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Oracle® Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B55919-05
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R Oracle Internet Directory VMテンプレートの使用

Oracle Internet Directory 11.1.1.7.0 VMテンプレートは、Oracle VMサーバー上ですぐに実行できる環境です。これは、Oracle Database 11.1.0.7およびOracle Internet Directory 11.1.1.7.0で構成されています。このテンプレートをダウンロードして、いくつかの構成手順を実行すると、Oracle DatabaseおよびOracle Internet Directoryを短時間でインストールして実行し、使用する準備を整えることができます。このテンプレートを使用して、非VM環境にOracle Internet Directoryを迅速にインストールすることもできます。

このテンプレートで設定されるデフォルト値は、一部の環境にとって適切ではない可能性があります。

R.1 オペレーティング・システム、Oracle DatabaseおよびOracle Internet Directoryのインストール

Oracle VM環境にオペレーティング・システム、Oracle DatabaseおよびOracle Internet Directory 11.1.1.7.0をインストールする手順は、次のとおりです。

  1. 各リリースのOracle VMドキュメントの説明に従って、Oracle VMサーバーをインストールします。

    http://www.oracle.com/technetwork/documentation/vm-096300.html

  2. Oracle Internet Directory向けのVMテンプレート・ファイルoidhome.tgzおよびOVM_EL5U2_X86_64_ORACLE11G_PVM_1.tgzを、http://edelivery.oracle.comからダウンロードします。

  3. これらのテンプレート・ファイルをdom0 /OVS/seed_poolにコピーします。

  4. 次のようにディレクトリを変更し、ファイルを展開します。

    cd /OVS/seed_pool
    tar xzf  OVM_EL5U2_X86_64_ORACLE11G_PVM_1.tgz
    tar xzf oidhome.tgz
    
  5. 構成ファイルvm.cfgが含まれるディレクトリに移動します。

    cd OVM_EL5U2_X86_64_ORACLE11G_PVM
    
  6. vm.cfgを編集し、このVMに適切なVCPU、メモリーおよびネットワーク(VIF)の値を設定します。Oracle Internet Directoryのサイズ設定とチューニングに関する推奨事項については、『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

  7. 次を入力して、Oracle VMを開始します。

    xm create vm.cfg
    
  8. デフォルトでは、Oracle VMによって、ポート5900でVNCサーバーが開始されます。別のウィンドウからVNCクライアントを使用し、ポート5900でOracle VMが実行されているホストに接続します。

  9. インストール情報および構成情報の入力を求められます。これらの情報を指定し、Oracle 11g Databaseを設定します。

  10. ユーザーroot、パスワードovsrootを使用してホストにログインします。パスワードを変更することをお薦めします。

  11. これで、Oracle Internet Directoryがホーム・ディレクトリ/oidhome/app/mwhomeにインストールされます。

R.2 Oracle Databaseを含む既存のOracle VMに対するOracle Internet Directoryテンプレートのインストール

すでにOracle Databaseテンプレートを含み、Real Application Clustersを使用している既存のVMに対してOracle Internet Directoryテンプレートをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. VMテンプレート・ファイルoidhome.tgzhttp://edelivery.oracle.comからダウンロードします。

  2. このファイルをdom0 /OVS/seed_poolにコピーします。

  3. 次のようにディレクトリを変更し、ファイルを展開します。

    cd /OVS/seed_pool
    tar xzf oidhome.tgz
    

    これにより、oidhome.imgファイルが/OVS/seed_pool/OVM_EL5U2_X86_64_ORACLE11G_PVMの下に展開されます。

  4. 構成ファイルvm.cfgが含まれるディレクトリに移動します。次に例を示します。

    cd OVM_EL5U2_X86_64_ORACLE11G_PVM
    
  5. vm.cfgを編集し、太字で示されているようにoidhome.imgをディスクとして追加します。

    disk = ['file:/OVS/seed_pool/OVM_EL5U2_X86_64_ORACLE11G_PVM/System.img,xvda,w','file:/OVS/seed_pool/OVM_EL5U2_X86_64_ORACLE11G_PVM/oracle11g_x86_64_asm.img,xvdb,w', 'file:/OVS/seed_pool/OVM_EL5U2_X86_64_ORACLE11G_PVM/oidhome.img,xvdc,w'
    ]
    
  6. 次を入力して、ゲストOSを再起動します。

    xm shutdown OVM_EL5U2_X86_64_ORACLE11G_PVM
    xm create vm.cfg
    
  7. /oidhomeディレクトリを作成します。

    mkdir /oidhome
    
  8. Oracle Internet Directoryイメージをマウントします。

    mount -t ext3  /dev/xvdc /oidhome
    

    注意:

    /oidhome以外のディレクトリにマウントする必要がある場合は、次を入力してOracle Internet Directoryバイナリを再リンクする必要があります。

    cd /mntPoint/app/mwhome/ldap/lib
    make -f ins_ldap.mk install
    

  9. /mntPoint/appディレクトリ・ツリーの所有者およびグループを次のように設定します。

      chown -R oracle /mntPoint/app
            chgrp -R dba /mntPoint/app
    
  10. oidRoot.shを実行します。

    /mntPoint/app/mwhome/Oracle_Idm1/oidRoot.sh
    
  11. ユーザーoracleに切り替えます。

    su oracle
    
  12. DISPLAY環境変数を設定します。

  13. ORACLE_HOME環境変数に、/mntPoint/app/mwhome/Oracle_IDM1を設定します。

  14. config.shが含まれるディレクトリに移動し、それを実行します。

    cd /mntPoint/app/mwhome/Oracle_IDM1/bin
    ./config.sh
    
  15. 情報の入力を求められます。環境を構成するための情報を指定します。

R.3 Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlおよびODSM Management向けのOracle Internet Directoryの登録

Oracle WebLogic Serverテンプレートをhttp://edelivery.oracle.comからダウンロードし、別のVMとしてインストールします。Oracle Internet Directory VMから、次のコマンドを実行します。

/mountpoint/app/mwhome/asinst_1/bin/opmnctl registerinstance

R.4 非OVM環境におけるOracle Internet Directory OVMイメージの使用

  1. VMテンプレート・ファイルoidhome.tgzhttp://edelivery.oracle.comからダウンロードします。

  2. 次のようにファイルを展開します。

    tar xzf oidhome.tgz
    

    これにより、oidhome.imgファイルが./OVM_EL5U2_X86_64_ORACLE11G_PVMの下に展開されます。

  3. ディレクトリにoidhome.imgをコピーします。次に例を示します。

    cp oidhome.img /u01
    
  4. rootユーザーに切り替えます

  5. /oidhomeを作成します。

    mkdir /oidhome
    
  6. イメージをマウントします。次に例を示します。

    mount -t ext3 -o loop /u01/oidhome.img /oidhome
    
  7. ディレクトリ/oidhomeに移動し、/oidhome/appツリーの所有者およびグループを次のように設定します。

    cd /oidhome
    chown -R oracle ./app
    chgrp -R dba //app
    
  8. oidRoot.shを実行します。

    /oidhome/app/mwhome/Oracle_Idm1/oidRoot.sh
    
  9. DISPLAY環境変数を設定します。

  10. ORACLE_HOME環境変数に、/oidhome/app/mwhome/Oracle_IDM1を設定します。

  11. 使用しているプラットフォームのOracle Databaseインストレーション・ガイドに従って、Oracle Databaseをインストールします。

  12. /oidhome/app/mwhome/Oracle_IDM1/bin/config.shを実行して、Oracle Internet Directoryを構成します。

R.5 デフォルト値

このテンプレートでは、次のデフォルト値が指定されます。

エンティティ

rootパスワード

ovsroot

Oracle Databaseホーム

/u01/app/oracle/11.1.0/db_1

Oracle Internet Directoryホーム

/oidhome/app/mwhome/Oracle_IDM1

Oracle SID

orcl