Oracle PortalでSitecopyを使用する前に、実行制御ファイルを作成して、MDS RepositoryのPortalスキーマおよび同期対象のファイル・システムにあるディレクトリへのWebDAVアクセスを定義する必要があります。
たとえば、次のような.sitecopyrc
という名前のファイルを作成したとします。
site username server username-pc.at.mycompany.com port 7778 protocol webdav username portal password pword local /home/path1/path2 remote /dav_portal/portal/path3
この例の説明:
Site
は、このファイル内の複数のOracle Portalサイト・エントリを区別する一意の名前です。
Server
は中間層マシンです。
Port
は中間層ポートです。
Protocol
は、WebDAVプロトコル(webdav
)です。MDS RepositoryのPortalスキーマへの接続に使用されます。
Username
は、WebDAVファイル・アップロードを実行するOracle Portal Single Sign-Onユーザーです。
Password
は、Oracle Portal SSOユーザーのパスワードです。
Local
は、レプリケーションのルートとして使用される、ローカル・ファイル・システムのディレクトリです。
Remote
は、ファイルのレプリケーション先となるOracle Portalページへのパスで、次のようになります。
/dav_portal/portal/<page group>/<page>[/<page>]
ファイルの作成後、他のユーザーも読めるようにファイルの権限を設定します。
chmod 0600 .sitecopyrc
Sitecopyを初めて起動すると、次のようなエラー・メッセージが表示されます。
sitecopy: Error: Could not open storage directory: /home/oracle/.sitecopy/ sitecopy: You need to create this directory and set the permissions to 0700.
指定されたディレクトリを作成し、権限を付与します。
cd /home/oracle mkdir .sitecopy chmod 0700 .sitecopy
Sitecopyのインストール後、次のコマンドを入力して、使用可能なオプションとコマンドのリストを表示できます。
sitecopy --help
実行制御ファイルで定義されている1つ以上のサイトへの接続を初期化するには、次のコマンドを使用します。
sitecopy --rcfile=/home/oracle/webdav/.sitecopyrc --allsites --initialize
リモート側のディレクトリ(Oracle Portalページ)をリストするには、次のコマンドを実行します。
sitecopy --rcfile=/home/oracle/webdav/.sitecopyrc --allsites --fetch
ターゲット・リポジトリとソース・リポジトリの違いを確認するには、- -flatlist
オプションを使用します。この読取り専用コマンドを使用すると、実際に変更を加えることなく、ソースとターゲット・ディレクトリを同期化した結果を確認できます。- -flatlist
オプションでは、実際に同期化を実行した場合にターゲット・リポジトリに追加されるファイルとフォルダ、または削除されるファイルとフォルダがリストされます。たとえば、次のようになります。
sitecopy --rcfile=/home/oracle/webdav/.sitecopyrc --allsites --flatlist
ソース・リポジトリ(ファイル・システム)をターゲット・リポジトリ(MDS RepositoryのPortalスキーマ)と同期化するには、次のコマンドを使用します。
sitecopy --rcfile=/home/oracle/webdav/.sitecopyrc --allsites --update
ソース・リポジトリは常に唯一のソースです。つまり、同期化によって、ソース・リポジトリのディレクトリおよびファイル構造がターゲット・リポジトリにレプリケートされます。同期化後、ターゲット・リポジトリはソース・リポジトリとまったく同じになります。ここで重要なの点は、ターゲット・リポジトリの要素が通知なく物理的に削除されるということです。
WebDAV、Sitecopy、Oracle Portalの詳細は、Oracle Technology Networkの「Using WebDAV Clients to Replicate External Content into Oracle Portal」という記事に記載されています。
http://www.oracle.com/technology/products/ias/portal/content_management_10g1014.html