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Oracle® Fusion Middleware Oracle Entitlements Server管理者ガイド
11g リリース2 (11.1.2.1)
B71695-03
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10 システム構成の管理

セキュリティ・モジュール定義および管理者の構成は、Authorization Policy Manager管理コンソールの最上位の「システム構成」タブ内で定義されます。この章の内容は次のとおりです。

10.1 管理者の委任

管理者ロールを作成して、ポリシー・オブジェクトの管理操作を委任できます。たとえば、管理者ロールを適切なレベルで作成し、管理権限ロールに加えてユーザー、グループ、または他のロールも割り当てることによって、管理者を委任するアプリケーション・ドメインおよびポリシー・ドメインを定義できます。詳細は、第11章「管理者ロールの委任」を参照してください。そこには、アプリケーション・ドメインまたはポリシー・ドメインの他のタイプの管理者ロールを管理できるシステム管理者ロールの作成に関する項があります。

10.2 セキュリティ・モジュール定義の構成

セキュリティ・モジュールは、認可での主要な役割を果たすOracle Entitlements Serverクライアントです。認可リクエストが生成されると、セキュリティ・モジュールはポリシー・データを評価し、リソースへのアクセス権を付与するか拒否するかを決定します。アプリケーション(保護されたリソースを表すOracle Entitlements Serverオブジェクト)を、それを保護するセキュリティ・モジュールにバインドする必要があります。セキュリティ・モジュールをバインドすると、ポリシー・データを評価のために送信できます。ポリシー配布コンポーネント(第6章「ポリシー配布の管理」で説明)は、ポリシー・データをセキュリティ・モジュールに送信する際に使用されるメカニズムです。


注意:

認可プロセスの詳細は、1.4項「Oracle Entitlements Serverの認可ポリシーの処理方法」を参照してください。


次の各項では、アプリケーション・オブジェクトに対するセキュリティ・モジュール定義のバインド(およびバインド解除)の方法について説明します。


注意:

セキュリティ・モジュール定義をバインドする前に、セキュリティ・モジュールをインストールして構成する必要があります。詳細は、第8章「セキュリティ・モジュールの構成の管理」を参照してください。


10.2.1 セキュリティ・モジュール定義の作成

セキュリティ・モジュールを作成するには、次のようにします。

  1. 「ホーム」領域から「システム構成」タブを選択します。

  2. ナビゲーション・パネルにあるセキュリティ・モジュールをダブルクリックします。

    または、セキュリティ・モジュールを右クリックして、「オープン」を選択します。図10-1に示すように、「セキュリティ・モジュール」ページが表示されます。

    図10-1 「ホーム」領域のセキュリティ・モジュール

    図10-1の説明が続きます
    「図10-1 「ホーム」領域の「セキュリティ・モジュール」」の説明

  3. 「新規」をクリックして、新規セキュリティ・モジュール定義を作成します。

    または、「アクション」メニューから「新規」を選択します。「セキュリティ・モジュール」ダイアログが表示されます。

  4. 新規セキュリティ・モジュールに、次の値を指定します。

    • 名前: 入力値は一意である必要があります。

    • 表示名

    • 説明

  5. 「保存」をクリックします。

10.2.2 セキュリティ・モジュールへのアプリケーションのバインド

アプリケーションをセキュリティ・モジュールにバインドするには、次のようにします。

  1. 「ホーム」領域から「システム構成」タブを選択します。

  2. ナビゲーション・パネルにあるセキュリティ・モジュールをダブルクリックします。

    または、セキュリティ・モジュールを右クリックして、「オープン」を選択します。「セキュリティ・モジュール」ページが表示されます。

  3. セキュリティ・モジュール定義の名前を表から選択します。

  4. 「アプリケーションにバインド済」表の「追加」をクリックして、「アプリケーションを追加」ダイアログを表示します。

    または、「アプリケーションにバインド済」の「アクション」メニューから「追加」をクリックして、「アプリケーションを追加」ダイアログを表示します。

  5. テキスト・ボックスに検索文字列を入力し、矢印をクリックして検索します。

    または、検索文字列を入力せずに矢印をクリックして、使用可能なすべてのアプリケーションを返します。

  6. 返されたリストから、1つ以上のアプリケーションを選択します。

  7. 「追加」をクリックします。

    選択したアプリケーションが選択したセキュリティ・モジュールにバインドされ、アプリケーションにバインド表に表示されます。

10.2.3 セキュリティ・モジュールからのアプリケーションのバインド解除

アプリケーションをセキュリティ・モジュールからバインド解除するには、次のようにします。

  1. 「ホーム」領域から「システム構成」タブを選択します。

  2. ナビゲーション・パネルにあるセキュリティ・モジュールをダブルクリックします。

    または、セキュリティ・モジュールを右クリックして、「オープン」を選択します。「セキュリティ・モジュール」ページが表示されます。

  3. 表で、該当するセキュリティ・モジュール定義の名前を選択します。

  4. アプリケーションにバインド表で、該当するアプリケーションの名前を選択します。

  5. 「削除」をクリックするか、「アクション」メニューから「削除」を選択します。

    確認ダイアログが表示されます。

  6. 「アンバインド」をクリックします。

10.2.4 セキュリティ・モジュール定義の削除

セキュリティ・モジュール定義を削除するには、次のようにします。

  1. 「ホーム」領域から「システム構成」タブを選択します。

  2. ナビゲーション・パネルにあるセキュリティ・モジュールをダブルクリックします。

    または、セキュリティ・モジュールを右クリックして、「オープン」を選択します。「セキュリティ・モジュール」ページが表示されます。

  3. 表で、該当するセキュリティ・モジュール定義の名前を選択します。

  4. 「削除」をクリックするか、「アクション」メニューから「削除」を選択します。

    確認ダイアログが表示されます。

  5. 「削除」をクリックします。

10.3 Identity Directory Serviceプロファイルの構成

Oracle Entitlements Serverを使用してポリシーを定義する場合、ユーザーとグループをサブジェクトとして指定する必要があります。これは、アイデンティティ・データ・ストアを検索することによって実現されます。Identity Directory Serviceは、Oracle Entitlements Serverが複数のアイデンティティ・データ・ストアにアクセスするために使用する柔軟で構成可能なサービスです。Identity Directory Serviceの目的は、Oracle Entitlements Serverが一緒にデプロイされていないアイデンティティ・ストアに含まれるユーザーおよびグループを使用するポリシーを管理できるようにすることです。

アプリケーション(保護されたリソースを表すOracle Entitlements Serverオブジェクト)をIdentity Directory Serviceプロファイルにバインドして、Oracle Entitlements Serverがそのプロファイルで表されるアイデンティティ・ストアと通信できるようにする必要があります。デフォルトでは、アプリケーションは、管理コンソールにログインする際の認証に使用されるLDAPディレクトリに関連付けられています。管理者は、Identity Directory Serviceで構成されているアイデンティティ・データ・ストアを使用できるように、この関連付けを変更できます。


注意:

Identity Directory Serviceプロファイルがアプリケーションにバインドされると、拡張検索または簡易検索をグローバル(デフォルト・オプション)またはアプリケーションの範囲内で開始できるようになります。後者のオプションの場合、そのアプリケーションに設定されているアイデンティティ・データ・ストア内で検索が行われます。詳細は、第5章「セキュリティ・オブジェクトの問合せ」を参照してください。


次の各項では、Identity Directory Serviceプロファイルとアプリケーション・オブジェクトをバインド(アンバインド)する方法について説明します。


注意:

Identity Directory ServiceのWebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』を参照してください。


10.3.1 Identity Directory Serviceプロファイルの作成

Identity Directory Serviceプロファイルを作成するには、次のようにします。

  1. 「ホーム」領域から「システム構成」タブを選択します。

  2. ナビゲーション・パネルで「IDSプロファイル」をダブルクリックします。

    または、「IDSプロファイル」を選択して「開く」をクリックします。図10-2に示すように、「IDSプロファイル」ページが表示されます。

    図10-2 「ホーム」領域の「IDSプロファイル」

    図10-2の説明が続きます
    「図10-2 「ホーム」領域の「IDSプロファイル」」の説明

  3. 「作成」をクリックして、新しいIdentity Directory Serviceプロファイルを作成します。

    図10-3に示すように、アイデンティティ・ストア・プロファイルの作成ページが表示されます。

    図10-3 アイデンティティ・ストア・プロファイルの作成ページ

    図10-3の説明が続きます
    「図10-3 アイデンティティ・ストア・プロファイルの作成ページ」の説明

  4. 新しいIdentity Directory Serviceプロファイルの次の値を指定します。

    • 名前: 一意の値を入力する必要があります。

    • 説明

  5. 「新規作成」または「既存のものを使用」を選択し、適用可能な値を指定してリポジトリを定義します。

    • 名前: 一意の値を入力する必要があります。

    • ディレクトリ・タイプ - ドロップダウン・メニューから選択

    • ホスト情報 - ホスト名、ポート番号および負荷重み付けパーセンテージを追加

    • 可用性 - 「フェイルオーバー」またはロード・バランスを選択

    • SSL - 有効化する場合は選択

    • バインドDN

    • バインド・パスワード

    • ベースDN

    「接続のテスト」をクリックして、値が正しいことを確認します。

  6. ユーザーの確認方法を定義する適用可能な値を指定します。

    • オブジェクト・クラス

    • 名前属性

    • ベースDN

  7. グループの確認方法を定義する適用可能な値を指定します。

    • オブジェクト・クラス

    • 名前属性

    • ベースDN

  8. 「作成」をクリックします。

    プロファイルが、「IDSプロファイル」リストに表示されます。

10.3.2 Identity Directory Serviceプロファイルへのアプリケーションのバインド

Identity Directory Serviceプロファイルにアプリケーションをバインドするには、次のようにします。

  1. 「ホーム」領域から「システム構成」タブを選択します。

  2. ナビゲーション・パネルで「IDSプロファイル」をダブルクリックします。

    または、「IDSプロファイル」を選択して「開く」をクリックします。

  3. 上にある表からIdentity Directory Serviceプロファイルの名前を選択します。

  4. 「アプリケーションにバインド済」表の「追加」をクリックして、「アプリケーションを追加」ダイアログを表示します。

    または、「アプリケーションにバインド済」の「アクション」メニューから「追加」をクリックして、「アプリケーションを追加」ダイアログを表示します。

  5. テキスト・ボックスに検索文字列を入力し、矢印をクリックして検索します。

    または、検索文字列を入力せずに矢印をクリックして、使用可能なすべてのアプリケーションを返します。

  6. 返されたリストから、1つ以上のアプリケーションを選択します。

  7. 「追加」をクリックします。

    選択したアプリケーションが選択したIdentity Directory Serviceプロファイルにバインドされ、「アプリケーションにバインド済」表に表示されます。


注意:

すでにIdentity Directory Serviceプロファイルにバインドされているアプリケーションを別のIdentity Directory Serviceプロファイルにバインドした場合、最初のプロファイルからは自動的にアンバインドされます。


10.3.3 Identity Directory Serviceプロファイルからのアプリケーションのアンバインド

Identity Directory Serviceプロファイルからアプリケーションをアンバインドするには、次のようにします。

  1. 「ホーム」領域から「システム構成」タブを選択します。

  2. ナビゲーション・パネルで「IDSプロファイル」をダブルクリックします。

    または、「IDSプロファイル」を選択して「開く」をクリックします。

  3. 表で該当するIdentity Directory Serviceプロファイルの名前を選択します。

  4. アプリケーションにバインド表で、該当するアプリケーションの名前を選択します。

  5. 「削除」をクリックするか、「アクション」メニューから「削除」を選択します。

    確認ダイアログが表示されます。

  6. 「アンバインド」をクリックします。

10.3.4 Identity Directory Serviceプロファイルの削除

Identity Directory Serviceプロファイルを削除するには、次のようにします。

  1. 「ホーム」領域から「システム構成」タブを選択します。

  2. ナビゲーション・パネルで「IDSプロファイル」をダブルクリックします。

    または、「IDSプロファイル」を選択して「開く」をクリックします。

  3. 表で該当するIdentity Directory Serviceプロファイルの名前を選択します。

  4. 「削除」をクリックします。

    確認ダイアログが表示されます。

  5. 「OK」をクリックします。