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Oracle® Fusion Middleware SmartUpgradeユーザーズ・ガイド
11g リリース2 (11.1.2.1.0)
B61426-02
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3 SmartUpgradeコマンドラインの使用

SmartUpgradeを統合Oracle JDeveloper拡張機能として使用する他に、SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用することもできます。

コマンドライン・インタフェースは、Javaコマンドラインを使用して実行するか、Apache Antタスクとして実行できます。

SmartUpgradeコマンドラインでは、スクリプトを使用して複数のアプリケーションのアーティファクトの分析と生成の自動化を検討できます。

詳細については、以下の節を参照してください。

3.1 SmartUpgrade Javaコマンドラインの使用

次の項では、SmartUpgradeのコマンドライン・インタフェースの使用方法について説明します。

3.1.1 前提条件の確認とsmartupgrade.jarファイルの検索

SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを実行する前に、次の操作を行います。

  1. 1.6.3項「SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースのインストール」の説明に従い、必要なJavaソフトウェアをインストールしたことを確認します。

    システムのどの場所からもjavaコマンドを実行できるように、Java binディレクトリが現在のPATH変数の一部として定義されていることも確認する必要があります。定義されていない場合、SmartUpgradeソフトウェアを実行するたびにjavaコマンドのパスを指定する必要があります。

  2. サポート対象バージョンのOracle WebLogic Serverがインストールされていることと、ローカルのOracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリにアクセスできることを確認します。

    -targetStackHomeコマンドライン・オプションを使用して、Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリの場所を指定します。

    詳細は、表3-3「アーティファクト生成に固有のコマンドライン・オプションの概要」を参照してください。

  3. 1.6項「SmartUpgradeのダウンロードとインストール」の手順を使用してインストールしたsmartupgrade.jarファイルを探します。

この章の手順と例は、smartupgrade.jarが存在するディレクトリからSmartUpgradeを実行していることを前提とします。

3.1.2 SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースの基本構文

SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用するには、ダウンロードされたsmartupgrade.zipファイルの内容を解凍したディレクトリに移動して次の構文を使用します。

java -jar smartupgrade.jar options

詳細は、3.1.5項「SmartUpgradeコマンドライン・オプションの概要」を参照してください。

3.1.3 SmartUpgrade実行時のオプションによるJavaヒープ・サイズの増加

他のJavaプログラムと同様に、SmartUpgradeの実行時にJavaヒープ・サイズを制御できます。

ヒープ・サイズを増やすと、特に大規模なアプリケーションや複雑なアプリケーションをアップグレードする場合に役立ちます。このような場合、SmartUpgradeには次のようなメッセージが表示されます。

java.lang.OutOfMemoryError: Java heap space

この問題を回避するには、標準のJavaコマンドラインを使用してJavaヒープ・サイズを増やします。例:

java -Xmx512M -jar smartupgrade.jar options

3.1.4 SmartUpgradeコマンドライン・オプションのヘルプの取得

使用可能なオプションのリストを表示するには、次のいずれかのコマンドを入力します。

java -jar smartupgrade.jar -help
java -jar smartupgrade.jar -help locator
java -jar smartupgrade.jar -help category
java -jar smartupgrade.jar -help option

詳細は、3.1.5項「SmartUpgradeコマンドライン・オプションの概要」を参照してください。

3.1.5 SmartUpgradeコマンドライン・オプションの概要

コマンドラインからSmartUpgradeを実行する場合に使用可能なオプションの詳細は、次の項を参照してください。

3.1.5.1 SmartUpgradeコマンドライン・インタフェース・オプションのリスト

次の例は、SmartUpgradeコマンドライン・ユーティリティの実行時に使用可能なオプションを示しています。

java -jar smartupgrade.jar --LOCATOR_NAME path_or_list_of_file_names
                        -category list_of_categories
                        -generate
                        -html
                        -target OC4J_version

前述の例では次のようになります。

  • LOCATOR_NAMEを、SmartUpgradeアップグレードで分析できる有効なロケータに置き換えます。詳細は、3.1.5.2項「SmartUpgradeロケータの特定」を参照してください。

  • LOCATOR_NAMEを特定するには2つのダッシュ(--)が必要です。LOCATOR_NAMEの先頭は2つのダッシュにしてください。その他の引数に必要なダッシュは1つのみです。

  • LOCATOR_NAME以外の値はすべてオプションです。

  • 例に示すその他のオプションの詳細は、表3-2を参照してください。

3.1.5.2 SmartUpgradeロケータの特定

ロケータは、SmartUpgradeで分析するオブジェクトを特定する一般的な用語です。ロケータは、1つ以上のアプリケーション・アーカイブ(EARファイル、WARファイル、JARファイル、またはRARファイル)になります。また、アーカイブが格納されるディレクトリ・パスや、OC4Jサーバーの構成ディレクトリにもなります。

表3-1は、LOCATOR_NAMEコマンドライン・オプションに使用可能な値の説明です。

アップグレードするファイルまたは構成のタイプに一致しないLOCATOR_NAMEオプションを使用する場合、SmartUpgradeでは不完全な出力や無効な出力が生成される場合があります。たとえば、LOCATOR_NAMEの値--earsを使用し、EARファイルではなくJARファイルの名前を指定した場合、出力は不完全または無効になる可能性があります。

表3-1 SmartUpgrade LOCATOR_NAMEオプションのサポートされる値

LOCATOR_NAMEの値 説明

--ears

分析する1つ以上のエンタープライズ・アーカイブ(EAR)・ファイルを特定します。

複数のEARファイルのパスを指定する場合、-earオプションの後にスペース区切りのリストを使用します。

java -jar smartupgrade.jar 
      --ears myApp.ear
java -jar smartupgrade.jar 
     --ears C:\samples\App3.ear
java -jar smartupgrade.jar 
      --ears myApp.ear App3.ear

--wars

分析する1つ以上のWebアーカイブ(WAR)・ファイルを特定します。

複数のWARファイルのパスを指定する場合、-earオプションの後にスペース区切りのリストを使用します。

java -jar smartupgrade.jar 
      --wars payroll.war
java -jar smartupgrade.jar 
     --wars C:\samples\Webapp3.war
java -jar smartupgrade.jar 
      --wars payroll.war C:\samples\Webapp3.war

--jars

分析する1つ以上のJavaアーカイブ(JAR)・ファイルを特定します。

複数のJARファイルのパスを指定する場合、-earオプションの後にスペース区切りのリストを使用します。

java -jar smartupgrade.jar 
      --jars myProj.jar
java -jar smartupgrade.jar 
     --jars C:\samples\App3.jar
java -jar smartupgrade.jar 
      --jars myApp.jar C:\samples\App3.jar

--rars

分析する1つ以上のRARアーカイブ・ファイルを特定します。

複数のRARファイルのパスを指定する場合、-earオプションの後にスペース区切りのリストを使用します。

java -jar smartupgrade.jar 
      --rars myApp.rar
java -jar smartupgrade.jar 
     --rars C:\samples\App3.rar
java -jar smartupgrade.jar 
      --rars myApp.rar C:\samples\App3.rar

--server-config

既存のOC4Jサーバーの構成ディレクトリを特定します。

SmartUpgradeはOC4Jサーバーの構成を分析し、同様の方法でアドバイスとOracle WebLogic Serverの構成を提供します。

java -jar smartupgrade.jar --server-config
       C:\Oracle\AppServ1\j2ee\home\config
java -jar smartupgrade.jar --server-config
       /dua1/Oracle/AppServ1/j2ee/home/config

--archive-homes

分析するアーカイブ・ファイル(EARファイル、WARファイル、RARファイル、またはJARファイル)を含む1つ以上のディレクトリを特定します。

SmartUpgradeはディレクトリをスキャンし、ディレクトリ内のアーカイブをすべて分析します。

java -jar smartupgrade.jar --archive-home 
      C:\projects\myEARfiles\
java -jar smartupgrade.jar --archive-home
      /dua1/projects/myEARfiles/

--application-jars

分析するアプリケーションで必要な(または参照される)jarファイルの場所を特定します。指定したファイルはSmartUpgradeで分析されません。

この機能を使用して、分析するアプリケーションで必要なサード・パーティ・ライブラリを特定できます。

java -jar smartupgrade.jar
    --application-jars C:\projects\myApp\lib\
java -jar smartupgrade.jar 
    --application-jars /dua1/projects/myApp/lib/

3.1.5.3 SmartUpgradeコマンドラインでの複数のロケータの指定

コマンドラインで複数のLOCATOR_NAMEを指定できます。

たとえば、エンタープライズ・アーカイブと、そのアーカイブがデプロイされたLinux上のOC4Jサーバーの構成を分析するには、次のコマンドを使用します。

java -jar smartupgrade.jar --ears myApp.ear 
                           --server-config /dua1/Oracle/AppServ1/j2ee/home/config

3.1.5.4 オプションのSmartUpgradeコマンドライン・オプションの概要

SmartUpgradeロケータを特定する以外に、オプションの各種コマンドライン・オプションを使用してSmartUpgradeの動作を制御することもできます。

表3-2は、使用可能なオプションのコマンドライン・オプションの説明です。

表3-2 オプションのSmartUpgradeコマンドライン・オプションの概要

オプション 説明 詳細情報

-category

アプリケーションの分析をSmartUpgradeルールの特定のカテゴリに限定するには、このオプションを使用します。

たとえば、レポートを、選択したアプリケーション・アーカイブのデータ・ソース構成に関する結果に限定できます。

アーティファクトを生成する場合、-categoryオプションの使用に注意してください。-categoryオプションと-generateオプションをどちらも使用する場合、指定したカテゴリのアーティファクトのみが生成されます。

3.1.7.5項「SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースの特定のルール・カテゴリへの結果の制限」


-generate

特定のタイプのOracle WebLogic Serverアーティファクト(アプリケーションのOracle WebLogic Serverデプロイメント記述子など)を生成するには、このオプションを使用します。

アーティファクトを起点としてOracle WebLogic ServerにOC4Jアプリケーションをデプロイできます。

3.1.7.3項「SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用したOracle WebLogic Serverアーティファクトの生成」


-html

HTML形式の出力を生成するには、このオプションを使用します。このオプションを使用すると、生成されたレポートをHTMLファイルにリダイレクトできます。

3.1.7.4項「SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用したHTMLレポートの生成」


-target

Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)アプリケーションを分析するように指定するには、このオプションを使用します。

デフォルトでは、以前に10g リリース3(10.1.3)にデプロイしたアプリケーションの分析が前提となります。

3.1.7.6項「SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用した10g リリース2(10.1.2)アプリケーションの分析」


-output

アップグレード結果をすべてファイルに出力するには、このオプションを使用します。

3.1.8項「SmartUpgrade結果情報とエラー・レポートの出力の制御」

3.1.7.4項「SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用したHTMLレポートの生成」


-quiet

SmartUpgradeでエラーまたは診断情報が出力されないようにするには、このオプションを使用します。

3.1.8項「SmartUpgrade結果情報とエラー・レポートの出力の制御」



3.1.6 アーティファクト生成に固有のSmartUpgradeコマンドライン・オプションの概要

例3-1は、SmartUpgradeコマンドライン・ユーティリティを実行してアーティファクトを生成する際に使用可能なオプションを示しています。

SmartUpgradeで生成されるアーティファクトの使用の詳細は、第4章「SmartUpgrade生成アーティファクトの使用」を参照してください。

各オプションの説明は、表3-3「アーティファクト生成に固有のコマンドライン・オプションの概要」を参照してください。

Webサービス・アーティファクトを生成する場合、LOCATOR_NAMEの値、-generateオプション、および-targetStackHomeオプションは必須になります。

LOCATOR_NAMEを、SmartUpgradeアップグレードで分析できる有効なロケータに置き換えます。詳細は、3.1.5.2項「SmartUpgradeロケータの特定」を参照してください。

例3-1 アーティファクト生成時のコマンドライン・オプションのリスト

java -jar smartupgrade.jar --LOCATOR_NAME path_to_application_archive_or_directory
          -generate
          -category category_name
                      -acceptDuplicates
                      -additionalClassPath
                      -autoWrap
                      -continue
                      -dateFormat
                      -debug
                      -ejbLookupName
                      -ejbNewWarBase
                      -ejbNewWarContextRoot
                      -evaluate
                      -javaHome
                      -jdevProject
                      -logLevel
                      -logWrap
                      -logWrapLength
                      -packLibs
                      -processTimeout
                      -propertyFile
                      -qos
                      -resolveMapAmbiguity
                      -sessionImplKey
                      -sessionTimeoutSecs
                      -skipGlueCode
                      -stopAtTargetPlan
                      -targetStackHome
                      -useJSF
                      -useJSTL
                      -wrapperNullAllowed

表3-3 アーティファクト生成に固有のコマンドライン・オプションの概要

コマンドライン・オプション Java EEアップグレード・ウィザードの対応オプション 説明

-acceptDuplicates

重複クラスの許容

コマンドラインで-acceptDuplicates(または-acceptDuplicates true)を渡すか、OC4J Webサービス・アップグレード・ウィザードのページでチェック・ボックスを選択してこのオプションを有効にします。

このオプションは、重複クラスのエラーを無視して引き続きglueコードを生成するかどうかを示します。

このオプションを有効にするのは、重複クラスが同一であることを確認した場合のみです。

-additionalClassPath

追加クラスパス

JARファイルとクラス・ディレクトリを含む追加クラスパスです。Webサービスが依存するすべてのライブラリが入力アプリケーションに含まれない場合にこのオプションが必要になります。

このオプションを使用して、JARファイルに挿入される、欠落したWSDLファイルのパスを指定することもできます。

-autoWrap

パラメータ・ラッピングの生成

コマンドラインで-autoWrap(または-autoWrap true)を渡すか、OC4J Webサービス・アップグレード・ウィザードのページでチェック・ボックスを選択してこのオプションを有効にします。

このオプションが有効な場合、生成される内部タイプに対するパラメータ・ラッピングが可能になります。

既存のビジネス・メソッドは、生成される新しいインタフェースや値タイプを認識しません。

このオプションを指定しない場合、その値は、既存のビジネス・パラメータがラップされるかどうかで定義されます。

-continue

  1. SmartUpgradeの「レポート」コンテキスト・メニューから「再生成」を選択します。

  2. 必須入力画面で「Webサービス・アップグレードの続行」を選択します。

このオプションは、特にWebサービスのアーティファクト生成に適用されます。カテゴリ「web-services」が有効な場合、「-generate」引数と一緒に使用してください。

このオプションでは、Webサービス・アップグレードは、SmartUpgradeの以前の起動で開始されたアップグレード生成プロセスを再開します。

詳細は、2.3.4項「アーティファクト生成時のアップグレードの続行」を参照してください。

-dateFormat

日付-文字列変換用フォーマット

java.lang.Stringjava.util.Dateの変換にglueコードで使用される日付フォーマット。

WebLogic Webサービス生成ツールでjava.util.Date値タイプを生成し、元のアプリケーション・メソッドがjava.lang.Stringを使用することが検出された場合、SmartUpgradeはglueコードに変換メソッドを追加します。

ただし、この変換には文字列フォーマットが必要になります。そのため、OC4Jアプリケーションを調べて、既存のビジネス・ロジックがその日付値に予測する特定の文字列フォーマットを判断する必要があります。

-debug

デバッグ情報の出力

コマンドラインで-debug(または-debug true)を渡すか、OC4J Webサービス・アップグレード・ウィザードのページでチェック・ボックスを選択してこのオプションを有効にします。

有効な場合、デバッグ・レベル・メッセージが出力されます。デバッグ・メッセージは、INFOレベル・メッセージよりも詳細なレベルのメッセージになります。

デフォルト値はfalseです。

-ejbLookupName

EJB参照名

EJB WebサービスがアップグレードされるPOJOベースのWebサービスで使用されるEJB 2.xルックアップ名。

このオプションを使用するのは、アプリケーションにEJB Webサービスが1つある場合のみです。複数のEJB Webサービスがある場合、サービスごとに生成されたアップグレード・プランを編集します。

アップグレード・プランの検索の詳細は、付録A「SmartUpgradeで生成される出力ディレクトリ」を参照してください。

-ejbNewWarBase

WARベース名

生成されるWARファイルのベース名。

EJBベースのWebサービスがPOJOベースのWebサービスにアップグレードされる場合、新しいWARファイルが生成されます。このオプションの値が新しいWARファイルのベース名になります。

EJB Webサービスが複数ある場合、EJB Webサービスごとに異なる値でこのプロパティを追加するようにソースのアップグレード・プランを編集します。

アップグレード・プランの検索の詳細は、付録A「SmartUpgradeで生成される出力ディレクトリ」を参照してください。

-ejbNewWarContext

WARコンテキスト・ルート

生成されるWARファイルのコンテキスト・パス。

EJBベースのWebサービスがPOJOベースのWebサービスにアップグレードされる場合、新しいWARファイルが生成されます。このオプションの値が新しいWARファイルのコンテキスト・ルートになります。

EJB Webサービスが複数ある場合、EJB Webサービスごとに異なる値でこのプロパティを追加するようにソースのアップグレード・プランを変更します。

アップグレード・プランの検索の詳細は、付録A「SmartUpgradeで生成される出力ディレクトリ」を参照してください。

-evaluate

パフォーマンス分析用計測コードの生成

コマンドラインで-evaluate(または-evaluate true)を渡すか、OC4J Webサービス・アップグレード・ウィザードのページでチェック・ボックスを選択してこのオプションを有効にします。

このオプションを有効にすると、生成されたラッパー(glue)・コードはパフォーマンス分析用にインストゥルメントされます。

このオプションのデフォルト値はfalseです。

このオプションはアプリケーションのテストにのみ該当するもので、本番環境には適していません。

詳細は、2.3.3.2項「パフォーマンス分析用計測コードの生成」を参照してください。

-javaHome

ターゲット・サーバー・ツールのJDKホーム

SmartUpgradeがターゲット・サーバーでのWebサービス・ツールの実行に使用するJDKホーム。ターゲット・サーバーと一緒にインストールされたJDKが自動的に検索されます。

この動作をオーバーライドするには、このオプションの値にJDKホームを指定します。

このオプションを指定しない場合や、JDKホームがターゲット・サーバーの一部としてインストールされない場合、このアップグレード・ツールの実行には現在のJDKホームが使用されます。

-jdevProject

適用なし

Oracle内部使用限定のオプションです。

-logLevel

ロギング・レベル

ロギング出力のレベルを設定するには、このオプションを使用します。

このオプションは、Webサービスのアップグレードでのロギング出力のレベルを示します。

ログ・レベルは、INFO、FINE、DEBUG、TRACEを指定できます。

デフォルト値はINFOです。警告とエラーは無条件でレポートされます。すべてのログ・メッセージは1つのログ・レベルに属し、そのログ・レベルがリクエストされる場合のみ出力されます。

ログに含めるレベルは縦棒(|)区切りで指定します。たとえばINFO|DEBUGのようになります。

注意: このオプションは検証されません。無効な値はすべて無視されます。

-logWrap

ログ出力の余白

コマンドラインで-debugWrap(または-debugWrap true)を渡すか、OC4J Webサービス・アップグレード・ウィザードのページでチェック・ボックスを選択してこのオプションを有効にします。

有効な場合、診断出力は調整されるため、読みやすくなります。

デフォルト値はtrueです。logWrapLengthオプションを使用して、列幅を調整できます。

-logWrapLength

ログの行幅

テキストを複数行にわけずにログが記録されるテキストの最大長を設定するには、このオプションを使用します。このオプションを使用して調整を保存します。

これはlogWrapオプションがtrueに設定されている場合にのみ適用可能です。デフォルト値は80です。

-packLibs

パッケージ化の内容

パス・セパレータ区切りのJARファイルのリスト。

Windowsの場合のセパレータはセミコロン(;)、UNIXシステムの場合はコロン(:)になります。

特定されたJARファイルは、生成された最終アーカイブに自動でパッケージ化されます(最終アーカイブがEARファイルまたはWARファイルの場合)。

この値は、アーティファクト生成時の参照でライブラリを使用するようにadditionalClassPathオプションの値にも追加されます。

-processTimeout

タスク生成のタイムアウト(秒)

SmartUpgradeがWSDLドキュメントの処理を続行してアーティファクトを生成する秒数。タイムアウトにより、SmartUpgradeはWSDL URLからのレスポンスの待機中にハングしなくなります。

タスクのタイムアウトのデフォルトは300秒です。別の値を設定するには、このコマンドライン・オプションを使用するか、Oracle JDeveloperのウィザード・ページに正数を指定するか、SmartUpgradeの起動前に次の環境変数を設定します。

GENERATION_TASKS_TIMEOUT

-propertyFile

プロパティ・ファイル

このオプションは、特にWebサービスのアーティファクト生成に適用されます。カテゴリ「web-services」が有効な場合、「-generate」引数と一緒に使用してください。

キーがSEIクラス名、値がWSDLファイルのパスで、欠落したWSDLの場所を通常定義するプロパティ・ファイルの場所。

その他のプロパティは、「日付-文字列変換用フォーマット」、「ラッパーNull値許可」、「EJB参照名」、「EJB WebサービスのWARベース名」、「EJB WebサービスのWARコンテキスト・ルート」、「ステートフルWebサービスのセッション・バインド・キー」、「ステートフルWebサービスのセッション・タイムアウト(秒)」などの個別オプションを使用するのではなく、このファイルで定義できます。

-qos

サービス品質ポリシー

このオプションはポリシーのタイプ(サービス品質)を示し、生成されるターゲットのWebサービスで有効にする必要があります。

トークンは、MTOM、WSS_UNT、CONVERSATIONAL、STATEFUL、またはRM11を指定できます。

コンマ(,)区切りで複数の値を渡すことができます。

-resolveMapAmbiguity

マッピングのあいまいさの解決

値をtrueに設定するか、OC4J Webサービス・アップグレード・ウィザードのページでチェック・ボックスを選択してこのオプションを有効にします。

このオプションを有効にすると、マッピングのあいまいさが自動的に解決されます。

このオプションは、マッピング・ファイルまたはアノテーションのいずれかでマッピング情報が検出されない場合にのみ適用可能です。

デフォルト値はfalseです。

SmartUpgradeを信頼してあいまいさを解決する場合、このオプションを有効にします。

-sessionImplKey

ステートフルWebサービスのセッション・バインド・キー

このオプションは、特にWebサービスのアーティファクト生成に適用されます。カテゴリ「web-services」が有効な場合、「-generate」引数と一緒に使用してください。

ステートフルWebサービスの場合に、ビジネス実装をHTTPセッションにバインドするために使用されるバインド・キーです。デフォルト値は、生成された実装クラスから導出されます。デフォルト値はWebサービス・レベルでオーバーライドできます。

-sessionTimeoutSecs

ステートフルWebサービスのセッション・タイムアウト(秒)

このオプションは、特にWebサービスのアーティファクト生成に適用されます。カテゴリ「web-services」が有効な場合、「-generate」引数と一緒に使用してください。Webサービスのセッション・タイムアウト(秒単位)です。

この値がアプリケーションのHTTPセッション・タイムアウトを超えることはありません。デフォルト値は1,200です。

-skipGlueCode

glueコード生成のスキップ

値をtrueに設定するか、OC4J Webサービス・アップグレード・ウィザードのページでチェック・ボックスを選択してこのオプションを有効にします。

このオプションが有効な場合、glueコード生成をスキップする必要があります。有効な場合、ターゲット・プランの生成もスキップされます。生成されたglueコードを変更し、アプリケーションのコンパイルとパッケージ化が必要な場合にこのオプションを使用します。

-stopAtTargetPlan

アップグレード・ターゲット・プラン生成後に停止

このオプションは、特にWebサービスのアーティファクト生成に適用されます。カテゴリ「web-services」が有効な場合、「-generate」引数と一緒に使用してください。

glueコード生成を行う必要があるかどうかを示すフラグ(true/false)。デフォルト値はfalseで、glueコード生成が行われます。オプションの値がtrueの場合、ターゲット・アップグレード・プランが生成されると、Webサービス・アップグレードは停止します。

ソース・アップグレード・プランは、(スキップされないかぎり)ターゲット・アップグレード・プランの生成前に生成されます。このオプションは、ユーザーがターゲット・アップグレード・プランを編集し、別の手順でglueコードを生成する場合に使用されます。

-targetStackHome

適用なし

ターゲットWebLogic Serverホームの指定に使用される必須のコマンドライン・プロパティ。例:

C:\Oracle\Middleware\wlserver_10.3

大量のアプリケーションを移行する場合、Oracle JDeveloperの起動前に環境変数WL_HOMEを設定しておけば、このプロパティを繰り返し指定しなくて済みます。

WL_HOME環境変数に設定した値は、アップグレード・プロセスですべてのアプリケーションに適用されます。

このプロパティはOracle JDeveloperの使用時は必要ありません。SmartUpgrade Oracle JDeveloper拡張機能により、Oracle JDeveloperと一緒にインストールされたOracle WebLogic Server環境のライブラリとその他の必要なファイルが自動的に使用されるためです。

詳細は、3.1.7.1項「Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリの特定」を参照してください。

-useJSF

最新のJSFライブラリを使用する

JSFライブラリはWebアプリケーション・ライブラリとして提供され、JSF機能を使用する該当のWebアプリケーションのWLSにデプロイする必要があります。

-useJSTL

最新のJSTLライブラリを使用する

JSTLライブラリはWebアプリケーション・ライブラリとして提供され、JSTL機能を使用する該当のWebアプリケーションのWLSにデプロイする必要があります。

-wrapperNullAllowed

ラッパーNull値許可

このオプションは、特にWebサービスのアーティファクト生成に適用されます。カテゴリweb-servicesが有効な場合、-generate引数と一緒に使用してください。

コマンドラインで-wrapperNullAllowed(または-wrapperNullAllowed true)を渡すか、OC4J Webサービス・アップグレード・ウィザードのページでチェック・ボックスを選択してこのオプションを有効にします。

有効な場合、Null値は、アップグレード前にアプリケーションにすでに存在するラッパー・タイプに対して許可されます。

デフォルト値はfalseです。この場合、ラッパー・タイプのNull値は空のオブジェクトで表されます。

WebLogic Server JAX-RPC Webサービスでは、ラッパー・タイプにNull値は許可されないことに注意してください。


3.1.7 SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースの使用例

次の項では、Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのアップグレードに役立つSmartUpgradeコマンドライン・オプションの使用例を示します。

3.1.7.1 Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリの特定

SmartUpgradeの多くの操作では、Oracle WebLogic Serverで提供される特定のライブラリやリソースが必要になります。

SmartUpgradeをOracle JDeveloperの拡張機能として実行する場合、SmartUpgradeは、Oracle JDeveloperインストーラでインストールするOracle WebLogic Serverソフトウェアを使用してこれらのファイルを自動的に探します。詳細は、2.1項「Oracle JDeveloperのインストールと構成」を参照してください。

ただし、コマンドラインでは、環境変数WL_HOMEを定義するか、-targetStackHomeオプションを使用して、この目的で使用するOracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリの場所を指定する必要があります。

たとえば、WL_HOME変数を定義する場合、次のようになります。

set WL_HOME=c:\middleware\wlserver_10.3

-targetStackHomeオプションを使用するには、次の例を参照してください。

java -jar smartupgrade.jar
     --ears myApp.ear
     -generate
     -category web-services
     -targetStackHome c:\middleware\wlserver_10.3

3.1.7.2 SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用したエンタープライズ・アーカイブ(EAR)・ファイルの分析

特定のエンタープライズ・アーカイブ(EAR)・ファイルのSmartUpgradeレポートを生成するには、次のコマンド構文を使用します。

java -jar smartupgrade.jar --ears path_of_ear_file.ear

たとえば、myApp.earというEARファイルがあり、このファイルがC:\MyAppsというディレクトリに存在する場合、次のコマンドを使用します。

java -jar smartupgrade.jar --ears C:\MyApps\myApp.ear

SmartUpgradeは、最後のウィンドウに書き込まれるレポートを生成します。レポート結果を保存するには、出力をファイルにリダイレクトします。たとえば、次の例は、report.txtというファイルへの出力のリダイレクト方法を示しています。

  • Windowsオペレーティング・システムの場合:

    java -jar smartupgrade.jar --ears C:\MyApps\myApp.ear > account_report.txt
    
  • UNIXオペレーティング・システムの場合:

    java -jar smartupgrade.jar --ears /home/MyApps/myApp.ear > account_report.txt
    

3.1.7.3 SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用したOracle WebLogic Serverアーティファクトの生成

SmartUpgradeはレポートを生成する他に、限定数のアーティファクトを生成することもできます。限定されたアーティファクトにより、アプリケーションの更新がさらに容易になるため、Oracle WebLogic Serverにアプリケーションを正常にデプロイできます。

少なくとも、次の操作を行う必要があります。

  • -generateオプションを使用して、アーティファクトを生成します。

  • ターゲット・サーバーのホーム・ディレクトリを特定する必須の-targetStackHomeオプションを指定します。

たとえば、myApp.earというアーカイブに関してSmartUpgradeレポートの他にアーティファクトを生成するには、次のコマンドを使用します。

java -jar smartupgrade.jar 
     --ears archive_name
     -generate
     -targetStackHome c:\middleware\wlserver_10.3 

別の例として、次の操作を実行するとします。

  • Oracle WebLogic Serverホームを指定します。

  • アップグレードのアーティファクトの生成をWebサービス・アーティファクトのみに限定します。

  • アプリケーション・アーカイブには含まれなくてもクラスのロードに必要な追加ライブラリのクラスパスを指定します。

  • SmartUpgradeでパフォーマンス分析用計測コードが生成されるように指定します。

この場合、次のコマンドを入力します。

java -jar smartupgrade.jar 
     --ears archive_name
      -generate 
      -category web-services 
               -targetStackHome c:\middleware\wlserver_10.3 
               -additionalClassPath path_to_libraries
               -evaluate

この分析結果については、第4章「SmartUpgrade生成アーティファクトの使用」を参照してください。

3.1.7.4 SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用したHTMLレポートの生成

SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースは、デフォルトでテキスト形式のレポートを生成し、そのレポートは現在のマシンの標準出力に書き込まれます。ほとんどの場合、出力は最後のウィンドウに書き込まれます。

オプションでHTML形式のレポートを生成できます。HTML形式のレポートには、出力が読みやすくなるように見出しとリストが含まれます。さらに、オペレーティング・システムのコマンドを使用して、出力をファイルにリダイレクトできます。生成されたHTMLファイルは、HTMLの読取りが可能なWebブラウザやその他のツールで読み取ることができます。

たとえば、account_mgmt.earというEARファイルがあり、このファイルがC:\MyAppsというディレクトリに存在する場合、次のコマンドを使用してaccount_mgmt_report.htmlというHTMLファイルを生成します。

java -jar smartupgrade.jar --ears myApp.ear -html > account_mgmt_report.html

関連情報については、3.1.8項「SmartUpgrade結果情報とエラー・レポートの出力の制御」を参照してください。

3.1.7.5 SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースの特定のルール・カテゴリへの結果の制限

SmartUpgradeがデフォルトでレポートを生成し、オプションでアーティファクトを生成するには、選択したアーカイブまたはOC4Jサーバー構成にすべてのルール・カテゴリを適用します。

ただし、レポートのサイズを制限する場合や、アプリケーションの特定の面に焦点を当てる場合、特定のSmartUpgradeルール・カテゴリに分析を限定できます。

たとえば、myApp.earアプリケーションのデータ・ソース構成のみを分析する場合は次のようになります。

java -jar smartupgrade.jar --ears myApp.ear -category data-sources

複数のカテゴリを適用するには、カテゴリをスペースで区切ります。例:

java -jar smartupgrade.jar --ears myApp.ear -category data-sources web-app

表3-4は、レポートを生成し、オプションでアプリケーション・アーティファクトを生成する場合に適用可能なSmartUpgradeルール・カテゴリの説明です。


注意:

アーティファクトを生成する場合、-categoryオプションの指定に注意してください。-categoryオプションと-generateオプションをどちらも使用する場合、指定したカテゴリのアーティファクトのみが生成されます。

表3-4 SmartUpgradeルール・カテゴリのリスト

ルール・カテゴリ カテゴリを使用して分析する内容

adf

Oracle Application Development Framework (Oracle ADF)に固有のアーティファクト。

api

アプリケーションで使用される標準アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)。このルール・カテゴリは、Oracle WebLogic ServerでサポートされないOC4Jおよびサード・パーティのAPIをチェックします。

app-client

アプリケーション内のクライアント・インタフェース。

classloading

アプリケーションで使用されるクラスロード構成と共有ライブラリ。

cluster

アプリケーションのクラスタ固有の構成設定。

data-sources

OC4J固有のデータ・ソースの構成設定。

ejb

アプリケーションで使用されるEnterprise Java Beans。

jca

J2EE Connector Architecture (JCA)の構成設定とアーティファクト。

jms

Java Messaging Serverの構成設定とアーティファクト(Oracle Enterprise Messaging Service (OEMS)の使用を含む)。

jmx

アプリケーションで使用されるJava Management Extensions (JMX)。

jndi

Javaネーミング・ディレクトリ・インタフェース(JNDI)の構成設定とアーティファクト。

jta

JavaトランザクションAPI (JTA)の構成設定とアーティファクト。

rmi

リモート・メソッド呼出し(RMI)の構成設定とアーティファクト。

security

セキュリティの構成設定とアーティファクト。

soa

サービス指向アーキテクチャ(SOA)の構成設定とアーティファクト。

web-app

Webアプリケーションの構成設定とアーティファクト。

web-services

Webサービスの構成設定とアーティファクト。

webcache

Oracle Web Cacheの構成設定。


3.1.7.6 SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用した10g リリース2(10.1.2)アプリケーションの分析

デフォルトでは、アップグレードするアプリケーションが、以前にOracle Application Server 10g リリース3(10.1.3)にデプロイされていたことが前提となります。

ただし、SmartUpgradeが10g リリース2(10.1.2)に固有の機能、構成設定、またはアーティファクトに関してアプリケーションを分析するように指定するには、-targetオプションを使用します。

Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)インストールの一部としてOC4Jに以前にデプロイされたアプリケーションをアップグレードする場合、-targetオプションを次のように使用します。

java -jar smartupgrade.jar --LOCATOR_NAME -target 10.1.2

例:

java -jar smartupgrade.jar --ears C:\myApps\my1012App.ear -target 10.1.2

3.1.8 SmartUpgrade結果情報とエラー・レポートの出力の制御

SmartUpgradeは、stdout出力ストリームとstderr出力ストリームをどちらも使用します。

SmartUpgradeはすべての結果情報をstdoutに出力します。使用するオペレーティング・システムやコマンドライン・シェルのルールに従ってこの出力をファイルにリダイレクトできます。

また、-output output_fileオプションを使用して、指定のファイルにストリームを出力できます。次の例を検討してください。

java -jar smartupgrade.jar -output report.txt
java -jar smartupgrade.jar -html -output report.html

SmartUpgradeはstderrストリームを使用して、コマンドラインでステータスと診断をレポートします。-quietフラグにより、stderrへの出力が停止します。-quietオプションを指定する場合、ステータス・メッセージや診断メッセージは出力されません。

-quietオプションと-outputオプションを組み合せて使用すると、SmartUpgradeの個別の内部動作の特徴を管理し、SmartUpgradeによる出力の生成を制御できます。

関連情報については、3.1.7.4項「SmartUpgradeコマンドライン・インタフェースを使用したHTMLレポートの生成」を参照してください。

3.2 SmartUpgradeとApache Antの統合

開発環境でApache Antを使用する場合、例3-2に示すカスタムAntタスクを使用して、SmartUpgradeと既存のAnt環境を統合できます。

例3-2 SmartUpgradeのカスタムAntタスク

<taskdef
   name="SmartUpgrade"
   classname="oracle.smartupgrade.UpgradeTask"
   classpath="${basedir}/smartupgrade.jar"/>

例3-2に示すように、taskdefを定義すると、Antスクリプト内からSmartUpgradeを実行できます。

例3-3は典型的な例で、demoディレクトリ内のすべてのEARファイルを再帰的に探し、SmartUpgradeを実行して各ファイルを調べます。例3-3upgrade locator要素に使用される有効な値は、JavaコマンドラインのLOCATOR_NAMEに使用される値と同じです。

詳細は、3.1.5.2項「SmartUpgradeロケータの特定」を参照してください。

例3-3 Apache Ant内でのSmartUpgradeカスタムAntタスクの使用

<target name="test" depends="declare">
   <SmartUpgrade flags="-quiet"
      <upgrade locator="ears">
         <fileset dir="${basedir}/demo">
            <include name="**/*.ear" />
         </fileset>
      </upgrade>
   </SmartUpgrade>
</target>