Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalエンタープライズ・デプロイメント・ガイド 11gリリース1 (11.1.1.7.0) B55900-07 |
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この章では、構成ウィザード、Oracle WebLogic Server管理コンソール、Oracle Enterprise ManagerおよびOracle WSM Policy Managerを使用してドメインを作成する方法を説明します。ドメインを拡張してWebCenter Portalコンポーネントを追加できます。
この章の内容は次のとおりです。
表8-1に、構成後タスクを含む、WebLogicドメインの作成手順を示します。
表8-1 WebLogicドメインの作成手順
手順 | 説明 | 詳細 |
---|---|---|
SOAHOST1でのVIP1の有効化 |
SOAHOST1ホスト名に対しVIP1を有効にします。 |
|
WebLogicドメインの作成 |
構成ウィザードを起動してWebLogicドメインを作成します。 |
第8.3項「SOAHOST1での構成ウィザードを使用したドメインの作成」 |
構成後タスクおよび検証タスク |
構成後タスクおよび検証タスクの手順に従います。 |
|
SOAHOST2へのドメイン構成の伝播 |
起動スクリプトとクラスパス構成を管理サーバーのドメイン・ディレクトリから管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリに伝播します。 |
|
WebLogicドメインでのOracle HTTP Serverの構成 |
Oracle HTTP ServerをWebLogicドメインを使用して構成し、構成を検証します。 |
第8.7項「WebLogicドメインのOracle HTTP Serverの構成」 |
ドメインのバックアップ |
新しく構成したWebLogicドメインをバックアップします。 |
|
このドメインを作成し構成したら、ドメインを拡張し、次の章で説明するとおり、Oracle WebCenter Portalコンポーネント、Oracle SOA Suite、Oracle WebCenter Contentなどを含めることができます。
SOAがインストールされているかどうかにかかわらず、この手順は管理サーバーのフェイルオーバーを可能にするために必要です。
管理サーバーは仮想ホスト名(ADMINVHN)に関連付けます。仮想ホスト名は、DNSサーバーとカスタムの/etc/host
エントリのいずれかによって、適切な仮想IP(VIP1)にマップする必要があります。WebCenter Portalトポロジ内の必要なノードにある名前解決システム(DNSサーバー、/etc/hosts
)に応じてADMINVHNが使用可能であることを確認します。この仮想ホスト名(ADMINVHN1)に関連付けられた仮想IP(VIP1)は、SOAHOST1で有効になっている必要があります。
仮想IPの有効化方法の詳細は、第3.5項「エンタープライズ・デプロイメント用の仮想IPアドレスの有効化」を参照してください。
表8-2に示すように仮想ホストが有効になっていることを確認します。
表8-2 仮想ホスト
VIP | 有効化されるホスト |
---|---|
ADMINVHN.mycompany.com |
SOAHOST1 |
SOAHOST1VHN1.mycompany.com |
SOAHOST1 |
SOAHOST2VHN1.mycompany.com |
SOAHOST2 |
注意: これは、浮動IPアドレスに関連付けられているDNS名です。これは、ロード・バランサ上で構成される仮想ホストのDNS名ではありません。 |
ORACLE_COMMON_HOMEディレクトリから構成ウィザードを実行し、管理サーバーとOracle Web Services Managerを含むドメインを作成できます。その後、ドメインを拡張してWebCenter Portal、SOAおよびWebCenter Contentコンポーネントを含めることができます。
ドメインを作成する手順:
リポジトリをインストールしたデータベースを実行していることを確認します。Oracle RACデータベースの場合は、後で実行する検証チェックの信頼性を確保するために、すべてのインスタンスを実行しておく必要があります。
SOAHOST1で、ディレクトリを次の構成ウィザードの場所に変更します。
cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを開始します。
./config.sh
「ようこそ」画面で、「新しいWebLogicドメインの作成」を選択し、「次へ」をクリックします。
「ドメイン・ソースの選択」画面が表示されます(図8-1)。
「ドメイン・ソースの選択」画面で、次の手順を実行します。
「以下の製品をサポートするために、自動的に構成されたドメインを生成する」を選択します。
次の製品を選択します。
WebLogic Serverの基本ドメイン - 10.3.6.0 [wlserver_10.3](これは自動的に選択されます)
Oracle Enterprise Manager - 11.1.1.0 [oracle_common]
Oracle WSM Policy Manager 11.1.1.0 [oracle_common]
Oracle JRF - 11.1.1.0 [oracle_common](これは自動的に選択されます)
いくつかのターゲットを間違って選択解除した場合は、この画面で次の項目が選択されていることを確認します。
Oracle Enterprise Manager
Oracle WSM Policy Manager
Oracle JRF
「次へ」をクリックします。
注意: 複数のOracleホームがインストールされている場合(たとえば、WebCenter PortalホームとSOAホーム)、どちらのホームについても、使用可能な製品が表示されます。この手順では、WebCenter Portalホーム(wc)の製品のみを選択します。これは、たとえば、Oracle JRF - 11.1.1.0 [wc]のように、製品名の末尾に角かっこで囲んで示されます。 |
「ドメイン名と場所の指定」画面でドメイン名(wcpedg_domain)を入力します。
ドメイン・ディレクトリが第3項「エンタープライズ・デプロイメント用のネットワークの準備」で推奨しているディレクトリと共有ストレージのマウント・ポイントと一致することを確認します。
ドメイン・ディレクトリに、次を入力します。
ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver
アプリケーション・ディレクトリに、次を入力します(このディレクトリは共有記憶域内のものである必要があります)。
ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver/applications
「次へ」をクリックします。
「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で、ドメインの管理者が使用するユーザー名とパスワードを入力します。
「次へ」をクリックします。
「サーバーの起動モードおよびJDKの構成」画面で、次の手順を実行します。
「WebLogicドメインの起動モード」には、「本番モード」を選択します。
「JDKの選択」では、「JROCKIT SDK1.6.0_<version>」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「JDBCコンポーネント・スキーマの構成」画面で、次の手順を実行します。
OWSM MDSスキーマを選択します。
RACの構成には、(付録A「Oracle RACでのマルチ・データ・ソースの使用」で説明した)「GridLinkへ変換」または「RACマルチ・データ・ソースへ変換」を選択できます。
ここの手順では、「GridLinkへ変換」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「GridLink RACコンポーネント・スキーマの構成」画面(図8-2)が表示されます。
この画面で、次のフィールドに値を入力して、RCUでシードされたOracle RACデータベースの接続情報を指定します。
ドライバ: 「OracleのGridLinkConnectionsドライバ(Thin)、バージョン: 10以降」を選択します。
サービス名: Oracle RACデータベースのサービス名と、続けてドメイン名を小文字で入力します。たとえば、wcpedg.mycompany.com
です。
ユーザー名: 対応するコンポーネントのデータベースのスキーマ所有者の完全な名前(接頭辞を含む)を入力します。
パスワード: データベース・スキーマ所有者のパスワードを入力します。
「FANの有効化」を選択します。
「SSLの有効化」のチェックが選択解除されていることを確認します(または、ONS通知の暗号化にSSLが選択されている場合、適切なウォレットとウォレット・パスワードを入力します)。
サービス・リスナー: 使用しているOracle RACデータベースのOracle Single Client Access Name (SCAN)のアドレスとポートを入力します。このプロトコルは、TCP
である必要があります。
Oracle RACノードの追加または削除時にSCANアドレスを含むGridLinkデータ・ソースを更新する必要がないよう、サービス・リスナー(とOSNホスト)の指定にはSCANアドレスを使用することをお薦めします。SCANアドレスを判断するには、TCPプロトコルを使用し、データベースのremote_listener
パラメータを問い合わせます。
SQL>show parameter remote_listener; NAME TYPE VALUE ----- ------ ------- remote_listener string custdbhost.mycompany.com:1521
注意: データベース・バージョンがSCANをサポートしない場合は次を実行します。
|
ONSホスト: データベースからの通知のとおり、Oracle RACデータベースとONSリモート・ポートのSCANアドレスを入力します。
[orcl@CUSTDBHOST1 ~]$ srvctl config nodeapps -s
ONS exists: Local port 6100, remote port 6200, EM port 2016
注意: Oracle Database 11gリリース1 (11.1)の場合、データベースのONSサービスのホスト名とポートを入力します。次に例を示します。
および
|
「JDBCデータ・ソースのテスト」画面で、各接続のテストが自動的に行われます。「ステータス」列に結果が表示されます。すべての接続が正常に確立したことを確認してください。正常に接続できない場合は、「前へ」をクリックして前の画面に戻り、入力内容を修正します。
すべての接続に成功したら「次へ」をクリックします。
「詳細構成の選択」画面で、次の項目を選択します。
管理サーバー
管理対象サーバー、クラスタ、およびマシン
デプロイメントとサービス
「次へ」をクリックします。
「管理サーバーの構成」画面で、次の値を入力します。
名前: AdminServer
リスニング・アドレス: ADMINVHN
リスニング・ポート: 7001
SSLリスニング・ポート: 該当なし
SSL有効: 選択解除
「次へ」をクリックします。
「管理対象サーバーの構成」画面で、「追加」をクリックして次の管理対象サーバーを追加します。
表8-3 管理対象サーバー
名前 | リスニング・アドレス | リスニング・ポート | SSLリスニング・ポート | SSL有効 |
---|---|---|---|---|
WLS_WSM1 |
SOAHOST1 |
7010 |
該当なし |
いいえ |
WLS_WSM2 |
SOAHOST2 |
7010 |
該当なし |
いいえ |
「次へ」をクリックします。
「クラスタの構成」画面で、「追加」をクリックして次のクラスタを追加します。
表8-4 クラスタ
名前 | クラスタ・メッセージング・モード | マルチキャスト・アドレス | マルチキャスト・ポート | クラスタ・アドレス |
---|---|---|---|---|
WSM-PM_Cluster |
ユニキャスト |
該当なし |
該当なし |
空白のままにします。 |
「次へ」をクリックします。
「サーバーのクラスタへの割当」画面で、次のようにサーバーをクラスタに割り当てます。
WSM-PM_Cluster:
WLS_WSM1
WLS_WSM2
「次へ」をクリックします。
「マシンの構成」画面で、次の手順を実行します。
「UNIXマシン」タブをクリックし、「追加」をクリックして次のマシンを追加します。
注意: 「名前」には任意の一意な文字列を指定できます。「ノード・マネージャ・リスニング・アドレス」には解決可能なホスト名を指定する必要があります。 |
その他すべてのフィールドはデフォルト値のままにします。
注意: localhostはすべてのアクティブなマシンの相対内部アドレスであるため、仮想ホスト・マシンはlocalhostを指す必要があります。管理サーバーはlocalhost属性と1つ目のホストを組み合せて使用し、フェイルオーバー後は2つ目のホストも使用するため、管理サーバーのフェイルオーバー時には管理サーバーと関連付けられているノード・マネージャも変更されます。 |
「次へ」をクリックします。
「サーバーのマシンへの割当」画面で、次のようにサーバーをマシンに割り当てます。
SOAHOST1: WLS_WSM1
SOAHOST2: WLS_WSM2
ADMINHOST: AdminServer
「次へ」をクリックします。
「デプロイメントのクラスタまたはサーバーへのターゲット設定」画面で、wsm-pmアプリケーションのターゲットがWSM-PM_Clusterのみであることを確認します。その他すべてのデプロイメントが「AdminServer」にターゲット設定されていることを確認します。「次ヘ」をクリックします。
「サービスのクラスタまたはサーバーへのターゲット設定」画面で、次のように選択します。
左側で「WSM-PM_Cluster」を選択します。右側で「JDBCシステム・リソース」を選択します。これにより、すべてのwsmデータソース(mds-owsm)を自動的に選択できます。
左側で「管理サーバー」を選択します。右側で「JDBCシステム・リソース」を選択します。これにより、すべてのwsmデータソース(mds-owsm)を自動的に選択できます。
すべてのJDBCシステム・リソースが管理サーバーとWSM-PM_Clusterの両方にターゲット設定されている必要があります。
残りすべてのサービスが「管理サーバー」にターゲット設定されていることを確認します。
「次へ」をクリックします。
「構成のサマリー」画面で「作成」をクリックします。
「ドメインの作成」画面で「完了」をクリックします。
構成ウィザードでドメインを構成した後は、次の手順に従って構成後タスクと検証タスクを実行します。
この項の内容は次のとおりです。
SOAHOST1上で管理サーバーのboot.properties
ファイルを作成します。ノード・マネージャを使用して管理サーバーを起動するには、この手順を必ず実行する必要があります。
管理サーバーのboot.properties
ファイルを作成する手順は次のとおりです。
次のディレクトリ構造を作成します。
mkdir -p ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver/domain_name/servers/AdminServer/security
テキスト・エディタで、次の行を記述したboot.properties
というファイルを、前の手順で作成した最後のディレクトリに作成します。
username=Admin_Username password=Password
注意: 管理サーバーを起動すると、ファイル内のユーザー名とパスワードのエントリは暗号化されます。管理サーバーは、第8.4.3項「SOAHOST1での管理サーバーの起動」の手順で起動します。 セキュリティ上の理由から、ファイル内のエントリが暗号化されていない時間を短くする必要があります。ファイルを編集した後、できるだけ速やかにサーバーを起動し、エントリを暗号化してください。 |
ファイルを保存してエディタを閉じます。
SOAHOST1でノード・マネージャを起動するには、StartScriptEnabled
プロパティを'true'に設定し、startNodeManager.sh
を使用してノード・マネージャを起動します。
SOAHOST1でノード・マネージャを起動する手順は次のとおりです。
次のディレクトリにあるsetNMProps.sh
スクリプトを実行します。
ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
StartScriptEnabled
プロパティをtrue
に設定してから、ノード・マネージャを起動します。
cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
./setNMProps.sh
注意: クラスのロード失敗などの問題を回避するために、 |
ノード・マネージャを起動します。
cd WL_HOME/server/bin
export JAVA_OPTIONS="-DDomainRegistrationEnabled=true"
./startNodeManager.sh
注意: ノード・マネージャの起動時には必ず このマシンにAdminServerが存在せず、このマシンがAdminServerフェイルオーバー・ノードでない場合は、次の方法でノード・マネージャを起動できます。 ./startNodeManager.sh |
管理サーバーは、ノード・マネージャを使用して起動および停止します。ただし、初めてノード・マネージャで管理サーバーを起動するときに、構成ウィザードによりノード・マネージャにデフォルトで設定されているユーザー名とパスワードを変更する必要があります。そのため、管理サーバーの初回の起動時に起動スクリプトを使用します。
最初の起動操作には手順1から4が必要ですが、2回目以降の起動には手順4のみが必要です。
ノード・マネージャを使用して管理サーバーを起動する手順は次のとおりです。
SOAHOST1上のドメイン・ディレクトリの起動スクリプトを使用して、管理サーバーを起動します。
cd ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver/domain_name/bin ./startWebLogic.sh
管理コンソールを使用してノード・マネージャの資格証明を更新します。
ブラウザで、次のURLにアクセスします。
http://ADMINVHN:7001/console
管理者としてログインします。
「ロックして編集」をクリックします。
「domain_name」→「セキュリティ」→「一般」をクリックして、一番下にある「詳細」オプションを開きます。
ノード・マネージャの新しいユーザー名を入力するか、既存のユーザー名を書き留めておいてノード・マネージャのパスワードを更新します。
「保存」および「変更のアクティブ化」をクリックします。
管理サーバーのプロセスが起動したシェルで[Ctrl]キーを押しながら[C]キーを押すか、プロセスを確認してkillコマンドを使用し、管理サーバーを停止します。
WLSTを起動して、nmconnectと前の手順で設定した資格証明により、ノード・マネージャに接続し、nmstartを使用して管理サーバーを起動します。手順2eで入力した、ノード・マネージャのユーザー名とパスワードを入力します。
cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
./wlst.sh
WLSTシェルを起動したら、次のように指定します。
wls:/offline>nmConnect('NodeManager_Username','NodeManager_Password', 'SOAHOST1','5556','domain_name','/ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver/domain_name') wls:/nm/domain_name nmStart('AdminServer')
注意: このユーザー名とパスワードは、ノード・マネージャとクライアントの間の接続の認証にのみ使用されます。これらは、サーバー管理IDおよびパスワードとは無関係であり、次のディレクトリにある ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver/domain_name/config/nodemanager |
サーバーが開始したら、GridLinkデーター・ソースが正しく構成され、ONS設定が正しいことを確認します。この手順を、作成した各GridLinkデータ・ソースで実行します。
GridLinkデータ・ソースの構成を検証する手順は次のとおりです。
Oracle WebLogic管理コンソールにログインします。
「ドメイン構造」ツリーで「サービス」を開き、「データ・ソース」を選択します。
新しいデータ・ソースの1つをクリックします。
「監視」タブをクリックし、いずれかのサーバーを選択します。
「統計」タブをクリックし、いずれかのサーバーを選択します。
「ONS」→「テスト」タブをクリックします。
サーバーを選択し、「ONSのテスト」をクリックします。
両方のテストが成功する場合、正しく構成されています。ONSのテストが失敗する場合、Oracle RACデータベース・ノードでONSサービスが実行されていることを確認します。
orcl@CUSTDBHOST1 ~]$ srvctl status scan_listener SCAN Listener LISTENER_SCAN1 is enabled SCAN listener LISTENER_SCAN1 is running on node CUSTDBHOST1 SCAN Listener LISTENER_SCAN2 is enabled SCAN listener LISTENER_SCAN2 is running on node CUSTDBHOST2 SCAN Listener LISTENER_SCAN3 is enabled SCAN listener LISTENER_SCAN3 is running on node CUSTDBHOST2 [orcl@CUSTDBHOST1 ~]$ srvctl config nodeapps -s ONS exists: Local port 6100, remote port 6200, EM port 2016 [orcl@CUSTDBHOST1 ~]$ srvctl status nodeapps | grep ONS ONS is enabled ONS daemon is running on node: CUSTDBHOST1 ONS daemon is running on node: CUSTDBHOST2
データ・ソースを使用するすべてのWebLogic Serverで、ONSテストを実行します。
ドメインに作成した管理サーバーが正しく構成されているかどうかを確認するため、Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインして管理対象サーバーとクラスタが表示されることを確認し、その後Oracle Enterprise Managerにログインします。
管理サーバーが適切に構成されていることを確認する手順は次のとおりです。
ブラウザで、次のURLにアクセスします。
http://ADMINVHN:7001/console
管理者としてログインします。
管理対象サーバーとして、WLS_WSM1とWLS_WSM2が表示されていることを確認します。
WSM-PM_Clusterが表示されていることを確認します。
次のURLのOracle Enterprise Managerにアクセスできることを確認します。
http://ADMINVHN:7001/em
第8.4.1項「SOAHOST1での管理サーバー用boot.propertiesの作成」で指定したユーザー名とパスワードを使用してEnterprise Managerコンソールにログインします。
pack
コマンドおよびunpack
コマンドを使用して、管理サーバーが使用するドメイン・ディレクトリを、SOAHOST1で管理対象サーバーが使用するドメイン・ディレクトリから分離します(ディレクトリを分離するこの処理は、第4章「エンタープライズ・デプロイメント用のファイル・システムの準備」で推奨されています)。
unpackスクリプトを実行する前に、第4.3項「各種ディレクトリの推奨場所」に示すとおりORACLE_BASE
/admin/
domain_name
/mserver
ディレクトリが存在することを確認してください。
独立ドメイン・ディレクトリを作成する手順は次のとおりです。
次のように、packコマンドをSOAHOST1上で実行してテンプレート・パックを作成します。
SOAHOST1> cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin ./pack.sh -managed=true -domain=ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver/domain_name -template=wcdomaintemplate.jar -template_name=wcdomaintemplate
注意: 前回のpack/unpack処理からの指定されたテンプレート・パック |
次のように、unpackコマンドをSOAHOST1上で実行して、このテンプレートを管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリに解凍します。
cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin ./unpack.sh -domain=ORACLE_BASE/admin/domain_name/mserver/domain_name -template=wcdomaintemplate.jar -app_dir=ORACLE_BASE/admin/domain_name/mserver/applications -overwrite_domain=true
注意: unpackコマンドを実行する前に、/ORACLE_BASE/admin/domain_nameディレクトリに対する書込み権限が必要です。たとえば、次のディレクトリに対してです。
/ORACLE_BASE/admin/wcpedg_domain/
|
構成ウィザードを使用してドメインが作成された後、WebLogic Serverのインストールに含まれていない多数のリソースをWSM-PM_Clusterにターゲット設定する必要があります。
これらのリソースをターゲット設定するには:
第8.4.1項「SOAHOST1での管理サーバー用boot.propertiesの作成」で指定したユーザー名とパスワードを使用してOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにログインします。
左側のナビゲーション・ツリーで、「Farm_domain_name」→「WebLogicドメイン」→「domain_name」を開き、「WSM-PM_Cluster」を選択します。
右側で「JRFテンプレートの適用」をクリックします。
画面に確認メッセージが表示されるのを待ちます。
このメッセージは、JRFテンプレートがWSM-PM_Clusterクラスタに正常に適用されたことを確認するものです。
この手順は、管理サーバーで様々なノードを認証するための適切な証明書をまだ設定していない場合に必要です(第11章「エンタープライズ・デプロイメント用のノード・マネージャの設定」を参照)。サーバー証明書を構成していないと、様々なWebLogicサーバーを管理する際にエラーが発生します。このエラーを回避するには、トポロジの設定と検証を行う際に、管理サーバーと各管理対象サーバーに対するホスト名の検証を無効にし、第11章「エンタープライズ・デプロイメント用のノード・マネージャの設定」の説明に従ってエンタープライズ・デプロイメント・トポロジの構成を完了した後に再びホスト名の検証を有効にします。
サーバーに対するホスト名の検証は、サーバーが起動して稼働するとただちに、管理サーバーから順に無効にできます。
ホスト名検証を無効化するには:
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
「ロックして編集」をクリックします。
左側の「ドメイン構造」ツリーで「環境」ノードを開きます。
「サーバー」をクリックします。
「サーバーのサマリー」ページで、「サーバー」表の「名前」列からサーバーの名前を選択します。「AdminServer(admin)」を選択します。
このサーバーの「設定」ページで、「SSL」タブをクリックします。
「詳細」をクリックします。
「ホスト名の検証」を「なし」に設定します。
「保存」をクリックします。
WLS_WSM1およびWLS_WSM2サーバーに対して手順5から9を繰り返します。
変更を保存してアクティブ化します。
これらの変更を有効にするには、管理サーバーを再起動する必要があります。
「サーバーの概要」画面で、「制御」タブを選択します。
表で「AdminServer(admin)」を選択して、「停止」をクリックします。
管理サーバーは、第8.4.3項「SOAHOST1での管理サーバーの起動」の手順を使用して再度起動します。
管理対象サーバーの構成後、正常に実行されているかどうかを確認します。Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、管理対象サーバーを起動しそのステータスを確認できます。
WLS_WSM1管理対象サーバーを起動して、このサーバーが正しく構成されていることを確認する手順は次のとおりです。
次の手順に従い、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してWLS_WSM1管理対象サーバーを起動します。
「ドメイン構造」ウィンドウの「環境」ノードを開きます。
「サーバー」を選択します。「サーバーの概要」ページが表示されます。
「制御」タブをクリックします。
「WLS_WSM1」を選択して、「起動」をクリックします。
管理コンソールに表示されるサーバーのステータスが「実行中」であることを確認します。サーバーのステータスが「起動しています」または「再開中です」である場合は、「起動済み」になるまで待ちます。「管理」や「失敗」などの別のステータスが表示される場合は、サーバーの出力ログ・ファイルを調べ、エラーがないか確認します。考えられる原因については、第16.9項「Oracle WebCenter Portalエンタープライズ・デプロイメントのトラブルシューティング」を参照してください。
次のURLにアクセスします。
http://SOAHOST1:7010/wsm-pm
「ポリシー・マネージャの検証」をクリックします。
構成が正しい場合は、データ・ストアで使用できるポリシーとアサーション・テンプレートのリストが表示されます。ポリシーやアサーション・テンプレートがまったく表示されない場合は、構成が正しくありません。
SOAHOST1の構成が完了したら、unpackユーティリティを使用してSOAHOST2に構成を伝播し、伝播した構成を検証します。
この項の内容は次のとおりです。
unpackユーティリティを使用してドメイン構成を伝播します。unpackスクリプトを実行する前に、第4.3項「各種ディレクトリの推奨場所」の説明のとおり次のディレクトリが存在することを確認してください。
ORACLE_BASE/admin/domain_name/mserver
ドメイン構成を伝播する手順は次のとおりです。
次のコマンドをSOAHOST1上で実行して、前の手順で作成したテンプレート・ファイルをコピーします。
cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
scp wcdomaintemplate.jar oracle@SOAHOST2:/ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
SOAHOST2のWL_HOME/common/bin
ディレクトリではなく、ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
ディレクトリからunpack
コマンドを実行し、伝播するテンプレートを解凍します。
cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin ./unpack.sh -domain=ORACLE_BASE/admin/domain_name/mserver/domain_name -template=wcdomaintemplate.jar -app_dir=ORACLE_BASE/admin/domain_name/mserver/applications -overwrite_domain=true
ドメインを作成し、テンプレートをmserver
ディレクトリに解凍した後、upload
とstage
ディレクトリを更新します。これらのディレクトリは、デフォルトでは次の場所にあります。
./servers/AdminServer/upload
および
./servers/server_name/stage
これらのデフォルトのディレクトリ・パスは、リモート・デプロイメントでは問題を引き起こし、ステージ・モードを使用したデプロイメントでは混乱の原因となります。
これらの問題を防ぐには、upload
ディレクトリを次のように更新します。
/u11/app/oracle/admin/domain_name/mserver/wcpedg_domain/servers/server_name/upload
また、stage
ディレクトリを次のように更新します。
/u11/app/oracle/admin/domain_name/mserver/wcpedg_domain/servers/server_name/stage
すべてのサーバーで、これらのディレクトリ・パスを更新します。
これらのディレクトリを更新する手順は次のとおりです。
管理コンソールにアクセスします。
左側のナビゲーション・ツリーで、「ドメイン」→「環境」を開きます。
「サーバー」をクリックしてからサーバー名をクリックします。
「構成」および「デプロイメント」セクションで、UploadおよびStageディレクトリを変更します。
このガイドで説明するエンタープライズ・デプロイメントでは、Oracle SOA Suiteを使用するためのドメイン拡張手順を実行した後、適切な証明書を設定して管理サーバーで様々なノードを認証できるようにします。様々なWebLogic Serverインスタンスを管理するときにエラーが発生しないように、WLS_SOA1およびWLS_SOA2管理対象サーバーのホスト名検証を無効化する必要があります。詳細は、第8.4.8項「ホスト名検証の無効化」を参照してください。
エンタープライズ・デプロイメントのトポロジ構成が完了したときに、ホスト名検証を再び有効化します。詳細は、第11章「SOAHOST1およびWCPHOST1でのノード・マネージャに対するホスト名検証証明書の有効化」を参照してください。
ドメイン構成を伝播しホスト名検証を無効にしたら、StartNodeManager.sh
スクリプトを使用してノード・マネージャを起動します。
SOAHOST2でノード・マネージャを起動する手順は次のとおりです。
管理コンソールを使用して、WLS_WSM2管理対象サーバーを起動して検証します。
WLS_WSM2管理対象サーバーを起動して、このサーバーが正しく構成されていることを確認する手順は次のとおりです。
管理コンソールを使用してWLS_WSM2管理対象サーバーを起動します。
管理コンソールに表示されるサーバーのステータスが「実行中」であることを確認します。サーバーのステータスが「起動しています」または「再開中です」である場合は、「起動済み」になるまで待ちます。「管理」や「失敗」などの別のステータスが表示される場合は、サーバーの出力ログ・ファイルを調べ、エラーがないか確認します。考えられる原因については、第16.9項「Oracle WebCenter Portalエンタープライズ・デプロイメントのトラブルシューティング」を参照してください。
次のURLにアクセスします。
http://SOAHOST2:7010/wsm-pm
「ポリシー・マネージャの検証」をクリックします。
Oracle WSMが稼働するすべてのサーバー間でJavaオブジェクト・キャッシュ(JOC)を構成します。この手順はオプションですが、ローカル・キャッシュを保持することでキャッシュを検索する必要がなくなるため、Oracle WSMのパフォーマンスが向上します。
次のディレクトリにあるconfigure-joc.py
スクリプトを使用してJavaオブジェクト・キャッシュを構成できます。
MW_HOME/oracle_common/bin/
これはWLSTオンライン・モードで実行するPythonスクリプトであるため、管理サーバーが稼働している必要があります。
Oracle製品のJOCポートを構成する場合は、9988から9998の範囲のポートを使用することをお薦めします。
Oracle WSMのJavaオブジェクト・キャッシュを構成する手順は次のとおりです。
コマンドラインのOracle WebLogic Scripting Tool(WLST)を使用して管理サーバーに接続します。例:
MW_HOME/wc/common/bin/wlst.sh
$ connect()
入力を求められたら、サーバーのURLおよびWebLogic管理者のユーザー名とパスワードを入力します。
WLSTを使用して管理サーバーに接続後、execfile
コマンドを使用してスクリプトを開始します。たとえば、次のようにします。
wls:/mydomain/serverConfig>execfile("MW_HOME/oracle_common/bin/configure-joc.py")
特定のクラスタのすべての管理対象サーバー用のJOCの構成
クラスタ名を指定するかどうかを尋ねるプロンプトが表示されたら'y'を入力し、プロンプトが表示されたらクラスタ名と検出ポートを指定します。これにより、指定されたクラスタのすべての管理対象サーバーが検出され、JOCが構成されます。検出ポートはクラスタのJOC構成全体で共通です。次に例を示します。
Do you want to specify a cluster name (y/n) <y> Enter Cluster Name : WSM-PM_Cluster Enter Discover Port : 9991
configure-joc.py
をHA環境で使用するための手順は、次のとおりです。
execfile("MW_HOME/oracle_common/bin/configure-joc.py") . Enter Hostnames (eg host1,host2) : SOAHOST1,SOAHOST2 . Do you want to specify a cluster name (y/n) <y>y . Enter Cluster Name : WSM-PM_Cluster . Enter Discover Port : 9991 . Enter Distribute Mode (true|false) <true> : true . Do you want to exclude any server(s) from JOC configuration (y/n) <n> n
WLSTコマンドまたはconfigure-joc.py
スクリプトを使用してJavaオブジェクト・キャッシュを構成したら、影響を受ける管理対象サーバーをすべて再起動して、その構成を有効にする必要があります。
このスクリプトは、次のオプションのJOC構成の実行にも使用できます。
指定されたすべての管理対象サーバー用のJOCの構成
クラスタ名を指定するかどうかを尋ねるプロンプトが表示されたら'n'を入力し、プロンプトが表示されたら管理対象サーバーと検出ポートを指定します。次に例を示します。
Do you want to specify a cluster name (y/n) <y>n Enter Managed Server and Discover Port (eg WLS_WSM1:9998, WLS_WSM1:9998) : WLS_WSM1:9991,WLS_WSM2:9991
一部の管理対象サーバー用のJOC構成の除外
このスクリプトでは、JOC構成のDistributeModeを'false'に設定する管理対象サーバーのリストを指定できます。JOC構成から除外するサーバーがあるかどうかを尋ねるプロンプトが表示されたら'y'を入力し、プロンプトが表示されたら除外する管理対象サーバー名を入力します。次に例を示します。
Do you want to exclude any server(s) from JOC configuration (y/n) <n>y Exclude Managed Server List (eg Server1,Server2) : WLS_WSM1,WLS_WSM3
すべての管理対象サーバーに対して分散モードを無効にします。
このスクリプトでは、指定されたクラスタのすべての管理対象サーバーに対する分散を無効にできます。分散モードに関するプロンプトが表示されたら'false'を指定します。デフォルトでは、分散モードは'true'に設定されています。
CacheWatcherユーティリティを使用してJOCの構成を確認します。『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』を参照してください。
『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』で説明しているように、Oracle WebLogic管理コンソールで「HAパワー・ツール」タブを使用してJavaオブジェクト・キャッシュ(JOC)を構成できます。
この項では、WebLogicドメインのOracle HTTP Serverの構成タスクと、構成の検証タスクについて説明します。
この項の内容は次のとおりです。
管理サーバーとWSM-PM_Cluster(WLS_WSMn管理対象サーバーが属する)にOracle HTTP Serverからルーティングできるようにするには、WebLogicCluster
パラメータをこのクラスタにあるノードのリストに設定する必要があります。
管理サーバーとWLS_WSMn管理対象サーバー用にOracle HTTP Serverを構成する手順は次のとおりです。
WEBHOST1とWEBHOST2上で、次のディレクトリにあるadmin_vh.conf
およびwcpinternal_vh.conf
ファイルにディレクティブを追加します。
ORACLE_BASE/admin/instance_name/config/OHS/component_name/moduleconf
第7.6項「仮想ホストの定義」の指示に従って、admin_vh.conf
およびwcpinternal_vh.conf
ファイルを作成しておく必要があります。
例8-1に太字で示したディレクティブを、admin_vh.conf
ファイルに追加します。
admin_vh.conf
ファイルは、例8-1のように表示されます。
例8-1 admin_vh.confファイル
# Admin URLs are only accessible through the admin virtual host <VirtualHost *:7777> ServerName admin.mycompany.com:80 ServerAdmin you@your.address RewriteEngine On RewriteOptions inherit RewriteRule ^/console/jsp/common/logout.jsp "/oamsso/logout.html?end_url=/console" [R] # Admin Server and EM <Location /console> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> <Location /consolehelp> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> <Location /em> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> </VirtualHost>
注意: ここであげている |
例8-1に太字で示したディレクティブを、wcpinternal_vh.conf
ファイルに追加します。WebLogicCluster
パラメータを、クラスタ内のノードのリストに設定します。
wcpinternal_vh.conf
ファイルは、例8-1のように表示されます。
WEBHOST1およびWEBHOST2の両方で、Oracle HTTP Serverを再起動します。
WEBHOST1> ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin/opmnctl restartproc ias-component=ohs1 WEBHOST2> ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin/opmnctl restartproc ias-component=ohs2
WebLogicCluster
パラメータで指定したサーバーは、起動時のプラグインに対してのみ重要な役割を持ちます。このノードのリストには、実行しているクラスタ・メンバーを1つ以上記述しておく必要があります。記述しておかないと、このプラグインで他のクラスタ・メンバーを検出できません。Oracle HTTP Serverの起動時には、リストに記述したクラスタ・メンバーを実行している必要があります。Oracle WebLogic Serverとこのプラグインの連携により、クラスタに発生した新規のクラスタ・メンバー、失敗したクラスタ・メンバーおよびリカバリしたクラスタ・メンバーを反映してサーバーのリストが自動的に更新されます。
例としていくつかのシナリオを示します。
例1: 2つのノードで構成したクラスタに3番目のメンバーを追加する場合、そのメンバーを追加するために構成を更新する必要はありません。3番目のメンバーは、実行時にその場で検出されます。
例2: クラスタは3つのノードで構成されていても、構成に記述されているノードはそのうちの2つのみであるとします。Oracle HTTP Serverを起動するときにこの2つのノードが両方とも停止していると、プラグインはクラスタを検出できません。Oracle HTTP Serverを起動するときは、リストに記述したノードを1つ以上実行している必要があります。
クラスタのメンバーをすべてリストに記述した場合は、Oracle HTTP Serverの起動時にそのうちの1つ以上を実行しておくことで、クラスタに確実に到達できます。
WebLogic Serverプラグインの構成の詳細は、『Oracle WebLogic ServerにおけるWebサーバー・プラグインの使用』ガイドを参照してください。
セキュリティのため、またロード・バランサがSSLリクエストを終了するため(Oracle HTTP ServerはリクエストをWebLogic Serverに非SSLとしてルーティングします)、ロード・バランサにSSLを構成した場合、そのドメインに対しWebLogicプラグイン有効化フラグをオンにする必要があります。
WebLogicプラグイン有効化フラグを有効にする手順は次のとおりです。
管理コンソールにログオンします。
左のナビゲーション・ツリーでドメイン名をクリックします。
「Webアプリケーション」タブをクリックします。
「ロックして編集」をクリックします。
「WebLogicプラグインの有効化」チェック・ボックスを選択します。
変更を保存してアクティブ化します。
Oracle WebLogicドメインが作成されると、Oracle Web層をドメインに接続できます。これには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してOracle Web層を管理および監視できるというメリットがあります。
Oracle Web層をWebLogicドメインに関連付けるには、WEBHOST1で次のコマンドを実行します。
WEBHOST1> cd ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin
WEBHOST1> ./opmnctl registerinstance -adminHost ADMINVHN -adminPort 7001 -adminUsername weblogic
このコマンドは、OHS2に対してWEBHOST2からも実行する必要があります。
登録したOracle HTTP ServerはFusion Middleware Controlで管理可能なターゲットとして表示されます。これを確認するには、Fusion Middleware Controlにログインします。ナビゲーション・ツリーにある「WebTier」項目に、該当のOracle HTTP Serverが登録されていることが示されます。
ロード・バランサを使用してOracle WebLogic Server管理コンソールにアクセスする場合、管理サーバーのフロントエンドURLを変更し、ユーザーのブラウザが適切なロード・バランサ・アドレスにリダイレクトされるようにする必要があります。
Oracle WebLogic Server管理コンソール・アプリケーションでは、コンソールを使用して、ポート、チャネル、セキュリティに対する変更を追跡します。コンソールを使用して行われた変更をアクティブ化するとき、コンソールは現在のリスニング・アドレス、ポートおよびプロトコルを検証します。このリスニング・アドレス、ポートおよびプロトコルがまだ有効の場合、コンソールはHTTPリクエストをリダイレクトし、ホストとポートの情報を管理サーバーのリスニング・アドレスとポートに置き換えます。
管理サーバーのフロントエンドURLを変更する手順は次のとおりです。
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
「ロックして編集」をクリックします。
「ドメイン構造」ウィンドウの「環境」ノードを開きます。
「サーバー」をクリックして、「サーバーの概要」ページを開きます。
表の「名前」列で「管理サーバー」を選択します。「AdminServer(admin)」の「設定」ページが表示されます。
「プロトコル」タブをクリックします。
「HTTP」タブをクリックします。
「フロントエンド・ホスト」を「admin.mycompany.com」
に設定し、「フロントエンドHTTPポート」を「80」に設定します(管理URLにHTTPSを使用する場合は、適宜変更します)。
変更を保存してアクティブ化します。
変更がアクティブ化されたときにコンソールで構成ページがリロードされないように、Oracle WebLogic Server管理コンソールで構成変更の追跡を無効にします。
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
バナー内の「プリファレンス」リンクをクリックします。
「共有プリファレンス」タブをクリックします。
「構成変更の追跡」チェック・ボックスの選択を解除します。
注意: フロントエンド・ホストやポートの設定を変更した後、構成の変更をアクティブ化できない場合は、第16.9.2項「管理コンソールで変更をアクティブ化した後にユーザーがログイン画面にリダイレクトされる」を参照してください。 |
Oracle HTTP Serverを介したアクセスを検証する手順は次のとおりです。
管理コンソールに表示されるサーバーのステータスが「実行中」であることを確認します。サーバーのステータスが「起動しています」または「再開中です」である場合は、「起動済み」になるまで待ちます。「管理」や「失敗」などの別のステータスが表示される場合は、サーバーの出力ログ・ファイルを調べ、エラーがないか確認します。考えられる原因については、第16.9項「Oracle WebCenter Portalエンタープライズ・デプロイメントのトラブルシューティング」を参照してください。
次のロード・バランサURLを検証し、Oracle HTTP ServerからWSM-PM_Clusterへのルーティングとフェイルオーバーが適切に機能していることを確認します。
https://wcp.mycompany.com/wsm-pm
http://admin.mycompany.com/console
http://admin.mycompany.com/em
ロード・バランサを介したシステム・アクセスの構成の詳細は、第3.3項「ロード・バランサの構成」を参照してください。
第8.7.3項「WebLogic ServerへのOracle HTTP Serverの登録」の説明に従ってOracle HTTP Serverを登録すると、そのOracle HTTP Serverは管理可能なターゲットとしてOracle Enterprise Manager Consoleに表示されます。これを確認するには、Enterprise Manager Consoleにログインします。ナビゲーション・ツリーにある「WebTier」項目に、該当のOracle HTTP Serverが登録されていることが示されます。
ドメインを構成したら、第16.7項「管理サーバーの手動フェイルオーバーの検証」の手順に従ってフェイルオーバーをテストします。
バックアップを実行してドメイン構成を保存します。最初にサーバーが停止していることを確認します。構成ファイルは次のディレクトリにあります。
ORACLE_BASE/admin/domain_name
ドメイン構成をバックアップするには、SOAHOST1で次のコマンドを実行します。
tar -cvpf edgdomainback.tar ORACLE_BASE/admin/domain_name
次のコマンドを使用して、Web層のインスタンス・ホームをバックアップします。
tar -cvpf BACKUP_LOCATION/web_instance_name.tar ORACLE_INSTANCE