Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity Managementクイック・インストレーション・ガイド 11g リリース1(11.1.1.7.0) B55907-06 |
|
前 |
次 |
この章では、Oracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1.7.0)コンポーネントをインストールする前に確認する必要のある情報を提供します。
次の項目が含まれます。
インストールを実行する前に、システム要件および動作保証のドキュメントを読み、インストールする製品の最小インストール要件を環境が満たしていることを確認します。
Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様
このドキュメントには、ハードウェアおよびソフトウェア要件、最小ディスク容量およびメモリー要件、必要なシステム・ライブラリ、パッケージまたはパッチに関する情報が記載されています。
Oracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成
このドキュメントには、サポートされるインストール・タイプ、プラットフォーム、オペレーティング・システム、データベース、JDKおよびサード・パーティ製品が記載されています。
Oracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1.7.0)のインストールの際に発生する相互運用性および互換性の問題については、『Oracle Fusion Middleware相互運用および互換性ガイド』を参照してください。
Oracle Fusion Middleware製品が旧バージョンの他のOracle Fusion Middleware、Oracleまたはサード・パーティ製品と機能するために重要な情報がこのマニュアルに記載されています。この情報は、既存の環境をアップグレードする既存ユーザーと新しいOracle Fusion Middlewareユーザーの両方に適用されます。
現在の環境で64ビットJVMを使用している場合、すべてのOracle Fusion Middlewareコンポーネントで64ビットJVMを使用していることを確認してください。32ビットJVMを使用するコンポーネントと64ビットJVMを使用するコンポーネントを混在させることはできません。
詳細は、次のページで入手可能なOracle Fusion Middleware 11gR1のシステム要件およびサポートされるプラットフォームに関するドキュメントを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html
Oracle Fusion Middlewareコンポーネントを64ビットJVM環境で実行する場合は、WebLogic Serverが64ビットJDKとともにインストールされていることを確認してください。32ビットJVMサポートの場合は、使用プラットフォームの32ビットJVMサポート用に使用環境を構成する方法について、『Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート』を参照してください。
Oracle Identity ManagementをWindowsシステムにインストールする場合、第508条のアクセシビリティに対応するJava Access Bridgeをインストールおよび構成することもできます。これは、第508条のアクセシビリティ機能が必要な場合にのみ必要です。
次のWebサイトからJava Access Bridgeをダウンロードします。
http://java.sun.com/javase/technologies/accessibility/accessbridge/
Java Access Bridgeをインストールします。
access-bridge.jar
とjaccess-1_4.jar
をインストール場所からjre\lib\ext
ディレクトリにコピーします。
WindowsAccessBridge.dll
、JavaAccessBridge.dll
およびJAWTAccessBridge.dll
の各ファイルをインストール場所からjre\bin
ディレクトリにコピーします。
accessibility.properties
ファイルをjre\lib
ディレクトリにコピーします。
このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成で特定する必要のあるディレクトリについて説明します。特定のインストーラ画面については記載していません。インストール時に、この項に記載されていない他のコンポーネントに固有のディレクトリを特定する必要があります。
この項で説明する共通ディレクトリの内容は、次のとおりです。
Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリの場所を特定します。このフィールドで特定するOracleミドルウェア・ホームの下に、インストールするコンポーネントのOracleホーム・ディレクトリが作成されます。また、Oracleミドルウェア・ホームの下にOracle共通ホーム・ディレクトリが作成されます。Oracle共通ホームには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlおよびOracle Java Required Files (JRF)に必要なバイナリ・ファイルとライブラリ・ファイルが含まれます。各Oracleミドルウェア・ホーム内には、1つのOracle共通ホームのみ作成できます。
Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、通常MW_HOMEと呼ばれます。
注意: 既存のOracle WebLogic Server管理ドメインにOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、ドメイン内の各Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリのディレクトリ・パスとディレクトリ名が同じである必要があります。 |
コンポーネントのOracleホーム・ディレクトリの名前を入力します。インストーラは、このフィールドに入力する名前を使用して、「Oracle Middlewareホームの場所」フィールドに入力する場所の下にOracleホーム・ディレクトリを作成します。バイナリやライブラリなどの、コンポーネントのホストに必要なファイルがOracleホーム・ディレクトリにインストールされます。
Oracleホーム・ディレクトリは、通常ORACLE_HOMEと呼ばれます。
注意: 既存のOracle WebLogic Server管理ドメインにOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、ドメイン内の各Oracleホーム・ディレクトリのディレクトリ・パスとディレクトリ名が同じである必要があります。 |
Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリのパスを入力します。このディレクトリには、Oracle WebLogic Serverのホストに必要なファイルが含まれます。通常WL_HOMEと呼ばれます。
注意: 既存のOracle WebLogic Server管理ドメインにOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、ドメイン内の各Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリのディレクトリ・パスとディレクトリ名が同じである必要があります。 |
Oracleインスタンス・ディレクトリを作成する場所のパスを入力します。インストーラは、このフィールドに入力した場所と、「Oracleインスタンス名」フィールドに入力した名前を使用して、Oracleインスタンスのディレクトリを作成します。ファイルが存在する既存のディレクトリへのパスを入力しないでください。既存のディレクトリへのパスを入力する場合、そのディレクトリが空である必要があります。
コンポーネントの構成ファイルがOracleインスタンス・ディレクトリにインストールされます。ランタイム・コンポーネントは、このディレクトリにのみ書き込みます。Oracleインスタンス・ディレクトリ用にシステムで任意の場所を特定できます。Oracleインスタンス・ディレクトリは、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に存在する必要はありません。
Oracleインスタンス・ディレクトリの名前を入力します。インストーラは、このフィールドに入力する名前を使用して、「Oracleインスタンスの場所」フィールドに指定する場所にOracleインスタンス・ディレクトリを作成します。このディレクトリは通常ORACLE_INSTANCEと呼ばれます。
インスタンス名は、Oracle Fusion Middlewareがインスタンスを一意に識別するために使用するため、重要です。複数のOracle Fusion Middlewareインスタンス(たとえば、Oracle Identity ManagementインスタンスとOracle WebLogic Serverインスタンス)を同一のコンピュータにインストールする場合、異なる名前を付ける必要があります。
Oracleインスタンスのディレクトリとして入力する名前は、次の条件を満たす必要があります。
英数字とアンダースコア(_)文字のみを含みます。
先頭は英字です(a-zまたはA-Z)。
4文字から30文字の間で構成されます。
コンピュータのホスト名またはIPアドレスの使用は不可
注意: インストール後、Oracleインスタンス名は変更できません。 |
Oracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1)コンポーネントを既存のOracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1)コンポーネントに対してインストールする場合、既存コンポーネントのポートを特定する必要があります。たとえば、Oracle Directory Integration Platform 11g リリース1(11.1.1)を既存のOracle Internet Directory 11g リリース1(11.1.1)コンポーネントに対してインストールする場合、Oracle Directory Integration Platformのインストール時にポートを特定する必要があります。
ポートについての情報は、次の方法を使用して入手できます。
WebLogic Server管理コンソール。
管理コンソールにログインします。「環境」の下の「サーバー」をクリックして、管理サーバーと管理対象サーバーに使用されているポートを確認します。
注意: Oracle Internet Directoryについては、WebLogic Server管理コンソールを使用してポートに関する情報を入手することはできません。 |
$ORACLE_INSTANCE
/config/OPMN/opmn/ports.prop
注意: インストール後にコンポーネントのポート番号を変更する場合、ports.propファイルは更新されません。 |
$ORACLE_INSTANCE
/bin/opmnctl
status -lコマンドを実行して、Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN)により管理されているコンポーネントのポート番号を確認します。
Oracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1)のインストール後、Oracle Identity ManagementコンポーネントをホストするためにOracle WebLogic Serverで必要な最大ヒープ・サイズ(-Xmx
)の最小(最低)レベルを構成する場合は、この項の手順を実行します。
注意: この手順はオプションで、一般にテスト、開発またはデモ環境でのみ実行されます。 この手順はOID、OVD、ODSM、ODIPおよびOIFのみを対象としています。 |
最大ヒープ・サイズの最小(最低)レベルは、次のとおりです。
Oracle WebLogic管理サーバー: 512MB
Oracle WebLogic管理対象サーバー: 256MB
Oracle WebLogic管理サーバーとOracle WebLogic管理対象サーバーのヒープ・サイズを構成するには、次の手順を実行します。
MW_HOME/user_projects/domains
/DOMAIN_NAME
/bin
ディレクトリで、setDomainEnv
スクリプト(.sh
または.bat
)を開きます。
EXTRA_JAVA_PROPERTIES
エントリの最後のオカレンスを検索します。
EXTRA_JAVA_PROPERTIES
の最後のオカレンスで、ヒープ・サイズ・パラメータの最後のオカレンスを検索します(-Xmx
、-Xms
など)。
注意: これらは、Oracle WebLogic管理サーバーのヒープ・サイズ・パラメータです。 |
必要に応じて、Oracle WebLogic管理サーバーのヒープ・サイズ・パラメータ(-Xms
および-Xmx
)を設定します。例: -Xms256m
および-Xmx512m
。
Oracle WebLogic Managed Serverのヒープ・サイズ・パラメータを設定するには、最後に出てくるEXTRA_JAVA_PROPERTIES
エントリの直後に例2-1のテキストを入力し、次の手順を実行します。
必要に応じて、ヒープ・サイズ・パラメータ(-Xms
および-Xmx
)を設定します。例: -Xms256m -Xmx256m
。
wls_ods1
を、Oracle Directory Services ManagerをホストするOracle WebLogic管理対象サーバーの名前に置き換えます。
wls_oif1
を、Oracle Identity FederationをホストするOracle WebLogic管理対象サーバーの名前に置き換えます。
setDomainEnv
スクリプトを保存して終了します。
「スタックの起動」を参照して、Oracle WebLogic管理サーバーとOracle WebLogic管理対象サーバーを再起動します。
注意: UNIXシステムでは、 出力内のヒープ・サイズ・パラメータの最後のオカレンスが有効で、前のオカレンスに優先されます。 |
Oracle Directory Integration Platform (ODIP)とOracle Identity Federation (OIF)はWebLogicドメインとともに構成されます。Oracle Internet Directory (OID)とOracle Virtual Directory (OVD)はWebLogicドメインの有無にかかわらず構成できます。WebLogicドメインを必要とするOracle Identity Management製品については、ノード・マネージャを構成する必要があります。
Oracle WebLogic Serverのインストール後、Oracle Identity Managementをインストールする前に次の手順を実行します。
Oracle WebLogic Serverノード・マネージャ・ユーティリティが停止していることを確認します。実行中の場合は、プロセスを停止します。次のコマンドを使用して、実行中のプロセスを識別して停止します。
UNIXの場合の例:
1)ps-ef | grep -i nodemanager
このコマンドによってノード・マネージャ・プロセスのプロセスIDが返されます。
2)kill -9
<ノード・マネージャ・プロセスのプロセスID>
Windowsの場合:
Windowsタスク マネージャを使用して、実行中のノード・マネージャ・プロセスを識別して停止します。
WL_HOME/common/nodemanager/
ディレクトリにnodemanager.properties
ファイルがあるかどうかを確認します。
nodemanager.propertiesファイルが存在しない場合は、次の手順を実行します。
UNIXの場合:
(<WL_HOME>/server/bin
ディレクトリにある)startNodeManager.sh
を実行し、ノード・マネージャを起動します。
Windowsの場合:
(<WL_HOME>\server\bin
ディレクトリにある)startNodeManager.cmd
を実行し、ノード・マネージャを起動します。
nodemanager.properties
ファイルが存在しない場合、ファイルを開き、ListenPort
パラメータが含まれていて、値が設定されていることを確認します。ListenPort
パラメータが含まれていないか、設定されていない場合、次のようにnodemanager.propertiesファイルを編集して、NODE_MANAGER_LISTEN_PORTがノード・マネージャのリスニング対象となるポートを示すようにします(5556
など)。
ListenPort=NODE_MANAGER_LISTEN_PORT
インストーラは、UNIXシステムではORACLE_INVENTORY_LOCATION
/logs
ディレクトリ、WindowsシステムではORACLE_INVENTORY_LOCATION
\logs
ディレクトリにログ・ファイルを書き込みます。
UNIXシステムで、Oracleインベントリ・ディレクトリの場所がわからない場合は、ORACLE_HOME
/oraInst.loc
ファイルで確認できます。
Microsoft Windowsシステムでは、インベントリ・ディレクトリのデフォルトの場所はC:\Program Files\Oracle\Inventory\logs
です。
次のインストール・ログ・ファイルがログ・ディレクトリに書き込まれます。
installDATE-TIME_STAMP
.log
installDATE-TIME_STAMP
.out
installActionsDATE-TIME_STAMP
.log
installProfileDATE-TIME_STAMP
.log
oraInstallDATE-TIME_STAMP
.err
oraInstallDATE-TIME_STAMP
.log
opatchDATE-TIME_STAMP
.log