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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1.7.0)
B72923-01
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72 ワークリスト・サービスの使用

ワークリスト・サービスは、注意が必要なワークリスト・アイテムすべてにアクセスできます。これらのワークリスト・アイテムは、アプリケーション・ページに表示され、ここでは1箇所にすべてのアイテムを表示し、処理することができます。また、これらのワークリスト・アイテムは、アプリケーションで構成されているBPELサーバーのすべてから問い合せることができます。

この章の内容は次のとおりです。

対象読者

この章は、タスク、通知、アラートを追跡するために、ワークリスト・サービスを理解し、機能を使用する必要があるユーザーを対象としています。

Spacesアプリケーション管理者には、特定のサービスのタスク・フローを表示または非表示にする権限があります。この章で説明する各タスクは、関連するサービスが非表示の場合には使用できません。


注意:

シード・ユーザー・ロールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド』のWebCenter Portal: Spacesのユーザーとロールの管理に関する項を参照してください。


72.1 ワークリスト・サービスの基本

ワークリスト・サービスは、BPELワークフロー・プロセスが起動するか、メッセージがOracle User Messaging Service上のワークリスト・チャネルに送信されるときに作成されるBPELワークリスト・アイテムにアクセスできます。ワークリスト・タスク・フロー(図72-1)により、ユーザーに割り当てられているすべてのワークリスト・アイテムを表示および応答できます。

図72-1 ワークリスト・タスク・フロー

ワークリスト・タスク・フロー
「図72-1 ワークリスト・タスク・フローの説明」

BPELワークフローが有効な場合、ページにワークリスト・タスク・フローを追加して、スペース・メンバーシップ通知、新しいスペースに参加するための招待などを表示する必要があります。電子メールが構成されている場合は、メール通知を取得し、そのメールを処理できます。

ワークリスト・タスク・フローにより、組織内に整備されている自動化プロセスからのメッセージ、アラートおよび通知を素早く簡単に表示および応答できます。ワークリスト・タスク・フローのアイテムをクリックすると、別のウィンドウに詳細を表示できます(図72-2)。

図72-2 ワークリスト通知

図72-2の説明が続きます
「図72-2 ワークリスト通知」の説明

たとえば、スペースのメンバーシップに承認者として選択されている場合、ユーザーがスペースのメンバーになることを依頼するたびに、ワークリストに通知が送信されます。これは、ご使用のワークリストにポストされる通知およびリクエストのタイプの一例です。

ワークリスト・アイテムの1つとしては、スペース・メンバーシップのリクエストが考えられます。このようなリクエストへの応答は、承認または拒否のいずれかです。その他のワークリスト・アイテムでは、スペースのメンバーとしての承認通知が考えられます。このような通知への応答は、受信を承認することです。これらは簡単な例ですが、より広範なメッセージ、アラート、通知および応答の場合もあります。

ワークリストのみがOracle SOA Suite BPEL Serverからアイテムを表示します。ワークリスト・アイテムには、外部的に定義されたワークフローに関連付けられたイベントから生成されるものがあります。ワークフローは、あるイベントが発生した後に続くアイテムにルートをマップします。たとえば、ワークフローは、割り当てられたプロジェクトが経由する過程(管理者からモデレータへ、管理者から参加者へ、など)を定義します。また、担当者が応答(承認など)したときの動作(ある場合)も指定します。このタイプのワークフローは、Oracle SOA Suiteに付属するワークフロー・サーバーで使用可能です。このようなワークフローの定義は、管理または開発タスクです。

Spacesアプリケーションには、内部的に定義されるワークフローもあります。内部的に定義されるワークフローの例には、スペースへのサブスクライブ・プロセスがあります。ユーザーは、サブスクリプションをリクエストします。リクエストは、スペースのモデレータ・ワークリストに表示されます。スペースに複数のモデレータが存在する場合は、そのワークリスト・アイテムに最初に応答したモデレータが、そのリクエストの所有者になります。その結果、リクエストそのものに応答するのは1人のモデレータのみです。

メッセージ、アラートおよび通知はUser Messaging Serviceからも生成される場合があります。ワークリスト・タスク・フローには、このサーバーへのメッセージング・プリファレンス(図72-3)のアクセス制御があります。「メッセージング・プリファレンス」アイコンをクリックすると、User Messaging Serviceメッセージを受信し、メッセージング・フィルタを定義するためのチャネルを指定できます。

図72-3 ワークリストの「メッセージング・プリファレンス」アイコン

ワークリストの「メッセージング・プリファレンス」アイコン
「図72-3 ワークリストの「メッセージング・プリファレンス」アイコン」の説明

SpacesアプリケーションからUser Messaging Serviceのメッセージング・プリファレンスを設定する詳細は、72.3.2項「メッセージング・プリファレンスの設定」を参照してください。

ワークリスト・タスク・フローは、15分間隔で、新しいメッセージ、アラートおよび通知に自動リフレッシュされます。また、タスク・フローのワークリストの「リフレッシュ」アイコン(図72-4)をクリックすることで、ビューを更新することもできます。


注意:

ワークフロー・タスク・フローは、タスクに対するアクションを実行するときに自動的にリフレッシュされません。最新のアイテムをリストするにはタスク・フローをリフレッシュする必要があります。


図72-4 ワークリストの「リフレッシュ」アイコン

「リフレッシュ」アイコン
「図72-4 ワークリストの「リフレッシュ」アイコン」の説明

マウス・ポインタをワークリストの「リフレッシュ」アイコンに合せると、そのタスク・フローが最後にリフレッシュされた日時が表示されます。

ワークリスト・アイテムを分類して表示するために、ワークリスト・タスク・フローのワークリスト・ツールバー(図72-5)から、様々な表示オプションを使用できます。

図72-5 ワークリストの表示オプション

ワークリストの表示オプション
「図72-5 ワークリストの表示オプション」の説明

ワークリストの表示オプションを使用すると、メッセージ、アラートおよび通知に対して、時系列および関連性に基づいて応答できるようになります。

ワークリストの表示オプションの詳細は、第72.3.3項「ワークリスト・アイテムの表示設定」を参照してください。

72.2 ページへのワークリスト・サービス・タスク・フローの追加

ページにワークフロー・サービスのタスク・フローを追加する手順は、第18.5項「ページへのコンポーネントの追加」を参照してください。


注意:

個人用ページのみにワークリスト・タスク・フローを追加できます。


72.3 ワークリスト・サービスのタスク・フローの使用

ワークリスト・タスク・フローにより、組織内に整備されている自動化プロセスからのアイテムを素早く簡単に表示し、応答できます。ワークリストのすべての情報は、そのユーザーに関連するものです。

この項では、「ワークリスト」タスク・フローに関する情報とその使用方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

72.3.1 ワークリスト・アイテムの表示とアイテムへの応答

タスク、メッセージ、アラートまたは通知を表示するには、「詳細」リンクをクリックします(図72-6)。

図72-6 ワークリスト・アイテムの表示の選択

ワークリスト・アイテムの選択
「図72-6 ワークリスト・アイテムの表示の選択」の説明

Assigned状態ではないワークリスト・アイテムは、次のリフレッシュ中にワークリストから削除されます。

72.3.2 メッセージ・プリファレンスの設定

ワークリストの「メッセージング・プリファレンス」アイコンから、User Messaging Serviceのメッセージング・プリファレンスを指定することができます。メッセージング・プリファレンスを使用して、User Messaging Serviceメッセージを受信するためのチャネルを指定し、メッセージング・フィルタを定義します。User Messaging Serviceメッセージには、サーバーの他のコンシューマからの他の通知やアラートのほかに、ワークリスト通知が含まれる場合があります。

メッセージング・チャネルは、User Messaging Serviceからメッセージ、通知、アラートが受信されるチャネルです。これらには、メール、VoIPなどが含まれています。メッセージ、通知およびアラートはUser Messaging Serviceに登録されているサービスから生成されます。

メッセージング・フィルタではメッセージのソート条件を定義し、条件を満たすメッセージを送信するチャネルを指定します。

「ユーザー・メッセージング・プリファレンス」ダイアログを使用してメッセージング・チャネルおよびフィルタを定義できます。この項では、このダイアログを使用して、メッセージング・チャネルを構成し、User Messaging Serviceから生成されるメッセージのメッセージング・フィルタを定義する方法の概要について説明します。詳細は、User Messaging Serviceオンライン・ヘルプおよび『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のOracle User Messaging Serviceアプリケーションに関する項を参照してください。

ワークリスト・タスク・フローから「ユーザー・メッセージング・プリファレンス」ダイアログにアクセスするには:

  1. アプリケーションにログインします。

  2. 「ワークリスト」ツールバーの「メッセージング・プリファレンス」アイコンをクリックし、BPELサーバーにログインするための資格証明を指定します。


    注意:

    Spacesでは、「ワークリスト」ペインを開いてワークリスト・サービスにアクセスできます。


    図72-7 「ユーザー・メッセージング・プリファレンス」

    ワークリストの「メッセージング・プリファレンス」アイコン
    「図72-7 「ユーザー・メッセージング・プリファレンス」」の説明

    Webページに次の2つのタブが表示されます(図72-7)。

    • メッセージング・チャネル: User Messaging Serviceの通知およびアラートを受信するチャネル(電子メール、音声など)を構成します。

    • メッセージング・フィルタ: User Messaging Serviceの通知およびアラートをフィルタリングするルールを定義します。

  3. User Messaging Serviceオンライン・ヘルプを参照することによってチャネルおよびフィルタを構成します。

72.3.3 ワークリスト・アイテムの表示設定

この項では、ワークリストのソートおよびグループ化オプションを使用して、ワークリストの表示を設定する方法について説明します。ソートを使用すると、ワークリスト・アイテムの表示順序を変更できます。グループ化を使用すると、共通のカテゴリ、共通の優先度など、共通の属性を共有するアイテムをグループに分類できます。

各グループの横には数字が表示されています(図72-8)。これらの数字は、特定のグループに含まれているアイテムの数を示します。グループを展開して、含まれているアイテムを表示するには、グループ・タイトルの左にある「展開」アイコンをクリックします。

図72-8 ワークリスト・グループの横の数字

ワークリスト・グループの横の数字
「図72-8 ワークリスト・グループの横の数字」の説明

ワークリスト・アイテムの表示を設定するには:

  1. アプリケーションにログインします。

  2. アプリケーション・ページのワークリスト上部の「表示オプション」アイコンをクリックします。


    注意:

    Spacesでは、「ワークリスト」ペインを開いてワークリストにアクセスできます。


  3. 「表示オプション」ダイアログ・ボックスで、「グループ基準」リスト(図72-9)を開き、ワークリスト・アイテムをグループ化するためのオプションを選択します。

    図72-9 ワークリストの「グループ基準」リスト

    ワークリストの「グループ基準」リスト
    「図72-9 ワークリストの「グループ基準」リスト」の説明

    次のいずれかを選択します。

    • カテゴリ: ワークリスト・アイテムを、割り当てられたカテゴリ別にグループ化します。カテゴリに属さないアイテムは、「カテゴリ化されていません」の見出しの下にグループ化されます。ワークリスト・アイテムにカテゴリが含まれるかどうかは、ワークフロー作成者によって決定されるため、カテゴリを含まないアイテムもあります。

    • 作成日: 作成日の新しい順に、ワークリスト・アイテムをグループ化します。

    • 期日: 期限日を基準にして、ワークリスト・アイテムをグループ化します。期日はオプションです。したがって、期日のないアイテムもあります。その場合は、アイテムの作成日が使用されます。

    • 有効期限日: 有効期限日を基準にして、ワークリスト・アイテムをグループ化します。有効期限日はオプションです。したがって、有効期限日のないアイテムもあります。その場合は、アイテムの作成日が使用されます。

    • グループ化されていません: ワークリスト・アイテムはグループ化されません。「グループ化されていません」を使用してワークリスト・アイテムをグループ化すると、ワークリストのアイテムはフラット・リストで表示されます。他のすべてのグループ化オプションでは、アイテムはツリー形式で表示されます。

    • 優先度: 優先度(高、普通、低)を基準にして、ワークリスト・アイテムをグループ化します。表72-1に、ワークリストで使用される優先度表示を示します。

      表72-1 ワークリストの優先度表示

      普通
      優先度: 高

      表示なし

      優先度: 低

    • ワークリスト・サーバー: 生成元のサーバーを基準にして、ワークリスト・アイテムをグループ化します。

  4. 「ソート基準」オプションを選択します(図72-10)。

    図72-10 ワークリストの「表示オプション」ダイアログ・ボックスの「ソート基準」オプション

    ワークリストの「表示オプション」ダイアログ・ボックス
    「図72-10 ワークリストの「表示オプション」ダイアログ・ボックスの「ソート基準」オプション」の説明

    次のいずれかを選択します。

    • 作成日: 作成日の新しい順に、ワークリスト・アイテムをソートします。

    • 期日: 期日を基準にして、ワークリスト・アイテムをソートします。期日はオプションです。したがって、期日のないアイテムもあります。その場合は、アイテムの作成日が使用されます。

    • 有効期限日: 有効期限日の遅い順に、ワークリスト・アイテムをソートします。有効期限日はオプションです。したがって、有効期限日のないアイテムもあります。その場合は、アイテムの作成日が使用されます。

    • 優先度: 優先度の高い順に、ワークリスト・アイテムをソートします(優先度の表示については表72-1を参照)。

    • タイトル: ワークリスト・アイテムを0から9、aからzの順にソートします。

  5. 変更を保存して「表示オプション」ダイアログ・ボックスを終了するには、「保存」をクリックします。

    ワークリストでは、ワークリスト・サーバー接続ごとに新規に作成された25アイテムが表示されます。25アイテム制限を超えるアイテムについては、BPELワークリスト・アプリケーションへのリンクが続きます。ここで多数のワークリスト・アイテムを表示および処理できます。

72.4 ワークリスト・サービスのタスク・フロー・プロパティの設定

ワークリスト・サービスのタスク・フローには、関連付けられているプロパティがあります。十分な権限を持つユーザーは、Oracle WebCenter PortalのComposerの「コンポーネント・プロパティ」ダイアログからこれらのプロパティにアクセスできます(図72-11)。多くのプロパティはすべてのタスク・フローに共通しています。また、タスク・フローのプロパティにアクセスする方法は、どのタスク・フローでも同じです。共通のタスク・フロー・プロパティおよびプロパティへのアクセス方法は、第18.6項「ページ・コンポーネントの変更」を参照してください。

図72-11 ワークリスト・タスク・フローのコンポーネント・プロパティ

「最近のアクティビティ」タスク・フローのプロパティ
「図72-11 ワークリスト・タスク・フローのコンポーネント・プロパティ」の説明

「表示オプション」タブ、「スタイル」タブおよび「コンテンツ・スタイル」タブのプロパティを変更すると、タスク・フローの外観と動作に影響します。これらのプロパティは、すべてのタスク・フローに共通しています。詳細は、第18.6項「ページ・コンポーネントの変更」を参照してください。

「子コンポーネント」タブには、現在のコンポーネントに含まれているすべてのコンポーネントが表示されます。このタブには、子コンポーネントを並べ替えたり、表示/非表示を切り替えるためのコントロールが用意されています。すべてのコンポーネントに子コンポーネントがあるわけではありません。そのため、このタブに何も表示されない場合もあります。詳細は、第18.6.6項「「スタイル」および「コンテンツ・スタイル」プロパティの使用」を参照してください。

「イベント」タブの内容は、タスク・フローでサポートされているイベントによって異なります。詳細は、第18.6.7項「コンポーネントのコンテキスト・イベントの使用」を参照してください。

「パラメータ」タブと「表示オプション」タブのすべてのプロパティから式言語(EL)エディタにアクセスできます。ELエディタを使用すると、定数値のかわりに変数値を選択または指定できます。エディタを開くには、プロパティ・フィールドの横にある「編集」アイコンをクリックします。エディタの使用の詳細および一般的なEL式の説明は、付録B「式言語(EL)式」を参照してください。


注意:

「コンポーネント・プロパティ」ダイアログの「表示オプション」タブで汎用の表示オプションについてELを入力すると、入力内容が自動的に検証されます。EL構文が無効な場合、エラーが表示され、値は適用も保存もされません。汎用の表示オプションとは、表18-1に掲載されているオプションです。

汎用以外の表示オプションには、ELの検証は行われません。