このドキュメントでは、Oracle Virtual Assembly Builderの概念、トポロジおよび構成について説明します。ここでは、次のトピックについて説明します。
このドキュメントは、組織でOracle Virtual Assembly Builderを使用するシステム管理者を対象としています。
このリリースのOracle Virtual Assembly Builderには、次の新機能または製品拡張機能があります。
スタンドアロンのOracle Virtual Assembly Builder Deployerの導入。Oracle Virtual Assembly Builder Deployerは、Oracle Virtual Assembly Builder Studioによって作成されるアセンブリ・アーカイブのリポジトリを保守するWebアプリケーションです。Oracle Virtual Assembly Builder Deployerでは、Oracle VMなどの仮想化されたシステムにこれらのアセンブリ・アーカイブを登録するための操作と、アセンブリ・アーカイブによって定義されるソフトウェア・システムのデプロイメントを編成するための操作を提供します。
Oracle Virtual Assembly Builder Deployerには、Oracle Exalogicを活用するカスタム・アプリケーションの作成で使用するためのWebサービスAPIが組み込まれています。WebサービスAPIでは、アセンブリ・アーカイブのアップロード、仮想化システムへのアセンブリ・アーカイブの登録、およびアセンブリ・アーカイブに定義されるシステムのアセンブリ・インスタンスの管理のための操作を提供します。『Oracle Virtual Assembly Builder開発者ガイド』を参照してください。
abctl
コマンドライン・インタフェースも組み込まれています。このインタフェースは、同じWebサービスAPIの最上部に構築され、同じ操作をすべて提供します。
Oracle Virtual Assembly Builder Deployerでは、すべてのアセンブリ操作が認証および認可されるロール・ベースのアクセス制御を提供します。
Oracle Virtual Assembly Builderでは、次のソフトウェアへのアセンブリのデプロイメントがサポートされるようになりました。
Oracle VM 3.0および
Oracle Exalogic
オープン仮想化アーカイブ(OVA)としてのアセンブリ・アーカイブのサポート。アセンブリ・アーカイブには、1つ以上のVMイメージと、VMイメージがどのように相互に関連付けられているかを記述したメタデータ・ファイル(OVF)が格納されます。
複数のネットワーク・インタフェースのサポート: アプライアンスでは、複数のネットワーク・インタフェースを定義したり、入力エンドポイントを選択して特定のネットワーク・インタフェースなどにバインドしたりできるようになりました。
複数の仮想ネットワーク(Vnet)のサポート: 1つのアセンブリに複数の仮想ネットワーク(Vnet)を定義したり、アプライアンスのネットワーク・インタフェースを異なるVnetにバインドしたりできるようになりました。
共有ストレージのサポート: アプライアンスのファイル・セットは共有またはローカルとして構成できます。基礎となるデプロイメント・プラットフォームでサポートされる場合、アセンブリ内の個々のアプライアンスで共有されるようにそのファイル・セットを指定できます。デプロイメント・プラットフォームの共有ストレージ・デバイスには、共有ファイル・セットのコンテンツをアセンブリ・デプロイメントの一部として移入できます。
拡張されたファイル所有権のサポート: アプライアンス内では、ファイル所有権の権限(オペレーティング・システム・ユーザーおよびグループ)を各ファイル・セット・レベルで定義できるようになりました。
ゼロカウント・アプライアンス: 初めにアプライアンス・インスタンスがゼロのアセンブリ内のアプライアンスをデプロイする機能。アプライアンス・インスタンスがゼロのため、そのアプライアンスに対してVMインスタンスは作成されません。後続のスケーリング操作では、アセンブリ構成の一部であるのに初めにインスタンス数がゼロで"デプロイされた"アプライアンスに、アプライアンス・インスタンスを追加できます。
カスタム・アプライアンス・プロパティ: カスタム・プロパティをアプライアンスに追加する機能。このカスタム・プロパティは、アセンブリの編集中にアプライアンスの事前定義されたプロパティとともに、またデプロイメント・プランの一部として編集できます。この機能により、アプライアンス内のOracle製品とともにデプロイされるカスタム製品またはコンポーネントを構成、操作できます。
アンチアフィニティのサポート: デプロイメント・ターゲットの異なる物理ホストにわたって、特定のアプライアンスの複数のインスタンスを配置するための要件を指定できます。
Oracle Virtual Assembly Builderでは、次の追加製品のイントロスペクションおよびデプロイメントがサポートされるようになりました。
Oracle SOA: 既存のSOA WebLogic Serverデプロイメントを調べ、SOAドメイン内のすべての構成とともに、MDS内のコンテナ構成およびデプロイされたコンポジットを取得します。
Oracle Service Bus: Oracle Service BusがOracle SOAありで、またはOracle SOAなしで構成されているOracle WebLogic Serverドメインを調べ、取得します。
Oracle Tuxedo: 単一または複数マシンのOracle Tuxedoドメインと、そのドメインが(アドオンも含め)存在するOracleホーム・ディレクトリを調べ、取得します。
Oracle Traffic Director: Oracle Traffic Directorインスタンスの実行時の動作を決定する一連の構成可能な要素(メタデータ)を調べ、取得します。
Oracle RAC Database: Oracle ClusterwareおよびOracle RAC Databaseのコンポーネントを調べ、そのメタデータを取得します。
汎用アプライアンス: 不透明なスタンドアロンの自己完結型製品またはアプリケーションをOracle Virtual Assembly Builderでは組込みサポートされていないアプライアンスとして作成およびデプロイする機能。
外部アプライアンス: Oracle Virtual Assembly Builder以外で作成され、Oracle VM 3.0のデプロイメントと互換性がある仮想マシン・テンプレートは、Oracle Virtual Assembly Builderカタログに外部アプライアンスとしてインポートできます。インポートすると、外部アプライアンスは、アセンブリの一部として編集、追加およびデプロイできます。
修正され、さらに合理化された、IDEルック・アンド・フィールを持つOracle Virtual Assembly Builder Studioグラフィック・ユーザー・インタフェース。これには、アセンブリ、アプライアンスおよびデプロイメントのコンテンツを表示する構造ペイン、「デプロイメント」ナビゲータ、切り離された「デプロイメント・プラン」ナビゲータの他、登録およびデプロイメントに対するドラッグ・アンド・ドロップのサポートが含まれます。
Oracle Enterprise Manager 12cとの統合: Oracle Virtual Assembly Builder Studioでは、Oracle Enterprise Managerソフトウェア・ライブラリに対するアセンブリ・アーカイブの参照、アップロードおよびダウンロードがサポートされます。
柔軟なインストール・オプション: 必要な機能のインストールおよび構成が可能になります。Oracle Virtual Assembly Builder Studioのみ、Oracle Virtual Assembly Builder Deployerのみ、あるいはその両方を選択して、同じマシンまたは異なるマシンにインストールおよび構成できます。
オラクル社のアクセシビリティへの取組みの詳細は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
を参照してください。
Oracleサポートへのアクセス
Oracleカスタマは、My Oracle Supportから電子サポートにアクセスできます。詳細は、http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
またはhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
(聴覚障害者向け)を参照してください。
詳細は、ドキュメント・セットに含まれる次のドキュメントを参照してください。
『Oracle Virtual Assembly Builderインストレーション・ガイド』
『Oracle Virtual Assembly Builder開発者ガイド』
『Oracle Virtual Assembly Builderリリース・ノート』
このマニュアルでは次の表記規則を使用します。
規則 | 意味 |
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太字 |
太字は、操作に関連するGraphical User Interface要素、または本文中で定義されている用語および用語集に記載されている用語を示します。 |
イタリック体 |
イタリックは、ユーザーが特定の値を指定するプレースホルダ変数を示します。 |
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固定幅フォントは、段落内のコマンド、URL、サンプル内のコード、画面に表示されるテキスト、または入力するテキストを示します。 |