ操作時に使用される次のタイプの参照定義を構成する必要があります。
ターゲット・システムの参照フィールドに対応する参照定義
構成情報やその他の汎用情報を格納する参照定義
これらの参照定義の値を変更するには:
Design Consoleにログインします。
「管理」を開いて、「参照定義」をダブルクリックします。
Lookup.DBUM.Oracle.Configuration参照定義を次のように更新します:
Lookup.DBUM.Oracle.Configuration参照定義を検索して開きます。
disabledValuesSetのデコード列をDisabledに更新します。
ユーザー入力に対する制限を追加する場合は、reservedWordsListおよびunsupportedCharsのデコード列を更新します。
更新済の参照定義のサンプル・スクリーンショットを次に示します。

Lookup.DBUM.Oracle.UM.ProvAttrMap参照定義を次のように更新します:
Lookup.DBUM.Oracle.UM.ProvAttrMap参照定義を検索して開きます。
MyDatabaseに基づいてプロビジョニング属性マッピングを更新します。この参照定義には、プロビジョニング操作時に使用されるプロセス・フォーム・フィールド(「コード・キー」の値)とターゲット・システム属性(「デコード」の値)の間のユーザー固有マッピングが含まれます。
属性のタイプが「参照」の場合、[LOOKUP]というタグを付ける必要があります。
更新済の参照定義のサンプル・スクリーンショットを次に示します。

Lookup.DBUM.Oracle.UM.ReconAttrMap参照定義を次のように更新します:
Lookup.DBUM.Oracle.UM.ReconAttrMap参照定義を検索して開きます。
MyDatabaseに基づいてリコンシリエーション属性マッピングを更新します。この参照定義には、リコンシリエーション操作時に使用される、リソース・オブジェクト内に指定されているリコンシリエーション属性名(「コード・キー」の値)とターゲット・システム属性(「デコード」の値)の間のユーザー固有マッピングが含まれます。
属性のタイプが「参照」の場合、[LOOKUP]というタグを付ける必要があります。
参照IDのマッピングは変更しないでください。
更新済の参照定義のサンプル・スクリーンショットを次に示します。

保存アイコンをクリックします。
関連項目:
参照定義のエントリの詳細は、「Oracle Databaseでのコネクタ操作時に使用される参照定義」を参照してください
スケジュール済ジョブが必要な理由は、次のとおりです。
参照フィールド値をターゲット・システムと同期します。
Oracle Identity Managerでのリコンシリエーションのためにターゲット・システムからデータをフェッチします。
参照フィールド同期用のスケジュール済ジョブを作成する必要はありません。このコネクタに付属している参照リコンシリエーションのスケジュール済ジョブを使用できます。これらのスケジュール済ジョブの詳細は、「Oracle Databaseでの参照フィールド同期用のスケジュール済ジョブ」を参照してください。
たとえば、データベースIDの参照リコンシリエーションを実行するには、DBUM Oracle Roles Lookup Reconciliationスケジュール済ジョブのパラメータを次のように更新します。
| 属性 | 説明 |
|---|---|
コード・キー属性 |
参照定義のコード・キー列を移入するのに使用する、コネクタの名前またはターゲット・システム属性を入力します(「参照名」属性の値として指定)。 たとえば: ノート: この属性の値は変更しないでください。 |
デコード属性 |
参照定義(Lookup Name属性の値として指定される)のデコード列に値を移入するために使用される、コネクタまたはターゲット・システムの属性の名前を入力します。 たとえば: |
ITリソース名 |
ユーザー・レコードのリコンサイル元のターゲット・システム・インストールの、ITリソース名を入力します。 たとえば: |
参照名 |
この属性は、値のフェッチ元である必要のあるデータ・ソースに各参照定義をマップする参照定義の名前を保持します。 たとえば: |
オブジェクト・タイプ |
同期させる必要のある値を含むオブジェクトのタイプを入力します。 たとえば: |
リソース・オブジェクト名 |
リコンシリエーションに使用されるリソース・オブジェクトの名前を入力します。 たとえば: |
ノート:
この項の手順は、Oracle Identity Managerリリース11.1.1.xを使用しており、リクエストベースのプロビジョニングを構成する場合のみ実行してください。
リクエストベースのプロビジョニング操作には、リソースのリクエストを作成するエンドユーザー(リクエスタ)と、リクエストを承認する承認者(必要な権限を持つOIMユーザー)が関与します。
リクエストベースのプロビジョニング操作を実行するには、要件に応じてリクエスト・ワークフローを構成する必要があります。リクエスト・データセット内のプロセス・フォーム属性名を更新する必要があります。リクエスト・ワークフローの構成の詳細は。
関連項目:
Oracle Databaseに対する同様の手順は、「Oracle Databaseでのリクエストベースのプロビジョニングの構成」を参照してください
ベスト・プラクティスとして、新しいデータベースに対するすべてのカスタマイズを完了した後に、コネクタをテストして正常に機能していることを確認する必要があります。
テスト・ユーティリティを使用すると、ターゲット・システムへの接続およびターゲット・システムでの基本操作の実行に関する問題の原因を特定できます。
テスト・ユーティリティを実行するには、「コネクタのテスト」を参照してください。