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Oracle® Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.7)
B61381-06
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10 タイプの作成

この章では、識別子タイプ、連絡先情報タイプおよび取引パートナ・パラメータ・タイプの作成方法について説明します。また、Oracle B2Bでカスタム・タイプを使用して、ドキュメント交換、連絡先情報および取引パートナ・パラメータの各仕様を満たす方法についても説明します。

この章には次のトピックが含まれます:

取引パートナ・プロファイルへのカスタム・タイプおよび値の追加については、第5.2項 取引パートナ・プロファイルの作成を参照してください。

10.1 カスタム識別子タイプの作成

識別子タイプ(つまり識別子)は、取引パートナを(交換識別子として)識別するのに役立ちます。また、様々なドキュメント・プロトコルに対する追加入力を定義するために使用できます。

Oracle B2Bには、一般的に必要な識別子の多くが事前にシードされています。新規のカスタム識別子を必須として作成できます。

識別子タイプを作成するには:

  1. 「管理」リンクをクリックします。

  2. 「タイプ」タブをクリックします。

  3. 「識別子」領域で「追加」をクリックします。

  4. 図10-1に示すように、名前および説明(オプション)を入力します。

    図10-1 識別子タイプの作成

    Oracle B2Bで使用可能な識別子タイプ
    「図10-1 識別子タイプの作成」の説明

  5. 「保存」をクリックします。

取引パートナのプロファイルに新しいタイプおよび値を追加する方法は、タスク3、「識別子タイプと値の追加」を参照してください。

表10-1に示すように、Oracle B2Bでは、サポートされているドキュメント・プロトコルに対する事前定義の識別子が用意されています。使用されていないタイプを削除することで、B2B環境をさらにカスタマイズできます。取引パートナが使用するタイプは削除できません。

表10-1 Oracle B2Bで定義されている識別子タイプ

名前 説明

AS1識別子

電子メールを使用したデータの送信にEDI over SMTPを使用するための仕様。AS1は、XML、TXTファイルなどの非EDIドキュメント・タイプも処理します。AS1識別子と名前識別子はAS1交換で必要です。

AS2識別子

AS2トランザクション内のサービス・アドレス(「AS2-From」フィールドまたは「AS2-To」フィールドで指定)の別名。この値は、取引パートナが認識する一意の名前にできます。AS2識別子と名前識別子はAS2交換で必要です。

DUNS

続き番号で生成される9桁の一意の番号。正式にはD-U-N-S番号として知られ、Dun and Bradstreetから取得します。DUNS識別子と名前識別子はRNIF交換で必要です。

EDIグループID

取引パートナ企業内の複数のブランチを識別するために使用します。グループIDは、交換IDと同じ番号にできます。

EDIグループID修飾子

EDI交換ID修飾子と同じように、この修飾子はEDIFACTのみに適用されます(X12には適用されません)。

EDI交換ID

異なるソースから取得可能な取引パートナの一意の識別子。たとえば、取引パートナにDun & Bradstreet番号がある場合は、その番号を交換IDとして使用できます。多くの場合、選択したVANでは交換IDが割り当てられます。

EDI交換ID修飾子

後に続く交換IDのタイプをネットワークに通知します。一般的な修飾子には、ZZ (後に続く交換IDが相互定義であることを示す)、01 (交換IDが取引パートナのDun and Bradstreet番号であることを示す)、12 (交換IDが電話番号であることを示す)があります。

EDI交換内部ID

取引パートナをEDI交換内部IDに基づいて識別します。

EDI交換内部サブID

取引パートナをEDI交換内部サブIDに基づいて識別します。

Generic識別子

HTTPまたはHTTPSトランスポート・プロトコルとともにGeneric交換プロトコル(EDI X12 over Generic Exchange、EDI EDIFACT over Generic Exchange、またはCustom Document over Generic Exchange)を使用している場合に、取引パートナの識別に使用するIPアドレス。ホスト名は入力しないでください

Generic識別子と名前識別子は、汎用HTTPおよび汎用電子メール交換で必要です。

IPアドレスではワイルドカード文字は使用できません。

HL7バッチ・アプリケーションID

取引パートナをHL7バッチ・アプリケーションIDに基づいて識別します。BHS.3とBHS.5には、MSHセグメントの対応するフィールドと同じ定義があります。

HL7バッチ・アプリケーション共通ID

取引パートナをHL7バッチ・アプリケーション共通IDに基づいて識別します。

HL7バッチ・アプリケーション共通IDタイプ

取引パートナをHL7バッチ・アプリケーション共通IDタイプに基づいて識別します。

HL7バッチ機能ID

取引パートナをHL7バッチ機能IDに基づいて識別します。

HL7バッチ機能共通ID

取引パートナをHL7バッチ機能共通IDに基づいて識別します。

HL7バッチ機能共通IDタイプ

取引パートナをHL7バッチ機能共通IDタイプに基づいて識別します。

HL7ファイル・アプリケーションID

取引パートナをHL7ファイル・アプリケーションIDに基づいて識別します。FSH.3とFSH.5には、MSHセグメントの対応するフィールドと同じ定義があります。

HL7ファイル・アプリケーション共通ID

取引パートナをHL7ファイル・アプリケーション共通IDに基づいて識別します。

HL7ファイル・アプリケーション共通IDタイプ

取引パートナをHL7ファイル・アプリケーション共通IDタイプに基づいて識別します。

HL7ファイル機能ID

取引パートナをHL7ファイル機能IDに基づいて識別します。このフィールドはさらに送信/受信アプリケーションについて示します。機能IDには、組織エンティティ、単位、製品またはベンダーの識別子を指定できます。

HL7ファイル機能共通ID

取引パートナをHL7ファイル機能共通IDに基づいて識別します。

HL7ファイル機能共通IDタイプ

取引パートナをHL7ファイル機能共通IDタイプに基づいて識別します。

HL7メッセージ・アプリケーションID

送信/受信アプリケーションを識別します。

HL7メッセージ・アプリケーション共通ID

アウトバウンド・メッセージの場合、このフィールドは、MSH.3 (送信者)およびMSH.5 (受信者)のメッセージ・アプリケーション共通IDをオーバーライドするために使用します。インバウンド・メッセージの場合、このフィールドは参照に使用します。

HL7メッセージ・アプリケーション共通IDタイプ

アウトバウンド・メッセージの場合、このフィールドは、MSH.3 (送信者)およびMSH.5 (受信者)のメッセージ・アプリケーション共通IDタイプをオーバーライドするために使用します。インバウンド・メッセージの場合、このフィールドは参照に使用します。

HL7メッセージ機能ID

取引パートナをHL7メッセージ機能IDに基づいて識別します。

HL7メッセージ機能共通ID

アウトバウンド・メッセージの場合、このフィールドは、MSH.4 (送信者)およびMSH.6 (受信者)のメッセージ機能共通IDをオーバーライドするために使用します。インバウンド・メッセージの場合、このフィールドは参照に使用します。

HL7メッセージ機能共通IDタイプ

アウトバウンド・メッセージの場合、このフィールドは、MSH.4 (送信者)およびMSH.6 (受信者)のメッセージ機能共通IDをオーバーライドするために使用します。インバウンド・メッセージの場合、このフィールドは参照に使用します。

MLLP ID

TCP/IPのMinimum Lower Layer Protocol (MLLP)はHL7の標準です。MLLP IDおよび名前識別子は、MLLP交換で必要です。

名前

取引パートナを名前で識別します。このタイプの値は、取引パートナ名(たとえば、AcmeやGlobalChipsなど)を作成または編集すると、自動的に提供されます。名前識別子は、汎用ファイル、汎用FTP、汎用SFTP、汎用AQおよび汎用JMS交換で必要です。

ebMS識別子

OASISのebXML Messaging Services (ebXML)タイプは、HTTP、HTTPS、SOAP、XMLDsigおよびXMLEncryptを使用してメッセージを交換するためのセキュアで信頼できる方法を指定します。ebMS識別子および名前識別子は、ebMS交換で必要です。


10.2 カスタム連絡先情報タイプの作成

Oracle B2Bでは、取引パートナの連絡先情報の集中管理場所が提供されます。作成したタイプは、取引パートナのプロファイルに追加してその値を変更できます。

任意の連絡先情報タイプを作成できます。連絡先名、電子メール・アドレス、電話番号、FAX番号などのタイプを作成します。使用されていないタイプを削除することで、B2B環境をさらにカスタマイズできます。取引パートナが使用するタイプは削除できません。

連絡先情報タイプを作成するには:

  1. 「管理」リンクをクリックします。

  2. 「タイプ」タブをクリックします。

  3. 「連絡先情報」領域で、「追加」をクリックします。

  4. 連絡先情報タイプの名前および説明(オプション)を指定し、「保存」をクリックします。

    「名前」フィールドに指定した文字列は、「パートナ」「プロファイル」ページの「タイプ」フィールドの下にあるリストに表示されます。

取引パートナのプロファイルに新しいタイプおよび値を追加する方法は、タスク4、「連絡先情報の追加」を参照してください。

10.3 カスタム取引パートナ・パラメータ・タイプの作成

取引パートナ・パラメータ・タイプは、文字列タイプです。作成したタイプは、取引パートナのプロファイルに追加してその値を変更できます。

取引パートナ・パラメータ・タイプおよびデフォルト値を作成するには:

  1. 「管理」リンクをクリックします。

  2. 「タイプ」タブをクリックします。

  3. 「取引パートナ・パラメータ」領域で、「追加」をクリックします。

  4. 次の情報を指定して、「保存」をクリックします。

    • 名前(必須)

    • デフォルト値(オプション)

    • グループ名(オプション)

    • 表示名(オプション。ただし、このタイプを取引パートナ・プロファイルに追加すると、「名前」ではなく「表示名」の値が表示されます。)

    • 説明(オプション)

    取引パートナのプロファイルに新しいタイプおよび値を追加する方法は、タスク5、「取引パートナのパラメータと値の追加」を参照してください。

事前定義の取引パートナ・パラメータ・タイプはありません。たとえば、Countryという名前のタイプを作成できます。次に、値(特定の国コード)を取引パートナごとに構成できます。使用されていないタイプを削除することで、B2B環境をさらにカスタマイズできます。取引パートナが使用するタイプは削除できません。