この章では、Oracle WebCenter Portalに関連する問題について説明します。内容は次のとおりです。
注意: IBM WebSphere上にインストールされるWebCenter Portalに関するリリース・ノートは、第7章「IBM WebSphere上のOracle Fusion Middleware」を参照してください。 |
この項では、一般的な問題および回避策について説明します。内容は次のとおりです。
14.1.8項「サンプルのWSRPプロデューサ・テスト・ページのスタイル・シートがOracle HTTP Serverを介して正しくロードされない」
14.1.14項「プロデューサ・テスト・ページの「サーブレットとして実行」リンクがJSFポートレットに対して動作しない」
14.1.15項「OpenSocialページレットを使用したユーザーのアクティビティ・ストリームへのアクティビティのポスト」
14.1.27項「Internet Explorer 9での「プリファレンス」ダイアログでのナビゲート(アクセシビリティの問題)」
14.1.31項「リッチ・テキストまたはHTMLからWikiマークアップに移行する際にリッチ・テキスト・エディタで一部の書式設定が失われる」
Oracleでは、Jive Softwareからの組込みディスカッション・サーバーをサポートしています。WebCenterポータルに同梱されているタスク・フローを使用して、このディスカッション・サーバーをコールします。Jive Webサービス・レイヤーのAPIに対するカスタム・デプロイは、Oracleによる再検討の対象となっているため、サポートされないことがあります。
Jive Softwareがディスカッション・サーバーの一部として配信しているベータ機能の限定セットがありますが、Oracle推奨ではなく、サポートされていません。
参照専用として、Jive Forumsのドキュメントが付属しています。WebCenter Portal製品のインストール対象外となるJive Softwareのインストールおよびアップグレードは、サポートされません。
Oracle WebCenter Portalページレット・プロデューサは、クラスタ化構成でフェイルオーバーをサポートします。ただし、処理中のデータ(未保存または保留中の変更)は保持されません。フェイルオーバー時には、管理者は管理セッションを再確立する必要があります。特定の状態を保持するためにプロキシが必要な場合は、エンド・ユーザーもセッションを再確立する必要があります。SSOが構成されている場合、資格証明が自動的に提供され、セッションが再確立されます。
JDeveloperにランタイム・タスクフローを取り込み、これらを編集し、デプロイしたアプリケーションにエクスポートし戻すことができます。ただし、JDeveloperで作成したタスクフローはポータル・リソースとして公開しないことをお薦めします。/oracle/webcenter/portalapp
フォルダ内にADFタスクフローを作成する場合、タスクフロー定義ファイルのコンテキスト・メニューに「ポータル・リソースの作成」オプションが表示されます。このオプションを使用してデザインタイム・タスクフローをポータル・リソースとして公開しないでください。通常、タスクフローには複数のファイルが含まれます。JDeveloperから新しいタスク・フローをエクスポートすると、一部のファイルが正しくエクスポートされない可能性があります。この結果、デプロイメント後にタスクフローが破損する可能性があります。
SQLデータ・コントロールを使用するときに、NCHAR
データ型を使用した列が問合せに含まれる場合、エラーが発生する可能性があります。回避策として、to_char(NCHAR_COLUMN NAME)
関数を使用できます。
SUN JDK 1.6.22を使用してWindows Native Authenticationベースのシングル・サインオンを設定すると、エラーが発生します。Sun JDKのかわりにJRockit JDKを使用するか、Oracleサポートに連絡してバグ10631797のバックポート・リクエストを取得してください。
Oracle WebCenter Portal iPhoneアプリケーションなどのRESTクライアントの使用時にWebCenter Portal RESTサーバーの特定の機能が正しく機能するには、使用しているOracle WebLogic ServerプラグインでフラグWLForwardUriUnparsed
をON
に設定する必要があります。
WebLogic Serverの前にApacheを実行している場合、このフラグをweblogic.conf
に追加します。
WebLogic Serverの前にOracle HTTP Server (OHS)を実行している場合、このフラグをmod_wl_ohs.conf
に追加します。
次の例は、これら両方の事例で使用可能な構成を示しています。
WebLogic Serverプラグインの構成方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic ServerでのWeb Server 1.1プラグインの使用』を参照してください。
例1: <location /rest>
を使用して/rest
URIに対してのみフラグを適用する(推奨)
<Location /rest> # the flag below MUST BE set to "On" WLForwardUriUnparsed On # other settings, example: WebLogicCluster or WebLogicHost & WebLogicPort # set the handler to be weblogic SetHandler weblogic-handler </Location>
例2: Oracle WebLogic Serverによって処理されるすべてのURIにフラグを適用する
<IfModule mod_weblogic.c> # the flag below MUST BE set to "On" WLForwardUriUnparsed On # other settings, example: WebLogicCluster or WebLogicHost & WebLogicPort WebLogicCluster johndoe02:8005,johndoe:8006 Debug ON WLLogFile c:/tmp/global_proxy.log WLTempDir "c:/myTemp" DebugConfigInfo On KeepAliveEnabled ON KeepAliveSecs 15 </IfModule>
実行時にリソース・マネージャを介して新しいリソースを追加するようFrameworkアプリケーションがカスタマイズされている場合、同じアプリケーションの新規デプロイメントまたは再デプロイメント後にこれらの新しいリソースがなくなります。
リソース自体がリソース・マネージャで使用できなくなっても、失われたリソースを使用する、実行時に作成された新規ページは依然として使用可能なままです。
この問題が発生するのは、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用してアプリケーションの再デプロイメント時にアプリケーション・バージョンまたは再デプロイメント・バージョンが変更された場合です。また、この問題は、(たとえば、新しいリソースの作成によって)設計時にgeneric-site-resources.xml
ファイルが変更されている場合の再デプロイメントでも発生します。
この問題が発生する原因は、再デプロイメントでgeneric-site-resources.xml
ファイルが上書きされたことにあります。
この問題を回避するには、mds-transfer-config.xml
ファイルをアプリケーションに手動で追加する必要があります。
注意: 設計時に作成されたリソースは、ランタイム・アプリケーションの再デプロイメントの前にこのアプリケーションに手動で追加する必要があります。 |
次の場所からmds-transfer-config.xml
ファイルをダウンロードします。
EARファイルからMARファイル(AutoGeneratedMar.mar
など)を抽出します。
抽出したMARファイル・ディレクトリで、META-INF
という名前の新しいディレクトリを作成し、mds-transfer-config.xml
ファイルを新しいディレクトリにコピーします。
META-INF\mds-transfer-config.xml
を使用してMARファイルを更新します。例:
jar -uvf AutoGeneratedMar.mar META-INF\mds-transfer-config.xml
更新したMARファイルを使用してEARファイルを更新します。
jar -uvf YourApp.ear AutoGeneratedMar.mar
YourApp
.mar
を再デプロイします。
Oracle HTTP ServerがサンプルのWSRPポートレット・プロデューサのフロント・エンドとして使用されている場合、WSRPツールおよびリッチ・テキスト・エディタのポートレット・プロデューサのWSRPプロデューサ・テスト・ページのスタイル・シートがMozilla FirefoxまたはGoogle Chromeでは正しくロードされません。ただし、Internet Explorerでは、スタイル・シートは正しくロードされます。ポートレットの機能に影響はありません。
JSFポートレット(つまり、Oracle JSF Portlet Bridgeを使用して作成されたポートレット)のカスタマイズまたはパーソナライズ後に「OK」をクリックすると、ポートレットが応答せず、タイムアウト・メッセージが表示されます。これは、編集アクションを実行して単一操作でポートレット・モードを変更すると発生します。エンドユーザーは、「適用」を(「OK」のかわりに)クリックして編集アクションを最初に実行してから、「戻る」をクリックしてポートレット・モードを「ビュー」モードに戻すことでこの問題を回避できます。ポートレット開発者は、生成された「デフォルトの編集」モード(edit_defaults.jspx
ファイル)および「編集」モード(edit.jspx
ファイル)のコードを編集し、「適用」ボタンをかわりに使用することをエンドユーザーに強制するように「OK」ボタンのコードを削除することで、発生する問題を回避できます。
カスタム翻訳のフォールバック・サポートがありません。たとえば、scope-resource-bundle_fr.xlf
というカスタム翻訳ファイルを作成し、スペースの言語設定が国固有(fr-FR)である場合、Spacesではscope-resource-bundle_fr-FR.xlf
を探すため、カスタム翻訳ファイルは使用されません。回避策として、_fr xlf
をコピーし、国指定をカスタム翻訳ファイルの名前に含めます(たとえば、scope-resource-bundle_fr-FR.xlf
など)。
ユーザーがOAMを介してSpacesアプリケーションにアクセスすると、スペースにOAMログイン・ページで選択した言語が表示されません。Spacesアプリケーションでは、OAMと同じxlf
ファイル名規格を使用しません。
表示言語をThaiに設定すると、通知公開形式が正しくない可能性があります。これは、通知を開いて編集した後保存すると、通知自体が更新されていない場合でも発生します。
シード・ページ(「アクティビティ」ページなど)を「お気に入り」リストに追加して、「プリファレンス」を使用して優先アプリケーション言語をen-USから変更すると、お気に入りのシード・ページが見つかりません。
JSFポートレット(Oracle JSF Portlet Bridgeを使用するポートレット)は、「JSR 286 Javaポートレットの作成」ウィザードを使用して、ウィザードの第3ステップで「ADF-Faces JSPXの生成」実装方法を選択することで作成できます。
この方法でJSFポートレットを作成すると、ポートレットのプロデューサ・テスト・ページで「サーブレットとして実行」リンクをクリックすると、エラーが発生することがあります。ただし、ポートレット自体は正しく実行されます。
この問題を回避するには、そのポートレットが含まれるプロジェクトに「ADFページ・フロー」スコープを追加します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter開発者ガイド』のテクノロジ・スコープの追加および削除に関する項を参照してください。
OpenSocialガジェットに基づいたページレットは、アクティビティをユーザーのアクティビティ・ストリームにポストできません。一時的な解決方法を実行するには、次のWLST/WSAdminコマンドを使用してユーザー・プロファイルの「編集」権限をOracle WebCenter Portalのページレット・プロデューサに付与します。
grantPermission(appStripe="pagelet-producer", principalClass="oracle.security.jps.internal.core.principals.JpsAuthenticatedRoleImpl", principalName="authenticated-role", permClass="oracle.webcenter.peopleconnections.profile.security.ProfilePermission", permTarget="/oracle/webcenter/peopleconnections/profile/s8bba98ff_4cbb_40b8_beee_296c916a23ed/.*", permActions="view,edit")
コマンドの実行後に、ページレット・プロデューサ・サーバーを再起動します。
OpenSocial APIをOracle WebCenter Portalのページレット・プロデューサとともに使用して所有者のプロファイル、アクティビティ、友人情報にアクセスするには、『Oracle Fusion Middleware for Oracle WebCenter管理者ガイド』で説明されているように、WebCenterDS
データソースをWC_Portlet
管理対象サーバーに対してターゲット指定する必要があります。この構成を保存すると、アクティビティおよび友人情報はフェッチできますが、プロファイル情報は戻されません。プロファイル情報にアクセスするには、WC_Portlet
管理対象サーバーを再起動します。
階層スペースでView Document
権限をPublic-User
ロールおよびAuthenticated-User
ロールに付与すると、コンテンツ・サーバーで同等の「読取り」権限が正しく設定されません。パブリック・ユーザーおよび認証済ユーザーにスペースに対するView Document
権限を持たせる場合、両方のロールに対して別個に権限を付与する必要はありません。View Document
権限をパブリック・ユーザーに付与すると、認証済ユーザーはView Document
権限を自動的に継承します。
View Document
権限をパブリック・ユーザーから取り消して、View Document
権限を認証済ユーザーに付与する場合は、Public-User
ロールから権限を取り消してAuthenticated-User
ロールに追加します。
スペース・アプリケーションで言語がロシアに設定されている場合、新しいユーザーのスペースへの追加、登録したユーザーのスペースへの招待、ユーザーのロール割当ての変更または失効を含む、スペースの特定のユーザー管理タスクを実行できません。
言語がスウェーデンに設定されていると、「スペース管理」の下の「ロール」にはアクセスできません。
ユーザーはPublisherタスク・フローから入力され、リンクを含むアクティビティ・ストリームからのメッセージしか削除できません(つまり、ユーザーはPublisher経由で入力されず、リンクを含まないアクティビティ・ストリームからのメッセージは削除できません)。ユーザーはアクティビティ・ストリームからのリンクを含むメッセージのみを削除できます。ページ作成の通知などの、その他のアクティビティ・ストリーム・エントリは削除できません。
リリース11.1.1.7.0では、ディスカッション・サーバーがディスカッション・サーバーとSpaces間でのWebサービスの相互作用に対するメッセージ保護なしで提供されるので、ディスカッション・サーバーを追加構成なしで使用できます。しかし、Oracle WebCenter 11.1.1.4.0またはそれ以前のバージョンにパッチを適用した後で、WSセキュリティ関連エラーが発生したら、ディスカッション・サーバーのセキュリティ設定を再構成する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のスペース、ディスカッションおよびポートレット・プロデューサWebサービス・エンドポイントのセキュリティ・ポリシーの構成に関する項を参照してください。
Apple iOSプラットフォームでは、スクロールバーが表示されません。iPadでページを表示する場合、スクロールバーが表示されないため、コンテンツが切り捨てられて表示されることがあります。また、iFrameコンポーネントはiPad上の寸法を無視します。コンテンツ領域全体を表示するには、iPadで2本指のスクロール・ジェスチャーを使用します。
Apple iOSプラットフォームでは、RSSリンクをレンダリングするために、サイトreader.mac.com
でそれらをロードしています。WebCenterポータル・インスタンスがファイアウォールの外側からアクセスできない場合、RSSリンクは表示できません。
Apple iOSプラットフォームでは、ネイティブ・ファイル・システム・ブラウザをサポートしません。そのため、iPadからコンテンツをアップロードできません。iPadからWebCenterポータルにアクセスすると、公開、アップロード、共有などすべてのアップロード・アクションは、無効になるか表示されません。
iPadでページにアクセスすると、ページに表示されたテキストはコピーできません。これはApple iOSプラットフォームの制限です。
メール・タスク・フローでは、埋込みイメージがレンダリングされません。電子メールにインライン・イメージが含まれる場合、これは添付ファイルとして表示されますが、メッセージ本体の中では表示されません。
Mozilla Firefoxブラウザを使用して初めてWebCenterポータルにアクセスし、SSLまたはHTTPS接続を介してデスクトップ統合を使用してドキュメントを開こうとすると、環境に有効な証明書があっても、証明書は信用できないという警告が表示されます。ドキュメントを開くことはできますが、Microsoft Officeアプリケーション内からドキュメントをチェックインまたはチェックアウトすることはできません。ただし、後でFirefoxブラウザでデスクトップ統合を使用すると、想定どおりに動作し、Microsoft Officeアプリケーション内からドキュメントをチェックインおよびチェックアウトできます。
Internet Explorer 9でWebCenterポータルのキーボードのみを使用している場合、「プリファレンス」ダイアログの「一般プリファレンス」ページで、下矢印キーを使用して値を変更した後「式エディタ」ダイアログはカーソルのフォーカスを失います。カーソルのフォーカスは、「式エディタ」ダイアログでなく、「一般プリファレンス」ページに戻ります。この問題を回避するには、Internet Explorer 8を使用するか、他にサポートされるブラウザ(Safari 23.xやFirefox 10.xなど)を使用します。
Webクリッピング・ポートレットは、リリース11g (11.1.1.7.0)で非推奨となったため、使用しないでください。そのかわりに、Oracle WebCenter Portalのページレット・プロデューサを使用してクリッパ・ページレットを作成します。
Internet Explorer 10を使用して「WebCenterポータル: スペース」にアクセスすると、スペースのインポートまたはエクスポート中に表示される進捗メッセージは不完全に表示されます。この問題を回避するには、アドレス・バーの横にあるブラウザの互換性アイコンをクリックして、ブラウザの互換性を有効にします。
ADFアプリケーションのデフォルトでは、アプリケーションのバージョン管理はサポートされなくなりました。初期デプロイメントでは、アプリケーションのバージョン管理に関係なく、アプリケーションは既存(11.1.1.6.0以前)も新規(11.1.1.7.0以降)もデプロイに成功します。ただし、JDeveloper 11.1.1.7.0からWebLogic Serverにバージョン管理されていないアプリケーションを再デプロイする場合、そのアプリケーションのバージョン管理されるインスタンスがすでに実行されていると、デプロイメントは失敗します。これは、サーバーがすでにバージョン管理されたインスタンスを実行しており、WebLogic Serverは同じアプリケーションのバージョン管理されていないインスタンスのデプロイを許可しないために発生します。次のようなエラー・メッセージが表示されます。
Weblogic Server Exception: weblogic.management.ManagementException: [Deployer:149082]You cannot deploy application 'Application1_application1' without version. The application was previously deployed with version 'V2.0'.
この問題を解決するには、まずバージョン管理されたアプリケーションをアンデプロイしてから、バージョン管理されていないアプリケーションをデプロイします。
リッチ・テキスト・エディタで、リッチ・テキストまたはHTMLペインからWikiマークアップ・ペインに切り替えると、書式設定の問題が発生する場合があります。たとえば、Wikiマークアップに切り替えると、イメージ・ソースとタイトル・プロパティまたは属性のみが保存されます。
この項では、ドキュメントの訂正箇所を示します。内容は次のとおりです。
『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイド』の「表22-3 Oracle SES接続 - 名前」で、アクティブな接続の定義は次のように読み替える必要があります。
「WebCenter Portalアプリケーションの検索プラットフォームとして、この接続で定義されたOracle SESインスタンスを使用するように選択します。アプリケーションには複数のOracle SES接続を登録できますが、使用されるのは、1つの接続(デフォルトまたはアクティブ接続)のみです。」