参照、同期、作成、更新および削除などの、リコンシリエーション操作やプロビジョニング操作を実行するために、コネクタでカスタム・スクリプトが実行されます。それぞれの操作に対して、コネクタが値のリストを引数としてスクリプトに提供します。次に、コネクタ操作スクリプトと、それに対応するスクリプト引数を示します。これらの引数は、カスタム・スクリプトで直接使用できます。
connectionScript
すべてのデフォルトのITリソース・パラメータと、resource.propertiesファイルに構成された追加のパラメータを、接続操作のスクリプト引数として使用できます。次に、接続操作に使用できる引数のリストを示します。
configuration - 構成値のリスト。たとえば、configuration.getHost()は、ITリソースに構成されているホストの値を読み取るために使用します。
timing - スクリプトが呼び出されるタイミング。接続操作のtiming属性の値は、connectです。
trace - アプリケーションへのスクリプト・トレース・ブリッジとしてのロガー。
createScript
次に、作成操作を実行するスクリプトに使用できる引数のリストを示します。
timing - スクリプトが呼び出されるタイミング。作成操作のtiming属性の値は、createです。
trace - アプリケーションへのスクリプト・トレース・ブリッジとしてのロガー。
attributes - すべての属性。
conn - 接続オブジェクト。たとえば、JDBC接続など。
objectclass - オブジェクト・クラスの名前。
updateScript
次に、更新操作を実行するスクリプトに使用できる引数のリストを示します。
timing - スクリプトが呼び出されるタイミング。更新操作のtiming属性の値は、createです。
trace - アプリケーションへのスクリプト・トレース・ブリッジとしてのロガー。
attributes - 更新された属性のリスト。
conn - 接続オブジェクト。たとえば、JDBC接続など。
objectclass - オブジェクト・クラスの名前。
deleteScript
次に、削除操作を実行するスクリプトに使用できる引数のリストを示します。
timing - スクリプトが呼び出されるタイミング。削除操作のtiming属性の値は、deleteです。
trace - アプリケーションへのスクリプト・トレース・ブリッジとしてのロガー。
attributes - この引数には、uid属性が含まれます。
conn - 接続オブジェクト。たとえば、JDBC接続など。
objectclass - オブジェクト・クラスの名前。
addMultiValuedAttributeScript
次に、ターゲット・システムのオブジェクトに複数値の子データを追加するスクリプトで使用できる引数のリストを示します。
timing - スクリプトが呼び出されるタイミング。この操作のtiming属性の値は、addMultiValuedAttributeです。
trace - アプリケーションへのスクリプト・トレース・ブリッジとしてのロガー。
attributes - この引数には、埋込み属性が含まれます。
conn - 接続オブジェクト。たとえば、JDBC接続など。
objectclass - オブジェクト・クラスの名前。
removeMultiValuedAttributeScript
次に、ターゲット・システムのオブジェクトの複数値の子データを削除するスクリプトで使用できる引数のリストを示します。
timing - スクリプトが呼び出されるタイミング。この操作のtiming属性の値は、removeMultiValuedAttributeです。
trace - アプリケーションへのスクリプト・トレース・ブリッジとしてのロガー。
attributes - この引数には、埋込み属性が含まれます。
conn - 接続オブジェクト。たとえば、JDBC接続など。
objectclass - オブジェクト・クラスの名前。
lookupScript
このスクリプト操作は、すべての参照フィールド同期ジョブに共通です。次に、このスクリプトに使用できる引数のリストを示します。
timing - スクリプトが呼び出されるタイミング。この操作のtiming属性の値は、次の形式になります。
executeQuery:OBJECT_CLASS
この形式のOBJECT_CLASSは、参照フィールド同期のスケジュール済ジョブのオブジェクト・タイプ属性の値に置き換えられます。たとえば、参照フィールド同期のスケジュール済ジョブのオブジェクト・タイプ属性に値"Role"が含まれる場合、timing引数の値はexecuteQuery:Roleになります。
trace - アプリケーションへのスクリプト・トレース・ブリッジとしてのロガー。
conn - 接続オブジェクト。たとえば、JDBC接続など。
handler - 問合せの実行または戻り値nullにより生成されるコネクタ・オブジェクトのresultSetHandler。
ATTRS_TO_GET - ターゲット・システムからフェッチされる属性の配列。
objectclass - オブジェクト・クラスの名前。
util - コネクタ・オブジェクトを作成するためのユーティリティ。
executeQueryScript
このスクリプトは、完全リコンシリエーションおよび制限付きリコンシリエーションの実行中に使用します。次に、このスクリプトに使用できる引数のリストを示します。
timing - スクリプトが呼び出されるタイミング。この操作のtiming属性の値は、executeQueryです。
trace - アプリケーションへのスクリプト・トレース・ブリッジとしてのロガー。
conn - 接続オブジェクト。たとえば、JDBC接続など。
handler - 問合せの実行または戻り値nullにより生成されるコネクタ・オブジェクトのresultSetHandler。
ATTRS_TO_GET - ターゲット・システムからフェッチされる属性の配列。
objectclass - オブジェクト・クラスの名前。
util - コネクタ・オブジェクトを作成するためのユーティリティ。
filterattribute - フィルタ基準を適用する属性の名前。フィルタがない場合、この引数の値はnullになります。
filtervalue - フィルタ属性の値。フィルタがない場合、この引数の値はnullになります。
filteroperator - フィルタ操作。フィルタがない場合、この引数の値はnullになります。次に、サポートされるフィルタ操作のリストを示します。
EQUALS、NOT_EQUALS、
EQUALS_IGNORE_CASE、NOT_EQUALS_IGNORE_CASE、
GREATER_THAN、LESS_THAN、
GREATER_THAN_OR_EQUALS、LESS_THAN_OR_EQUALS、
STARTS_WITH、NOT_STARTS_WITH、
STARTS_WITH_IGNORE_CASE、NOT_STARTS_WITH_IGNORE_CASE、
ENDS_WITH、NOT_ENDS_WITH、
ENDS_WITH_IGNORE_CASE、NOT_ENDS_WITH_IGNORE_CASE、
CONTAINS、NOT_CONTAINS、
CONTAINS_IGNORE_CASE、NOT_CONTAINS_IGNORE_CASE、
CONTAINS_ALL_VALUES、NOT_CONTAINS_ALL_VALUES
syncScript
このスクリプトは、増分リコンシリエーションの実行中に使用します。次に、このスクリプトに使用できる引数のリストを示します。
timing - スクリプトが呼び出されるタイミング。この操作のtiming属性の値は、syncです。
trace - アプリケーションへのスクリプト・トレース・ブリッジとしてのロガー。
conn - 接続オブジェクト。たとえば、JDBC接続など。
handler - 同期問合せまたは戻り値nullにより生成されるコネクタ・オブジェクトのresultSetHandler。
ATTRS_TO_GET - ターゲット・システムからフェッチされる属性の配列。
objectclass - オブジェクト・クラスの名前。
util - コネクタ・オブジェクトを作成するためのユーティリティ。
syncattribute - 増分リコンシリエーションのスケジュール済ジョブ用に構成された属性の名前。
synctoken - 同期属性の値。この引数には、増分スケジュール済ジョブの初回実行中のnull値が含められます。