F 順序付けされたメッセージの管理

この付録では、Oracle B2Bでメッセージの順序付けの管理に使用されるANTコマンドとパブリックAPIについて説明します。

この付録の項は次のとおりです。

• 第F.1項 順序付けされたメッセージを管理する必要がある理由

• 第F.2項 ANTコマンドとパブリックAPI

F.1 順序付けされたメッセージを管理する必要がある理由

メッセージの順序付けを保持することは、Oracle B2Bのメッセージ処理では重要です。それには、堅牢な管理オプションも必要です。これには、ダッシュボードを使用したり、Oracle B2Bの内部で、および他のアプリケーションにより外部から、特定のターゲットを管理したりすることによる、効率的なレポートが含まれます。

順序付けされたメッセージを管理するための適切なフレームワークが必要な理由を次に示します。

• 順序付けされたメッセージのわかりやすい表示(ダッシュボード)

• 外部から使用できるようにするパブリックAPIのサポート

• ターゲット、状態およびメッセージIDを指定することによるメッセージの削除

• ターゲットおよび状態を指定することによる保留中のメッセージの表示

• メッセージ・フローを一時停止および再開するオプション

F.2 ANTコマンドとパブリックAPI

Oracle B2Bでは、順序付けされたメッセージを管理するためのANTコマンドライン・ユーティリティとパブリックAPIが提供されています。

この項では、順序付けされたメッセージに対して実行できる様々な管理タスクをリストします。

すべてのエンドポイントまたはターゲットを状態とともにリストするには:

このアクティビティは、すべてのターゲットが個々の状態とともに表示されるダッシュボードを生成する作業と同じです。これにより、ターゲットまたはエンドポイントのヘルス(正常に処理しているのか、またはエラー状態にあるのか)を知ることができます。

ANTコマンド

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=listTargets

パブリックAPI

public java.util.List<java.lang.String> listSequenceTargets() throws java.lang.Exception

保留中の順序付けされたメッセージを状態とエンドポイントに基づいてリストするには:

このアクティビティは、特定のターゲットまたはエンドポイントに関するメッセージの数およびそのターゲットまたはエンドポイントの様々な状態を知るために必要です。この情報は、特定のエンドポイントまたはターゲットに関する問題が発生している場合、そのターゲットに関するメッセージの累積件数を知るために役立ちます。

ANTコマンド

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=report -Dstate=PROCESSED -Dtarget=Pha01

パブリックAPI

public java.util.List<java.lang.String> getSequenceMessagesByTargetAndState(java.lang.String target, java.lang.String state) throws java.lang.Exception

状態を指定して保留中の順序付けされたメッセージをリストするには:

すべてのエンドポイントまたはターゲットに関する特定の状態のすべてのメッセージを取得します。

ANTコマンド

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=report -Dstate=PROCESSED

パブリックAPI

public java.util.List<java.lang.String> getSequenceMessagesByTarget (java.lang.Stringtarget)throws java.lang.Exception

エンドポイントを指定して保留中の順序付けされたメッセージをリストするには:

特定のエンドポイントまたはターゲットのすべての保留中のメッセージをリストします。

ANTコマンド

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=report -Dtarget=Pha01

パブリックAPI

public java.util.List<java.lang.String> getSequenceMessagesByTarget (java.lang.String target) throws java.lang.Exception

エンドポイントを指定してメッセージを破棄するには:

特定のターゲットまたはエンドポイントを指定してメッセージを削除します。基本的に、順序付けマネージャの表から特定のターゲットまたはエンドポイントに関連するすべてのメッセージを削除します。

ANTコマンド

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=discard -Dtarget=Pha01

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=discard -Dtarget=Pha01 -Ddirection=OUTBOUND

パブリックAPI

public java.util.List<java.lang.String> discardSequencedMessageByTarget(java.lang.String target) throws java.lang.Exception

public java.util.List<java.lang.String> discardSequencedMessageByTarget(java.lang.String target, java.lang.String direction) throws java.lang.Exception

状態を指定してメッセージを破棄するには:

すべてのエンドポイントまたはターゲットから特定の状態のすべてのメッセージを削除します。

ANTコマンド

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=discard -Dstate=STACKED

パブリックAPI

public java.util.List<java.lang.String> discardSequencedMessageByState(java.lang.String state) throws java.lang.Exception

状態とエンドポイントを指定してメッセージを破棄するには:

特定の状態およびエンドポイントまたはターゲットのすべてのメッセージを削除します。

ANTコマンド

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=discard -Dtarget=Pha01 -Dstate=PROCESSED

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=discard -Dtarget=Pha01 -Dstate=PROCESSED -Ddirection=OUTBOUND

パブリックAPI

public java.util.List<java.lang.String> discardSequencedMessageByStateAndTarget(java.lang.String target, java.lang.String state) throws java.lang.Exception

public java.util.List<java.lang.String> discardSequencedMessageByStateAndTarget(java.lang.String target, java.lang.String state, java.lang.String direction) throws java.lang.Exception

メッセージIDを指定してメッセージを破棄するには:

特定のメッセージの処理で問題が発生し、順序付けて処理できない場合があります。この場合、メッセージIDを指定して、このメッセージを削除できます。

ANTコマンド

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=discard-Dmsgid=0AE851ED131B3D6103A00000152F97E9

パブリックAPI

public java.util.List<java.lang.String> discardSequencedMessageByMessageId(java.lang.String msgId) throws java.lang.Exception

エンドポイントの先頭のメッセージを破棄するには:

これは、エンドポイントまたはターゲットの先頭のメッセージを削除する場合に便利なオプションです。メッセージがスタック状態になり、処理できない場合に必要になる可能性があります。これはスタックの先頭のレコードなので、これを削除することによって、他のすべてのメッセージを正常に処理できます。

ANTコマンド

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=discardFirst -Dtarget=Pha01

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=discardFirst -Dtarget=Pha01 -Ddirection=OUTBOUND

パブリックAPI

public java.util.List<java.lang.String> discardFirstSequenceMessageByTarget(java.lang.String target) throws java.lang.Exception

public java.util.List<java.lang.String> discardFirstSequenceMessageByTarget(java.lang.String target, java.lang.String direction) throws java.lang.Exception

メッセージIDを使用してメッセージを再処理するには(ペイロードあり/なし):

メッセージの再処理は、便利なオプションです。なんらかの問題が発生して、特定のターゲットまたはエンドポイントが停止しているとします。ターゲットまたはエンドポイントが正常な動作を開始してからメッセージを再処理することで、メッセージをターゲットまたはエンドポイントに順番に送信できます。

パブリックAPI

public boolean processSequenceMessageByMessageId(java.lang.String messageId) throws java.lang.Exception

エンドポイントを一時停止/再開するには:

順序付けされたメッセージの処理を一時停止する必要があるシナリオがあるとします。受信アプリケーションが停止している場合、アプリケーションが動作を開始するまでこれらのメッセージを一時停止できます。メッセージを一時停止するには、特定のエンドポイントまたはターゲットを指定します。

ANTコマンド

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=pause -Dtarget=Pha01

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=pause -Dtarget=Pha01 -Ddirection=OUTBOUND

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=resume -Dtarget=Pha01

ant -f ant-b2b-util.xml b2bsequencemanager -Dmode=resume -Dtarget=Pha01 -Ddirection=OUTBOUND

パブリックAPI

public boolean pauseSequenceTarget(java.lang.String target)throws java.lang.Exception

public boolean pauseSequenceTarget(java.lang.String target, java.lang.String direction) throws java.lang.Exception

public boolean resumeSequenceTarget(java.lang.String target) throws java.lang.Exception

public boolean resumeSequenceTarget(java.lang.String target, java.lang.String direction)throws java.lang.Exception

特定のターゲット/エンドポイントの状態を取得するには:

特定のターゲットまたはエンドポイントの状態を取得します。

パブリックAPI

public String getStateByTarget(java.lang.String target)throws java.lang.Exception

public String getStateByTarget(java.lang.String target, java.lang.String direction)throws java.lang.Exception