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Oracle® Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.7)
B61381-06
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8 ドキュメント・プロトコルの使用

この章では、EDI EDIFACT、EDI X12、HL7、RosettaNetなど、Oracle B2Bでサポートされる様々なドキュメント・プロトコルについて説明します。

メッセージ・ペイロードのドキュメント・タイプを定義するOracle B2Bドキュメント・プロトコルを、図8-1に示します。

図8-1 Oracle B2Bのドキュメント・プロトコル

Oracle B2Bで使用可能なドキュメント・プロトコル
「図8-1 Oracle B2Bのドキュメント・プロトコル」の説明

ほとんどすべてのプロトコルは、Oracle B2Bドキュメント・エディタでカスタム・プロトコルと多数のガイドライン・ドキュメントを使用して定義できます。

この章には次のトピックが含まれます:

関連情報は、次を参照してください。

8.1 カスタム・ドキュメント・プロトコルの使用

Oracle B2Bは、独自のトランザクションに必要なドキュメントを作成するためのカスタム・ドキュメント・プロトコルをサポートします。XMLメッセージでは、スキーマ適用(XSD)の利点があります。

非XMLメッセージでは、特定のメッセージ・タイプに対する取引パートナ・アグリーメントを作成できます。

カスタム・ドキュメントの作成時には、着信ドキュメントを識別するルールを指定します。XMLドキュメントでは、XPath式および式の予想される結果の値を指定します。

フラット・ファイルなどの非XMLドキュメントでは、開始位置と終了位置、またはドキュメント・ルーティングIDを指定できます。

ドキュメント・バージョン・パラメータ

カスタム・ドキュメントのドキュメント・バージョンを作成する場合、パラメータの設定は不要です。

ドキュメント・タイプ・パラメータ

カスタム・ドキュメント・タイプを作成する場合は、ebXMLドキュメントを識別するためのebXMLメッセージング・サービス(ebMS)を設定できます。図8-2に、カスタム・ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

図8-2 カスタム・ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

図8-2の説明が続きます
「図8-2 カスタム・ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ」の説明

表8-1に、カスタム・ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

表8-1 カスタム・ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

パラメータ 説明

「ebMS」タブ

-

アクション名

ebXMLヘッダーのアクション名。インバウンド・メッセージとアウトバウンド・メッセージの識別基準でもあります。ebMSドキュメントには、実行時エラーを回避するためのアクション名が必要です。

サービス名

ebXMLヘッダーのサービス名。インバウンド・メッセージの識別基準でもあります。ebMSドキュメントには、実行時エラーを回避するためのサービス名が必要です。

サービス・タイプ

ebXMLヘッダーのサービス・タイプ。インバウンド・メッセージの識別基準でもあります。ebMSドキュメントには、実行時エラーを回避するためのサービス・タイプが必要です。

開始ロール

メッセージを送信する取引パートナ。ここで指定する値は、「プロファイル」タブで指定した「識別子」の値をオーバーライドします。

終了ロール

メッセージを受信する取引パートナ。ここで指定する値は、「プロファイル」タブで指定した「識別子」の値をオーバーライドします。

ebMSヘッダーの検証

選択すると、インバウンドebMSヘッダー(ロールから/ロールへ)の検証が実行されます。

CPAファイル

CPAファイル


ドキュメント定義パラメータ

カスタム・ドキュメント定義を作成する場合は、ファイル・タイプに「XML」または「フラット」を選択し、タブ領域でパラメータを設定します。図8-3に、XMLタイプ・カスタム・ドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

図8-3 XMLタイプ・カスタム・ドキュメントのドキュメント定義パラメータ

図8-3の説明が続きます
「図8-3 XMLタイプ・カスタム・ドキュメントのドキュメント定義パラメータ」の説明

図8-4に、フラット・ファイル・カスタム・ドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

図8-4 フラット・ファイル・カスタム・ドキュメントのドキュメント定義パラメータ

図8-4の説明が続きます
「図8-4 フラット・ファイル・カスタム・ドキュメントのドキュメント定義パラメータ」の説明

表8-2に、カスタム・ドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

表8-2 カスタム・ドキュメントのドキュメント定義パラメータ

パラメータ 説明

「XML」タブ

(「識別タイプ」から「XML」を選択した場合に使用可能)

識別式(XPath)

XMLペイロードのノードを特定します。

識別値

識別式で識別されたノードに照合する値を指定します。値が一致した場合、ドキュメントは正常に識別されます。値を空欄のままにした場合は、ノードの存在がチェックされ、ドキュメントが正常に識別されます。

DTD/XSDネームスペース変換

「なし」「両方」「インバウンド」「アウトバウンド」の中から選択します。

「ルーティング」タブ

-

ドキュメント・ルーティングID

バックエンド・アプリケーションに対してコンシューマ名を設定します。

「XPath」タブ

詳細は、第8.1.1項 カスタムXMLドキュメントのXPath式の構成方法を参照してください

XPath名1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。(表の下の注意を参照)

XPath名2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。(表の下の注意を参照)

XPath名3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。(表の下の注意を参照)

「相関」タブ

-

XPath名からの相関

相関を開始するための相関プロパティの名前。

XPath式からの相関

相関を開始するためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。(表の下の注意を参照)

XPath名への相関

相関のための相関プロパティの名前。

XPath式への相関

相関のためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。(表の下の注意を参照)

「フラット」タブ

-

識別開始位置

終了位置と組み合せて使用し、開始位置と終了位置の間のペイロードから値を取得します。

識別終了位置

開始位置と組み合せて使用し、開始位置と終了位置の間のペイロードから値を取得します。

識別値

開始位置と終了位置の間の値。

「アプリケーション」タブ

-

ドキュメント

内部アプリケーション・ドキュメントの名前。

アクション

ドキュメント内のサブ分類。

XSLTファイル

XSLTファイルの名前。



注意:

デフォルトのネームスペースを持つEDIドキュメントを使用する場合

//*[local-name()='...']

は使用できますが、一般的な用法

//Segment-TH/Field-101-A1/text()

は使用できません。


8.1.1 カスタムXMLドキュメントのXPath式の構成方法

カスタムXMLドキュメントは、XPath式によって識別されます。XPath式は、ドキュメント・タイプ・パラメータを指定する際に構成します。

XPath式の構成時のオプションは、次のとおりです。

8.1.1.1 オプション 1: XPathおよび一致する値の指定

トランザクションIDが12345だとします。パラメータを次のように設定します。

フィールド

識別値

12345

識別式

//*[local-name() = 'TransactionID']/text()


ペイロードの識別式の値と、「識別値」に指定した値が比較されます。値が一致するとドキュメントが正常に識別され、対応するドキュメント・タイプとドキュメント・プロトコル・バージョンを使用してアグリーメントが識別されます。例8-1に、このオプションのXMLペイロードの一部を示します。

例8-1 XPathおよび一致する値の指定

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<Message xmlns:ns1="http://www.example1.org" xmlns:ns2="http://www.example2.org"
  xmlns="http://www.example3.org"
  xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
  xmlns:ns="http://www.example4.org">
  <MessageHeader>
    <Source>201944019</Source>
    <Destination>205704856</Destination>
    <TransactionID>123456</TransactionID>
    <Version>1-0-0</Version>
  </MessageHeader>
  <Body>
    <ns:Case xsi:schemaLocation="http://www.example4.org" ns1:caseCategoryID="1">
       <ns1:OfficialProvisionNumber>String</ns1:OfficialProvisionNumber>
    </ns:Case>
  </Body>
</Message>

8.1.1.2 オプション 2: ノードの存在のチェック

たとえば、registerCommandというノードの存在をチェックする場合、各パラメータを次のように設定します。パラメータを次のように設定します。

フィールド

識別値

空白のままにします。

識別式

/*[local-name()='envelope']/body/transaction/command/*[local-name()='registerCommand']


「識別値」フィールドを空欄のままにした場合は、識別式で識別されたノードがチェックされます。ペイロードのノードが一致すると、ドキュメントが正常に識別されます。例8-2に、このオプションのXMLペイロードの一部を示します。

例8-2 ノードの存在のチェック

<uccnet:envelope xmins:eanucc="http://www.ean-ucc.org/schemas/1.3/eanucc"
  xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
  xmlns:uccnet="http://www.uccnet.org/schemas/2.2/uccnet"
    communicationVersion="2.2"
  xsi:schemaLocation="http://www.uccnet.org/schemas/2.2/uccnet
  http://www.testregistry.net/xmlschema/uccnet/2.2/Envelope.xsd">
  <messageHeader>
    <messageIdentifier>
      <value>791:1_EB3CDC749A1F2BABE03014906CC4605A</value>
    </messageIdentifier>
    <userId>oraclesupXSD</userId>
    <representingParty>
      <gin>0060974050142</gin>
    </representingParty>
  </messageHeader>
  <body>
    <transaction>
      <entityIdentification>
        <uniqueCreatorIdentification>856</uniqueCreatorIdentification>
        <globalLocationNumber>
          <gin>0060974050142</gin>
        </globalLocationNumber>
      </entityIdentification>
      <command>
        <uccnet:registerCommand>
          <registerCommandHeader type="ADD" />
        </uccnet:registerCommand>
      </command>
    </transaction>
  </body>
</uccnet:envelope>

8.1.1.3 オプション 3: 属性の値のチェック

たとえば、国の値がUSの場合、各パラメータを次のように設定します。パラメータを次のように設定します。

フィールド

識別値

US

識別式

//*/@country


国属性の値と、「識別値」に設定した値が比較されます。値が一致するとドキュメントが正常に識別されます。例8-3に、このオプションのXMLペイロードの一部を示します。

例8-3 属性の値のチェック

<?xml version="1.0" encoding="windows-1252" ?>
<MyAddress country="US" xmlns="http://www.example.org"
  xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
  xsi:schemaLocation="PO.xsd">
  <name>B2B Buyer</name>
  <street>100 Oracle Parkway</street>
  <city>Redwood City</city>
  <state>CA</state>
  <zip>94065</zip>
</MyAddress>

8.2 EDI EDIFACTドキュメント・プロトコルの使用

Oracle B2Bは、UN/EDIFACT (United Nations Electronic Data Interchange for Administration, Commerce and Transport)を使用したメッセージ交換をサポートしています。これらの標準には、発注書や請求書に使用する形式、文字セットおよびデータ要素が規定されています。

Oracle B2Bは、EDI EDIFACTのすべてのバージョンとドキュメント・タイプをサポートしています。ただし、一部の新しいバージョンでは、ドキュメント・バージョンの作成時に交換とグループのガイドラインの追加が必要な場合があります。表8-3に、Oracle B2Bでサポートされているトランザクション・セットのいくつかを示します。

表8-3 Oracle B2BでサポートされているEDI EDIFACTトランザクション・セットの例

セット 説明 バージョン

ORDERS

発注メッセージ

D98A

ORDRSP

発注レスポンス・メッセージ

D98A

CONTRL

構文およびサービス・レポート・メッセージ

D3



注意:


UN/EDIFACT標準を作成および管理している組織の情報は、次を参照してください

http://www.unece.org

ドキュメント・バージョン・パラメータ

EDI EDIFACTドキュメント・バージョンを作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-5に、EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータを示します。

図8-5 EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータ

図8-5の説明が続きます
「図8-5 EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータ」の説明

表8-4に、EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータを示します。

表8-4 EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータ

パラメータ 説明

「交換」タブ

-

UNAの作成

alwaysneverまたはdelimiter-basedの中から選択します。delimiter-basedを選択すると、指定したデリミタがEDIFACTのデフォルト値と異なる場合はUNAが作成されます。neverオプションでは、デフォルト以外のデリミタを使用している場合でも、アウトバウンドEDIFACTドキュメントのUNAは生成されません。インバウンド・メッセージに対するneverオプションは、デフォルト以外のデリミタを使用し、UNAなしでEDIFACTドキュメントを受信した場合、B2Bでは機能しません。

構文識別子

交換で使用される構文および構文レベルを管理するエージェンシのコード識別。EDI位置はUNB 010 010 S001 0001です。値「UNOB」が指定されます。

構文バージョン番号

構文識別子(0001)で識別される構文のバージョン番号。EDI位置はUNB 010 020 S001 0002です。値「1」が指定されます。

サービス・コード・リスト・ディレクトリ・バージョン番号

サービス・コード・リスト・ディレクトリのバージョン番号。EDI位置はUNB 010 030 S001 0030です。

文字エンコーディング

交換で使用される文字エンコーディングのコード識別。交換で使用される文字レパートリ・エンコーディング技術を識別する目的で、パートナの交換アグリーメントでの指定に従って使用されます(文字レパートリの関連文字セット仕様で定義されたデフォルト・エンコーディングが使用されていない場合)。EDI位置はUNB 010 040 S001 0133です。

交換日

交換またはグループが準備されたローカル日付。EDI位置はUNB 030 010 S004 0017です。値「#SystemDate(YYMMDD)#」が指定されます。

交換時刻

交換またはグループが準備されたローカル時刻。EDI位置はUNB 030 020 S004 0019です。値「#SystemTime(HHMM)#」が指定されます。

受信者の参照/パスワード

パートナの交換アグリーメントで指定された、受信者のシステムまたはサード・パーティ・ネットワークに対する参照またはパスワード。パートナの交換アグリーメントでの指定に従って使用されます。データ要素0025によって修飾される場合があります。EDI位置はUNB 060 010 S005 0022です。

受信者の参照/パスワード修飾子

受信者の参照またはパスワードの修飾子。パートナの交換アグリーメントでの指定に従って使用されます。EDI位置はUNB 060 020 S005 0025です。

アプリケーション参照

送信者によって割り当てられた、交換に含まれるメッセージが関連するアプリケーション領域の識別。たとえば、交換に含まれるすべてのメッセージが同じタイプである場合は、メッセージ・タイプとなります。アプリケーション領域(会計、購買など)またはメッセージ・タイプの識別が適宜使用されます。EDI位置はUNB 070です。

処理優先度コード

交換の処理優先度をリクエストする送信者によって決定されるコード。パートナの交換アグリーメントでの指定に従って使用されます。EDI位置はUNB 080です。

交換アグリーメント識別子

交換が実行されるアグリーメント・タイプの名前またはコードによる識別。パートナの交換アグリーメントで指定される名前またはコード。EDI位置はUNB 100です。

テスト・インジケータ

テスト・インジケータが含まれる構造的なレベルがテストであることを示します。EDI位置はUNB 110です。

交換ECSファイル

「参照」ボタンを使用して、標準ファイルをオーバーライドするECSファイルを検索します。指定しない場合、B2Bに用意されているデフォルト・ファイル(構文バージョン番号(UNB 010 020)の交換ECSファイル)が使用されます。

「グループ」タブ

-

機能グループの作成

機能グループ(UNG)の作成を示します。値「TRUE」が指定されます。

グループ準備の日付

交換またはグループが準備されたローカル日付。EDI位置はUNG 040 010です。システム日付スタンプが指定されます。

グループ準備の時刻

交換またはグループが準備されたローカル時刻。EDI位置はUNG 040 020です。システム・タイムスタンプが指定されます。

管理エージェンシ

管理エージェンシを識別するコード。EDI位置はUNG 070 010です。値「UN」が指定されます。

グループ・アソシエーション割当コード

対象のメッセージ・タイプの設計およびメンテナンスに関与するアソシエーションによって割り当てられたコード。このコードによってメッセージがより明確に識別されます。EDI位置はUNG 070 030です。

アプリケーション・パスワード

受信者の部門、部署または部門ごとのアプリケーション・システム/プロセスに対するパスワード。EDI位置はUNG 080です。

グループECSファイル

「参照」ボタンを使用して、標準ファイルをオーバーライドするECSファイルを検索します。指定しない場合、B2Bに用意されているデフォルト・ファイルが使用されます。

「デリミタ」タブ

デリミタは、送信者が割り当てた2レベルのセパレータと終了文字で記述されます。デリミタは、サービス文字、データ・デリミタまたはメッセージ・デリミタとも呼ばれます。これらは交換ヘッダーに指定され、交換内の他のデータ要素値では使用できません。EDIファイルでは、セグメント・デリミタ、要素デリミタおよびサブ要素デリミタが使用されます。

注意: デリミタ・フィールドの横にある「16進文字の選択」をクリックすると値が指定されます。

セグメント・デリミタ

EDIFACTセグメント・デリミタ。値「0x27」が指定されます。

要素デリミタ

EDIFACT要素デリミタ。値「0x2b」が指定されます。

サブ要素デリミタ

EDIFACTサブ要素デリミタ。値「0x3a」が指定されます。

小数点セパレータ

EDIFACT小数点セパレータ。値「0x2e」が指定されます。

リリース文字

EDIFACTリリース文字。値「0x3f」が指定されます。

置換文字

EDIFACT置換文字。値「0x7c」が指定されます。

繰返しセパレータ

EDIFACT繰返しセパレータ。値「0x2a」が指定されます。

「その他」タブ

-

重複する管理番号の確認

このプロパティを選択すると(trueに設定すると)、重複する交換管理番号のメッセージは拒否されます。つまり、着信メッセージの状態に「ERROR」が設定されます。

この場合、Oracle B2Bが重複するメッセージ(管理番号が重複するメッセージ)を受信すると、Actionコード(UCI 0083)が4に設定された負の値を持つCONTRLメッセージが戻されます。

エンベロープ・パラメータの無視

このオプションを使用して、参照検証時に無視するエンベロープ要素のリストをカンマ区切りで指定します。指定可能な値は、アグリーメントで使用されている識別子によって異なります。指定可能な値は、InterchangeSenderID、InterchangeReceiverID、GroupReceiverID、GroupSenderID、TransactionAssociationAssignedCode、InterchangeReceiverQual、InterchangeSenderQualおよびInterchangeControlVersionです。


ドキュメント・タイプ・パラメータ

EDI EDIFACTドキュメント・タイプを作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-6に、EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

図8-6 EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

図8-6の説明が続きます
「図8-6 EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ」の説明

表8-5に、EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

表8-5 EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

パラメータ 説明

「トランザクション」タブ

-

*機能グループ識別子コード

機能グループ内のメッセージ・タイプを識別するコード。EDI位置はUNG 010 0038です。必須。

管理エージェンシ

メッセージ・タイプの仕様、メンテナンスおよび公開を管理するエージェンシを識別するコード。EDI位置はUNH 020 040 S009 0051です。

トランザクション・アソシエーション割当コード

対象のメッセージ・タイプの設計およびメンテナンスに関与するアソシエーションによって割り当てられたコード。このコードによってメッセージがより明確に識別されます。EDI位置はUNH 020 050 S009 0057です。

共通アクセス参照

以降のすべてのデータ転送を同じビジネス・ケースまたはファイルに関連付けるキーとして機能する参照。EDI位置はUNH 030 0068です。


ドキュメント定義パラメータ

EDI EDIFACTドキュメント定義を作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-7に、EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

図8-7 EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント定義パラメータ

例8-7の説明が続きます
「図8-7 EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント定義パラメータ」の説明

表8-6に、EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

表8-6 EDI EDIFACTドキュメントのドキュメント定義パラメータ

パラメータ 説明

「トランザクション」タブ

-

*トランザクション・セットECSファイル

「参照」ボタンを使用して、ECSファイルを選択します。

「ルーティング」タブ

-

ドキュメント・ルーティングID

バックエンド・アプリケーションに対してコンシューマ名を設定します。

「XPath」タブ

詳細は、カスタムXMLドキュメントのXPath式の構成方法を参照してください。

XPath名1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

「相関」タブ

-

XPath名からの相関

相関を開始するための相関プロパティの名前。

XPath式からの相関

相関を開始するためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

XPath名への相関

相関のための相関プロパティの名前。

XPath式への相関

相関のためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

「アプリケーション」タブ

-

ドキュメント

内部アプリケーション・ドキュメントの名前。

アクション

ドキュメント内のサブ分類。

XSLTファイル

XSLTファイルの名前。

「EDIEL」タブ

-

FAアソシエーション割当コード

機能確認のコード。

FAアクション・コード化

これを、CONTRLのUCI0083に対応する値1に設定して、肯定確認を示します。Oracle B2Bでは、この値はデフォルトで7に設定されます。

FAメッセージ・バージョン番号

機能確認のバージョン番号。

FAメッセージ・リリース番号

機能確認のリリース番号。

FAセグメントの削除

機能確認セグメントの削除。

アプリケーション参照のマップ

着信EDIELメッセージの交換エンベロープのApplication referenceフィールドを、対応するアウトバウンドCONTRL (FA)メッセージのApplication referenceフィールドにマップします。


8.3 EDI X12ドキュメント・プロトコルの使用

Oracle B2Bは、American National Standards Institute (ANSI) X12を使用したメッセージ交換をサポートしています。これらの標準には、発注書や請求書などのドキュメントに使用する形式、文字セットおよびデータ要素が規定されています。

Oracle B2Bは、EDI X12のすべてのバージョンとドキュメント・タイプをサポートしています。ただし、一部の新しいバージョンでは、ドキュメント・バージョンの作成時に交換ガイドラインとグループ・ガイドラインの追加が必要な場合があります。表8-7に、Oracle B2Bでサポートされているトランザクション・セットのいくつかを示します。

表8-7 Oracle B2BでサポートされているEDI X12トランザクション・セットの例

セット 説明 バージョン

850

発注

4010

855

発注確認

4010

997

機能確認

4010

999

機能確認

HIPAAバージョン

TA1

交換確認

X12とHIPAAのすべてのバージョン


ANSI X12標準を作成し、管理している組織の情報は、次を参照してください

http://www.ansi.org

ドキュメント・バージョン・パラメータ

EDI X12ドキュメント・バージョンを作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-8に、EDI X12ドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータを示します。

図8-8 EDI X12ドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータ

図8-8の説明が続きます
「図8-8 EDI X12ドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータ」の説明

表8-8に、EDI X12ドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータを示します。

表8-8 EDI X12ドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータ

パラメータ 説明

「交換」タブ

-

認可情報修飾子

認可情報内の情報タイプを識別するコード。EDI位置はISA 01です。値「00」が指定されます。

認可情報

送信者または交換に含まれるデータの追加識別または認可に使用される情報。認可情報修飾子によって情報のタイプが設定されます。EDI位置はISA 02です。

セキュリティ情報修飾子

セキュリティ情報内の情報タイプを識別するコード。EDI位置はISA 03です。値「00」が指定されます。

セキュリティ情報

交換送信者または交換に含まれるデータに関するセキュリティ情報の識別に使用される情報。セキュリティ情報修飾子によって情報のタイプが設定されます。EDI位置はISA 04です。

交換日

交換の日付。EDI位置はISA 09です。システム日付スタンプが指定されます(#SystemDate(YYMMDD)#)。

交換時刻

交換の時刻。EDI位置はISA 10です。システム・タイムスタンプが指定されます(#SystemTime(HHMM)#)。

交換管理基準/反復セパレータ

交換ヘッダーおよびトレーラに囲まれたメッセージで使用される管理基準に関与するエージェンシを識別するコード。EDI位置はISA 11です。値「U」が指定されます。

*交換管理バージョン番号

交換管理セグメントのバージョン番号を指定するコード。EDI位置はISA 12です。値「00401」が指定されます。

*交換確認リクエスト済

取引パートナが交換確認をリクエストしたかどうかを示すコード。

TA1

Oracle B2Bが取引パートナからのTA1確認を予期する時期を指定します。

使用量インジケータ

この交換エンベロープで囲まれるデータがテストまたは本番であるかを示すコード。EDI位置はISA 15です。値「P」(本番)が指定されます。

交換ECSファイル

「参照」ボタンを使用して、標準ファイルをオーバーライドするECSファイルを検索します。指定しない場合は、B2Bに用意されているデフォルト・ファイル(交換管理バージョンISA 12の交換ECSファイル)が使用されます。

「グループ」タブ

-

機能グループ日

送信者がトランザクション・セットの機能グループを生成した日付。EDI位置はGS 04です。システム日付スタンプが指定されます(#SystemDate(CCYYMMDD)#)。

機能グループ時刻

送信者がトランザクション・セットの機能グループを生成した時刻(送信者の場所のローカル時刻)。EDI位置はGS 05です。システム・タイムスタンプが指定されます(#SystemTime(HHMM)#)。

担当エージェンシ・コード

基準の発行者を識別するためにデータ要素480と組み合せて使用されるコード。EDI位置はGS 06です。値「X」が指定されます。

バージョン/リリース/産業識別子コード

使用されるEDI標準のバージョン、リリース、サブリリースおよび産業識別子を識別するコード。GSおよびGEセグメントなどがあります。GSセグメント内のDE455のコードがXの場合、DE 480では、位置1から3はバージョン番号、位置4から6はリリースとサブリリース、バージョンのレベル、および位置7から12は産業または取引アソシエーション識別子(必要に応じてユーザーが割当て)です。GSセグメント内のDE455のコードがTの場合は、他のフォーマットを使用できます。

グループECSファイル

「参照」ボタンを使用して、標準ファイルをオーバーライドするECSファイルを検索します。指定しない場合は、B2Bに用意されているデフォルト・ファイル(EDI X12バージョンのグループECSファイル)が使用されます。

「デリミタ」タブ

デリミタ・フィールドの横にある「16進文字の選択」をクリックすると値が指定されます。デリミタの詳細は、表8-4を参照してください。

セグメント・デリミタ

「0x7e」が指定されます。

要素デリミタ

「0x2a」が指定されます。

サブ要素デリミタ

「0x5c」が指定されます。

小数点セパレータ

「0x2e」が指定されます。

置換文字

「0x7c」が指定されます。

繰返しセパレータ

「0x5e」が指定されます。

「その他」タブ

-

重複する管理番号の確認

このプロパティを選択すると(trueに設定すると)、重複する交換管理番号のメッセージは拒否されます。つまり、着信メッセージの状態に「ERROR」が設定されます。

エンベロープ・パラメータの無視

このオプションを使用して、参照検証時に無視するエンベロープ要素のリストをカンマ区切りで指定します。指定可能な値は、アグリーメントで使用されている識別子によって異なります。指定可能な値は、InterchangeSenderID、InterchangeReceiverID、GroupReceiverID、GroupSenderID、TransactionAssociationAssignedCode、InterchangeReceiverQual、InterchangeSenderQualおよびInterchangeControlVersionです。


ドキュメント・タイプ・パラメータ

EDI X12ドキュメント・タイプを作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-9に、EDI X12ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

図8-9 EDI X12ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

例8-9の説明が続きます
「図8-9 EDI X12ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ」の説明

表8-9に、EDI X12ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

表8-9 EDI X12ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

パラメータ 説明

「トランザクション」タブ

-

*機能グループ識別子コード

トランザクション・セットGS 01を一意に識別します。必須。

実装規則参照

実装規則を識別するために割り当てられた参照。EDI位置はST 03です。

トランザクション目的コード

トランザクション・セットの目的を識別するコード。EDI位置はBEG/BGN 01です。

「重複トランザクション」タブ

この機能を使用すると、ペイロードの特定のコンテンツ(注文書や請求書の番号など)を考慮して重複するトランザクションを検出できます。これは、ペイロードの特定のタグのXPathを指定することで実現されます。XPathフィールドが3つあるため、ペイロードの値を複数使用して一意性条件を柔軟に作成できます。インバウンドの場合は、Oracle B2Bインバウンド・メッセージ処理中に、重複する管理番号のチェックも実行されます。XPathベースの重複チェックは管理番号チェックの後に実行されます。

注意: 最初のXPathを指定せずに、2番目と3番目のXPathを指定することはできません


ドキュメント定義パラメータ

EDI X12ドキュメント定義を作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-10に、EDI X12ドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

図8-10 EDI X12ドキュメントのドキュメント定義パラメータ

例8-10の説明が続きます
「図8-10 EDI X12ドキュメントのドキュメント定義パラメータ」の説明

表8-10に、EDI X12ドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

表8-10 EDI X12ドキュメントのドキュメント定義パラメータ

パラメータ 説明

「トランザクション」タブ

-

トランザクション・セットECSファイル

「参照」ボタンを使用して、ECSファイルを選択します。

「ルーティング」タブ

-

ドキュメント・ルーティングID

バックエンド・アプリケーションに対してコンシューマ名を設定します。

「XPath」タブ

詳細は、第8.1.1項 カスタムXMLドキュメントのXPath式の構成方法を参照してください。

XPath名1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

「相関」タブ

-

XPath名からの相関

相関を開始するための相関プロパティの名前。

XPath式からの相関

相関を開始するためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

XPath名への相関

相関のための相関プロパティの名前。

XPath式への相関

相関のためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

「アプリケーション」タブ

-

ドキュメント

内部アプリケーション・ドキュメントの名前。

アクション

ドキュメント内のサブ分類。

XSLTファイル

XSLTファイルの名前。



注意:

b2b.FAHandledByB2Bプロパティをfalseに設定したときの動作と制限の詳細は、付録D「Fusion Middleware ControlでのB2B構成プロパティの設定」を参照してください。


8.3.1 EDI X12ドキュメントの確認の生成

取引パートナから受信したEDI X12ドキュメントは、次の方法で確認できます。

  • 997 (機能確認)を送信

  • 999 (実装確認)を送信

どちらのドキュメントも使用方法は同じですが、997による確認を使用すると、ドキュメントの構文の正しさを検証できます。一方、999による確認は、コントロール構造の関係分析も行われることを意味します。

X12バージョン5010以降で997を生成する場合、次の追加要素(オプション)が生成されます。

<Element-480>005010</Element-480>
<Element-1705>Implementation Convention Reference</Element-1705>

Oracle B2Bはさらに、ネイティブへの変換時に、事前にシードされているデフォルトの997/999定義に対して997/999確認を検証します。したがって、Oracle B2Bを使用するソリューションを実装する際、バージョン5010以降では999を使用することをお薦めします。

8.3.2 エンベロープ・パラメータのオーバーライド

内部プロパティを使用するエンベロープ・パラメータをオーバーライドする必要がある場合、<Lookup>タグと<Property>タグの一部としてオーバーライド値を指定する必要があります。

例:

<Internal-Properties>
<Data-Structure Name="Interchange">
<Lookup Name="InterchangeReceiverID">GlobalOverride </Lookup>
<Property Name="InterchangeReceiverID">GlobalOverride </Property>
 
...
 
</Data-Structure>
</Internal-Properties>

8.4 HL7ドキュメント・プロトコルの使用

Oracle B2Bには、Generic交換またはMLLP交換を使用して医療情報を含むドキュメントを交換するためのHealth Level 7 (HL7)バージョン2.xおよびバージョン3標準が実装されています。HL7使用時には、標準のOracle B2Bの機能(検証、変換、アウトバウンド・エンベロープ・ヘッダーの自動生成および確認など)を使用できます。


注意:

このリリースでは、HL7 BATCHおよびFILEエンベロープはサポートされていますが、バッチ処理はサポートされていません。


HL7標準を作成し、管理している組織の情報は、次を参照してください

http://www.hl7.org

ドキュメント・バージョン・パラメータ

HL7ドキュメント・バージョンを作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-11に、HL7ドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータを示します。

図8-11 HL7ドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータ

例8-11の説明が続きます
「図8-11 HL7ドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータ」の説明

表8-11に、HL7ドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータを示します。

表8-11 HL7ドキュメントのドキュメント・バージョン・パラメータ

パラメータ 説明

「メッセージ・ヘッダー」タブ

-

Security

HL7の一部のアプリケーションでは、このフィールドがセキュリティ機能の実装に使用されます。

処理ID

MSH.11。このフィールドは、HL7アプリケーション(レベル7)処理ルールの定義に従ってメッセージを処理するかどうかを決定するために使用されます。最初のコンポーネントでは、メッセージが本番、トレーニングまたはデバッグ・システムのいずれに属しているかを定義します(有効な値については、HL7表0103 - 処理IDを参照してください)。2番目のコンポーネントでは、メッセージがアーカイブ・プロセスまたは初期ロードのいずれに属しているかを定義します(有効な値については、HL7表0207 - 処理モードを参照してください)。この結果、異なる処理モードに異なる優先度を設定できます。

確認タイプの受入

メッセージに対する応答でアプリケーション確認の返信が必要となる条件を設定します。値「AL」(常時)が指定されます。

B2Bでは、確認を生成する必要があるかどうかを確認するために、着信メッセージのペイロード(MSH.15)がチェックされます。一部のHL7システムでは、ペイロードでMSH.15は送信されないため、確認の送信が必要です。

アプリケーション確認タイプ

MSH.16. 値「AL」(常時)が指定されます。

国コード

メッセージの作成国を設定します。値「US」が指定されます。

文字セット

メッセージ全体の文字セットを設定します。値「ASCII」が指定されます。

国際化コード識別子

MSH.19

国際化コード・テキスト

MSH.19

国際化コード体系名

MSH.19

国際化コード代替識別子

MSH.19

国際化コード代替テキスト

MSH.19

国際化コード代替コード体系名

MSH.19

国際バージョン識別子

MSH.12

国際バージョンIDテキスト

MSH.12

国際バージョンIDコード体系名

MSH.12

国際バージョンID代替識別子

MSH.12

国際バージョンID代替テキスト

MSH.12

国際バージョンID代替コード体系名

MSH.12

「バッチ・ヘッダー」タブ

-

バッチ・ヘッダーの作成

バッチ・ヘッダーを作成する場合は、ボックスを選択します。

バッチ・ヘッダーECSファイル

「参照」ボタンを使用して、標準ファイルをオーバーライドするECSファイルを検索します。指定しない場合、B2Bに用意されているデフォルト・ファイルが使用されます。

バッチ・セキュリティ

BHS.8

バッチ日付

BHS.7. システム日付タイムスタンプが指定されます(#SystemDateTime(CCYYMMDDHHMM)#)。

「ファイル・ヘッダー」タブ

-

ファイル・ヘッダーの作成

有効にする場合は、ボックスを選択します。

ファイル・ヘッダーECSファイル

「参照」ボタンを使用して、標準ファイルをオーバーライドするECSファイルを検索します。指定しない場合、B2Bに用意されているデフォルト・ファイルが使用されます。

ファイル・セキュリティ

FHS.8

ファイル日付

FHS.7. システム日付タイムスタンプが指定されます(#SystemDateTime(CCYYMMDDHHMM)#)。

「デリミタ」タブ

デリミタ・フィールドの横にある「16進文字の選択」をクリックすると値が指定されます。デリミタの詳細は、表8-4を参照してください。

要素デリミタ

セグメント識別子の後に続く1文字で、セグメント内の各データ要素(最後の要素を除く)を区切ります。値「0x7c」が指定されます。

エスケープ文字

「0x5c」が指定されます。

繰返しセパレータ

繰返しデータ要素の隣接する出現を区切るため、またはフィールドの複数の出現を区切るために使用されるサービス文字。値「0x7e」が指定されます。

セグメント・デリミタ

メッセージ内のセグメント(データ・フィールドの論理的なグループ)の終了を示す構文文字。値「0x0d」が指定されます。

サブコンポーネント・デリミタ

値「0x26」が指定されます。

サブ要素デリミタ

値「0x5e」が指定されます。

「その他」タブ

-

エンベロープ・パラメータの無視

このオプションを使用して、参照検証時に無視するエンベロープ要素のリストをカンマ区切りで指定します。指定可能な値は、アグリーメントで使用されている識別子によって異なります。HL7アグリーメントの場合、指定可能な値は、MessageSendingApp、MessageReceivingApp、MessageSendingFacilityおよびMessageReceivingFacilityです。


ドキュメント・タイプ・パラメータ

HL7ドキュメント・タイプを作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-12に、HL7ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

図8-12 HL7ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

例8-12の説明が続きます
「図8-12 HL7ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ」の説明

表8-12に、HL7ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

表8-12 HL7ドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

パラメータ 説明

「トランザクション」タブ

-

HL7汎用確認

選択すると、Oracle B2BがHL7メッセージを受信したときにすぐに汎用確認が送信されます。

確認制御IDのマップ

ビジネス・メッセージのMSH.10から確認のMSH.10へのマッピングを有効にする場合に選択します。

注意: この「確認制御IDのマップ」パラメータは、機能確認用です。

確認の受入

機能確認は、MSH.15に値がない場合に生成されます。アクションを実行しない場合は「なし」を選択します。確認の生成は、ビジネス・メッセージのMSH.15内の値に依存します。どのような条件でも確認を生成する場合は、「AL」(常時)を選択します。メッセージ・エラーまたはメッセージが拒否されたときに確認を生成する場合は、「ER」(エラー/拒否)を選択します。メッセージが正常に処理されたときに確認を生成する場合は、「SU」(正常終了)を選択します。


ドキュメント定義パラメータ

HL7ドキュメント定義を作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-13に、HL7ドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

図8-13 HL7ドキュメントのドキュメント定義パラメータ

例8-13の説明が続きます
「図8-13 HL7ドキュメントのドキュメント定義パラメータ」の説明

表8-13に、HL7ドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

表8-13 HL7ドキュメントのドキュメント定義パラメータ

パラメータ 説明

「トランザクション」タブ

-

*トランザクション・セットECSファイル

「参照」ボタンを使用して、ECSファイルを検索します。

「ルーティング」タブ

-

ドキュメント・ルーティングID

バックエンド・アプリケーションに対してコンシューマ名を設定します。

「XPath」タブ

詳細は、第8.1.1項 カスタムXMLドキュメントのXPath式の構成方法を参照してください。

XPath名1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

「相関」タブ

-

XPath名からの相関

相関を開始するための相関プロパティの名前。

XPath式からの相関

相関を開始するためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

XPath名への相関

相関のための相関プロパティの名前。

XPath式への相関

相関のためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

「アプリケーション」タブ

-

ドキュメント

内部アプリケーション・ドキュメントの名前。

アクション

ドキュメント内のサブ分類。

XSLTファイル

XSLTファイルの名前。


HL7の使用について

8.5 OAGドキュメント・プロトコルの使用

Oracle B2Bには、多くの業界で使用されている堅牢なXML標準である、Open Applications Group (OAG)標準が実装されています。この標準では、メッセージがビジネス・オブジェクト・ドキュメント(BOD)として定義されます。

OAG標準を作成し、管理している組織の情報は、次を参照してください

http://www.oagi.org

ドキュメント・バージョン・パラメータ

OAGドキュメントのドキュメント・バージョンを作成する場合、パラメータの設定は不要です。

ドキュメント・タイプ・パラメータ

OAGドキュメント・タイプを作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-14に、OAGドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

図8-14 OAGドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

例8-14の説明が続きます
「図8-14 OAGドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ」の説明

表8-14に、OAGドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

表8-14 OAGドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

パラメータ 説明

「制御領域」タブ

-

論理識別子

論理識別子

コンポーネント

コンポーネント

タスク

タスク

エラー発生時のFA

有効にすると、CONFIRMATIONフラグが1に設定されます。

言語

言語

コード・ページ

コード・ページ

認可識別子

認可識別子

日時修飾子

日時修飾子属性


ドキュメント定義パラメータ

OAGドキュメント定義を作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-15に、OAGドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

図8-15 OAGドキュメントのドキュメント定義パラメータ

例8-15の説明が続きます
「図8-15 OAGドキュメントのドキュメント定義パラメータ」の説明

表8-15に、OAGドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

表8-15 OAGドキュメントのドキュメント定義パラメータ

パラメータ 説明

「XML」タブ

-

識別式(XPath)

XMLペイロードのノードを特定します。

識別値

識別式で識別されたノードに照合する値を指定します。値が一致した場合、ドキュメントは正常に識別されます。値を空欄のままにした場合は、ノードの存在がチェックされ、ドキュメントが正常に識別されます。

DTD/XSDネームスペース変換

「なし」「両方」「インバウンド」「アウトバウンド」の中から選択します。

「ルーティング」タブ

-

ドキュメント・ルーティングID

バックエンド・アプリケーションに対してコンシューマ名を設定します。

「XPath」タブ

詳細は、第8.1.1項 カスタムXMLドキュメントのXPath式の構成方法を参照してください。

XPath名1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

「相関」タブ

-

XPath名からの相関

相関を開始するための相関プロパティの名前。

XPath式からの相関

相関を開始するためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

XPath名への相関

相関のための相関プロパティの名前。

XPath式への相関

相関のためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

「アプリケーション」タブ

-

ドキュメント

内部アプリケーション・ドキュメントの名前。

アクション

ドキュメント内のサブ分類。

XSLTファイル

XSLTファイルの名前。


8.6 位置指定フラット・ファイル・ドキュメント・プロトコルの使用

Oracle B2Bでは、位置指定フラット・ファイル(NCPDP Telecomドキュメントなど)およびSAP iDocs (SAPアプリケーションで使用される中間ドキュメント(テキスト・ファイル))に対するメッセージ交換がサポートされています。この結果、XMLファイルや従来のEDIファイルを様々なXMLおよびEDI標準に基づいて処理する以外に、いくつかの機能が追加されます。


注意:

位置指定フラット・ファイルは、10gから11gに手動でアップグレードする必要があります。



注意:

Oracle B2Bは、保険業界で使用されているNCPDPドキュメントをサポートしています。次の2つのNCPDPドキュメントが広く使用されています。

  • 裁決後履歴ファイル: 大量の詳細レコードの場合に使用

  • 裁決後使用ファイル: 少量の使用レコードの場合に使用

Oracle B2Bでは、位置指定フラット・ファイルを使用してNCPDPドキュメントが実装されています。


ドキュメント・バージョン・パラメータ

位置指定フラット・ファイルのドキュメント・バージョンを作成する場合、パラメータの設定は不要です。

ドキュメント・タイプ・パラメータ

位置指定フラット・ファイルのドキュメント・タイプを作成する場合、パラメータの設定は不要です。

ドキュメント定義パラメータ

位置指定フラット・ファイルのドキュメント定義を作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-16に、位置指定フラット・ファイルのドキュメント定義パラメータを示します。

図8-16 位置指定フラット・ファイル(SAP iDocsを含む)のドキュメント定義パラメータ

例8-16の説明が続きます
「図8-16 位置指定フラット・ファイル(SAP iDocsを含む)のドキュメント定義パラメータ」の説明

表8-16に、位置指定フラット・ファイルのドキュメント定義パラメータを示します。

表8-16 位置指定フラット・ファイルのドキュメント定義パラメータ

パラメータ 説明

「トランザクション」タブ

-

*トランザクション・セットECSファイル

「参照」ボタンを使用して、ECSファイルを検索します。

「識別」タブ

-

識別値

該当なし

識別開始位置

終了位置と組み合せて使用し、開始位置と終了位置の間のペイロードから値を取得します。

識別終了位置

開始位置と組み合せて使用し、開始位置と終了位置の間のペイロードから値を取得します。

「ルーティング」タブ

-

ドキュメント・ルーティングID

バックエンド・アプリケーションに対してコンシューマ名を設定します。

「XPath」タブ

詳細は、第8.1.1項 カスタムXMLドキュメントのXPath式の構成方法を参照してください。

XPath名1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

「相関」タブ

-

XPath名からの相関

相関を開始するための相関プロパティの名前。

XPath式からの相関

相関を開始するためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

XPath名への相関

相関のための相関プロパティの名前。

XPath式への相関

相関のためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

「アプリケーション」タブ

-

ドキュメント

内部アプリケーション・ドキュメントの名前。

アクション

ドキュメント内のサブ分類。

XSLTファイル

XSLTファイルの名前。


8.7 RosettaNetドキュメント・プロトコルの使用

Oracle B2Bには、インターネットを使用してドキュメントを交換するためのXMLベースによる非独占的なRosettaNet標準が実装されています。RosettaNet標準には、情報を交換、確認または確定する時期、および交換メッセージをパッケージ化し、取引パートナ間で物理的に交換する方法が規定されています。Oracle B2Bドキュメント・エディタでRosettaNetドキュメント・ガイドライン・ファイルを使用する以外に、RosettaNet Webサイトから標準DTDファイルをダウンロードすることもできます。

RosettaNet DTDは、SOAコンポジット・アプリケーション内でOracle B2Bと併用する場合、XSDに変換する必要があります。コンポジット・アプリケーションに追加されたAQアダプタは、必要に応じてインバウンドDTDをXSDに変換し、データを操作できます。同様に、Oracle B2Bでメッセージを送信できるように、アウトバウンドXSDをDTDに変換できます。

RosettaNet標準は、RosettaNetパートナ・インタフェース・プロセス(PIP)、RosettaNetディクショナリおよびRNIFを使用して指定されます。Oracle B2BはすべてのPIPをサポートしています。(RosettaNetテクニカル・ディクショナリは、Oracle B2Bでサポートされていません。)

RosettaNetコンソーシアムとその歴史に関する情報、およびPIPクラスタとセグメントの完全なリストは、次を参照してください

http://www.rosettanet.org

8.7.1 PIP

PIPは、取引パートナ間のビジネス・プロセスを定義するXMLベースのダイアログです。それは、取引パートナ間で交換される各ビジネス・ドキュメント・メッセージの構造、手順、ロール(購入者と販売者)のアクティビティ、データ要素、値および値タイプを定義します。

図8-17に、PIP 3A4を例にあげてPIPで取引パートナ間のダイアログを定義する方法を示します。

図8-17 購入者と販売者の間のPIP 3A4メッセージ交換

購入者と販売者の間のPIP 3A4メッセージ交換。
「図8-17 購入者と販売者の間のPIP 3A4メッセージ交換」の説明

PIP順序は、クラスタ、セグメントおよびタイプを結合したものです。たとえば、PIP順序3A4では、表8-17に示す情報がエンコードされます。

表8-17 PIP 3A4のブレークダウン

要素 説明

3

注文管理クラスタ。取引パートナは次のアクションを実行できます。

  • カタログ製品の注文

  • カスタム注文の作成

  • 製品の配布およびデリバリの管理

  • 返品と金融トランザクションのサポート

3A

見積りおよび注文エントリ・セグメント

3A4

特定のPIPタイプ。次の機能をサポートします。

  • 購入者からの発注の送信

  • 販売者からの発注受入れの送信

  • 確認レスポンスに基づき、購入者が発注の取消しまたは変更を行う機能


ドキュメント・バージョン・パラメータ

RosettaNetドキュメントのドキュメント・バージョンを作成する場合、パラメータの設定は不要です。

ドキュメント・タイプ・パラメータ

RosettaNetドキュメント・タイプを作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-18に、RosettaNetドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

図8-18 RosettaNetドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

例8-18の説明が続きます
「図8-18 RosettaNetドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ」の説明

表8-18に、RosettaNetドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータを示します。

表8-18 RosettaNetドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータ

パラメータ 説明

「サービス・ヘッダー」タブ

-

*開始ロール

メッセージを送信する取引パートナ(PIPのパートナ・ロールの説明に含まれます)。

*終了ロール

メッセージを受信する取引パートナ(メッセージを受信する取引パートナのPIPにおけるロール)。

*開始サービス

メッセージを送信するサービス。

*終了サービス

メッセージの送信先のサービス。

*ビジネス・トランザクション名

ビジネス・トランザクション名が必要です。

*ビジネス・アクション

ビジネス・アクション名が必要です。この値は、グローバル・ビジネス・アクション・コードと一致する必要があります。

*コラボレーションの実行時間

ビジネス・アクションの実行所要時間が必要です。

*コラボレーション名

RosettaNetコラボレーション名は、共通のトランザクションに応じて、取引パートナ間のビジネス・トランザクション(購入者および販売者としてのロール)を表します。必須。

*コラボレーション・コード

短縮されたコラボレーション名のテキスト形式。必須。


ドキュメント定義パラメータ

RosettaNetドキュメント定義を作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-19に、RosettaNetドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

図8-19 RosettaNetドキュメントのドキュメント定義パラメータ

例8-19の説明が続きます
「図8-19 RosettaNetドキュメントのドキュメント定義パラメータ」の説明

表8-19に、RosettaNetドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

表8-19 RosettaNetドキュメントのドキュメント定義パラメータ

パラメータ 説明

「パラメータ」タブ

-

ドキュメント・ルーティングID

バックエンド・アプリケーションに対してコンシューマ名を設定します。

DTD/XSDネームスペース変換

元のRosettaNetドキュメントは、必要に応じて変換済ドキュメントに置き換えることができます。インバウンドとアウトバウンドの両方のメッセージについてRosettaNetドキュメントを変換済ドキュメントに置き換える場合は、「両方」を選択します。インバウンド・メッセージについてRosettaNetドキュメントを変換済ドキュメントに置き換える場合は、「インバウンド」を選択します。アウトバウンド・メッセージについてRosettaNetドキュメントを変換済ドキュメントに置き換える場合は、「アウトバウンド」を選択します。置換を実行しない場合は「なし」を選択します。「なし」の場合は、DTDインスタンスがそのまま渡されます。「インバウンド」の場合は、インスタンスDTDがXSDに変換されます。「アウトバウンド」の場合は、インスタンスXSDがDTDに変換されます。「両方」の場合は、インバウンドとアウトバウンドの両方の形式が変換されます。

「XPath」タブ

第8.1.1項 カスタムXMLドキュメントのXPath式の構成方法を参照してください。

XPath名1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

「相関」タブ

2アクションのPIP (例: 3A4)の場合は相関が必要です。

XPath名からの相関

相関を開始するための相関プロパティの名前。例: Pip3A4PurchaseOrderRequest in /*[local-name()='Pip3A4PurchaseOrderRequest']/*[local-name()='thisDocumentIdentifier']/text()。

XPath式からの相関

相関を開始するためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

XPath名への相関

相関のための相関プロパティの名前。相関先は、相関に関係している他のメッセージを表します。例: Pip3A4PurchaseOrderConfirmation in/*[local-name()='Pip3A4PurchaseOrderConfirmation']/*[local-name()='requestingDocumentIdentifier']/text()。

XPath式への相関

相関のためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

「アプリケーション」タブ

-

ドキュメント

内部アプリケーション・ドキュメントの名前。

アクション

ドキュメント内のサブ分類。

XSLTファイル

XSLTファイルの名前。


8.7.2 サービス・ヘッダーのpartnerDefinedPIPPayloadBindingIdパラメータとLocationIdパラメータの使用

Oracle B2Bは、次のサービス・ヘッダー・パラメータに対するサポートを提供します。

  • partnerDefinedPIPPayloadBindingID

  • LocationID

partnerDefinedPIPPayloadBindingIDの構成

Oracle B2Bコンソールで、「ドキュメント・タイプ」の「サービス・ヘッダー」セクションを使用して、partnerDefinedPIPPayloadBindingIDパラメータを構成できます。

locationIDの構成

Oracle B2BコンソールでRosettanetの送信者と受信者のLocationIDを構成するには:

  1. 取引パートナ識別タイプを作成し、値としてRN Location IDを設定します。


    注意:

    この値では大文字と小文字が区別されます。


  2. 識別子タイプRN Location IDを使用して、ホスト取引パートナとリモート取引パートナの両方の取引パートナ識別子を作成します。

  3. アグリーメントに(通常のDUNS識別子に加えて)、ホスト取引パートナとリモート取引パートナの新しい取引パートナ識別子を追加します。

  4. アグリーメントをデプロイします。

8.7.3 RosettaNet検証

RosettaNet検証は、RosettaNet XML書式のビジネス・ドキュメントの要素を、RosettaNetメッセージのガイドライン仕様に指定されている要件と比較し、その有効性を判断します。この仕様には、要素のデータ型、長さ、値リスト、カーディナリティなどの詳細に関する要件が定義されています。ディクショナリが存在する場合は、RosettaNetディクショナリ検証を必要とするPIPも検証されます。RosettaNet XML書式のビジネス・ドキュメントのセクションに対する最低レベルの検証の要件は、次のようになります。これらの要件は、ドキュメントのプリアンブル、配信ヘッダー、サービス・ヘッダー、サービス・コンテンツ・セクションに適用されます。これらのすべての要件に従わないドキュメントは無効とされます。

  1. XML書式のビジネス文書はDTDに従う必要があります。

  2. RosettaNetメッセージのガイドライン仕様に指定されたデータ型、データ長またはその両方を持つ要素は、この仕様に照らして検証します。

  3. 対応するRosettaNetメッセージ・ガイドライン仕様のエンティティ・インスタンス・リストに指定された要素の値リストも、この仕様に照らして検証します。

  4. メッセージ・ガイドライン仕様に、対応するDTD仕様と異なる要素のカーディナリティ仕様が定義されている場合は、メッセージ・ガイドライン仕様が優先されます。

  5. PIPで辞書検証が必要で、辞書が含まれる場合は、アクション・パフォーマンスの一部としてサービス・コンテンツを辞書に照らして検証します。

  6. クロスタグ検証はメッセージ・ガイドラインに基づきます。

8.8 UCCNetドキュメント・プロトコルの使用

Oracle B2Bには、取引パートナ(通常は小売および消費財産業の小売業者およびサプライヤ)がUCCNetを使用してドキュメントを交換できるようにUCCNetが実装されています。表8-20に、Oracle B2BでサポートされているUCCNetドキュメント・タイプを示します。

表8-20 UCCNetドキュメント・タイプ

標準

registerCommand

confirmCommand

linkCommand

checkComplianceCommand

documentCommand

documentIdentificationCommand

notificationStateCommand

queryCommand

registerLinkCommand

publicationCommand

publishCommand

catalogueItemMaintenanceCommand

priceCommand

validateCommand

registerOwnershipCommand

subscriptionCommand

notifyCommand

response


UCCNet標準を作成し、管理している組織の情報は、次を参照してください

http://www.1sync.org

ドキュメント・バージョン・パラメータ

UCCNetドキュメントのドキュメント・バージョンを作成する場合、パラメータの設定は不要です。

ドキュメント・タイプ・パラメータ

UCCNetドキュメントのドキュメント・タイプを作成する場合、パラメータの設定は不要です。

ドキュメント定義パラメータ

UCCNetドキュメント定義を作成する場合は、様々なパラメータを設定できます。図8-20に、UCCNetドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

図8-20 UCCNetドキュメントのドキュメント定義パラメータ

例8-20の説明が続きます
「図8-20 UCCNetドキュメントのドキュメント定義パラメータ」の説明

表8-21に、UCCNetドキュメントのドキュメント定義パラメータを示します。

表8-21 UCCnetドキュメントのドキュメント定義パラメータ

パラメータ 説明

「XML」タブ

-

識別式(XPath)

XMLペイロードのノードを特定します。

識別値

識別式で識別されたノードに照合する値を指定します。値が一致した場合、ドキュメントは正常に識別されます。値を空欄のままにした場合は、ノードの存在がチェックされ、ドキュメントが正常に識別されます。

「ルーティング」タブ

-

ドキュメント・ルーティングID

バックエンド・アプリケーションに対してコンシューマ名を設定します。

「XPath」タブ

第8.1.1項 カスタムXMLドキュメントのXPath式の構成方法を参照してください。

XPath名1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式1

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式2

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

XPath名3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath名。

XPath式3

ペイロードから値を取得するためのXML XPath式。

「相関」タブ

-

XPath名からの相関

相関を開始するための相関プロパティの名前。

XPath式からの相関

相関を開始するためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

XPath名への相関

相関のための相関プロパティの名前。

XPath式への相関

相関のためにペイロードから値を取得するためのXML XPath。

「アプリケーション」タブ

-

ドキュメント

内部アプリケーション・ドキュメントの名前。

アクション

ドキュメント内のサブ分類。

XSLTファイル

XSLTファイルの名前。


8.8.1 1Syncドキュメントの作成

1Syncドキュメント・プロトコルは、売主と買主の間でのデータの同期に役立ちます。これにより、継続的なデータの同期による製品と場所の情報の転送が可能になります。

1Sync XMLドキュメントを作成するには、カスタム・ドキュメント・プロトコルまたはUCCNetドキュメント・プロトコルを使用します。


注意:

GS-1の組織では、標準名をUCCNetから1Syncに変更しました。シードされたUCCNetドキュメント・プロトコルを使用するか、1Syncの新しいカスタム・ドキュメント・プロトコルを作成します(図を参照)。どちらも機能は同じです。


図8-21は、カスタム・ドキュメント・プロトコルを使用した1Syncドキュメントのドキュメント定義を示しています。

図8-21 1Syncドキュメント定義

例8-21の説明が続きます
「図8-21 1Syncドキュメント定義」の説明

次のように1Syncのリクエスト・メッセージとレスポンス・メッセージを関連付けることができます。

詳細は、次を参照してください:

8.9 ドキュメント詳細の変更

リモート取引パートナに対するドキュメント詳細(ドキュメント・プロトコル・バージョンおよびドキュメント・タイプ・パラメータ)は、「パートナ」「ドキュメント」タブから変更できます。ホスト管理者はリモート取引パートナのドキュメント詳細をここで変更でき(ホスト管理者は、自分のデータは「管理」「ドキュメント」タブで変更する必要があります)、リモート管理者は、ドキュメント・タイプへのアクセスが許可されている場合、自分のデータのドキュメント詳細を変更できます。詳細は、第1.4.2項 ドキュメント・タイプへのアクセス制限を参照してください。

図8-24では、「ドキュメントの詳細」セクションの「バージョン」タブを示します。このタブでは、ドキュメント・プロトコルのバージョンのパラメータを変更できます。

図8-24 ドキュメント詳細の変更

例8-24の説明が続きます
「図8-24 ドキュメント詳細の変更」の説明

デリミタ、および「交換管理バージョン番号」「交換日」「交換時刻」などのパラメータは、通常、異なるリモート取引パートナごとに変更されます。

図8-25では、「ドキュメント・タイプ」タブが示されています。このタブでは、ドキュメント・タイプのパラメータを変更できます。

図8-25 ドキュメント詳細の変更

例8-25の説明が続きます
「図8-25 ドキュメント詳細の変更」の説明

オーバーライド値が提供されていることを示すには、「バージョン・パラメータのオーバーライド」および「DocTypeパラメータのオーバーライド」パラメータを使用します。リモート取引パートナに対して設定したドキュメント・タイプ・パラメータ値は、ドキュメントの作成時に「管理」「ドキュメント」タブでドキュメント定義に設定した、デフォルトのドキュメント・タイプ・パラメータ値より優先されます。

ドキュメントの詳細をオーバーライドするには:

  1. 「パートナ」タブをクリックします。

  2. 「ドキュメント」タブをクリックします。

  3. リモート取引パートナを選択します。

  4. ドキュメント定義を選択します。

  5. 適用するオーバーライド・タイプを選択します。

    • バージョン・パラメータのオーバーライド

    • DocTypeパラメータのオーバーライド

  6. 「バージョン」タブまたは「ドキュメント・タイプ」タブ、あるいはその両方でオーバーライドの値に値を指定します。

  7. 「保存」をクリックします。

8.9.1 アグリーメントをデプロイした後のドキュメント定義の変更

アグリーメントをデプロイした後のドキュメント定義の変更は、取引パートナのプロファイルに反映されません。「パートナ」「ドキュメント」タブの「ドキュメントの詳細」領域を使用して、ドキュメント・プロトコル・バージョンとドキュメント・タイプ・パラメータを変更します。その後で、アグリーメントを再デプロイします。

8.9.2 メタデータをインポートした後のドキュメント定義の変更

B2Bメタデータをインポートし、次に「管理」「ドキュメント」タブからドキュメントを変更した場合は、ホストおよびリモート取引パートナに対するサポート・ドキュメント定義にも、「パートナ」「ドキュメント」タブから同じ変更を加える必要があります。変更を加えるには、「ドキュメントの詳細」の下にある「バージョン」「ドキュメント・タイプ」および「定義」タブを使用します。

8.10 ドキュメント・ルーティングIDの使用

ドキュメント・ルーティングIDは、AQキューにエンキューする際、およびSOAコンポジット・アプリケーションでB2Bドキュメントを使用する際の2つの状況で役立ちます。AQキューにエンキューされたメッセージに対してドキュメント・ルーティングIDを設定する場合は(インバウンドのみ)、AQコンシューマ名がドキュメント・ルーティングIDに設定されます。SOAコンポジット・アプリケーション内では、B2Bバインディング・コンポーネントでドキュメント定義のかわりにドキュメント・ルーティングIDを使用すると、同じドキュメント・ルーティングIDのすべてのメッセージが、同じSOAコンポジットにルーティングされます。

これは、異なるドキュメント定義が多数あり、それらを同じ方法で処理する際に役立ちます。WSDLでは、ドキュメント定義のかわりにドキュメント・ルーティングIDが使用されます。SOAコンポジット・アプリケーションでは、図8-26に示すように、B2B構成ウィザードに、ドキュメント定義を選択するかわりにドキュメント・ルーティングIDを使用するオプションが用意されています。

図8-26 Oracle JDeveloperの「ドキュメント・ルーティングID」オプション

例8-26の説明が続きます
「図8-26 Oracle JDeveloperの「ドキュメント・ルーティングID」オプション」の説明

AQの使用時に、デフォルトのb2buserを使用するかわりにルーティングID値を設定する場合は、値を数値に設定しないでください。英字と数字の組合せを使用してください。