Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementサードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイド 11gリリース2 (11.1.2.1.0) B72797-01 |
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この章では、IBM WebSphereでのOracle Identity and Access Managementの管理の基本情報について説明します。この章は、次の項で構成されています。
IBM WebSphereでのOracle Identity and Access Managementのインストールおよび構成後、複数の管理ツールの1つを使用して、構成を検証したり、Oracle Identity and Access Managementのインストール済環境のコンポーネントを監視および管理できます。
次の各項では、管理ツールについて説明します。
この項の内容は、次のとおりです。
IBM WebSphere管理コンソール(別名IBM WebSphere Integrated Solutions Console)は、IBM WebSphere環境を管理するWebベースのインタフェースを提供します。
IBM WebSphere管理コンソールを使用して、Oracle Identity and Access Management製品がデプロイされたセルやサーバーを監視および管理できます。
IBM WebSphere管理コンソールの詳細は、IBM WebSphereのドキュメントおよびコンソールに関するオンライン・ヘルプを参照してください。
IBM WebSphere管理コンソールを表示する前に、実行中のポート番号を特定する必要があります。
IBM WebSphere管理コンソールのポート番号およびURLを検索するには:
テキスト・エディタで、次のプロパティ・ファイルを開きます。
WAS_HOME/profiles/deployment_mgr_name/properties/portdef.props
WC_Adminhostプロパティの値を検索します。
ブラウザを開いて、次のURLを入力します。
http://hostname:WC_Adminhost_port/ibm/console
例:
http://host42.example.com:9002/ibm/console
この項の内容は、次のとおりです。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlは、Webブラウザ・ベースのグラフィカル・ユーザー・インタフェースで、Oracle Fusion Middlewareを監視および管理するために使用できます。
Fusion Middleware Controlでは、セル、サーバー、コンポーネントおよびアプリケーションについて、幅広いパフォーマンス・データと管理機能がWebベースの個別のホームページにまとめられています。Fusion Middleware Controlホーム・ページでは、最も重要な監視データや最もよく使用する管理機能をWebブラウザから簡単に探すことができます。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの使用に関する項を参照してください。
『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』での説明は、Oracle WebLogicサーバーでのFusion Middleware Controlの使用に特有のものであることに注意してください。詳細は、第3.1.2.8項「IBM WebSphereでFusion Middleware Controlを使用した場合の相違」を参照してください。
Fusion Middleware Controlのポート番号を検索するには:
ご使用のWebブラウザを使用して、IBM WebSphere管理コンソールを開きます。
ナビゲーション・パネルで、「Servers」→「Server Types」→「WebSphere application servers」の順に選択します。
「OracleAdminServer」をクリックして、サーバーの構成プロパティを表示します。
結果ページの「Communications」セクションで、「Ports」を開いて、OracleAdminServerの重要なポート値をリストします。
WC_Defaulthost
ポートの値を検索します。
Fusion Middleware Controlを表示するには、Webブラウザ・ウィンドウまたはタブを新規作成して、次のURLを入力します。
http://hostname:WC_Defaulthost_port/em
例:
http://host42.example.com:9002/em
IBM WebSphere管理コンソールにログインした際と同じ管理資格証明を使用して、Fusion Middleware Controlにログインします。
IBM WebSphereセルの一環としてインストールし構成したOracle Fusion Middleware製品は、Fusion Middleware Controlから管理できます。
Fusion Middleware Controlへの最初のログイン時に、IBM WebSphereセルのホームページが表示されます(図3-1)。このページから、セルに関連付けられたサーバー、アプリケーションおよびクラスタを表示できます。
また、インストールおよび構成が完了したOracle Identity and Access Managementコンポーネントの管理ページに移動することもできます。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control内での移動方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のFusion Middleware Control内での移動に関する項を参照してください。
Oracle Fusion Middleware管理機能は、「WebSphereセル」メニューから実行できます。メニュー・コマンドに関するヘルプについては、コマンドを選択後、結果ページの「ヘルプ」メニューから「Enterprise Managerヘルプ」を選択してください。
図3-1 Fusion Middleware ControlからのIBM WebSphereセルの表示
IBM WebSphereセルの各サーバーは、Fusion Middleware Controlに独自のホームページがあります。
特定のサーバーのホームページを表示するには:
Fusion Middleware Controlのターゲット・ナビゲーション・ペインで、「WebSphereセル」フォルダを展開します。
セル名を展開して、サーバー名をクリックします。
WebSphere Application Serverのホームページからは、サーバーに関する一般情報の表示、IBM WebSphere管理コンソールの表示、サーバーにデプロイされたアプリケーションのステータスの表示などが可能です。
IBM WebSphere Application Serverのホームページで入手できる機能やオプションの説明の詳細は、第A.1項「IBM WebSphereセル・ホームページの情報の理解」を参照してください。
Oracle Fusion Middleware管理機能は、「WebSphere Application Server」メニューから実行できます。メニュー・コマンドでのヘルプについては、コマンドを選択後、結果ページの「ヘルプ」メニューから「Enterprise Managerヘルプ」を選択してください。
IBM WebSphereセルのアプリケーション・デプロイメントには、それぞれFusion Middleware Controlに独自のホームページがあります。
アプリケーション・デプロイメントは、デプロイされたアプリケーションのインスタンスです。たとえば、同一のアプリケーションを2台のサーバーにデプロイすると、同一アプリケーションの2つのデプロイメントを保持することになります。
Fusion Middleware Controlでアプリケーション・デプロイメントを表示するには:
IBM WebSphereセルのホームページまたはIBM WebSphereアプリケーション・サーバーのホームページに移動します。
アプリケーション・デプロイメントのリストを検索して、アプリケーション名をクリックします。
IBM WebSphere Application Serverのホームページで入手できる機能やオプションの説明の詳細は、第A.3項「IBM WebSphereアプリケーション・デプロイメント・ホームページの情報の理解」を参照してください。
Oracle Fusion Middleware管理機能は、「アプリケーション・デプロイメント」メニューから実行できます。メニュー・コマンドでのヘルプについては、コマンドを選択後、結果ページの「ヘルプ」メニューから「Enterprise Managerヘルプ」を選択してください。
IBM WebSphere管理コンソールと一緒に使用すると、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにより、IBM WebSphereのインストールおよび構成時にOracle Fusion Middlewareを管理するために必要なツールが提供されます。
IBM WebSphere管理コンソールから、共通のIBM WebSphere管理タスクを実行できます。また、Fusion Middleware ControlのホームページからはOracle Fusion Middleware固有の管理タスクを実行できます。
IBM WebSphereでOracle Fusion Middleware製品を管理するためにOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用すると、Oracle WebLogic Serverで使用した場合に使用できる機能との相違に気が付きます。
この相違は、使用中のIBM WebSphereがNetwork Deployment (ND)であるかIBM WebSphere Application Server (AS)であるかにより異なります。
Oracle WebLogic Server環境で使用可能な固有のメニュー・コマンドや機能のなかには、IBM WebSphere環境でのOracle Fusion Middlewareの管理には使用できないものもあります。コマンドや機能が使用できない場合、IBM WebSphere環境ではサポートされません。
表3-1では、IBM WebSphereセルでOracle Fusion Middlewareを管理する際に判明するOracle WebLogic Serverドメインとの相違について説明します。
表3-1 IBM WebSphereを管理する際のOracle WebLogic Serverドメインとの相違の概要
機能または機能領域 | IBM WebSphere NDでの相違 | IBM WebSphere ASでのその他の相違 |
---|---|---|
Oracle Fusion Middlewareファームの管理 |
IBM WebSphereの実行時にOracle Fusion Middlewareファームという概念はありません。かわりに、Fusion Middleware Controlによりログイン時に表示される最初のページが、IBM WebSphereセルのホームページになります。 セルのホームページから、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの監視機能や管理機能を備えた別のホームページに移動できます。必要に応じて、簡単にIBM WebSphere管理コンソールにリンクさせることもできます。 |
NDと同じ。 |
Fusion Middleware ControlからのIBM WebSphereの管理 |
IBM WebSphereセルまたはサーバーのページ向けのIBM WebSphereパフォーマンス・メトリックおよびパフォーマンス・サマリー・ページがありません。 |
NDと同じ。 |
セルでのFusion Middleware Controlのデプロイメント |
IBM WebSphereセルを管理している場合、Fusion Middleware Controlは、Oracle Fusion Middleware製品の構成時に構成ウィザードを使用して作成されるOracleAdminServerで実行されます。 これにより、Fusion Middleware Controlを使用して、セル内のサーバーにデプロイされたすべてのサーバーおよびアプリケーションを管理できます。 |
単一インスタンス管理のみ。Fusion Middleware Controlは、管理対象のサーバーで実行する必要があります。 |
Fusion Middleware Controlからのアプリケーション・デプロイメント |
Fusion Middleware ControlからはIBM WebSphereにアプリケーションをデプロイできません。かわりに、IBM WebSphere管理コンソールを使用するか、直接Oracle JDeveloperからデプロイすることができます。 詳細は、第3.3項「IBM WebSphereでのアプリケーションのデプロイ」を参照してください。 |
NDと同じ。 |
WebSphere Application Serverのwsadminツールは、次の2つのモードで実行できるコマンドライン・ユーティリティです。
インタラクティブ・モード。シェルに直接コマンドを入力します。
スクリプト・モード。コマンドラインにJython(.py)スクリプトを指定します。
この章の例では、インタラクティブ・モードとwsadminコマンドライン・シェルを使用しているという前提です。スクリプト・モードの使用の詳細は、IBM WebSphereのドキュメントを参照してください。
wsadminツールを使用して、WebSphere Application Serverや、構成、アプリケーション・デプロイメント、サーバーなどのランタイム操作を管理できます。
Oracle Fusion Middlewareにより一連のwsadminコマンドが提供され、ご使用のIBM WebSphereセルに構成されたOracle Fusion Middlewareコンポーネントを管理するために排他的に使用されます。
Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドおよびその使用方法の詳細は、次の各項を参照してください。
第3.1.3.2項「Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドライン・シェルの起動およびデプロイメント・マネージャへの接続」
第3.1.3.3項「Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドラインのオンライン・ヘルプの使用」
第3.1.3.4項「wsadminコマンドとWebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドとの相違」
第3.1.3.5項「Oracle Fusion MiddlewareのwsadminコマンドとIBM WebSphereのWsadminコマンドとの相違」
コマンドライン・シェルとは、特定のコマンド・セットが使用可能で、サポートされているコマンドライン環境のことです。シェル内では、これらのコマンドの実行、コマンドに関するヘルプの入手、管理している環境に特有の管理タスクの実行などが可能です。
Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドライン・シェルは、Oracle Fusion Middleware固有のwsadminツールの実装環境です。このシェルからは、次のことが実現できます。
Oracle Fusion Middleware固有のwsadminコマンドの実行
使用可能なOracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドのリスト
Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドのオンライン・ヘルプの入手
管理している製品のOracleホームのcommon/bin
ディレクトリから、Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドライン・シェルを起動します。
起動時に使用できる引数の詳細リストについては、IBM WebSphereのドキュメントを参照してください。
標準のOracle Fusion Middlewareのwsadminセッションで、管理しているセルのプロファイル名の指定とデプロイメント・マネージャへの接続を求めます。
注意: 次の例では、第2章「Oracle Identity and Access ManagementのIBM WebSphereでのインストールおよび構成」に記載された指示に従って、IBM WebSphereセルのインストールおよび構成がすでに完了したという前提です。 また、セルの構成前にwsadminシェルを実行する場合は、『Oracle Fusion Middleware IBM WebSphere Application Server構成ガイド』の環境設定の前提条件に関する項を参照してください。 |
次の例では、wsadminシェルの起動方法を示します。
この例は、IBM WebSphereデプロイメント・マネージャがローカル・ホストにあり、デフォルトのSOAPポートを使用しているという前提であることに注意してください。デプロイメント・マネージャが別のホストにある場合は、別のコマンドライン引数を使用してホストとポートを指定する必要があります。詳細は、IBM WebSphereのドキュメントおよびwsadminのコマンドライン・ヘルプを参照してください。
wsadminシェルを起動するには、次のコマンド構文を使用します。
(UNIX) ORACLE_HOME/common/bin/wsadmin.sh -profileName profilename -connType SOAP -user admin_user -password admin_password (Windows) ORACLE_HOME\common\bin\wsadmin.cmd -profileName profilename -connType SOAP -user admin_user -password admin_password
次の例では、UNIXオペレーティング・システムでのwsadminスクリプトの完全なパスを使用しています。
/disk01/Oracle/Middleware/Oracle_SOA1/common/bin/wsadmin.sh -profileName soaDmgr05
例3-1では、UNIXシステムのOracle Fusion Middleware製品のOracleホームのcommon/bin
ディレクトリへ変更した後に、Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドライン・シェルを起動する例について示します。また、シェル起動時の典型的な出力メッセージも示します。
例3-1 Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドライン・シェルの起動
./wsadmin.sh -profileName soaDmgr05 -connType SOAP -user wasTest -password welcome1 IN SOA WsadminEnv.sh... WSADMIN_CLASSPATH=:/scratch/wasTest/mwhome_soa_100719/oracle_common/soa/modules/oracle.soa.mgmt _11.1.1/soa-infra-mgmt.jar:/scratch/wasTest/mwhome_soa_100719/ ... . . . WASX7209I: Connected to process "dmgr" on node soaCellManager05 using SOAP connector; The type of process is: DeploymentManager CFGFWK-24021: OracleHelp loaded. CFGFWK-24022: For information on Oracle modules enter 'print OracleHelp.help()' WASX7031I: For help, enter: "print Help.help()" wsadmin>
次の各項では、Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドライン・シェルの主要な機能について説明します。
Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドライン・シェルで使用可能なOracle Fusion Middlewareコマンドのカテゴリをリストするには、次のコマンドを使用します。
wsadmin>print OracleHelp.help()
例3-2では、Oracle共通ホームから実行する際のprint OracleHelp.help()
コマンドの出力例を示します。
Oracle Fusion MiddlewareコンポーネントのOracleホーム(たとえば、Oracle SOA Suite、Oracle WebCenter Portal、Oracle WebCenter Content Oracleホーム)からコマンドを実行すると、出力にはコンポーネント固有のwsadminコマンドに関する情報が含まれます。
例3-2 Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドライン・シェルから使用可能なコマンドのリスト
wsadmin>print OracleHelp.help() ADFMAdmin ADFM Lifecycle Management Commands. MDSAdmin MDS Lifecycle Management Commands. OracleDFW Lists commands for FMW diagnostic framework. OracleDMS Lists commands for FMW performance metrics and events. OracleHelp Provides help for Oracle modules. OracleJRF Commands for configuring Managed Servers with Oracle Java Required Files (JRF) OracleLibOVDConfig List commands for managing OVD configuration OracleMWConfig Oracle Middleware Configuration Tool. OracleMWConfigUtilities Oracle Middleware Configuration Tool Utilities. OracleODL Lists commands for FMW diagnostic logging. URLConnection List Commands for managing ADF Based URL Connections WebServices Lists commands for Oracle WebServices Management. audit Lists commands for Common Audit Framework igfconfig List commands for manageing IGF configuration opss Oracle platform security services Commands. wsmManage Lists commands for Oracle WSM Policy Management. wsadmin>
特定カテゴリに関連付けられたコマンドをリストするには、括弧内に一重引用符内で囲んだカテゴリ名を入力します。例:
wsadmin>print OracleHelp.help('OracleODL.help')
例3-3では、特定カテゴリのコマンドのリスト例を示します。
例3-3 Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドの特定カテゴリのリスト
wsadmin>print OracleHelp.help('OracleODL') Commands for FMW diagnostic logging configureLogHandler Configure Java logging handlers. displayLogs Search and display the contents of diagnostic log files. getLogLevel Returns the level of a given Java logger. listLogHandlers Lists Java log handlers configuration. listLoggers Lists Java loggers and their levels. listLogs Lists log files for FMW components. setLogLevel Sets the level of a given Java logger. wsadmin>
Oracle Fusion Middlewareの特定のwsadminコマンドについてのヘルプを入手するには:
wsadmin>print OracleHelp.help(category.command)
例3-4では、特定のOracle Diagnostic Loggingコマンドのオンライン・ヘルプの出力例を示します。
例3-4 Oracle Fusion Middlewareの特定のwsadminコマンドのオンライン・ヘルプの例
wsadmin>print OracleHelp.help('OracleODL.listLogs') Lists log files for FMW components. Returns a PyArray with one element for each log. The elements of the array are javax.management.openmbean.CompositeData objects describing each log. Syntax: listLogs([options]) - options: optional list of name-value pairs. o target: the name of a Weblogic server, or an OPMN managed FMW component. For an OPMN managed component the syntax for the target is "opmn:<instance-name>/<component-name>". The target argument can be an array of strings containing one or more targets. In connected mode the default target includes all running Weblogic servers in the domain that have JRF enabled. In disconnected mode there is no default, the target option is required. o oracleInstance: defines the path to the ORACLE_INSTANCE (or Weblogic domain home). The command will be executed in disconnected mode when this parameter is used. o unit: defines the unit to use for reporting file size. Valid values are B (bytes), K (kilobytes), M (megabytes), G (gigabytes), or H (display size in a human-readable form, similar to Unix's "ls -h" option). The default value is H. o fullTime: a Jython Boolean value. If true, reports the full time for the log file last modified time. Otherwise displays a short version of the time. The default value is false. Example: 1. listLogs() 2. listLogs(target="server1") 3. listLogs(target="opmn:instance1/ohs1") 4. listLogs(oracleInstance="/middleware/user_projects/domains/base_domain", target="server1") wsadmin>
IBM WebSphereでサポートされるOracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドの多くは、WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドと同等のものです。
WLSTと同等のコマンドの詳細を検索するには、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』を参照してください。
すべてのOracle Fusion Middlewareのwsadminコマンド・カテゴリ(またはモジュール)をリストするには、例3-2で示すようにOracleHelp.help()
コマンドを使用します。
多くの場合、WLSTコマンドとwsadminコマンドの唯一の相違は、wsadminコマンドにそれぞれカテゴリ名を使用した接頭辞を付ける必要がある点です。例3-6では、WLSTでlistLoggers
コマンドを使用する方法を示します。例3-7では、このコマンドをwsadminで使用する方法を示します。
例3-5 WLSTでのListLoggersコマンドの使用
wls:/base_domain/serverConfig> listLoggers(pattern="oracle.dms.*") -----------------------+----------------- Logger | Level -----------------------+----------------- oracle.dms | <Inherited> oracle.dms.aggregator | <Inherited> oracle.dms.collector | <Inherited> oracle.dms.context | <Inherited> oracle.dms.event | <Inherited> oracle.dms.instrument | <Inherited> oracle.dms.jrockit.jfr | <Inherited> oracle.dms.reporter | <Inherited> oracle.dms.trace | <Inherited> oracle.dms.translation | <Inherited> oracle.dms.util | <Inherited> wls:/base_domain/serverConfig>
例3-6 wsadminでのListLoggersコマンドの使用
wsadmin>OracleODL.listLoggers(pattern="oracle.dms.*") -----------------------+----------------- Logger | Level -----------------------+----------------- oracle.dms | WARNING:1 oracle.dms.aggregator | NOTIFICATION:1 oracle.dms.collector | NOTIFICATION:1 oracle.dms.context | NOTIFICATION:1 oracle.dms.event | NOTIFICATION:1 oracle.dms.instrument | NOTIFICATION:1 oracle.dms.reporter | NOTIFICATION:1 oracle.dms.trace | NOTIFICATION:1 oracle.dms.translation | NOTIFICATION:1 oracle.dms.util | NOTIFICATION:1 wsadmin>
実行中のOracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドと標準的なIBM WebSphereのwsadminコマンドとの次の相違に注意してください。
Oracle Fusion Middleware Oracleホームのcommon/bin
ディレクトリからOracle Fusion Middlewareのコマンドを実行する必要があります。
Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドは、Jythonスクリプト言語を排他的に使用します。
次の各項では、IBM WebSphereでのOracle Fusion Middleware実行時に実行可能な基本的な管理タスクの詳細を説明します。
Windowsオペレーティング・システムのWebSphere Application Serverに対してパスを指定する場合にパス内のディレクトリ名にスペースを含む場合は、空白の前の文字のかわりにチルド文字(~
)と1
を使用した短縮名を指定する必要があります。
たとえば、Windowsオペレーティング・システムのWebSphere Application ServerのデフォルトのロケーションはProgram Filesのサブディレクトリにあります。このディレクトリ名には、次のように空白が含まれています。
C:\Program Files\IBM\WebSphere\Appserver
このロケーションを指定するには、次のようにする必要があります。
C:\Progra~1\IBM\WebSphere\Appserver
このロケーションを参照している場合、「参照」ボタンを押すと、誤ってフィールドにC:\Progra~1
ではなく空白が挿入されます。
IBM WebSphereセルでのサーバーの起動と停止には、次の2つの方法があります。
他のIBM WebSphereセル同様、プロファイル・スクリプトを使用して、Oracle Fusion Middlewareに対して構成したセル内のサーバーを起動および停止できます。
たとえば、OracleAdminServerを停止するには、IBM WebSphereホームの次のディレクトリに移動して次のコマンドを入力します。
UNIXオペレーティング・システムの場合:
profiles/profile_name/bin/stopServer.sh OracleAdminServer -profileName profileName
Windowsオペレーティング・システムの場合
profiles\profile_name\bin\stopServer.cmd OracleAdminServer -profileName profileName
たとえば、UNIXオペレーティング・システムでは次のようになります。
/disk01/IBM/WebSphere/ApplicationServer/profiles /Custom01/bin/stopServer.sh OracleAdminSErver -profileName Custom01
ご使用のIBM WebSphereセルでのサーバーの開始方法の例については、第2.10項「タスク10: IBM WebSphereサーバーの起動」を参照してください。
各プロファイルに対して生成されるスクリプトの詳細は、IBM WebSphereのドキュメントを参照してください。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlから、IBM WebSphereサーバーを起動および停止することもできます。
たとえば、Fusion Middleware Controlからサーバーを停止する手順は次のとおりです。
サーバーのホームページに移動します。
詳細は、第3.1.2.5項「Fusion Middleware ControlからのIBM WebSphereサーバーの表示」を参照してください。
「WebSphere Application Server」メニューから、「コントロール」→「停止」の順に選択します。
Fusion Middleware Controlに、確認のダイアログ・ボックスが表示されます。
「停止」をクリックします。
注意: Fusion Middleware Controlは、OracleAdminServerにデプロイされます。そのため、OracleAdminServerを停止すると、Fusion Middleware Controlも停止します。サーバーを再び起動するには、プロファイル・スクリプトを使用する必要があります。 詳細は、第3.2.2.1項「プロファイル・スクリプトを使用したIBM WebSphereサーバーの起動と停止」を参照してください。 |
他のOracle Fusion Middlewareコンポーネント同様、IBM WebSphereでは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlやwsadmin
コマンドライン・ユーティリティを使用して、Oracle Fusion Middleware Metadata Services (MDS)を管理できます。
Oracle WebLogicサーバーでのMDSの構成との相違の詳細は、次の各項を参照してください。
IBM WebSphereでMDSを管理するために使用するwsadminコマンドにはすべて、同等のWebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドがあります。これらのコマンドについては、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』に記載されています。
また、WLSTおよびwsadminで使用可能なMDSコマンドの相違の詳細は、wsadminオンライン・ヘルプを参照してください。
たとえば、IBM WebSphereでregisterMetadataDBRepository
コマンド使用する場合の次の相違には注意してください。
このコマンドには、IBM WebSphereでの追加パラメータ(authAlias
)があります。
既存のtargetServers
パラメータにより、リポジトリに対して、Oracle WebLogicサーバー・インスタンスではなく、対象のWebSphereサーバーまたはクラスタを指定できます。
詳細は、次の項を参照してください。
IBM WebSphereでのregisterMetadataDBRepository authAliasパラメータの使用
IBM WebSphereでのregisterMetadataDBRepository targetServersパラメータの使用
authAlias
引数を使用して、MDSスキーマが常駐するデータベースへ接続する既存の認証別名を作成または使用できます。例:
authAlias
パラメータに値を指定しないと、Oracle Fusion Middlewareでは、認証別名はメタデータ・リポジトリ名と同じものと見なされます。
ユーザー名とパスワードを指定すると、Oracle Fusion Middlewareでは、別名としてパラメータの値を使用するか(authAlias
パラメータが指定された場合)、別名としてメタデータ・リポジトリの名前を使用するか(authAlias
パラメータが指定されない場合)のいずれかにより、新たな認証別名が作成されます。
ユーザー名とパスワードを指定しないと、Oracle Fusion Middlewareでは、既存の認証別名(authAlias
パラメータの値またはauthAlias
パラメータが指定されない場合のメタデータ・リポジトリの名前のいずれか)を使用したデータベースへの接続を希望していると見なされます。
targetServers
パラメータを使用して、このリポジトリが登録されるWebSphereサーバーまたはクラスタを指定します。この引数が指定されないと、リポジトリはDeploymentManagerにのみ登録されます。
サーバーまたはクラスタは、wsadminスクリプト・ツールで構成オブジェクトを指定する形式で指定される必要があります。構成オブジェクトは、包含パス文字列に/type:name/
という値の複数のペアで指定できます。例:
'/Cell:myCell/Node:myNode/Server:myServer/'
包含パスには、正しい階層順序でパスを指定する必要があります。
複数のサーバーまたはクラスタを指定するには、名前をカンマで区切ります。
後で別のサーバーまたはクラスタをセルに追加する場合、リポジトリの初期登録後に追加された新しいサーバーまたはクラスタから確実にリポジトリが使用できるようにするために、次の作業を行う必要があることに注意してください。
deregisterMetadataDBRepository
コマンドを使用して、すべての初期ターゲットからリポジトリを登録解除します。次に、再びregisterMetadataDBRepository
コマンドを実行して、追加のターゲットにリポジトリを登録します。2度目にregisterMetadataDBRepository
コマンドを実行するまで、すべてのサーバーでリポジトリが使用できないことに注意してください。
registerMetadataDBRepository
コマンドで作成したリポジトリとまったく同じプロパティを使用して、新規サーバーまたはクラスタに手動でリポジトリを作成します。
IBM WebSphereでのregisterMetadataDBRepository
コマンド使用の詳細は、次のコマンドのwsadminオンライン・ヘルプを確認してください。
wsadmin> print MDSAdmin.help('registerMetadataDBRepository')
wsadminコマンドラインのオンライン・ヘルプ使用の詳細は、第3.1.3.3項「Oracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドラインのオンライン・ヘルプの使用」を参照してください。
IBM WebSphereでFusion Middleware Controlを使用してMDSリポジトリを管理している場合、Fusion Middleware Controlページにはいくつかの相違があります。これらの相違は、Oracle WebLogic ServerとIBM WebSphereの基本的な管理機能の相違によるものです。
例:
Oracle WebLogic Serverの場合、Metadata Repositoryホームページに「ターゲット・サーバー」リージョンがあり、リポジトリがアクセス可能なOracle WebLogic Serverサーバーを認識します。このリージョンはIBM WebSphereでは使用できません。
IBM WebSphereの場合は、「Register Database-Based Metadata Repository」ページにより、認証別名の指定が可能で、リポジトリ・データベースへの接続に必要な資格証明を表示できます。
IBM WebSphereを使用して実行している場合、Oracle Fusion Middleware製品のログ・ファイルの構成を変更するには、いくつか方法があります。
ログ構成の変更時には、次のことを考慮してください。
ログ・レベルを変更するには、IBM WebSphere管理コンソール、Fusion Middleware ControlまたはOracle Fusion Middlewareのwsadminコマンドライン・シェルでOracleODL
コマンドを使用できます。
Oracle WebLogic Serverと異なり、IBM WebSphereではjava.util.logging
が実装されています。特に、子ログ出力は親からログ・レベルのプロパティを継承していないことに注意してください。ただし、例3-7に示すwsadminコマンドを使用することで、ログ出力とその子孫のログ・レベルを変更できます。
例3-7のOracleODL.setLogLevel
コマンドの前に2つの空白が必要であることに注意してください。この空白は、この行が前の行から継続していることを示しています。
他の構成プロパティを変更するには、Fusion Middleware ControlまたはwsadminコマンドラインでOracleODL
コマンドを使用できます。
ログ構成ファイルの名前は、websphere-logging.xml
です。ただし、ファイルを直接編集するのではなく、Fusion Middleware Control、wsadminコマンドラインまたはIBM WebSphere管理コンソールを使用してファイルを修正する必要があることに注意してください。
主な診断ログ・ファイルは、次のディレクトリにあります。
SERVER_LOG_ROOT/server_name-diagnostic.log
SERVER_LOG_ROOT環境変数の詳細は、IBM WebSphereのドキュメントを参照してください。
一部のOracle Fusion Middlewareコンポーネントも独自のログを生成し、このロケーションに格納するため注意してください。
例3-7 ロギング・レベルを設定するOracle Fusion Middlewareのwsadminスクリプトの例
wsadmin>myLoggers = OracleODL.listLoggers(pattern="oracle.dms.*") -----------------------+----------------- Logger | Level -----------------------+----------------- oracle.dms | WARNING:1 oracle.dms.aggregator | NOTIFICATION:1 oracle.dms.collector | NOTIFICATION:1 oracle.dms.context | NOTIFICATION:1 oracle.dms.event | NOTIFICATION:1 oracle.dms.instrument | NOTIFICATION:1 oracle.dms.reporter | NOTIFICATION:1 oracle.dms.trace | NOTIFICATION:1 oracle.dms.translation | NOTIFICATION:1 oracle.dms.util | NOTIFICATION:1 wsadmin>print myLoggers{'oracle.dms.translation': 'NOTIFICATION:1', 'oracle.dms.context': 'NOTIFICATION:1', 'oracle.dms.event': 'NOTIFICATION:1', 'oracle.dms': 'NOTIFICATION:1', 'oracle.dms.util': 'NOTIFICATION:1', 'oracle.dms.aggregator': 'NOTIFICATION:1', 'oracle.dms.reporter': 'NOTIFICATION:1', 'oracle.dms.trace': 'NOTIFICATION:1', 'oracle.dms.instrument': 'NOTIFICATION:1', 'oracle.dms.collector': 'NOTIFICATION:1'} wsadmin> for loggerName in myLoggers.keys(): wsadmin> OracleODL.setLogLevel(target="OracleAdminServer", logger=loggerName, level="FINE") wsadmin> wsadmin>OracleODL.listLoggers(pattern="oracle.dms.*") -----------------------+----------------- Logger | Level -----------------------+----------------- oracle.dms | WARNING:1 oracle.dms.aggregator | TRACE:1 oracle.dms.collector | TRACE:1 oracle.dms.context | TRACE:1 oracle.dms.event | TRACE:1 oracle.dms.instrument | TRACE:1 oracle.dms.reporter | TRACE:1 oracle.dms.trace | TRACE:1 oracle.dms.translation | TRACE:1 oracle.dms.util | TRACE:1
IBM WebSphereへのOracle Fusion Middlewareインストール時に自動診断リポジトリ(ADR)バイナリが自動的にインストールされていないため、診断フレームワークは、インシデントを格納するためにADRを使用できません。
IBM WebSphereでインシデントを作成できるようにするには、ADRバイナリをインストールして、このバイナリを指定するようWebSphereサーバーを構成する必要があります。
次のステップを実行します。
Oracle Technology Network (OTN)からOracle Database Instant Clientバイナリのバージョン11.2.0.1をダウンロードし、インストールします。
http://www.oracle.com/technology/software/tech/oci/instantclient/index.html
ご使用のオペレーティング・システムを選択し、「基本」を選択します。
IBM WebSphereを実行しているホストに、ダウンロードしたファイルをインストールします。
WebSphere Integrated Solutions Consoleを使用して、インストール済のOracle Database Instant Clientバイナリのロケーションにシステム・プロパティoracle.adr.home
を設定するようにIBM Websphereサーバーを構成します。
たとえば、分散プラットフォームのプロパティを設定する手順は次のとおりです。
「Servers」→「Server Types」を展開します。「WebSphere Application Servers」を選択します。
「Application Servers」ページで、サーバーを選択します。
サーバー・ページの「Server Infrastructure」セクションで、「Java and process management」→「Process Definition」を展開します。
「Process Definition」ページで、「Java Virtual Machine」を選択します。
「Custom Properties」を選択し、「New」をクリックします。
「Name」に、oracle.adr.home
と入力します。
「Value」には、インストール済ファイルのロケーションを入力します。
「Apply」→「Save」の順にクリックします。
データソースの作成は共通の管理タスクで、ご使用のOracle Fusion Middleware環境の特定の状況を構成する際に必要です。
リポジトリ作成ユーティリティによってインストールされた製品スキーマへ接続するデータソースは、構成ウィザードの実行時に作成されます。ただし、デプロイするアプリケーションにデータソースが必要となる場合など、他にもデータソースの作成が必要となる使用例があります。
IBM WebSphereでデータソースを作成するには、IBM WebSphere管理コンソールを使用できます。
次の例では、Oracleデータベース用のIBM WebSphereデータソースの作成方法を示します。データベースの作成には、次のタスクが含まれます。
IBM WebSphere管理コンソールにログインして、「Security」→「Global Security」に移動します。
「Global Security」ページで、「Java Authentication and Authorization Service」→「J2C Authentication Data」を選択します。
「New」をクリックします。
表3-2に示す情報を「General Properties」ページに入力します。
新しい認証別名をマスター構成に保存します。
表3-2 Oracleデータベースのデータソース用「認証別名」一般プロパティ
項目 | 説明 |
---|---|
別名 |
別名の名前を入力します。別名に割り当てられた資格証明の目的を識別する名前を使用します。たとえば、 |
ユーザーID |
データベースへの接続に使用する予定のOracleデータベースのユーザー名を入力します。 注意: 必要に応じて、ロールも含めます。たとえば、SYSとして接続している場合、このフィールドには次のように入力します。 SYS as SYSDBA |
パスワード |
データベース・ユーザーのパスワードを入力します。 |
説明 |
オプションで、認証別名の目的の説明を入力します。 |
IBM WebSphere管理コンソールにログインして、「Resources」→「JDBC」→「JDBC Providers」に移動します。
作成する予定のデータ・プロバイダに適切な「Scope」を選択します。
「New」をクリックします。
IBM WebSphere管理コンソールにより、JDBCプロバイダ作成プロセスへ誘導する3ステップのウィザードが表示されます。
JDBCプロバイダ・ウィザードのステップ1では、表3-3に従い選択します。
JDBCプロバイダ・ウィザードのステップ2では、デフォルト値を承認します。
注意: これは、このプロシージャの後で変更できます。
JDBCプロバイダ・ウィザードのステップ3では、これまでに入力または選択した値を確認します。
「Finish」をクリックして、初期プロバイダを作成し、「JDBC Providers」に戻ります。
JDBCプロバイダのリストで、データベース・プロバイダの名前をクリックします。
そのページの「一般プロパティ」セクションで、「クラスパス」フィールドの値を次のように置き換えます。
${COMMON_COMPONENTS_HOME}/modules/oracle.jdbc_11.1.1/ojdbc6dms.jar ${COMMON_COMPONENTS_HOME}/modules/oracle.dms_11.1.1/dms.jar ${COMMON_COMPONENTS_HOME}/modules/oracle.odl_11.1.1/ojdl.jar
1行ごとに表示されるようにパス・ロケーションを分割するには、[Enter]を押します(図3-2を参照)。
「OK」をクリックして、「JDBCプロバイダ」ページに戻ります。
「保存」をクリックして、変更内容をマスター構成に保存します。
コンソールにログインして、「リソース」→「JDBC」→「データソース」に移動します。
作成する予定のデータソースに適切なスコープを選択します。
「New」をクリックします。
IBM WebSphere管理コンソールにより、データソース作成プロセスへ誘導する5ステップのウィザードが表示されます。
データソース・ウィザードのステップ1では、データソースおよびJNDIロケーションの名前を入力します。
たとえば、データソース名としてmyOracleDS
、JNDIロケーションとしてjdbc/myOracleDS
を使用します。
データソース・ウィザードのステップ2では、「Select an existing JDBC provider」を選択して、ドロップダウン・メニューからこのプロシージャの初めに作成したJDBCプロバイダを選択します。
データソース・ウィザードのステップ3では、次の手順を実行します。
「URL」フィールドに、Oracleデータベースの接続文字列を次の形式で入力します。
jdbc:oracle:thin:@hostname:port:SID
例:
jdbc:oracle:thin:@host42.example.com:1521:DB43
「Data store helper class name」メニューで、10gまたは11gのどちらのOracleデータベースに接続しているかに基づいて、適切なクラス名を選択します。
オプションで、「Use this data source in container managed persistence (CMP)」を選択します。
このオプションの目的の詳細は、IBM WebSphere管理コンソールのオンライン・ヘルプを参照してください。
データソース・ウィザードのステップ4では、「Component-managed authentication alias」メニューを使用して、このプロシージャの初めにOracleデータベース用に作成した認証別名を選択します。
このページの他のオプションの詳細は、IBM WebSphere管理コンソールのオンライン・ヘルプを参照してください。
データソース・ウィザードのステップ5では、変更内容を確認します。変更内容に間違いがなければ、「Finish」をクリックして「Data Sources」ページに戻ります。
コンソールの指示に従って、構成の変更内容を保存します。
「データソース」ページで、データソースを選択し、「接続テスト」をクリックして、データソースの構成を確認します。
IBM WebSphereでのOracle Fusion Middlewareアプリケーションのデプロイの詳細は、次の各項を参照してください。
IBM WebSphereにOracle Fusion Middlewareアプリケーション(ADF、Oracle SOA Suite、Oracle WebCenter Portal、Oracle WebCenter Contentアプリケーションなど)をデプロイする前に、環境準備に向けたいくつかの手順に従う必要があります。
たとえば、Java必須ファイル(JRF)テンプレートが確実にIBM WebSphereサーバーに適用されている必要があります。これは、第2章「Oracle Identity and Access ManagementのIBM WebSphereでのインストールおよび構成」およびOracle Fusion Middleware IBM WebSphere Application Server構成ガイドで説明されているように、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用して環境を構成することで実現できます。
IBM WebSphereにOracle Fusion Middlewareアプリケーションをデプロイする主な方法は、次のとおりです。
開発環境またはテスト環境での作業の場合は、Oracle JDeveloperから直接アプリケーションをデプロイできます。
IBM WebSphere環境でのOracle JDeveloperの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』のアプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。
Oracle SOA Suite、Oracle WebCenter PortalまたはOracle WebCenter Contentアプリケーションのデプロイの詳細は、このガイド内の対応する章および適切な製品開発ガイドを参照してください。
テスト環境または本番環境で作業している場合は、IBM WebSphere管理コンソールからアプリケーション・アーカイブ(たとえば、エンタープライズ・アーカイブ(EAR)ファイル)をデプロイできます。
MDS wsadminコマンドを使用してMDSデプロイメント・プランをカスタマイズする場合を除いて、MDSデプロイメント・プランのカスタマイズが必要なアプリケーションをデプロイするには、Oracle JDeveloperを使用する必要があります。
デプロイメント・プランのカスタマイズを終えると、IBM WebSphere管理コンソールからアプリケーション・アーカイブをデプロイできます。
IBM WebSphereでのOracle Fusion Middlewareコンポーネントの高可用性への構成の詳細は、次の各項を参照してください。
IBM WebSphereにインストールし構成するOracle Fusion Middlewareコンポーネントに高可用性環境を構成する場合は、次の各リソースを参照してください。
WebSphere Application Serverインフォメーション・センターから入手できるIBM WebSphereのドキュメント
Oracle WebLogic ServerでのOracle Fusion Middlewareコンポーネントの高可用性の基本的な概念を説明した『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』
Oracle WebLogic Serverベースの本番環境で様々なOracle Fusion Middlewareコンポーネントを構成するための特定の参照トポロジを提供する『Oracle Fusion Middlewareエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』
IBM WebSphereでのOracle Fusion Middlewareコンポーネントの構成時の既知の問題や回避策に関するご使用のプラットフォーム用の『Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート』。
また、Oracle Fusion Middleware IBM WebSphere Application Server構成ガイドのOracle Fusion Middlewareを構成するためのwsadminの使用に関する項も参照してください。wsadminコマンドラインを使用して、次の作業を実行する方法についての例が示されています。
IBM WebSphereでのサーバー、クラスタおよびクラスタ・メンバーの作成
Oracle Real Application Clustersデータベースと通信するためのデータソースの作成
既存のセルへのリモート・ノードのフェデレート
Oracle Fusion Middlewareの高可用性の構成時、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』および『Oracle Fusion Middlewareエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』では、Oracle Web Services ManagerやOracle WebCenter Portalのパフォーマンスを向上するためにJavaオブジェクト・キャッシュ(JOC)の使用を薦めています。
この使用例でJOCを構成するために、configure-joc.py
と呼ばれるカスタム・スクリプトがOracle Fusion Middlewareにより提供されます。このスクリプトは、IBM WebSphereではサポートされていません。
そのかわりとして、次のプロシージャを使用してIBM WebSphereでOracle Fusion MiddlewareのJOCを構成できます。
クラスタ内のサーバーごとにjavacache.xml
ファイルを検索して、編集します。
javacache.xmlファイルは、各サーバーのデプロイメント・マネージャ・ディレクトリにあります。
WAS_HOME/profiles/dmgr_proile_name/config /cells/cell_name /nodes/node_name /servers/server_name /fmwconfig/javacache.xml
たとえば、WC_Spacesという名前のクラスタを構成し、クラスタにWC_SpacesとWC_Spaces2という2台のサーバーがある場合、次のようにしてjavacache.xml
ファイルを検索します。
WebSphere/AppServer/profiles/Dmgr01/config/cells/Cell01/nodes/Node01/servers/WC_Spaces/fmwconfig/javacache.xml WebSphere/AppServer/profiles/Dmgr01/config/cells/Cell01/nodes/Node01/servers/WC_Spaces2/fmwconfig/javacache.xml
javacache.xml
ファイルを次のように変更します。
<communicationService>
要素のenabled
属性をTRUEに設定します。
<packet-distributer>
要素からoutOfProc="false"
属性を削除します。
クラスタ内のサーバーのホストとポートとともに<distributor-location>
要素を追加します。
例3-8では、IBM WebSphereで使用するために変更されたサンプルのjavacache.xml
ファイルを示しています。例では、ホストをホスト・アドレスに置き換え、ポートはJOC通信に使用するポートに置き換えています。空きポートはどれでも選択可能です。
IBM WebSphere管理コンソールにログインして、「Nodes」ページ(「System administration」→「Nodes」)に移動します。
クラスタのすべてのノードを選択して、「Full Resynchronize」をクリックします。
クラスタ内のすべてのサーバーを再起動します。
例3-8 サンプルのjavacache.xmlファイル(IBM WebSphere向けに変更)
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <cache-configuration xmlns="http://www.oracle.com/oracle/ias/cache/configuration11" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" max-objects="5000" max-size="10" private="false" cache-dump-path="jocdump" system="false" clean-interval="60" version="11.1.1.2.0" internal-version="110000"> <communicationService enabled="true"> <v2 ssl-config-file=".sslConfig" init-retry="300" init-retry-delay="2000" enable-ssl="false" auto-recover="false"> <packet-distributor enable-router="false" startable="true" dedicated-coordinator="false" > <distributor-location host="myhost1.example.com" port="9988" ssl="true"/> <distributor-location host="myhost2.exmaple.com" port="9988" ssl="true"/> </packet-distributor> </v2> </communicationService> <diskCache size="10" count="5000" ping-interval="60"/> <logging override-parent="false" location="javacache.log" default-level="SEVERE"/> <dms enabled="false"/> </cache-configuration>