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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverアップグレード・ガイド
11g リリース1 (10.3.6)
B61642-04
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4 ノード・マネージャのアップグレード

9.xより前の環境でカスタマイズ・バージョンのノード・マネージャを使用している場合、WebLogicアップグレード・ウィザードを使用して、ノード・マネージャをWebLogic Server 10.3.6のアプリケーション環境で使用できるようアップグレードできます。

次の項では、この目的のためのWebLogicアップグレード・ウィザードの使用方法について説明します:

ノード・マネージャの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャ管理者ガイド』のノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。

ノード・マネージャのアップグレードの仕組み

ノード・マネージャのアップグレードでは、アップグレードするノード・マネージャのホーム・ディレクトリを指定します。WebLogicアップグレード・ウィザードは次のタスクを実行します。

既存のノード・マネージャ・ファイルは、アップグレード・プロセス中にすべて上書きされます。

ドメインをアップグレードするときに、ノード・マネージャの認可に使用されるユーザー名とパスワードを指定するよう求められます。詳細については、表5-1「ノード・マネージャ資格証明の入力」を参照してください。9.0より前のインストールからWebLogic Server 10.3.6にアップグレードする場合、ノード・マネージャによって使用されるリスニング・ポート番号は、アップグレード・プロセス中保持されます。


注意:

10.3.6製品をインストールするとき、ノード・マネージャのリスニング・ポートを9.0より前のバージョンで使用されているリスニング・ポートと同じ番号に設定するようにしてください。ノード・マネージャのデフォルトのリスニング・ポート番号は5556です。


アップグレード・プロセスが完了したら、次のタスクを実行します。

ノード・マネージャのアップグレード

WebLogic Server 10.3.6環境で実行する各ノード・マネージャ・インスタンスをアップグレードする必要があります。具体的には、ドメイン内のすべてのコンピュータのノード・マネージャをアップグレードする必要があります。WebLogicアップグレード・ウィザードでは、次のどちらかのモードでアップグレードを実行することができます。

ドメイン内の各コンピュータのノード・マネージャをアップグレードする必要があります。

次の項では、ノード・マネージャをアップグレードする方法について説明します。

ノード・マネージャのグラフィカル・モードでのアップグレード

次の項では、グラフィカル・モードでWebLogicアップグレード・ウィザードを使用してノード・マネージャをアップグレードする方法について説明します。

ノード・マネージャをアップグレードするためグラフィカル・モードでWebLogicアップグレード・ウィザードを起動する方法


注意:

先に進む前に、「アップグレードの準備」の手順がすでに実行されていなければなりません。


グラフィカル・モードでWebLogicアップグレード・ウィザードを起動してノード・マネージャをアップグレードするには:

  1. WebLogicドメインが稼働していないことを確認します。

  2. MS-DOSコマンド・プロンプト・ウィンドウ(Windows)またはコマンド・シェル(UNIX)を開き、「ステップ6: 環境の設定」の説明に従って環境を設定します。

  3. ノード・マネージャ・ディレクトリが9.0より前のバージョンのインストール・ディレクトリ、たとえばデフォルトのディレクトリであるWL_HOME/common/nodemanager(WL_HOMEはWebLogic Serverのインストール先のルート・ディレクトリ)にある場合は、そのノード・マネージャ・ディレクトリの内容を、次に示す10.3.6のインストール・ディレクトリにコピーします。

    MW_HOME/wlserver_10.3/common/nodemanager
    

    この場合、10.3.6のインストール・ディレクトリにある、ノード・マネージャのコピーをアップグレードする必要があります。


    注意:

    現在のディレクトリ構造は維持されなければなりません。ログ・ファイル(.log)を新しい場所にコピーする必要はありません。


    ノード・マネージャ・ディレクトリが9.0より前のバージョンのインストール先のディレクトリにない場合は、この手順を省略することができます。

  4. コマンド・プロンプトで、次のコマンドを入力します。

    java weblogic.Upgrade -type nodemanager [-out file]
    

    -out引数は省略可能です。これにより、すべての標準出力(stdout)とエラー・メッセージが書き込まれるファイルを指定することができます。デフォルトでは、これらのメッセージはコマンド・ウィンドウに書き込まれ、アップグレード・プロセスの終了時にそのサマリーが表示されます。

    このコマンドを実行すると、図4-1のようにWebLogicアップグレード・ウィザードが起動します。

    図4-1 ノード・マネージャのWebLogicアップグレード・ウィザード

    図4-1の説明が続きます
    「図4-1 ノード・マネージャのWebLogicアップグレード・ウィザード」の説明

  5. 「次へ」をクリックして、次のウィンドウに進みます。

ノード・マネージャをアップグレードする手順

表4-1に、WebLogicアップグレード・ウィザードを使用してノード・マネージャをアップグレードする手順の概要を示します。

表4-1 ノード・マネージャをアップグレードする手順

手順 実行する操作

ノード・マネージャ・ホーム・ディレクトリの選択

ローカルのディレクトリ階層を移動してアップグレードするノード・マネージャ・インスタンスのホーム・ディレクトリを選択します。

ノード・マネージャのホーム・ディレクトリには、nodemanager.propertiesファイル、ログ、およびその他の関連ファイルが格納されています。ノード・マネージャにより生成されるファイル・セットは、リリースとサービス・パックにより異なります。

ノード・マネージャのデフォルトのホーム・ディレクトリは、WL_HOME/common/nodemanager(WL_HOMEはWebLogic Serverのインストール先のルート・ディレクトリ)。

「次へ」をクリックして、次のウィンドウに進みます。

ノード・マネージャ・ホーム・ディレクトリのアップグレード

ウィザードの進行状況(アップグレードされた構成の保存やアップグレード・プロセス中に作成された一時ファイルの削除)を確認します。進行状況を通知するメッセージがウィンドウに表示されます。

このプロセスが完了したら、「次へ」をクリックして、次のウィンドウに進みます。

アップグレード完了

アップグレードが完了したら表示されるアップグレード結果を確認します(さらなる検討を要する重要なメッセージなど)。

「完了」をクリックしてWebLogicアップグレード・ウィザードを閉じます。

注意: ノード・マネージャを使用する前に、「ステップ4: ノード・マネージャへのコンピュータの登録」の説明に従って、コンピュータを登録する必要があります。この手順は、WebLogicドメインのアップグレード・プロセスが完了してから実行します。


ノード・マネージャのサイレント・モードでのアップグレード

たとえば、ノード・マネージャがリモート・コンピュータにある場合などに、WebLogicアップグレード・ウィザードをグラフィカル・モードで使用するのは合理的ではありません。このような場合、ウィザードをサイレント・モードで使用して、ノード・マネージャをアップグレードすることができます。


注意:

先に進む前に、「アップグレードの準備」の手順がすでに実行されていなければなりません。


サイレント・モードでWebLogicアップグレード・ウィザードを起動してノード・マネージャをアップグレードするには:

  1. ドメイン内のノード・マネージャとすべてのWebLogic Serverインスタンスが稼働していないことを確認します。

  2. MS-DOSコマンド・プロンプト・ウィンドウ(Windows)またはコマンド・シェル(UNIX)を開き、「ステップ6: 環境の設定」の説明に従って環境を設定します。

  3. ノード・マネージャ・ディレクトリが9.0より前のバージョンのインストール・ディレクトリ、たとえばデフォルトのディレクトリであるWL_HOME/common/nodemanager(WL_HOMEはWebLogic Serverのインストール先のルート・ディレクトリ)にある場合は、そのノード・マネージャ・ディレクトリの内容を10.3.6のインストール・ディレクトリにコピーします。

    この場合、10.3.6のインストール・ディレクトリにある、ノード・マネージャのコピーをアップグレードする必要があります。


    注意:

    現在のディレクトリ構造は維持されなければなりません。ログ・ファイル(.log)を新しい場所にコピーする必要はありません。


    ノード・マネージャ・ディレクトリが9.0より前のバージョンのインストール先のディレクトリにない場合は、この手順を省略することができます。

  4. (オプション)アップグレード要件を定義するXMLスクリプトを作成します。詳細については、付録E「サイレント・アップグレード用XMLスクリプト・リファレンス」を参照してください。

  5. アップグレードするノード・マネージャ・ディレクトリに移動します。

  6. コマンド・プロンプトで、次のコマンドを入力します。

    java weblogic.Upgrade -mode silent -type nodemanager [-responses xmlfile] [-out file]
    

    -responses引数と-out引数は省略可能です。これらの引数は、次の設定のデフォルト値をオーバーライドする場合に含めます。

    • アップグレード要件を定義するXMLファイルの場所。-responses引数でファイルを指定しない場合、ウィザードはデフォルト値をアップグレード・プロセスで使用します。XMLファイルの形式とデフォルト値の詳細は、付録E「サイレント・アップグレード用XMLスクリプト・リファレンス」を参照してください。

    • すべての標準出力(stdout)とエラー・メッセージが書き込まれる出力ファイル。-out引数でファイルを指定しない場合、これらのメッセージはコマンド・ウィンドウに書き込まれます。


      注意:

      ノード・マネージャを使用する前に、「ステップ4: ノード・マネージャへのコンピュータの登録」の説明に従って、コンピュータを登録する必要があります。この手順は、WebLogicドメインのアップグレード・プロセスが完了してから実行します。