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Oracle® Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B72431-01
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13 Oracle Real-Time Decisionsの管理

Oracle RTDでは、J2EE業界標準のJava Management Extensions(JMX)を使用して、Oracle RTDの動作を構成および監視します。この章では、Oracle RTD JMX MBeanを使用したOracle RTDの管理方法について説明します。

WebLogicにデプロイされたOracle RTDシステムは、Enterprise Manager Fusion Middleware ControlのMBeanブラウザを使用して管理されます。


注意:

一部の管理プロパティは、システム・プロパティとして設定することもできます。詳細は、第13.9項「システム・プロパティ」を参照してください。


JMX MBeanは、ロギングやインライン・サービス構成など、Oracle RTDの様々な側面を管理します。また、Oracle RTD固有の権限をセキュリティ・ロールおよびユーザーに割り当てるために使用することもできます。セキュリティ・ロールおよびユーザーは、両方ともJ2EEコンテナによって管理されます。

Oracle RTDは、次の3つのサービスで構成されています。

Oracle RTDのデプロイメントは、多くの場合、トランザクションの多い環境でパフォーマンスを向上させるために複数のサーバーやクラスタに行われます。その場合、これらの各サービスでは、コード、トランザクション・データおよび構成を保持するためにリレーショナル・データベースが使用されます。


注意:

この章では主に、Enterprise ManagerでのJMX MBeanを使用したOracle RTDの管理について取り上げます。特定のインライン・サービス関連タスクについては、管理者が独自のアプリケーション・ユーティリティでWebサービス・コールを使用して実行することもできます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisionsプラットフォーム開発者ガイド』の管理Webサービスに関する項を参照してください。


この章には次のトピックが含まれます:

13.1 Oracle Real-Time Decisions MBeanへのアクセス

WebLogic下のOracle RTDはOracle Fusion Middlewareのコンポーネントです。Oracle RTD JMX MBeanには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control内にあるSystem MBeanブラウザを使用してアクセスします。

Oracle RTDのシステムMBeanブラウザにアクセスするには、次の手順を実行する必要があります。

  1. 第2.1.1項「Fusion Middleware Controlへのログイン」の説明に従って、Fusion Middleware Controlにログインします。

  2. 左側の「ターゲット・ナビゲーション・ペイン」で、「アプリケーション・デプロイメント」を選択し、「内部アプリケーション」を選択した後、Oracle RTDノード(次の図に示すもの)を右クリックするか、Oracle RTDが含まれているクラスタまたはサーバー内のOracle RTDノードを右クリックします。

    em01.gifについては前後の文で説明しています。
  3. 「システムMBeanブラウザ」を選択します。

  4. Oracle RTD MBeanにアクセスするには、「システムMBeanブラウザ」の左側のペインを下にスクロールして「アプリケーション定義のMBean」を選択し、「Oracle RTD」を選択して、Oracle RTDがデプロイされているサーバーを選択します。

次の例は、Oracle RTDのMBeanのグループ化カテゴリを示しています。

smb01.gifについては前後の文で説明しています。

MBeanおよびMBeanブラウザの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』を参照してください。

13.2 JMX MBeanの操作と属性について

Oracle RTD MBeanには、「システムMBeanブラウザ」でOracleRTDフォルダからアクセスできます。これらのMBeanを使用して、Oracle RTDの様々な面を管理できます。各MBeanは、情報および管理目的に使用できる属性と操作で構成されます。この章で説明している属性と操作はOracle RTD固有のものです。

13.3 Oracle Real-Time Decisionsのクラスタレベル管理用のMBean

クラスタ・レベルの管理は、サーバーのクラスタ全体に影響を与えるアイテムに使用します。サーバーを1つしか使用していない場合でも、クラスタ・レベルの管理はあります。

この項には次のトピックが含まれます:

13.3.1 OracleRTD > SDManagement > SDClusterPropertyManagerについて

SDManagement > SDClusterPropertyManager MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

Cluster

クラスタの構成。

Deployment

デプロイメントの構成。

Misc

その他のプロパティ。


SDManagement > SDClusterPropertyManager MBeanには、次の操作があります。

java.lang.Void restoreDefault()

Oracle RTDをデフォルトのインストール設定に戻します。このコマンドをクラスタで実行すると、値がクラスタのデフォルト値に戻されます。

13.3.2 OracleRTD > SDClusterPropertyManager > Miscについて

SDClusterPropertyManager > Misc MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

ArchivedModelCacheTimeToLive

アーカイブされたモデルがメモリーに保存される最大時間(秒)。アーカイブされたモデルのキャッシュは、Discovery Explorerによって使用されます。

ArchivedModelCatalogRefreshInterval

アーカイブされたモデルのカタログのリフレッシュ時間間隔(秒)。カタログはDiscovery Explorerによって使用されます。

AutoFlushTimeout

データベースの書込みバッファの自動フラッシュを指定する時間間隔(秒)。端数がサポートされます。

DBOperationLogThresholdMilliSec

指定された時間のしきい値を超えるすべてのデータベース操作が記録されます。

DCOperationLogThresholdMilliSec

指定された時間のしきい値を超えるデシジョン・センターのすべてのリクエストが記録されます。

DSManagesSessionAffinity

デシジョン・サービスはセッション・アフィニティを管理します。trueに設定すると、デシジョン・サービスはアクティブなセッション・キーのマップを維持し、必要な場合は、統合点リクエストを、キーのセッションを所有しているクラスタ・ホストに転送します。ホストが1つのインストール、およびセッション・アフィニティがアプリケーション・サーバーまたは外部のロード・バランサによって完全に管理されているインストールでは、無効にする必要があります。

DSSessionIdleTimeoutMillisec

デシジョン・サービス・セッションのアイドル・タイムアウト(ミリ秒)。

DSStrictSessionAffinityConcurrency

厳密なデシジョン・サービス・セッション・ディレクトリの管理で未処理にできるOracle RTDインスタンスごとの同時DBリクエスト数。SQL Serverに対しては、DB中心のデッドロックを避けるためにこの値を低く設定します。0は無制限を意味します。

DatabaseComponentCloseTimeoutSeconds

データベース・プロバイダが個々のコンポーネント(たとえば、各BatchUpdater)を閉じて作業を中止するまでの待機時間。

DatabaseShutdownTimeoutSeconds

データベース・プロバイダがすべてのコンポーネントを停止して作業を中止するまでの待機時間。

DecisionServiceAddress

デシジョン・センターがデシジョン・サービスと同一場所に配置されていない場合、デシジョン・センターがInteractive Integration Mapからの統合点リクエストをテストできるようにするために設定する必要があります。

DisableBatchDBOperations

データベースのバッチ操作を指定するブール・スイッチ。

IntegrationPointGuaranteed
RequestTimeout

統合点リクエストに対して保証されるミリ秒単位のレスポンス時間(サービス・レベルの保証)。0の場合、統合点リクエストにはタイムアウトが発生しません。これは、デバッグにのみ適しています。

ModelDSName

学習サービスによって使用されるデータソースのJNDI名。

ModelSnapshotDSName

モデルのスナップショットによって使用されるデータソースのJNDI名。

ModelSnapshotMinAbsCorrelation

すべての相関行のスナップショットを実行するか、スナップショットのための最小相関値を設定するかを制御します。デフォルト値0.000001では、相関値が非常に低い行のスナップショットが回避されます。この値を0にすると、すべての相関行のスナップショットが実行されます。

ModelSnapshotNumberOfBins

モデルのスナップショットのビンの数を制御します。数値属性の値は、自動的にビンに入れられるか、または数値範囲に割り当てられます。ビンのデフォルトの数は5です。数値データの解像度を高めるには、ビンの数を増やします。

数値属性の値が同じである場合、Oracle RTDによって異なる時間枠内に異なるビンが作成されます。そのため、時間枠をまたがる形で数値属性の値を結合することはできません。

SystemDSName

データソースのJNDI名。

WorkerThreadPoolSize

通常の統合点リクエストの処理ではなく、一般的なメンテナンス・アクティビティに使用されるスレッド数。メンテナンス・アクティビティには、モデルのメンテナンス、セッション時間の操作、およびタイムアウトしたリクエストの処理が含まれます。


13.3.3 OracleRTD > SDClusterPropertyManager > Clusterについて

SDClusterPropertyManager > Cluster MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

BatchManagerInitialWait

最初にサーバーが起動したときに、バッチ・マネージャ・サービスが起動されるまで待機する時間(ミリ秒)。

BatchManagerRestartWait

コンピュータに障害が発生した後、またはコンピュータがクラスタから削除された後、バッチ・マネージャ・サービスが再起動されるまで待機する時間(ミリ秒)。

ChoiceHistoryCleanupChunkSize

古い選択履歴レコードを削除する場合に使用するチャンク・サイズ。

ChoiceHistoryCleanupThrottle

0.1から1の数字を指定します。より大きいスロットル値は、より高速な処理に対応します。

GenerateDSCookies

デシジョン・サーバーのHTTP Cookieを生成します。trueに設定すると、デシジョン・サーバーが統合点リクエストをHTTPセッションと関連付け、Webコンテナはコンテナ固有のセッション・アフィニティCookieを生成します。

GenerateDSSessionIdCookie

デシジョン・サービスのセッションID Cookieを生成します。trueに設定すると、デシジョン・サービスは、現在の統合点リクエストを処理するDSセッションを特定する、ORTD_DS_SessionIDという名前のCookieを提供します。

LearningDataStorageCleanupChunkSize

古い学習データ・ストレージ・レコードを削除する場合に使用するチャンク・サイズ。

LearningDataStorageCleanupThrottle

0.1から1の数字を指定します。より大きいスロットル値は、より高速な処理に対応します。

LearningServiceInitialWait

最初にサーバーが起動したときに、学習サービスが起動されるまで待機する時間(ミリ秒)。

LearningServiceRestartWait

コンピュータに障害が発生した後、またはコンピュータがクラスタから削除された後、学習サービスが再起動されるまで待機する時間(ミリ秒)。

OperationalDataCleanupPeriod

データベースの操作データ(選択履歴、統計、学習データ・ストレージ)のクリーンアップの時間間隔(端数の指定も可能)。

RequireIntegrationPointAuthorization

統合点が、含有するインライン・サービスに対する\\"decision_service\:normal\\"アクション権限を付与されたセキュリティ・プリンシパルによってのみコール可能な場合はtrueです。

RestrictDSClients

デシジョン・サービス・リクエストを送信できるホストが、信頼できるIPアドレスの固定リストに限定されている場合はtrueです。

StatisticsCleanupChunkSize

古い統計レコードを削除する場合に使用するチャンク・サイズ。

StatisticsCleanupThrottle

0.1から1の数字を指定します。より大きいスロットル値は、より高速な処理に対応します。

TrustedDSClients

デシジョン・サービス・リクエストを受け入れるホストIPアドレスのリスト。ポートはオプションであり、「:」でIPから区切られます。エントリは、「;」で区切ります。


信頼できるデシジョン・サービス・クライアントの追加

どのホストもデシジョン・サービス・リクエストを送信できるようにする場合は、RestrictDSClientsをFalseに設定します(デフォルト値はtrue)。

デシジョン・サービス・リクエストを送信できるホストを限定するには、次のようにします。

  • RestrictDSClientsをtrueに設定します。

  • TrustedDSClientsで、デシジョン・サービス・リクエストを送信可能にするクライアント・ホストのホストIPアドレスのリストを入力します。

この変更は、すべての既存のインスタンスに伝播され、即座に有効となります。

13.3.4 OracleRTD > SDClusterPropertyManager > Deploymentについて

SDClusterPropertyManager > Deployment MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

AppPollingInterval

AppFactoryがSDApps表をポーリングして、新しいアプリケーションの存在を確認する頻度(秒)。


13.3.5 OracleRTD > SDCluster > SDManagementについて

SDClusterレベルの属性と操作は、クラスタ・レベルの機能を管理できます。

SDCluster > SDManagement MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

BatchManager

バッチ・マネージャ・サービスの属性を管理します。

DeploymentStates

デプロイメント状態の設定と並替えを可能にします。

InlineServiceManager:

デプロイされたインライン・サービスを管理します。

LearningService

学習サービスの属性を管理します。

Members

クラスタのメンバー。各メンバーはこの属性によって表示されます。メンバーは、ローカル・サーバー・プロパティの管理に使用されます。

Properties

クラスタのプロパティの構成。

セキュリティ

セキュリティ・マネージャ。


13.4 Oracle Real-Time Decisionsのメンバーレベル管理用のMBean

この項には、メンバー・レベルで行う管理に関する情報が記載されています。

この項には次のトピックが含まれます:

13.4.1 OracleRTD > SDManagement > SDPropertyManagerについて

SDManagement > SDPropertyManager MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

PerformanceMonitoring

パフォーマンス・カウンタのプロパティ。

Misc

その他のプロパティ。


13.4.2 OracleRTD > SDPropertyManager > Performance Monitoringについて

SDPropertyManager > Performance Monitoring MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

DSPerfCounterAppend

trueの場合、パフォーマンス・データが既存のファイル(存在する場合)に付加されます。そうでない場合、サーバーの再起動時に既存のファイルが上書きされます。

DSPerfCounterEnabled

DSパフォーマンス・カウンタの書込みを有効にします。ただし、ファイルのサイズが大きくなりすぎるため、有効化したままにはしないでください。

DSPerfCounterLogFile

DSパフォーマンス・カウントが定期的に付加されるタブ区切りCSVファイル。MS Excelが利用可能な場合、インストールのetcディレクトリにあるds_perf.xlsを使用すると、見やすく表示されます。

DSPerfCounterLogInterval

DSパフォーマンス・カウントの更新間隔(ミリ秒)。


パフォーマンス監視の使用方法の詳細は、第11章「パフォーマンスの監視」を参照してください。

13.4.3 OracleRTD > SDPropertyManager > Miscについて

SDPropertyManager > Misc MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

BatchAgentEnabled

このインスタンスでバッチ・エージェントを実行するかどうかを指定します。

BatchManagerEnabled

このインスタンスでバッチ・マネージャを実行するかどうかを指定します。

DecisionCenterEnabled

このインスタンスでデシジョン・センターを実行するかどうかを指定します。

DecisionServiceEnabled

このインスタンスでデシジョン・サービスを実行するかどうかを指定します。

LearningServiceEnabled

このインスタンスで学習サービスを実行するかどうかを指定します。

WorkerThreadPoolSize

通常の統合点リクエストの処理ではなく、一般的なメンテナンス・アクティビティに使用されるスレッド数。メンテナンス・アクティビティには、モデルのメンテナンス、セッション時間の操作、およびタイムアウトしたリクエストの処理が含まれます。


13.4.4 OracleRTD > Server > DecisionServiceについて

Server > DecisionService MBeanには、次の読取り専用の属性があります。

属性 説明

CurrentReceivedRequestsForwarded

他のサーバーからこのサーバーに転送されたリクエストのうち、このサーバーでまだ完全に処理されていないリクエスト数。

CurrentRequestsForwarded

このサーバーから他のサーバーに転送されたリクエストのうち、転送先サーバーによってリクエストが処理されたことを示す確認をまだ受信していないリクエスト数。

CurrentRequestsRunning

インライン・サービスによって現在処理されている統合点リクエスト数。

CurrentSessions

まだオープンしているデシジョン・サービス・セッションの数。

PeakReceivedRequestsForwarded

受信した、転送されたリクエストの最大数。

PeakRequestsForwarded

転送されたリクエストの最大数。

RequestsForwarded

クラスタ内の別のサーバーに転送されたリクエストの合計数。

TimedOutRequests

タイムアウトになったリクエストの合計数。

TotalReceivedRequestsForwarded

受信した、転送されたリクエストの合計数。

TotalRequests

サーバーの起動後に出現したリクエストの合計数。

TotalRequestsForwarded

転送されたリクエストの合計数。

TotalSessions

作成されたデシジョン・サービス・セッションの合計数。


13.4.5 OracleRTD > Server > SDManagementについて

Server > SDManagement MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

Properties

プロパティの構成。


13.4.6 OracleRTD > Server > BatchAgentについて

Server > BatchAgent MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

ActiveBatches

このバッチ・エージェントで現在実行中、一時停止中または実行待機中のすべてのバッチ・ジョブのリスト。このリストは空にできます。

BatchNames

このバッチ・エージェントに登録されているバッチのリスト。


13.4.7 OracleRTD > Server > BatchManagerについて

Server > BatchManager MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

ActiveBatches

現在実行中、一時停止中または実行待機中のすべてのバッチ・ジョブの簡単なステータス情報のリスト。このリストは空にできます。

BatchNames

バッチ・フレームワークに登録されているバッチのリスト。


13.4.8 OracleRTD > Server > BatchManager > Proxy > BatchManagerProxyについて

Server > BatchManager > Proxy > BatchManagerProxy MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

BatchManagerLocation

バッチ・マネージャが実行されている場所。


13.5 インライン・サービス管理用のMBean

Inline Service Managerを使用して、クラスタにデプロイされているインライン・サービスを管理します。

この項には次のトピックが含まれます:

13.5.1 OracleRTD > SDManagement > InlineServiceManagerについて

デプロイされた各インライン・サービスは、InlineServiceManager MBeanの下に表示されます。

SDManagement > InlineServiceManager MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

InlineServices

デプロイされたインライン・サービスのリスト。


SDManagement > InlineServiceManager MBeanには、次の操作があります。

refreshMBeans()

データベースにもう登録されていないアプリケーション用のMBeanを削除し、新しいアプリケーション用のMBeanを作成します。

removeAllServices()

すべてのインライン・サービス(loaded、loadable、failed)を削除します。

13.5.2 OracleRTD > InlineServiceManager > [Inline Service.Deployment State]について

InlineServiceManager MBeanを表示するには、インライン・サービス名とデプロイメント状態を選択します(例: DC_Demo.Development)。

特定のインライン・サービスのInlineServiceManager MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

DeploymentState

Development、QAまたはProduction。

LockStatus

インライン・サービスのロック状態。

ServiceId

インライン・サービスのサービスID。

Status

Failed、InactiveまたはLoadable。


特定のインライン・サービスのInlineServiceManager MBeanには、次の操作があります。

unlockService()

このサービスのロックを解除します。

removeService()

このサーバーのインライン・サービスを停止し、データベースからサービスを削除します。

flushStatistics()

このサービスのすべての統計をデータベースにフラッシュします。

makeLoadable()

このサーバーでテスト・ロードを実行し、成功したら、サービスをロード可能にします。

deleteStatistics()

データベースでこのサービスのすべての統計をフラッシュおよび削除します。

deleteChoiceHistory()

データベースからこのサービスのすべての選択履歴を削除します。

deleteAllOperationalData()

データベースからこのサービスのすべての操作データを削除します。これには、選択履歴、統計およびスタディが含まれます。


注意:

予測モデル・データは、ユーザーがdeleteAllOperationalData()操作を実行した後、しばらくの間メモリーに残留します。


deleteStudy()

このサービスのスタディを削除します。

13.5.3 メンテナンス操作の起動

次の条件が両方とも成立した場合に、個々のインライン・サービス下のノードにメンテナンス操作が表示されます。

  • インライン・サービスには、1つ以上のメンテナンス操作があります。

  • インライン・サービスで、StatusフラグがLoadableに設定されている

各メンテナンス操作は、「メンテナンス操作」下のBroadcastAsyncOperationsノードとDirectBlockingOperationsノードの両方に表示されます。

DirectBlockingOperations」ノードに一覧表示されている操作は、ローカル・サーバーでのみ起動され、操作が完了した場合にのみ戻ります。返される値はポップアップ・ダイアログに表示されます。操作で返された型がvoidの場合には、「null」が表示されます。なんらかの理由により操作が失敗した場合、短いエラー・メッセージがポップアップ・ダイアログに表示されます。また、詳細なレポートをそのサーバーのログで確認できます。

BroadcastAsyncOperations」ノードに一覧表示されている操作は、1つのクラスタのすべてのノードにわたって起動されます。この操作は即座に戻り、ブロードキャストを受信したクラスタ・メンバーの数が返されます。クラスタにノードが1つのみある場合、この操作は1を返し、起動はそのまま非同期です。

メンテナンス操作には、ランタイムに関する次の考慮事項が適用されます。

  • Oracle RTDでは、すべてのクラスタ・メンバーにメンテナンス操作の起動が通知されることを保証していませんが、通常は通知されます。

    たとえば、メンテナンス操作が起動されたときにクラスタのメンバーの1つが停止している場合、復旧したときにそのクラスタ・メンバーがメンテナンス操作を実行することを指示する通知はありません。

  • メンテナンス操作の順序は保証されません。たとえば、AとBの2つのメンテナンス操作が順に起動された場合、インライン・サービスはAを実行する前にBを実行しますが、AとBを同時に実行することもありえます。

13.6 デプロイメント状態用のMBean

OracleRTD > DeploymentStates MBeanを表示すると、クラスタで利用可能なデプロイメント状態のリストを表示できます。

この項には次のトピックが含まれます:

13.6.1 OracleRTD > SDManagement > DeploymentStatesについて

SDManagement > DeploymentStates MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

StateObjectNames

サーバーで利用可能なすべてのデプロイメント状態のリスト。


13.6.2 OracleRTD > Deployment States > [State]について

特定のデプロイメント状態のMBeanを表示するには、OracleRTD > Deployment Statesを選択して、デプロイメント状態(Development、QA、Productionなど)を選択します。

Deployment States > [State] MBeanには、それぞれ次の属性があります:

属性 説明

AllowHotSwapping

デシジョン・サービスのこのデプロイメント状態でのインライン・サービスのホット・スワップを許可します。

Id

デプロイメント状態のID。

Name

デプロイメント状態の名前。



注意:

このデプロイメント状態にホット・スワップを許可し、その状態でインライン・サービスを再デプロイすると、既存のセッションがクローズするかタイムアウトになるまで、既存のインライン・サービスはアクティブのままになります。新しくデプロイされたインライン・サービスには、新しいセッションが作成されます。


13.7 学習サービス管理用のMBean

クラスタの学習サービスを管理することにより、学習モデルのステータスを確認し、そのモデルのメンテナンスを実行できます。

この項には次のトピックが含まれます:

13.7.1 OracleRTD > Server > LearningServiceについて

Server > LearningService MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

Studies

Learning Serverで実行されているすべてのスタディのリスト。スタディをクリックすると、そのスタディのモデルが表示されます。


13.7.2 OracleRTD > Server > LearningService > Proxy > LearningServiceProxyについて

Server > LearningService > Proxy > LearningServiceProxy MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

LearningServiceLocation

学習サービスが実行されている場所。


13.7.3 OracleRTD > Learning Server > [Study]について

Learning Server > [Study] MBeanには、それぞれ次の属性があります:

属性 説明

Models

このスタディに属しているモデル。

Name

スタディの名前。


Learning Server > [Study] MBeanには、次の操作があります:

CompleteSnapshot()

データベースにこのスタディのスナップショットを保存します(完全)。

Delete()

スタディ・データを削除します。

DeleteSnapshot()

データベースからこのスタディのスナップショットを削除します。

IncrementalSnapshot()

データベースにこのスタディのスナップショットを保存します(デルタ)。

13.7.4 OracleRTD > Study > [Model.Study]について

「Study」→[Model.Study] MBeanには、次の属性があります:

属性 説明

Attributes

モデルの属性の名前。ここにリストされた名前は、インライン・サービスのセッションの属性名と一致します。

Name

モデルの名前。

TimeWindows

この特定のモデルによって学習された時間範囲のリスト。


Study > [Study Name] > [Model] MBeanには、次の操作があります:

Delete()

モデル・データを削除します。

DeleteAttributeValue()

属性の値について収集されたモデルのデータを消去します。この操作で受け入れられるパラメータは次のとおりです。

AttributeName: 属性の名前。

Value: 削除する値。

DeleteAttributeValueRange()

属性の値の範囲について収集されたモデルのデータを消去します。この操作で受け入れられるパラメータは次のとおりです。

AttributeName: 属性の名前。

HighestValue 削除する最も高い値。

LowestValue: 削除する最も低い値。

StartNewTimeWindow()

現在の時間枠を閉じて、新しい時間枠を開始します。この操作は、将来のモデル学習に悪影響を与える可能性があるため、本番環境では使用しないでください。

13.8 インライン・サービスのデプロイメント後の管理

インライン・サービスのデプロイメントでは、メタデータコンテンツの2つのタイプのデータがSDDBデータベースに書き込まれます。

インライン・サービスのメタデータでは、インライン・サービスの基礎となる要素と構造(事実上、インライン・サービスのフレームワーク)が記述されます。

インライン・サービスのコンテンツは、実行時に変更されるデータであり、次の一般データ・タイプで構成されます。

次の表に、インライン・サービスを削除する場合またはインライン・サービスのコンテンツ・データの一部またはすべてを削除する場合に使用するJMX MBeanおよび操作を示します。

「操作」列に示す操作は、対応するMBean関連のトピックに対して選択する操作です。各トピックについては、この章で別に説明しています。コンテンツ・データに関連するアクションでは、前述の箇条書きリストにあるコンテンツ・タイプを指す文字を示しています。

アクション 操作 トピック

インライン・サービスの削除

インライン・サービスのすべてのメタデータを削除します。コンテンツは何も削除しません。

removeService()

OracleRTD > InlineServiceManager > [Inline Service.Deployment State]について


インライン・サービスの統計(B)の削除

deleteStatistics()

OracleRTD > InlineServiceManager > [Inline Service.Deployment State]について


インライン・サービスの選択肢履歴(C)の削除

deleteChoiceHistory()

OracleRTD > InlineServiceManager > [Inline Service.Deployment State]について


インライン・サービスのすべての操作データ(A)+(B)+(C)+(D)の削除

インライン・サービスのすべてのコンテンツ・データを削除します。メタデータは何も削除しません。

deleteAllOperationalData()

OracleRTD > InlineServiceManager > [Inline Service.Deployment State]について


インライン・サービスのスタディ(A)の削除

deleteStudy()

OracleRTD > InlineServiceManager > [Inline Service.Deployment State]について


(代替)
インライン・サービスのスタディ(A)の削除

Delete()

OracleRTD > Learning Server > [Study]について


インライン・サービスのスタディからのモデルの削除

スタディ(A)から単一モデルを削除します。

Delete()

OracleRTD > Study > [Model.Study]について




注意:

どの削除アクションについても、削除の実行前にSDDBデータベースをバックアップすることを強くお薦めします。


13.9 システム・プロパティ

次のシステム・プロパティの表示および設定を行うことができます。

システム・プロパティ 説明

ModelDSName

学習サービスによって使用されるデータソースのJNDI名。デフォルトはSDDSです。

ModelSnapshotDSName

学習サービスが学習モデルのスナップショットを実行するために使用するデータソースのJNDI名。デフォルトはSDDSです。

RestrictClusterMembers

クラスタに参加できるホストが、信頼できるIPアドレスの固定リストに限定されている場合はtrueです。

RestrictDSClients

デシジョン・サービス・リクエストを送信できるホストが、信頼できるIPアドレスの固定リストに限定されている場合はtrueです。

SDGroupName

これは、Oracle RTDのクラスタ管理で認識されるOracle RTDクラスタの名前です。

SystemDSName

これは、Oracle RTDシステム・データソースの名前です。デフォルトはSDDSです。

TrustedClusterMembers

クラスタに参加できるIPアドレスのリスト。ポートはオプションであり、「:」でIPから区切られます。エントリは、「;」で区切ります。

TrustedDSClients

デシジョン・サービス・リクエストを受け入れるホストIPアドレスのリスト。ポートはオプションであり、「:」でIPから区切られます。エントリは、「;」で区切ります。