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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B63031-04
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14 BI Composerを使用した分析操作

この章では、Oracle Business Intelligence Enterprise EditionのBIコンポーザについて説明します。ここでは、BIコンポーザを使用して、簡単かつ容易に分析を作成、編集および表示する方法を説明します。

この章の内容は次のとおりです。

BI Composerとは

BI Composerは操作が容易なウィザードで、これを使用すると、分析の作成、編集または表示を迅速かつ簡単に行うことができます。「分析」エディタの複雑さはありません。


注意:

BIコンポーザはBI Publisher用のレポート・エディタではありません。


(Oracle BI EEなどの)アプリケーションでBIコンポーザを使用できる2つのモード、標準モードとアクセシビリティ・モードがあります。アクセシビリティ・モードには通常モードと同じ機能がありますが、JAWSなどのスクリーン・リーダー・アプリケーションと併用できるように最適化されています。これにより、視覚障害などアクセシビリティ問題を抱えているユーザーにとって、分析の作成、編集および表示がより容易になります。

図14-1に、Oracle BI EEで標準モードで表示されているBIコンポーザ・ウィザードの例を示します。「T05 Per Name Year」、「C50 Region」および「1 - Revenue」という3つの列が選択されています。

図14-1 BIコンポーザの例 - 標準モードの列の選択ページ

この図については周囲のテキストで説明しています。

アクセシビリティ・モードのウィザード・ページに表示される、アイコンやチェック・ボックスなどの視覚的な手がかりは、標準モードでの表示と異なることがあります。たとえば、標準モードでナビゲーションとして使用されるトレインは、テキストベースのウィザード・ページ・リンクのリストに置き換わります。その他の視覚的な手がかりとしては、図14-2に示すような列の選択に使用されるチェック・ボックスやオプション・ボタンがあります。詳細は、アクセシビリティ機能を参照してください。

図14-2に、Oracle BI EEでアクセシビリティ・モードで表示されているBIコンポーザ・ウィザードの例を示します。「T05 Per Name Year」、「C50 Region」および「1 - Revenue」という3つの列が選択されています。

図14-2 BIコンポーザの例 - アクセシビリティ・モードの列の選択ページ

この図については周囲のテキストで説明しています。

BIコンポーザ・ウィザードのメイン・コンポーネントは次のとおりです。

BI Composerの可用性の詳細は、「BI Composerを使用できる場所」を参照してください。

BI Composerを使用できる場所

BI Composerは、次の場所で使用できます。

BI Composerの詳細は、「BI Composerとは」を参照してください。

Oracle BI Enterprise EditionでのBIコンポーザの可用性

ユーザーがOracle BI EEで分析作業を行う場合、次のようにユーザーの選択に応じて、「分析」エディタのかわりにBIコンポーザが表示される可能性があります。

  • ユーザーが分析エディタとしてBIコンポーザ・ウィザードを使用することを指定し、Oracle BI EEでアクセシビリティ・モードをオフにしている場合、「分析」エディタのかわりに標準モードのBIコンポーザが表示されます。

  • ユーザーがOracle BI EEでアクセシビリティ・モードをオンにしている場合、「分析」エディタのかわりにアクセシビリティ・モードのBIコンポーザが表示されます。

ユーザー:

  • 分析エディタとしてBIコンポーネントを使用することを指定するには、「マイ・アカウント」ダイアログ: 「プリファレンス」タブ分析エディタ・コンポーネントのウィザード(限定された機能)を選択します。

  • アクセシビリティ・モードのオン/オフを切り替えるには、サイン・イン・ページ「アクセシビリティ・モード」を選択または選択解除するか、「マイ・アカウント」ダイアログ: 「プリファレンス」タブで「アクセシビリティ・モード」コンポーネントの「オン」または「オフ」を選択します。

分析エディタとBIコンポーザの比較

分析エディタとBIコンポーザは両者とも、ビジネス・プロセスの高度な意思決定を支援する分析コンポーネントとして、同じような目的で使用されます。探索、分析、共有および視覚化によるコラボレーションの向上により、すべてのレベルのビジネス・ユーザーがデータへの洞察力を得ることができます。BIコンポーザと分析エディタには異なる点もあります。計算項目、選択ステップ、複数条件など高度な分析機能を含まない簡易な分析には、BIコンポーザのほうが適しているという点です。洗練され高度に構造化された分析は、分析エディタを使用して編集する必要があります。

BIコンポーザで作業可能なビューのタイプ

BIコンポーザでは、分析を短時間で簡単に作成または編集できます。表14-1は、BIコンポーザで分析を強化するときに使用できるビューとオプションを示しています。

表14-1 ビューまたはオプションと説明

ビューまたはオプション 説明

次を使用できます:

  • サマリー表

  • ピボット表

  • サマリー・ピボット表

表には次を含めることができます:

  • プロンプト

  • セクション

詳細は、BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: 表の編集」パネルを参照してください。

グラフ

次を使用できます:

  • 棒 - 縦、横、縦積上げ、横積上げ、100%縦積上げまたは100%横積上げ

  • 折れ線グラフ

  • 散布図

  • 円グラフ

  • 線-棒

グラフには次を含めることができます:

  • プロンプト

  • セクション

  • グループ化

  • 色変更方法

  • スライス(円グラフの場合)

  • 点(散布図の場合)

詳細は、BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: グラフの編集」パネルを参照してください。

条件付き書式設定

詳細は、BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: 強調表示」パネルを参照してください。

列式

詳細は、BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: 列の選択」パネルを参照してください。

フィルタ

詳細は、BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: ソートおよびフィルタ」パネルを参照してください。

相互作用

値をクリックしたときに何が起こるかを指定できます。次のことを行えます。

  • ドリル

  • トランザクションへナビゲート

  • 「なし」を指定すると何も起こりません

詳細は、BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: 列の選択」パネルを参照してください。

ソート

詳細は、BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: ソートおよびフィルタ」パネルを参照してください。


BI Composerでの分析の作成または編集の手順

BI Composerで分析を作成または編集する手順は次のとおりです。

詳細は、BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: 保存」パネルを参照してください。

BI Composerを使用した分析の作成

Oracle BI EEで、BIコンポーザを使用して分析を作成するには、グローバル・ヘッダーの「新規」メニューで「分析」オプションを選択するか、または「ホーム」ページの「作成」セクションを選択します。

BI Composerの詳細は、「BI Composerとは」を参照してください。

BI Composerを使用して分析を作成するには:

  1. Oracle BI EEの場合:

    1. グローバル・ヘッダーで「新規」、「分析」の順にクリックします。

    2. サブジェクト・エリアの選択。BIコンポーザ・ウィザードが新規ウィンドウに表示されます。

  2. 他のアプリケーション(ADFアプリケーションなど)の場合:

    1. 「サブジェクト・エリア」タブをクリックします。

    2. サブジェクト・エリアの選択。

    3. 作成」をクリックします。BI Composerウィザード: 「分析の作成: 列の選択」パネルが表示されます。

  3. 「列の選択」パネルを使用して、分析に含める列を選択します。追加する各列に対して次を行います。

    1. 「サブジェクト・エリア」リストにある列を選択します。

    2. 追加」をクリックして、これを「選択された列」リストに移動します。

    列を選択するサブジェクト・エリアを追加または削除するには、「サブジェクト・エリア」: Subject_Area_Nameエリアで「追加」ボタンをクリックし、「サブジェクト・エリアの追加/削除」ダイアログを表示します。

    「選択された列」リストの列に対して、次を行います。

    • 列名を変更するか列の式を指定するには、列を選択して「列のプロパティ」を選択し、BIコンポーザの「列のプロパティ」ダイアログを表示します。

    • 列見出し、または列または階層レベルの値をクリックしたときに何が起こるかを指定するには、列の「相互作用」リストで次のオプションのいずれかを選択します。

    • ビューの列を非表示にするには、列の「非表示」ボックスを選択します。

    • リストから列を削除するには、列を選択して「削除」をクリックします。

    • リストからすべての列を削除するには、「すべて削除」をクリックします。

  4. ウィザードの最上部にあるBI Composerトレインの「ビューの選択」ボタンをクリックします。BI Composerウィザード: 「分析の作成: ビューの選択」パネルが表示されます。

  5. 「ビューの選択」パネルを使用して、含めるビューを指定します。

  6. (オプション) 分析に表形式ビューを含めた場合は、BIコンポーザ・トレインの「表の編集」ボタンをクリックします。BI Composerウィザード: 「分析の作成: 表の編集」パネルが表示されます。

  7. (オプション) 「表の編集」パネルを使用して、表形式ビューのレイアウトを編集します。

  8. (オプション) 分析にグラフ・ビューを含めた場合は、BI Composerトレインの「グラフの編集」ボタンをクリックします。BI Composerウィザード: 「分析の作成: グラフの編集」パネルが表示されます。

  9. (オプション) 「グラフの編集」パネルを使用して、グラフのプロパティおよびレイアウトを編集します。

  10. (オプション) BI Composerトレインの「ソートおよびフィルタ」ボタンをクリックします。BI Composerウィザード: 「分析の作成: ソートおよびフィルタ」パネルが表示されます。

  11. (オプション)「ソートおよびフィルタ」パネルを使用して、ビューにソートおよびフィルタを適用します。

  12. (オプション) 分析に表形式ビューを含めた場合は、BIコンポーザ・トレインの「強調表示」ボタンをクリックします。BIコンポーザ・ウィザード: 「分析の作成: 強調表示」パネルが表示されます。


    注意:

    「強調表示」パネルはメジャー列を書式設定するときにのみ使用してください。


  13. (オプション) 「強調表示」パネルを使用して、表形式ビューに条件付き書式を適用します。

  14. BI Composerトレインの「保存」ボタンをクリックします。BI Composerウィザード: 「分析の作成: 保存」パネルが表示されます。

  15. 「保存」パネルを使用して、保存基準を指定し、分析を同じ名前または別の名前で保存します。「送信」ボタンをクリックします。


注意:

BIコンポーザ・セッションに未保存の分析が残っているときに、Oracle WebLogic Serverの現在の管理対象サーバーが停止し、別の管理対象サーバーへのフェイルオーバーが発生したとします。この場合、既存のBIコンポーザ・セッションの分析は保存できません。BIコンポーザ・セッションを新たにオープンすると元の分析を取り戻すことができるので、そこから分析を保存してください。


BI Composerを使用した分析の編集

次の場合は、Oracle BI EEでBIコンポーザを使用して分析を編集します。

他のアプリケーション(ADFアプリケーションなど)では、分析を選択してBIコンポーザ・ウィザードから直接編集します。

BI Composerの詳細は、「BI Composerとは」を参照してください。

BI Composerを使用して分析を編集するには:

  1. 次のいずれかの方法で、分析を編集します。

    • Oracle BI EEの「カタログ」ページまたは「ホーム」ページから、分析に移動して「編集」をクリックします。BI Composerウィザードが表示されます。

    • BI Composerウィザードから「カタログ」タブをクリックして分析を選択し、「編集」をクリックします。

  2. ウィザードの最上部にあるBI Composerトレインの各ボタンを使用して、ウィザードの各手順をたどって分析に変更を加えます。

  3. BI Composerトレインの「保存」ボタンをクリックします。BI Composerウィザード: 「分析の作成: 保存」パネルが表示されます。

  4. 「保存」パネルを使用して保存基準を指定し、編集した分析を同じ名前または別の名前で保存します。「送信」ボタンをクリックします。

BI Composerでの分析の表示

Oracle BI EE以外のアプリケーション(ADFアプリケーションなど)でBIコンポーザを操作している場合、BIコンポーザに表示するための分析を表示できます(Oracle BI EEでは、「分析」エディタを使用して作成した分析と同じ方法で分析を表示します。)

BI Composerの詳細は、「BI Composerとは」を参照してください。

BI Composerで分析を表示するには:

  1. 「カタログ」タブをクリックします。

  2. 分析を選択します。

  3. 表示」をクリックします。確認のための分析が「カタログ」タブの右側に表示されます。

分析エディタを使用して作成した分析の編集

BIコンポーザで作業可能なビューのタイプの説明のとおり、BIコンポーザでは特定のタイプのビューを編集できます。分析エディタで作成した分析を編集するときには、次のリストに示す多数のオブジェクトおよび属性を使用できます:

これらの分析の1つをBIコンポーザで編集した場合、分析内の非互換要素を指摘するエラー・メッセージが表示されることがあります。

このメッセージが表示される原因は様々です。例:

非互換エラーのメッセージを受け取ったときのBIコンポーザでの分析の編集方法:

  1. 「詳細の表示」をクリックして、メッセージを表示します。

    図14-3 Oracle BI EE分析の編集時に発生する非互換分析エラー・メッセージ

    この図については周囲のテキストで説明しています。
  2. メッセージを確認します。図14-4のエラー・メッセージは、複数のグラフが分析に含まれていることを指摘しています。

    図14-4 Oracle BI EE分析の編集時に発生する非互換分析エラー・メッセージの展開

    この図については周囲のテキストで説明しています。
  3. 続行する場合は、「はい」をクリックします。BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: グラフの編集」パネルが表示されます。

    編集を中止するには、「いいえ」をクリックします。