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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理
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17 環境のバックアップ

この章では、Oracle Fusion Middlewareの推奨されるバックアップ戦略およびその手順について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

17.1 環境のバックアップの概要

第16.3.3項で説明するように、Oracle Fusion Middleware環境のバックアップでは次の推奨される戦略を使用する必要があります。

図17-1のフロー・チャートは、特定の状況に適したバックアップのタイプを判断する方法の概要を示しています。

図17-1 バックアップのタイプを判断するためのフロー・チャート

図17-1の説明が続きます
「図17-1 バックアップのタイプを判断するためのフロー・チャート」の説明

17.2 データのバックアップに関する制限事項

次の点に注意してください。

17.3 バックアップの実行

次の各項の説明に従って、全体オフライン・バックアップまたはランタイム・アーティファクトのオンラインまたはオフライン・バックアップを実行できます。

17.3.1 全体オフライン・バックアップの実行

全体オフライン・バックアップを行うには、Oracle Fusion Middlewareのファイルが含まれているディレクトリをコピーします。

第16.3項の説明に従って、アーカイブ用のツールを使用して、ソースOracleホームをアーカイブおよび圧縮します。

次の手順を実行します。

  1. Oracleホームのすべてのプロセスをシャットダウンします。たとえば管理対象サーバー、管理サーバー、およびすべてのシステム・コンポーネントをシャットダウンします。

  2. すべてのホストのOracleホーム(ORACLE_HOME)をバックアップします。次に例を示します。

    (UNIX) tar -cf oracle_home_backup_042013.tar ORACLE_HOME/*
    (Windows) jar cMf oracle_home_backup_042013.jar ORACLE_HOME\*
    
  3. 管理サーバーのドメインは別にバックアップします。これにより、ドメインのJavaコンポーネントおよびすべてのシステム・コンポーネントがバックアップされます。

    次に例を示します。

    (UNIX) tar -cf domain_home_backup_042013.tar DOMAIN_HOME/*
    (Windows) jar cMf domain_home_backup_042013.jar DOMAIN_HOME\*
      
    

    ほとんどの場合、管理対象サーバーのディレクトリを個別にバックアップする必要はありません。管理サーバーのドメインには管理対象サーバーに関する情報が格納されているためです。管理対象サーバーの環境をカスタマイズしている場合は、管理対象サーバーのディレクトリをバックアップします。バックアップが必要なものの詳細は、第16.5項を参照してください。

  4. 管理対象サーバーがドメイン内に見つからない場合は、管理対象サーバーのディレクトリをバックアップします。次に例を示します。

    (UNIX) tar -cf mg1_home_backup_042013.tar server_name/*
    (Windows) jar cMf mgl_home_backup_042013.jar server_name\*
    
  5. アプリケーション・ホーム・ディレクトリをバックアップします。次に例を示します。

    (UNIX) tar -cf app_home_backup_042013.tar Applications_Home/domain_name/*
    (Windows) jar cMf app_home_backup_042013.jar Applications_Home\domain_name\*
    
  6. OraInventoryディレクトリをバックアップします。次に例を示します。

    tar -cf Inven_home_backup_042013.tar /scratch/oracle/OraInventory
    
  7. LinuxおよびUNIXの場合は、oraInst.locファイルをバックアップします。これは、次のディレクトリにあります。

    (Linux and IBM AIX) /etc
    (Other UNIX systems) /var/opt/oracle
    
  8. LinuxおよびUNIXの場合は、oratabファイルをバックアップします。これは、次のディレクトリにあります。

    /etc
    
  9. Oracle Recovery Manager (RMAN)を使用して、データベース・リポジトリをバックアップします。詳細な手順は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  10. Windowsの場合は、第17.3.3項の説明に従って、Windowsレジストリ・エントリをエクスポートします。

  11. 「構成の解放」をWebLogic Server管理コンソールでクリックして、WebLogic Server構成のロックを解除します。

  12. Oracle Fusion Middleware環境の記録を作成します。第17.4項を参照してください。

17.3.2 ランタイム・アーティファクトのオンライン・バックアップの実行

ランタイム・アーティファクト(第16.3.2項を参照)のバックアップは、定期的に、また第16.3.3項で説明している時点で実行する必要があります。

ランタイム・アーティファクトをバックアップする手順は次のとおりです。

  1. バックアップの矛盾を防ぐために、バックアップが完了するまでは、いずれの構成も変更しないでください。WebLogic Serverドメインで変更が行われないようにするには、第2.3.2項で説明しているようにWebLogic Serverの構成をロックします。

  2. 管理サーバーのドメイン・ディレクトリをバックアップします。次に例を示します。

    UNIX) tar -cf domain_home_backup_042013.tar /scratch/oracle/config/domains/domain_name/*
    (Windows) jar cMf domain_home_backup_042013.jar C:\oracle\config\domains\domain_name\* 
    
  3. アプリケーション・ホーム・ディレクトリをバックアップします。次に例を示します。

    (UNIX) tar -cf app_home_backup_042013.tar /scratch/oracle/applications/domain_name/*
    (Windows) jar cMf app_home_backup_042013.jar C:\oracle\applications\domain_name\*
      
    
  4. Oracle Recovery Manager (RMAN)を使用して、データベース・リポジトリをバックアップします。詳細な手順は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  5. 「構成の解放」をWebLogic Server管理コンソールでクリックして、Oracle WebLogic Server構成のロックを解除します。

  6. Oracle Fusion Middleware環境の記録を作成します。第17.4項を参照してください。

17.3.3 Windowsレジストリ・エントリのバックアップ

Windowsの場合、Oracle Fusion Middlewareに関連するWindowsレジストリ・キーをバックアップする必要があります。バックアップするキーは、インストールされているコンポーネントによって異なります。

キーをエクスポートするには、次のコマンドを使用します。

regedit /E  FileName Key

次のエントリをエクスポートします。

  • すべてのコンポーネント向けに、次のレジストリ・キーをエクスポートします。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Oracle
    
  • Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの場合は、次のレジストリ・キー内のOracleで始まる各ノードをエクスポートします。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\Services
    

    次に例を示します。

    regedit /E C:\oracleSMP.reg HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services
    

    各キーには一意のファイル名を使用します。

キーのエクスポートにはレジストリ・エディタを使用することもできます。詳細は、レジストリ・エディタのヘルプを参照してください。

17.4 Oracle Fusion Middleware構成の記録の作成

Oracle Fusion Middleware環境のリストアおよびリカバリが必要な場合は、必要なすべての情報を入手し、対処することが重要です。これは、特にOracle Fusion Middleware環境全体(またはその一部)を新しいディスクまたはホストに再構成する必要があるような、ハードウェアの損失が発生した場合に当てはまります。

この項で説明されている情報を含む、Oracle Fusion Middleware環境の最新記録を維持管理する必要があります。この情報は、印刷物と電子形式の両方で保管してください。電子形式のデータは、Oracle Fusion Middleware環境とはまったく別のホストまたは電子メール・システム上に格納する必要があります。

Oracle Fusion Middlewareのハードウェアおよびソフトウェア構成の記録には、次のものが含まれます。