この付録では、Desktopの使用を有効化するために実行の必要な構成タスクについて説明します。
この付録では次の項について説明します。
Desktopクライアントのソフトウェア・インストーラは、システム管理者がソフトウェアをロールアウトできる、多くのカスタム・インストール・オプションをサポートしています。
いくつかのコマンドライン・パラメータを使用して、インストール・プロセスの一部を自動化できます。
MSIインストーラ
MSIインストーラに対し、次のようにコマンドライン・パラメータを使用します。
msiexec /q /i "DIS-11.1.x.yy-Setup.msi" OUTLOOK=0 INSTALLDIR="C:\Desktop"
64ビットのWindowsシステムの場合は、次のパラメータを使用します。
msiexec /q /i "DIS-11.1.x.yy-x64-Setup.msi" OUTLOOK=0 INSTALLDIR="C:\Desktop"
/i
スイッチはインストールするMSIパッケージの名前を指定します。INSTALLDIR
はDesktopソフトウェアのインストール・ディレクトリを指定します。パラメータ値に空白が含まれる場合のみ二重引用符が必要となりますが(インストール・ディレクトリとしての"C:\Program Files\Desktop"など)、空白のない値にこれを使用しても影響はありません。
OUTLOOK
パラメータの詳細は、第E.1.2項「統合の無効化」を参照してください。
EXEインストーラ
EXEインストーラは、次のようにコマンドラインから起動できます。
DIS-11.1.x.yy-Setup.exe /v"WORD=0 EXCEL=0 INSTALLDIR=\"C:\Program Files\Desktop\""
64ビットのWindowsシステムの場合は、次のパラメータを使用します。
DIS-11.1.x.yy-x64-Setup.exe /v"WORD=0 EXCEL=0 INSTALLDIR=\"C:\Program Files\Desktop\""
/v
スイッチは、インストーラにパラメータを渡します。/v
スイッチ・セクション全体が二重引用符で囲まれていることに注意してください。前述のINSTALLDIR
プロパティと同様に、コマンドライン引数に空白が含まれている場合には、これを二重引用符で囲む必要があります。また、二重引用符の前の円記号(\)に注意してください(/v
スイッチの場合、これらは二重引用符の内側にあります)。
Desktopインストーラは、特定のソフトウェアの統合を無効にするために使用される、多くのコマンドライン・オプションを提供します。インストーラがコンピュータ上の既存のソフトウェア(Microsoft Word、PowerPoint、Excelなど)に統合を適用できることを検出すると、通常、インストーラは自動的に統合の設定を試みます。特定のソフトウェア製品に対して統合を設定しない場合、次のコマンドライン・スイッチを使用してその統合を無効にします。
EXPLORER=0
WORD=0
POWERPOINT=0
EXCEL=0
OUTLOOK=0
NOTES=0
スイッチ名には大文字を使用します。コマンドラインでのこれらのスイッチの使用方法の例は、第E.1.1項「コマンドライン操作」を参照してください。
スイッチはソフトウェア統合を無効にする場合にのみ使用します。クライアント・コンピュータで検出されるアプリケーションのソフトウェア統合を有効にするために、スイッチを使用する必要はありません。
MSIインストーラにより、管理者は、1つの実行可能ファイルを多くのマシンで実行することが可能なサード・パーティ・ツール(SMSやnetOctopusなど)を使用して、Desktopクライアント・ソフトウェアを複数のクライアント・マシンにロールアウトできます。Desktopクライアント・ソフトウェアのMSIインストーラは、SMSで構成できるサイレント・インストール・オプションをサポートしています。
Desktopソフトウェアをサイレントにインストールするコマンドは次のとおりです。
msiexec /q /i "DIS-11.1.x.yy-Setup.msi" OUTLOOK=0 INSTALLDIR="C:\Desktop"
64ビットのWindowsシステムの場合は、次のコマンドを使用します。
msiexec /q /i "DIS-11.1.x.yy-x64-Setup.msi" OUTLOOK=0 INSTALLDIR="C:\Desktop"
Windowsシステムでレジストリ・ファイルを作成することにより、コンテンツ・サーバーの接続を追加できます。Desktop Integration Suiteは、インストール・プログラムのディレクトリにあるdefaults.reg
という名前のレジストリ・ファイルを実行して、サーバーの構成および設定をサポートします。そのファイルは標準のインストール・ファイルの一部として含まれていないため、作成する必要があります。
レジストリ・ファイルにサーバーを追加すると、ユーザーはコンピュータの接続の設定から解放され、設定プロセスが自動化されます。この方法でサーバー接続を追加すると、ユーザーは各自のデスクトップ(Windows Explorer、電子メール・クライアントまたは任意のデスクトップ・アプリケーション)からサーバー接続を削除できません。
レジストリ・ファイル・エントリのサンプル
次のレジストリ・ファイル・エントリのサンプルは、コンテンツ・サーバー・インスタンス、WebDAVサーバーおよびコンテンツDBサーバー用の例で、コード行の次にコメントがあります。
レジストリ・ファイル・エントリのサンプルはHKEY_LOCAL_MACHINE
の下にあります。ユーザーがインストーラを実行する場合は、HKEY_LOCAL_MACHINE
のかわりにHKEY_CURRENT_USER
を使用します。
HKEY_LOCAL_MACHINE
を使用すると、ユーザーはHKEY_LOCAL_MACHINE
エントリを変更する権限を持っていないため、ServerAuth
またはRememberMetaData
の値を変更できません(Windowsのポリシーが変更を許可するように設定されないか、ユーザーが管理者ではない場合)。
HKEY_LOCAL_MACHINE
値はHKEY_CURRENT_USER
値をオーバーライドします。
REGEDIT4
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\Universal Content Management\Desktop Integration Suite\WebDAV\Servers\Corporate]
"ServerType"="ucm"
"ServerURL"="http://corporate/cs/idcplg/webdav"
(このレジストリ・エントリでは、サーバーはコンテンツ・サーバー・インスタンス、サーバーの表示名はCorporate
、WebDAVサーバーのURLはhttp://corporate/cs/idcplg/webdav
です。)
[HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\ORACLE\Universal Content Management\Desktop Integration Suite\Shared\Config\Corporate] "HostCgiUrl"="http://corporate/cs/idcplg" "ServerAuth"=REG_DWORD:0x00000000 (0) "RememberMetaData"=REG_DWORD:0x00000000 (0)
(このレジストリ・エントリでは、サーバーはコンテンツ・サーバー・インスタンス、サーバー名はCorporate
、CGIのURLはhttp://corporate/cs/idcplg
、ユーザー・インタフェースのURLはhttp://corporate/wcc/faces
です。コンテンツDBサーバーおよびWebDAVサーバーでは、これらのレジストリ・エントリは使用されません。)
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\Universal Content Management\Desktop Integration Suite\WebDAV\Servers\Department] "ServerType"="dav" "ServerURL"="http://corporate/content/app/explorerPage.jspx" "Single Sign-On Url"="http://section/content/app/explorerPage.jspx" "Use Single Sign-On"=REG_DWORD:0x00000001 (1)
(このレジストリ・エントリでは、サーバーはWebDAVサーバー、サーバーの表示名はDepartment
、WebDAVサーバーのURLはhttp://corporate/content/app/explorerPage.jspx
で、シングル・サインオン・ページは識別されており、シングル・サインオンは実装されています。)
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\Universal Content Management\Desktop Integration Suite\WebDAV\Servers\Section] "ServerType"="cdb" "ServerURL"="http://section/content/dav" "Single Sign-On Url"="http://section/content/app/explorerPage.jspx" "Use Single Sign-On"=REG_DWORD:0x00000001 (1)
(このレジストリ・エントリでは、サーバーはコンテンツDBサーバー、サーバーの表示名はSection
、WebDAVサーバーのURLはhttp://section/content/dav
で、シングル・サインオン・ページは識別されており、シングル・サインオンは実装されています。)
Desktopには、コンテンツ・サーバー・インスタンス上のコンテンツをWebブラウザの検索フィールドから直接検索できるようにする、ポピュラーな各種Webブラウザのプラグインが用意されています。
Oracle WebCenter Content Serverインスタンスのデフォルトの検索プロバイダ名は「Oracle WebCenter Content検索」ですが、この名前はより意味のあるサーバー名に変更することもできます。
デフォルトの検索プロバイダ名を変更する手順は次のとおりです。
コンテンツ・サーバーに管理者としてログインします。
「管理」、「SERVERの構成」の順に選択します。
「構成」ページの「機能とコンポーネント」で、「有効なコンポーネントの詳細」をクリックします。
インストールされているコンポーネントのリストでDesktopIntegrationSuiteを探し、「構成」リンクをクリックします。
更新コンポーネント情報ページで、「Webブラウザ検索プラグインを有効にする」チェック・ボックスが選択されていることを確認します。
「Webブラウザ検索プラグイン・タイトル」フィールドにサーバーの検索プロバイダ名を入力します。組織内で一意の検索プロバイダ名を選択します。2つのサーバーが同じ検索プロバイダ名を持つことはできません。
入力したら、新しい設定を有効にする場合は「更新」、変更を取り消す場合は「リセット」、すべてデフォルトの設定に戻すには「インストール設定に戻る」をクリックします。
コンテンツ・サーバーを再起動します。
コンテンツ・サーバー・インスタンスで、コンテンツ階層コンポーネントとしてFramework Foldersを使用している場合、サブフォルダ検索を有効にできます。これにより、コンテンツ検索を現在のフォルダにのみ適用するか、そのフォルダのすべてのサブフォルダを含めて適用するかを指定できます。
サブフォルダ検索を有効にするには、コンテンツ・サーバーをOracle Text検索エンジンを使用するように構成し、いくつかの要素をその検索フォームに追加する必要があります。
サブフォルダ検索を有効にする手順は次のとおりです。
コンテンツ・サーバーの管理サーバーにログインします。
「一般構成」を選択します。
「一般構成」ページで、追加の構成値セクションに次のエントリが含まれていることを確認します。
SearchIndexerEngineName=OracleTextSearch FoldersIndexParentFolderValues=true
「保存」をクリックします。
コンテンツ・サーバーを再起動します。
検索コレクションの索引を再構築します。
コンテンツ検索フォームには、「親フォルダ」フィールドおよび「サブフォルダを含める」チェック・ボックスが含まれ、これにより、ユーザーは検索問合せを現在のコンテンツ・フォルダにのみ制限するか、すべてのサブフォルダを対象にできます。
管理者は、電子メール・ヘッダー・フィールドを、コンテンツ・サーバーにチェックインされるメッセージのメタデータ・フィールドにマッピングできます。MSGメタデータのマッピングはMicrosoft Outlookのメッセージ形式に使用され、EMLメタデータのマッピングはインターネット・メールのメッセージ形式に使用されます。
6つの標準の電子メール・メタデータ・マッピングはオーバーライドできません。追加のマッピングの作成のみ可能です。
電子メールのメタデータをマップする手順は次のとおりです。
コンテンツ・サーバーに管理者としてログインします。
「管理」、「電子メール・メタデータの構成」、「MSGメタデータのマップ」または「EMLメタデータのマップ」の順に選択します。
電子メール・メタデータ・マッピングページで、「使用できるフィールド」にリストされている電子メール・ヘッダー・フィールドは、メタデータにマップされません。「マップされたフィールド」のフィールドはメタデータにマップされます。右および左の矢印を使用してフィールドを選択し、これをグループから別のグループへ移動します。上および下の矢印を使用して各グループ内のフィールドをソートします。
フィールドが「マップされたフィールド」に追加されたりここから削除されると、そのフィールドのドロップダウン・リストが「マップされた値」の下に表示されます。マップされた各電子メール・ヘッダー・フィールドで、ドロップダウン・リストからメタデータ・フィールドの値を選択します。
すべてのフィールドをメタデータの値で更新したら、「保存」をクリックします。
組織では、個別のアイデンティティおよびアクセス管理ソフトウェアを使用できます。このソフトウェアは、セキュアなフォームベースのログイン画面を提供してユーザーを認証し、アクセス権を制御します。Desktopは、フォームベースのログインと互換性があります。これを有効化するには、DesktopでHTMLレスポンスがフォームベースのログイン・ページとして識別されるように、コメントをログイン・ページに追加します。ユーザーには、標準のコンテンツ・サーバー・ログインのかわりに、フォームベースのログインが表示されます。
フォームベースのログインを構成する手順は次のとおりです。
ファイル・システムのログイン・フォーム(Netegrity SiteMinderの場合はlogin.fccなど)を検索します。このフォームの場所は、認証システムの設定方法によって異なります。
フォームをテキスト・エディタで開きます。
次のコメント(スペースなし)をフォームのHEADセクションに追加します。
<!--IdcClientLoginForm=1-->
重要: フォームのHEADセクションには、多数のコードが含まれている場合があります。提供されるページには、レスポンスの最初の5,000文字以内に、そのHTMLコメント(またはトークン)が必要です。これがない場合、サーバー接続は失敗する場合があります。 クライアント・コンピュータ上のソフトウェアは、プロンプト・コードがあればこれを使用して、レスポンスで |
フォームを保存して閉じます。
デフォルトでは、Desktopは次の正規表現を使用してフォームベースのログインを識別します。
<!--IdcClientLoginForm=1-->| <form .*sso.* name=\"LoginForm\"| <form *name=\"loginForm\"
この正規表現は、Windowsレジストリで構成できます。コードはまず次のレジストリ・エントリにあります。
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\Universal Content Management\Desktop Integration Suite\WebDAV\Servers\SERVER_NAME] "Form Based Logins Reg Exp"="REGULAR_EXPRESSION"
コードはさらに、次のレジストリ・エントリにあります。
[HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Oracle\Universal Content Management\Desktop Integration Suite\WebDAV\Servers\SERVER_NAME] "Form Based Logins Reg Exp"="REGULAR_EXPRESSION"
コードはさらに、次のレジストリ・エントリにあります。
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\Universal Content Management\Desktop Integration Suite\WebDAV]
"Form Based Logins Reg Exp"="REGULAR_EXPRESSION"
最後に、コードは次のレジストリ・エントリにあります。
[HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Oracle\Universal Content Management\Desktop Integration Suite\WebDAV]
"Form Based Logins Reg Exp"="REGULAR_EXPRESSION"
これらのWindowsレジストリ・エントリにカスタムの正規表現が定義されていない場合は、デフォルトの正規表現が使用されます。