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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1.7.0)
B72923-01
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31 Webクリッピング・ポートレットの使用

この章では、Webクリッピングのポートレットおよびプロデューサについて簡単に説明します。また、Webクリッピング・プロデューサを登録する方法およびそのプロデューサを使用してOracle JDeveloperで作成したJSPドキュメントにWebクリッピング・ポートレットを追加する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。


注意:

Webクリッピング・ポートレットは、リリース11g (11.1.1.7.0)では使用しないでください。Oracle WebCenter PortalのPagelet Producerを使用してクリッパ・ページレットを使用してください。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド』のOracle WebCenter Portalのページレット・プロデューサの管理に関する章を参照してください。


31.1 Webクリッピングの基本

Webクリッピングは、任意のWebアプリケーションを、Oracle WebCenter Portal: Frameworkを使用して構築されたWebアプリケーションおよびOracle WebCenter Portal: Spacesと統合可能にする公開ポートレットです。Webアプリケーションの既存のユーザー・インタフェースを利用して統合を簡単に行うことができるように設計されています。Webクリッピングを使用すると、大規模な組織全体に分散しているWebサイトのコンテンツを統合できます。

Webクリッピングを使用して、Webページの全体または一部をクリップしたり、Webページをポートレットとして再使用することができます。基本サイトおよびHTML形式ベースのサイトをクリップできます。Webクリッピングは、既存のWebページのコンテンツをコピーしたり、Frameworkアプリケーションでポートレットとしてそれを公開する場合に使用します。

Webクリッピング・ポートレットでは、次の機能がサポートされています。

31.2 Webクリッピング・ポートレットの使用

この項では、Webクリッピング・ポートレットのコンテンツをクリップする方法およびポートレットをパーソナライズ可能にする方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

31.2.1 ページへのWebクリッピング・ポートレットの追加

Webクリッピング・ポートレットをページに追加する手順は、FrameworkアプリケーションとSpacesアプリケーションで異なります。たとえば、Frameworkアプリケーションでは、ページへのポートレットの追加はアプリケーション開発者が実行する設計時のアクティビティです。Frameworkアプリケーションにおけるページへのポートレットの追加の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』の「Webクリッピングを使用したコンテンツベースのポートレットの作成」に関する章を参照してください。

Spacesでは、実行時(アプリケーションを実行しているとき)に、ポートレットをページに追加します。十分な権限を持っているすべてのユーザーが、Composerの「カタログ」からポートレットをドラッグ・アンド・ドロップできます。Spacesでのポートレットのページへの追加の詳細は、第18.5項「ページへのコンポーネントの追加」を参照してください。


注意:

Spacesでは、ポートレットを移動可能ボックス・コンポーネントに追加しないでください(詳細は、第19.10項「移動可能ボックス・コンポーネントの使用」を参照してください)。移動可能ボックス・コンポーネントは、ポートレットにデフォルトで用意されているshowDetailFrameと重複します。ポートレットを移動可能ボックスに追加すると、エラーを誘発する可能性のある不要な冗長性が生じます。


31.2.2 Webクリッピング・ポートレットに表示するコンテンツのクリッピング

Webクリッピング・ポートレットをページに追加する時点(設計時または実行時)はFrameworkアプリケーションとSpacesアプリケーションで異なりますが、Webクリッピング・コンテンツの定義は両方のシナリオで実行時に行われます。

Webコンテンツは次の2通りの方法でクリップおよび保存できます。

  • ポートレットをカスタマイズして、すべてのユーザーにコンテンツが表示されるようにWebクリッピング・ポートレットを設定します。

  • ポートレットをパーソナライズして、Webクリッピング・ポートレットの個人用ビューを設定します。

どちらのオプションでも、Web Clipping Studioを使用します。Web Clipping Studioでは次の操作を実行できます。

  • Webコンテンツの参照

  • クリッピングするWebコンテンツの正確な量の選択

  • クリッピングしたコンテンツのポートレットとしてのプレビュー

  • クリッピングしたコンテンツのポートレットとしての保存

  • ポートレット・プロパティの設定および更新したポートレット情報の保存

Webクリッピング・ポートレットに表示するWebコンテンツをクリッピングするには、次の手順を実行します。

  1. 「Webクリッピングの検索」ページを開きます。

    • すべてのユーザーにコンテンツを表示するようにWebクリッピング・ポートレットを設定するには、編集モード(Composer)でページを開き、ポートレット・ヘッダーの「カスタマイズ」アイコンをクリックします。

    • Webクリッピング・ポートレットの個人用ビューを設定するには、ポートレット・ヘッダーの「パーソナライズ」アイコンをクリックします。

    「Webクリッピングの検索」ページが開きます(図31-1)。

    図31-1 「Webクリッピングの検索」ページ

    「Webクリッピングの検索」ページ
    図31-1「「Webクリッピングの検索」ページ」の説明


    注意:

    編集モードを持つポートレットを実行すると、認証済ユーザーにのみポートレット・ヘッダーの「パーソナライズ」オプションが表示されます。未認証ユーザーまたはパブリック・ユーザーに「パーソナライズ」オプションは表示されません。つまり、パーソナライズを実行するには、アプリケーションになんらかの形式のセキュリティが実装されている必要があります。

    ポートレットおよびページを作成する開発者には、アプリケーションの完全なセキュリティ・モデルを作成せずにポートレットの編集モードを簡単にテストする方法が必要です。ポートレットのパーソナライズのテストに必要なセキュリティを簡単に追加する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のポートレットのパーソナライズをテストするためのBasic認証の構成に関する項を参照してください。


  2. 「URLロケーション」フィールドに、クリッピングするコンテンツが含まれているWebページまたはクリッピングするコンテンツにリンクしているWebページのURLを入力します。

  3. 「開始」をクリックします。

    指定したページがWeb Clipping Studioに表示されます(図31-2)。


    注意:

    サイトの証明書が証明書ストアに追加されている場合は、Secure Socket Layer(SSL)対応のWebサイトをクリッピングできます。Equifax、VeriSignまたはCybertrust証明書を使用するSSL対応Webサイトの証明書は、デフォルトの証明書ストアに含まれています。

    証明書の追加の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』の信頼されるサイトの証明書の追加に関する項を参照してください。


    図31-2 Web Clipping Studioに表示されたWebページ

    Web Clipping Studioに表示されたURLロケーション
    図31-2「Web Clipping Studioに表示されたWebページ」の説明

  4. 開始Webページがクリッピング対象のページでない場合は、Web Clipping Studio内でクリッピングするコンテンツを参照します。

    Webページのハイパーリンクをクリックすると、Web Clipping Studioによってナビゲーション・リンクが記録されます。


    注意:

    重要な参照操作のみが後で表示モードで再生するために記録されます。最終的にWebクリッピングに使用されないすべての参照操作は破棄されます。破棄されたリンクはアクセスされません。

    HTTP Basic認証またはHTTP Digest認証が必要なすべてのWebサイトで、ユーザー名およびパスワードの情報を求めるフォームが表示されます。このエンコードされた認証情報は、参照情報の一部として記録されます。


  5. クリッピングするコンテンツが含まれているページで、Web Clipping Studioバナーの「セクション」アイコンまたはリンクをクリックします(図31-3)。

    Webページ全体をクリッピングする場合は、そのページのセクションを設定する必要はありません。フルページをクリッピングするには、クリッピングするページで「セクション」をクリックするかわりに「選択」アイコンまたはリンクをクリックします。

    図31-3 Web Clipping Studioバナーの「セクション」アイコンおよびリンク

    Web Clipping Studioの「セクション」アイコンおよびリンク
    図31-3「Web Clipping Studioバナーの「セクション」アイコンおよびリンク」の説明

    セクション設定によって、ターゲットのWebページがクリッピング可能なセクションに分割されます(図31-4)。

    図31-4 Web Clipping Studioのセクション設定されたWebページ

    図31-4の説明が続きます。
    図31-4「Web Clipping Studioのセクション設定されたWebページ」の説明

    「セクション」をクリックした後は、表示されたページでリンクを参照することはできません。ページ・リンクを介して他のロケーションを参照する場合は、Web Clipping Studioバナーの「セクション解除」をクリックします。Webクリッピングの使用の詳細は、任意のWebクリッピング・ページで「ヘルプ」アイコンまたはリンクをクリックしてください。


    注意:

    セクション設定を調整してWebページで囲む領域のサイズを変更するには、Web Clipping Studioバナーの「セクション縮小」および「セクション拡大」オプションを使用します。「セクション縮小」をクリックすると、Webページが多くの小さいセクションに分割されます。たとえば、ネストされた表のレベルを1つドリルダウンする場合に「セクション縮小」をクリックします。「セクション拡大」をクリックすると、Webページが少数の大きいセクションに分割されます。


  6. クリッピングするセクションの左上にある「選択」をクリックします。

    一度に選択できるセクションは1つのみです。選択したセクションのプレビューがWeb Clipping Studioに表示されます。

  7. 表示されたセクションが必要なクリッピングの場合は、Web Clipping Studioバナーの「選択」をクリックします。

    表示されたセクションが必要なクリッピングでない場合は、「選択解除」をクリックしてセクションが含まれているページに戻ります。ページの別のセクションを選択するか、または「セクション解除」をクリックしてセクション設定を削除し、別のページに移動することができます。


    注意:

    データが含まれていない空白のみのセクションもあります。たとえば、Webページに、テキストまたはイメージを含まないHTMLの<DIV>タグが含まれている場合があります。データが含まれていないセクションの「選択」をクリックすると、Webクリッピングにプレビューは表示されますが、そのプレビューに表示されるのは空白のみです。この場合は、プレビュー・ページの「選択解除」をクリックしてセクション設定されたページに戻ります。その後、データが含まれているセクションを選択します。


    選択すると、選択されたWebクリッピングのプロパティが示された「Webクリッピングの検索」ページがWeb Clipping Studioに表示されます。

  8. 必要に応じてクリッピングのプロパティ値を調整します。

    • URLリライト: クリッピングされたコンテンツに埋め込まれたリンクの動作を制御します。

      次のいずれかを選択します。

      • なし: 新しいブラウザ・タブにリンク・ターゲットが表示されるように指定する場合。

      • インラインポートレット内にリンク・ターゲットが表示されるように指定する場合。外部アプリケーションと統合している場合またはクリッピングされたサイトにログインしている場合に、「URLリライト」に「インライン」を選択した場合は、参照中はクリッピングされたサイトにセッションが維持されます。


        注意:

        「URLリライト」オプションは、ポートレットをカスタマイズする場合のみ使用できます。ポートレットをパーソナライズする場合は、このオプションは使用できません。


    • タイトル: ポートレット・ヘッダーに表示するタイトル。

    • 説明: クリッピングの説明。ポートレットに説明は表示されません。

    • タイムアウト(秒): タイムアウトするまでポートレットでレンダリング可能な秒数。

    • 有効期限(分): キャッシュされたポートレット・コンテンツの期限が切れるまでの分数。キャッシュされたコンテンツの期限が切れると、ブラウザ・リフレッシュによってまたはポートレット自体の「リフレッシュ」リンクをクリックすることによって次回ポートレットがリフレッシュされた場合、ポートレット・コンテンツがクリッピング元のWebページから取得されます。

    • 入力のパラメータ化: クリッピングされたコンテンツに関連付けられているパラメータをカスタマイズするためのオプション。

      「クリックして、パラメータ化を開始します。」チェック・ボックスを選択してコンテンツに関連付けられているパラメータをカスタマイズしてから、次の手順を実行します。

      1. 「パラメータ」リストから、カスタマイズするパラメータを選択します。

      2. ユーザーが自身のパラメータ値を指定できるようにする場合は、「パーソナライズ可能」リストからパラメータを選択します。この指定を行わない場合は,「なし」を選択します。

      3. 「表示名」フィールドに、パラメータの表示名を入力します。

      4. 「デフォルト値」フィールドに、パラメータのデフォルト値を入力します。

      Webクリッピングのパラメータのパーソナライズの例は、第31.2.3.2項「Webクリッピング・ポートレットのパラメータ化」を参照してください。


      注意:

      「入力のパラメータ化」セクションは、フォームに情報を入力し、クリッピング用にそのフォームが含まれているセクションを選択した場合にのみ表示されます。


  9. 「OK」をクリックして、プロパティ値に対する変更を保存し、選択したクリッピングをページのWebクリッピング・ポートレットに表示します。


    注意:

    Webクリッピング・ポートレットには、ポートレットのレンダリング方法に影響する追加プロパティがあります。詳細は、第31.3項「Webクリッピング・ポートレットのプロパティの設定」を参照してください。


    図31-5は、Webクリッピング・ポートレットで選択されたWebクリッピングを示します。

    図31-5 Webクリッピング・ポートレットのクリッピングされたコンテンツ

    Webクリッピング・ポートレットのクリッピングされたコンテンツ
    図31-5「Webクリッピング・ポートレットのクリッピングされたコンテンツ」の説明


注意:

Webクリッピング・ポートレットの「リフレッシュ」リンクを使用すると、「Expires (minutes)」に指定した値に応じてキャッシュまたは元のWebサイトからデータが取得されます。


31.2.3 ユーザーがパーソナライズ可能なWebクリッピングの追加

この項では、エンド・ユーザーがWebクリッピング・ポートレットのコンテンツのビューをパーソナライズできるようにする方法のデモンストレーションを示します。この項の内容は次のとおりです。

31.2.3.1 OTNからのクリッピングの選択

このタスクでは、Oracle Technology Network(OTN)に移動してクリッピング固有の情報を検索します。

OTNからクリッピングを選択するには、次の手順を実行します。

  1. ポートレット・ヘッダーで「カスタマイズ」アイコンをクリックします。

    「Webクリッピングの検索」ページが開きます。

  2. 「URLロケーション」フィールドに次のURLを入力して「開始」をクリックします。

    http://www.oracle.com/technology/products/ias/portal/index.html
    

    OTNに「ポータル」ページが表示されます。

  3. ページの上部にある「検索」フィールドに検索文字列を入力します。この例では、web clipping portletと入力して、「検索」アイコンをクリックします。

    Web Clipping Studioに結果が表示されます(図31-6)。

    図31-6 Web Clipping Studioに表示されたOTNの検索結果

    Web Clipping Studioに表示されたOTNの検索結果
    図31-6「Web Clipping Studioに表示されたOTNの検索結果」の説明

  4. Web Clipping Studioバナーの「セクション」をクリックします。

    Web Clipping Studioによって、対象のWebページがクリッピング可能なセクションに分割されます(図31-7)。

    図31-7 Web Clipping Studioに表示されたOTN検索結果ページの「選択」リンク

    Web Clipping Studioに表示されたOTNページの「選択」リンク
    「図31-7 Web Clipping Studioに表示されたOTN検索結果ページの「選択」リンク」の説明

  5. 検索結果を含む領域の左上(「検索やり直し」の真上)にある「選択」をクリックします。

    検索結果セクションのプレビューが表示されます。

  6. 「選択」をクリックして、検索結果セクションがクリッピングするセクションであることを確認します。

  7. 「Webクリッピングの検索」ページで、「OK」をクリックして、クリッピングされたコンテンツをWebクリッピング・ポートレットに表示します(図31-8)。

    図31-8 Webクリッピング・ポートレットに表示されたクリッピングされたコンテンツ

    Webクリッピング・ポートレットに表示されたクリッピングされたコンテンツ
    図31-8「Webクリッピング・ポートレットに表示されたクリッピングされたコンテンツ」の説明

31.2.3.2 Webクリッピング・ポートレットのパーソナライズ

このタスクでは、ユーザーが様々な検索結果をポートレットに表示できるようにWebクリッピング・ポートレットのプロパティを編集します。

Webクリッピング・ポートレットをパーソナライズする手順は次のとおりです。

  1. 第31.2.3.1項「OTNからのクリッピングの選択」の説明に従ってOTNの検索結果をクリッピングしたら、Webクリッピング・ポートレット・ヘッダーの「カスタマイズ」アイコンをクリックします。

  2. 「Webクリッピングの検索」ページで、「プロパティ」セクションの次の項目を変更します。

    • 「URLリライト」ドロップダウン・リストから、「インライン」を選択して、リンク・ターゲットが新しいブラウザ・ウィンドウではなくポートレット内で開くように指定します。

    • 「タイトル」フィールドに、OTN Searchと入力します。このタイトルは、Webクリッピング・ポートレットのヘッダーおよびユーザーがWebクリッピングのパラメータをパーソナライズできるページに表示されます。

    図31-9は、「Webクリッピングの検索」ページの「プロパティ」および「入力のパラメータ化」セクションを示しています。

    図31-9 Webクリッピングのプロパティ

    「Webクリッピングの検索」ページのポートレットのプロパティ
    「図31-9 Webクリッピングのプロパティ」の説明

  3. ポートレットに表示されるコンテンツはOTNの「検索」フィールドに情報を入力して検索されたため、ユーザーが独自の検索文字列を指定できるように検索に使用されるパラメータをカスタマイズできます。

  4. 「入力のパラメータ化」セクションで、「クリックして、パラメータ化を開始します。」を選択し、パラメータ表で次の変更を行います。

    • 「パラメータ」列で、ドロップダウン・リストから「キーワード」を選択します。

    • 「パーソナライズ可能」列で、リストから「Param1」を選択します。

    • 「表示名」フィールドに、OTN Searchと入力します。

    • 「デフォルト値」"web clipping portlet"と表示されることを確認して、正しいパラメータが選択されていることを確認します。

  5. 「OK」をクリックして、デフォルトの検索結果をWebクリッピング・ポートレットに表示します。

31.2.3.3 Webクリッピング・ポートレットのパーソナライズ

このタスクでは、様々な検索結果をポートレットに表示できるようにWebクリッピング・ポートレットをパーソナライズします。

様々な検索結果を表示するようにWebクリッピング・ポートレットをパーソナライズする手順は次のとおりです。

  1. Webクリッピング・ポートレット・ヘッダーで「パーソナライズ」アイコンをクリックします。


    注意:

    編集モードを持つポートレットを実行すると、認証済ユーザーにのみポートレット・ヘッダーの「パーソナライズ」オプションが表示されます。未認証ユーザーまたはパブリック・ユーザーに「パーソナライズ」オプションは表示されません。つまり、パーソナライズを実行するには、アプリケーションになんらかの形式のセキュリティが実装されている必要があります。

    ポートレットおよびページを作成する開発者には、アプリケーションの完全なセキュリティ・モデルを作成せずにポートレットの編集モードを簡単にテストする方法が必要です。ポートレットのパーソナライズのテストに必要なセキュリティを簡単に追加する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のポートレットのパーソナライズをテストするためのBasic認証の構成に関する項を参照してください。


  2. 表示された「Webクリッピングの検索」ページで、「入力」セクションまで下にスクロールします。

    Webクリッピング・ポートレットのパラメータ化を行う際に「表示名」に指定したように、検索文字列のパラメータ・フィールドがOTN Search,とラベル付けされていることに注意してください(図31-10)。

    図31-10 パーソナライズ・モードのWebクリッピング

    「Webクリッピングの検索」ページのパラメータ入力フィールド
    「図31-10 パーソナライズ・モードのWebクリッピング」の説明

  3. 「OTN Search」フィールドに、別の検索文字列を入力します。

    たとえば、WebCenterと入力します。

  4. 「OK」をクリックします。

    これで、Webクリッピング・ポートレットには、OTNからのWebCenterの検索結果が表示されます。

31.3 Webクリッピング・ポートレットのプロパティの設定

Webクリッピング・ポートレットには、ページ上のポートレットのルック・アンド・フィールを制御するプロパティが関連付けられています。十分な権限を持つユーザーは、「コンポーネント・プロパティ」ダイアログを通してこれらのプロパティにアクセスできます(図31-11)。

図31-11 Webクリッピング・ポートレットのコンポーネント・プロパティ

「コンポーネント・プロパティ」ダイアログ

「コンポーネント・プロパティ」ダイアログへのアクセスの詳細は、第18.6.2項「コンポーネントのプロパティの設定」を参照してください。

次の各項では、イベント・サービス・タスク・フローのプロパティと、「パラメータ」タブのプロパティについて説明します。

31.3.1 Webクリッピング・ポートレットのプロパティの基本

デフォルトのタスク・フロー・コンテンツは、「コンポーネント・プロパティ」ダイアログの「パラメータ」タブ上のプロパティによって制御されます。このタブのパラメータの詳細は、第31.3.2項「Webクリッピング・ポートレットのプロパティ」を参照してください。タスク・フローによっては、このタブのパラメータによって、タスク・フローとページ・パラメータおよびページ定義変数を簡単に結び付けることができます。ページとコンポーネントの結付けの詳細は、第22章「ページ、タスク・フロー、ポートレットおよびUIコンポーネントの結付け」を参照してください。

「表示オプション」タブ、「スタイル」タブおよび「コンテンツ・スタイル」タブのプロパティを変更すると、タスク・フローの外観と動作に影響します。これらのプロパティは、すべてのタスク・フローに共通しています。詳細は、第18.6項「ページ・コンポーネントの変更」を参照してください。

「イベント」タブの内容は、タスク・フローでサポートされているイベントによって異なります。詳細は、第18.6.7項「コンポーネントのコンテキスト・イベントの使用」を参照してください。

「パラメータ」タブと「表示オプション」タブのすべてのプロパティから式言語(EL)エディタにアクセスできます。ELエディタを使用すると、定数値のかわりに変数値を選択または指定できます。エディタを開くには、プロパティ・フィールドの横にある「編集」アイコンをクリックします。エディタの使用の詳細および一般的なEL式の説明は、付録B「式言語(EL)式」を参照してください。


注意:

「コンポーネント・プロパティ」ダイアログの汎用の「表示オプション」タブでELを入力すると、入力内容が自動的に検証されます。EL構文が無効な場合、エラーが表示され、値は適用も保存もされません。汎用の表示オプションとは、表18-1に掲載されているオプションです。

汎用以外の表示オプションには、ELの検証は行われません。


31.3.2 Webクリッピング・ポートレットのプロパティ

表31-1は、Webクリッピング・ポートレットに固有のプロパティを示します。

図31-1 Webクリッピング・ポートレットのコンポーネント・プロパティ

プロパティ 説明 場所

Param#

これを使用して、Webクリッピング・ポートレットが定義されたときに指定されたパラメータにページ・パラメータをマッピングします。これらのパラメータを使用して、ポートレットとページをコンテキストに応じて結び付けることができます。詳細は、第22章「ページ、タスク・フロー、ポートレットおよびUIコンポーネントの結付け」を参照してください。

「パラメータ」タブ

All Modes Shared Screen

Webクリッピングの場合、このプロパティをfalseに設定すると、表示モードを除くすべてのポートレット・モードがそれぞれのページにレンダリングされます。このプロパティをtrueに設定すると、Webクリッピング・ウィザードでWebクリッピングの特定のセクションを編集できなくなる場合があります。

「表示オプション」タブ

Id

ポートレット・インスタンスの一意の識別子。

「表示オプション」タブ

Partial Triggers

これを使用して、部分的なページのリフレッシュを初期化します。これは、ページ全体を再描画しないでページの一部の領域をリフレッシュする方法です。

「表示オプション」タブ

Render Portlet in I Frame

これを使用すると、インライン・フレーム(iframe)にポートレットをレンダリングするか、iframeを使用しないか、ポートレットに判断させることができます。有効な値は、次のとおりです。

  • auto (デフォルト): ポートレット・タグは、ポートレットのレスポンスをチェックして、iframeが必要かどうかを判断します。

  • true: ポートレット・インスタンスをiframeにレンダリングします。

  • 例:

    false: ポートレット・インスタンスをインラインにレンダリングします。

ページのインラインにポートレットを配置すると、iframeにポートレットを配置するより優れたユーザー・エクスペリエンスを提供できます。ただし、場合によってはiframeにポートレットを含めることが必要になります。例:

  • ポートレットがJSFポートレットの場合

  • ポートレットにファイル・アップロード要素が含まれている場合

  • パーサーがマークアップを解析できないために、例外を返す場合

「表示オプション」タブ

Title

ポートレット・ヘッダーに表示するWebクリッピング・ポートレットのタイトルを入力します。

「表示オプション」タブ


31.4 Webクリッピングの現在の制限

Webクリッピングを使用する際は、次の制限に注意してください。

31.5 Webクリッピングのトラブルシューティング

この項では、Webクリッピングの使用中に発生する可能性がある問題のトラブルシューティングに役立つ情報を提供します。

行n、列nで"x"が発生しました。期待される値(いずれか): "x", "y" ...

ログ・ファイルに書き込まれたパーサー・エラー・メッセージ。

問題

Webクリッピング・ポートレットに表示されたWebコンテンツに、無効なHTMLまたはJavaScriptが含まれています。

解決策

これは、Webクリッピング・エラーではなく、サイト固有の問題です。サイトの管理者にサポートを依頼してください。